Dの観てきた!クチコミ一覧

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プルーフ/証明(元田 演出ver.)

プルーフ/証明(元田 演出ver.)

DULL-COLORED POP

シアター風姿花伝(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

面白いか面白くないかで言えば、面白かった。
過去も含めて5バージョン観た中で、最も観やすい。過去のバージョンは概ね舞台美術がシンプルで、観客の想像力で何処までも補完出来ると同時に、想像が苦手な人にとってはちょっとハードルがあった。けれど今回は舞台美術がそれなりに準備されていて視覚的にまず説得力があるので、空間を信じる事が出来る状態から物語に入って行ける。ダルカラも役者も全く知らない人に純粋に戯曲を知ってもらうには程好い。
『谷バージョンを観逃してこの戯曲は気になってるけど、彼ではない演出助手のバージョンだからなぁ…』なんて観に行くスイッチが入らないでいる人がいるなら、とにかく今すぐ予約する事をおススメします。

が、ベタ褒めではない。
久々に「お薦め!」をチェックしたけど、あくまで「舞台を初めて観る方に」だからね。

元田さんのオリジナル作品を観られる機会もいずれあるのかな。期待してます。

ネタバレBOX

まず細かい揚げ足を取らせてもらうと、舞台美術に植物を入れた事で季節感に矛盾が発生している。9月や真冬などいくつかの季節が出てくるのに、舞台手前に草がある。種類によっては年中ずっと青々とした草もあるけど、どうもその類には見えなかった。黒板はとても良かったので、もっと使っても○。
警察を呼んだ時の電話。ケイタイであんな喚きの通報をして途中で切っていれば、イタズラでないかと確認の折り返し連絡が入るんじゃないだろうか。

肝心の演技。
演目の中で役者が自由を手にしているというより、演目の上に自由なまま放されてしまっている印象。特に感情のパラメータがアベレージ付近をうろうろしている時間が多い気がした。「強い・弱い」とか「昂ぶる・鎮まる」とか、『不安定だからこそ人間らしい部分』が不足していた感じ。エコライザーでいう所の高音と低音が効いてないというか、絵で言えばフレームの中に納まり過ぎているというか。
そして大切な単語が流れてしまっている。前後の遣り取りからして意味合いにもっと比重がかかるであろういくつかの単語が、台詞のフレーズの一部として済まされていた。強めるとか、言いにくくなるとか、言葉を選んだ素振りが見えるとか、そういう何かが欲しかった。

ラストの心象。
演出家が女性と知って観たからなのか分からないけど、少女マンガ的な雰囲気を得た。これまでのバージョンではキャサリンが社会に出て行く第一歩というか、人間として認められるのを証明する兆しに思えた。でも今回は、心を囚われながらも自分の中で最高の男性像であった父親に代わる男性であるハロルドと出会えたキャサリン、みたいな。背景が透けて見える舞台美術だから、ロバートが遠くから二人を見守る姿とか出されたらどうしようかと思いながら観てた。いや、出ても別にいいんだけど。
プルーフ/証明(谷 演出ver.)

プルーフ/証明(谷 演出ver.)

DULL-COLORED POP

シアター風姿花伝(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/05/27 (月)公演終了

何カラードポップ?
「演出:谷賢一」って事は、普段通りにDULL-COLORED POPなんじゃないかと事前に想像していた。でも今回は「演出だけ」。普段なら彼が演出の他に担っている製作総指揮を、今回は団員がこなしている。つまりは稽古場を何処にするとか何回やるとか、スタッフを誰にするとか、小屋入りしてからの動きのプランニングも団員が決めている訳で。作風は確かに谷色が濃い。でも、何かが違った。これは可能性を生む、価値ある違い。

過去に上演されたこの演目を何度も観ているので、話は分かっている。でも先を考えずに新鮮な気持ちでいられた。先よりも今、目の前の出来事を観ていられたからだろう。求心力とでも言うか。

ネタバレBOX

初日とはいえ役者とテーブル・イスとの接触が多々あって、ふと場当たり・ゲネがどれだけ出来ていたのか気になった。もしや舞台監督がいないのでは?と思ってパンフレットのスタッフクレジットを確認したら、やはり記載がない。そういう事だったのか?

過去の上演バージョンと演出意図が変わっているところがふんだんにある中、結構リスキーに思えたのは冒頭。初見の観客であれば物語を理解する為に一番集中したいこの部分で、あえてしばらくBGMを流しっぱなしにして役者の演技で感情的に強くスイッチが入る所でカットアウト。で、父・ロバートが既に死んでいる事が明らかになる。聞こえにくい分もっと役者の台詞を注意深く聞こうと意識を増していた観客にとってはビックリ度合いが増す展開になるが、聞こえにくくて集中を欠いた観客にとっては『え?あ、そうなの?』くらいになる危険性があったと思う。こここそ役者の求心力が試される部分か。

あの空間が屋外である事。これにどの段階で気付くかによって、想像で埋めるべく見える風景を定めるタイミングが変わってくる。過去にも観た上で、今回はこれを気付かせる事がこれまでよりも微力だった印象。

父ロバートのめちゃくちゃな証明内容について、これまでと違う視点を持てた。これまでは廃人になって意味不明なめちゃくちゃなものとしか思えなかったものの、今回は意味があった様に思えた。気が触れて尚、彼の中には学生達との思い出や家族と過ごした季節の体感が残っていてその結晶があの証明内容。つまりは彼の人生。重度の認知症患者が常軌を逸した行動を取る様になってもふと思い入れのある記憶を垣間見せる瞬間みたいに。

今回の劇中曲の選定は誰が行ったのだろう? 正直、今まで観た谷作品の中では群を抜いてダサかった。
(三島由紀夫『近代能楽集』より)

(三島由紀夫『近代能楽集』より)

アムリタ

Studio Do Deux Do(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/05/24 (金)公演終了

密会。
公演というよりも密会の雰囲気。いけないものを観てしまった様な、でも心地よい恍惚感。
観た回の時間帯によって印象も変わるであろう、その違いも楽しみどころ。

ネタバレBOX

双方ともに良い意味で役者を記号として使っている。見せ方、に関してはどちらも意識的。

・水道航路
PAMWで観て感想に困ったのを覚えている。面白かった気がしたのだけど何が面白かったのか自分でも分からず、その時は言葉で感想を語れなかった。それがようやく今回で分かった。何も起きていない様で常に何かが起き続けている。始まりが繰り返されているので目が離せなかったのだ。他にそういう感覚を何処かで得た事があるのを思い出して、sons wo:が浮かんだ。後から確かめてみたら作・演出の新上さんはsons wo:に出演経験あり。なるほど。
ベランダが見えない位置の席に座ってしまったのを初めは損したと思ったけれど、見えないからこそ想像が膨らんで、正面からは桜が本当に見えている気がした。

・アムリタ
水道航路が終わって転換の為にナースが入って来た時、一瞬で空気感を変えてくれて期待が高まった。惜しむべくはその転換に要する時間が思いのほか長くて、ナースが存在する事への違和感がその間に薄れてしまった点。
そのナースを複数出したのはもっと良い意味で遊べた気がする。ナースごとに性格の差があった様には思えたけど、明確に伝わっていたかというと微妙。メイン二人の演技が定まっているだけに、色味のある余白を作っても良かったかも。
23時の回に観たい演目でありつつ、17時に観ても真夜中である様な感覚を届けてくれた。
くりかえし無限遠点

くりかえし無限遠点

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2013/05/17 (金) ~ 2013/05/20 (月)公演終了

山岡さんの脚本を目当てに。
2週の内に3作品も担当してるなんて、こりゃなんかあるぜ。しかもfeblaboが脚本を書かせたとなれば、やっぱなんかあるぜ。てな感じで3作品とも観てみた締めがこれ。
駄目なダーウィン舎「いのちだいじに」を観た時点で山岡さんがこういうものを書ける予感はした。過去にこういうものを書いていたかどうかは別にして、引き出しの中に持っている気がしたのです。結果、そつなくこなしてくれやがりましたね。序盤3分くらいで「あ、この完成度はラストまで保障されてるな」と察して、安心して観ていられました。

出演者の達者具合も◎。

ネタバレBOX

練馬とか煙突とか「いのちだいじに」との微妙なリンクも楽しみつつ。
作風的にはDAR'Tっぽいかな。

個人的に残念に思えた点。
「今回のアップデートで追加される概念は、死です。」。このフレーズを押した粗筋から、死が追加された後の向こう側を期待してしまったので、リアルかと思っていた場面がバーチャルだったというどんでん返しにはあまり心惹かれず。物語への目線を逸らしておくトリックではあるけれど、期待した部分への焦点が弱かったという期待外れ感も抱いてしまって。死が追加されたゲーム自体がどう進化するのかを考えていたので。
同じく、パンフレット共に手元に渡された被験者用の資料も勿体無い。部屋割りとか進行プランを知ってこそはまってしまうトリックがあるのかと思ったのが、そこまで影響してなかったので。実際、そういうものがあっても読まない
人もいるだろうから、そこに注力しすぎても戦術倒れになる可能性はあったけれど。

触れてなさすぎに思えたのは、福山はどうして自分達が双子だと思い込んでいたのか。上演時間からすれば広げる必要のないサイドストーリーになってしまうかもしれないけど、疑問は残った。

組み替え式の足場台を使ったのは、狭い舞台面でいくつかの空間を存在させるには良い手法。演劇よりもコントで使われがちな手法かな? そしてそれを場によって足場と照明の色彩を分けていたのも分かりやすかった。
寅と卯

寅と卯

片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2013/05/14 (火) ~ 2013/05/19 (日)公演終了

なるほど。
ひとまず、「時代劇はファンタジーになりやすい」という持論がある。意図してもしなくても、だ。

実際には現代を遡った設定なのだから世界観まで完全な虚構ではない。でも生活風習・言葉遣いなどが、現代人である客席の人々とは異なる。理解し合えない不思議さんがファンタジーな存在に感じられる様に、理解し切れない世界観もまたファンタジーになってしまう。その違いの架け橋となるのは、役者の存在感にどれだけ説得力があるか。気の強そうな設定の人物が本当に気が強そうに見えるかどうか。自信を持って演じ切っているか、その為に表面に現れる印象が結実しているかどうか。

この演目は、役者の仕事振りを観るべき芝居だった。

ネタバレBOX

辰巳役の仲村さんが残念ながらその仕事を充分には果たしていない。頼れる兄貴のはずが、どうも腰を据えていなくて発言にも圧を感じない。なんなら出番の少ない卯之助の父のほうが兄貴感が濃かった。
立ち振る舞いや居場所も気になった。既に死んでいる異質な存在であるはずが、見えていないはずの卯之助以外の人々と同じ空間に存在しすぎている。もっと物質的に場所の概念を無視して縦横無尽に動いたり、佇まいの在り方を調節して欲しかった。

阿比留のボスっぽさの不足も残念。
凶悪・残虐・常軌を逸する様な面を見せてくれれば悪役として目線を定められるが、単に不機嫌な人に見えていた。イチ子とジローを精神的に追いつめている感がなくて、阿比留の下にいなければならない理由が見あたらなかった。イチ子は過去に火傷を負ってそれを例の化粧品で隠していて、それが高額だから阿比留の元にいるとか、ジローを弟の設定にして姉の為に一緒にいるとかにすればもうちょっと分かりやすかったはず。
ラストの、お宝を運びきれずにいたところを捕まるというのも微妙。そんな間抜けが過去に大火を引き起こしてずっと逃げ切っていた事に疑問が湧いてならない。敵役が強大であるほど主人公の苦難が増して物語にもメリハリが付いたと思う。

こういう設定だと個人的にはエムキチビートの『夜光星ディスコルーム』を思い出してつい比較してしまう。それこそあの団体はファンタジー感が強いけど、「役者の熱量=目の前で人間が本気で何かに挑む説得力」が現実感を生んでいる。
今回は、台本に書かれている事を役者がどうにかただなぞっていたという感覚だけが残った。
あかいくらやみ~天狗党幻譚~

あかいくらやみ~天狗党幻譚~

阿佐ヶ谷スパイダース

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2013/05/05 (日) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

初スパイダース。
コクーンの広い空間であんなにシンプルな見せ方をするとは。勝手な思い込みで、結構ごちゃごちゃした視覚情報を与えてくるんじゃないかと思っていたものの。冒頭のほぼ無言でしばらく流れる時間は魅入った。見せ方よりも、感じさせ方だったか。
けれどその後の語り出してからがどうもなかなか響いて来ず。せっかく小栗さんの長台詞だったのだけど。距離の問題でもなかっただろうし、役者能力の問題でもなかった気がする。何故なのか判断が付かずにモヤモヤ。他、笑って良さそうな部分でも今日は客席の反応が鈍く。雨の影響?

小野武彦さんの存在感、声の深さに感銘。

ネタバレBOX

古館さんが登場すぐに結構な噛み方をして、「いやまさか。何かの複線か?」と思ったらただ噛んだだけだった。もしかして初日以降、冒頭のシーンを作り直しているのかな? だとすれば新たな台詞が馴染み切らずに噛んだとか、小栗さんの長台詞もそうだったとか?
原作未見とはいえ、この物語のベタさはなんだったのか。天狗を身分の差に置き換えたら割と良くある展開だし、主人公が主要たる世界の外部の存在であるとか、語り部役として取材班を出すとか。いなくて問題ない役がいくつかあったし、物語自体に引っ掛かりが全然なかった。原作物ではない長塚さんオリジナルの演目をもう一本くらい観てみようと思う。
いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】

いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】

駄目なダーウィン舎

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

とうとう現れた。
山岡さんが担当する脚本が近日いくつか上演される事に気付いて、まずホームでの在り方を観てみたくて当日券にトライ。結果、これはもしやとんでもない旗揚げの瞬間に立ち会えたのではないかと、背筋が少し震える。
何年か振りに確信を持てる注目株。初めて柿喰う客を観た時以来の感触だ。

これはもう学生演劇とは呼べない。「学生が演劇をやっている」のではなく、「演劇をやっている彼らがたまたま学生」なのだ。
脚本・演出・役者・音楽・照明いずれの役職に関しても、そこら辺の団体を優に越えている。何より、演劇でしっかり遊べている。何を作ろうとしているか座組で共有出来ている上で、演目の中で破壊と再構築が成されている。公演期間が長ければ初日と楽日で全く違う作品に出来るくらい、彼らには余裕もアイデアもある様に思えた。特に脚本に関しては、公演場所を考慮した上であえて学生らしさの範囲内に留めているのではないかと思える。持ち得る手段のまだまだ氷山の一角な予感がしてならない。

ナイスフィクション、と観劇中に思っていた。自ら説明に挙げている通りフィクションであるからこその軽々しさ、飄々とした進行、役者をも舞台美術と同等に記号としての存在に化している点など。そのままでは荒唐無稽に終わる要素を、役者の能力やセンスで充分に埋めている。脚本・演出が同一人物の場合には本人が帳尻合わせをしている印象になる場合もあるものの、彼らは分業制を取りながら各々の仕事の範疇を明確に切り分けてそれを成り立たせていた。久し振りに本当に現れた「劇団」、だ。
しかも音楽も舞台美術も劇団員がこなしている。脚本の世界観を具現化する為の術を、単純な演技の演出以外にも有しているという事。強固だ。強固な劇団だ。

役者が本当に良い。誰もみな役割を果たしていたし、何より基礎能力が高い。特に少年役の宝保さんの身のこなしに目を見張った。きっとこの人は踊れる人だと思っていたら、中盤に踊った時にやはりキレがあった。っていうか他の人もかなり動けるほうだし、発声も良かった。基礎能力が高いのは鍛錬の賜物であって先天的なものではない。信用に足る能力値。

煮え切らない3000円の芝居を観に行くくらいなら、これを3回観たほうがいい。

ネタバレBOX

チラシでは出演予定のなかった林さんが出ていた点について。
個人的にはこれこそ脅威に思えた。あの作りからしてリポーターは既存の出演者に任せる事も出来たのだから、彼女の出演に必然性はない。でも、なんか出したくなったんだろう。それで出せてしまえるフレキシブルさ。ポリシーや既成概念でフィルターを作らず、演劇で遊べているその証拠。
花のゆりかご、星の雨

花のゆりかご、星の雨

ENBUゼミナール

王子小劇場(東京都)

2013/05/10 (金) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

まずは初日お疲れ様でした。
緊張具合はキャストからもスタッフからも伝わってきました。その為に客席をも固い空気が包んだ気も。適度な緊張は集中力を生みますが、過度になると自身や相手の状態に鈍感にもなる。あと少しの余裕があるといいですね。

劇場を出たら普段演劇を観ないであろう方々が『すごかった!』とか『よかった!』とかいう姿があったのが何より。今後みなさんが友人知人以外にもそう言ってもらえる役者になっていく事を切に願います。


成果発表会である性質上、あまり細々と突くのも無粋に思えるので、それはネタバレBOXにて。(結局は突く)

ネタバレBOX

その緊張で大事なファーストタッチがしっかり決まっていなかった感触。台詞の一音目で気持ちが定まっていないというか。黒澤演出では台詞も含めてその世界が客席に浸透してくる感覚があるのですが、今回に関してはあえて台詞を聴こうと意識的に聴力を使った気がします。ちょっと疲れた。
会話の間が妙に詰まっている気も。受け入れてから返すというより、順番に先に進めている様な。演目の尺が多少延びても、役者がそれぞれの台詞をもう少し重めに担っていて欲しかったかも。その辺り、心の距離というか感覚に頼る部分は慣れも必要ですが、直接的な接触はもっ正確に出来たはず。過去のシーンで捕まれた手を払うアクトがありましたが、掴むほうはもっと強制的に自由を奪うつもりで掴みに行って、払うほうはそれを拒絶する反応で。

向山真以さん、大らかな人物像が板に付いていた。泉ピン子的。その場への在り方が一番自然に成り立っていた気がする。
本間玲音さん、横顔に雰囲気が好き。人前で見られる事にもう少し慣れれば、無言の立ち姿が様になりそう。現段階ではただ立っているだけだと手持ち無沙汰感。
阿部沙穂里さん、飄々とした立ち回りが、劇団競泳水着の大川さんに似た印象。
上野恭介さん、もっとジャイアン寄りで良かった。その上で押し引きが出来れば尚良い。
放課後グリム

放課後グリム

花まる学習会王子小劇場

王子小劇場(東京都)

2011/07/24 (日) ~ 2011/07/24 (日)公演終了

Ustにて。
後ほど。

曽我蕭白

曽我蕭白

LiveUpCapsules

atelier SENTIO(東京都)

2013/05/02 (木) ~ 2013/05/05 (日)公演終了

分かりやすくて、良かった。
難しくなくサラッとしててちょっと人間味のあるお芝居を観たい時なら凄く合う演目。自分としてはちょっと疲れていたタイミングで観たので、良い意味で浪費させられず気楽に共有出来る空間だった。
作者が曽我蕭白に心酔していないところがいい。しっかり題材の域に留めていて、説教臭くも知識の押し付け感もない。雰囲気的には、NHKの歴史ドキュメントの再現VTRとかにありそうな感じ。朝でも夜でもどのコンディションでも観られる。
特筆して挙げる必要がないくらい、役者もみんな良かった。

ネタバレBOX

役者同士の空気感がいい。良い座組だったんだろうと勝手に推測。
酒を酌み交わす場面が男臭くなくてむしろガールズトークくらいのノリに感じた。ちょこちょこ現代っぽさが見え隠れする作りだったし、がつがつしてなくてソフトな印象があって良かったと思う。
focus. 神話

focus. 神話

ミームの心臓

王子小劇場(東京都)

2013/05/02 (木) ~ 2013/05/08 (水)公演終了

どうしてそうなった。
大学生。やらない理由をわざわざ見付けてモラトリアムするよりも、見切り発車でも情熱とちょっとした勘違いで強行したほうが良い年頃だ。更に彼らは見切り発車ではなくしっかりプランニングをして、勘違いではなく信念があったと思う。勝手ながら客観的にそれを感じたから、観に行く気になった。個人的な知り合いは誰一人いない。だからこそ新たな出会いを期待した。

ハイブリットハイジ座は早稲田の別企画で目にしてまた観たかったから、おかわりしに行った気分だ。白い米を丼でかっこみたくなる味の濃い奴らだ。3杯くらい食べたと思う。正直わざわざ感想とか言うのめんどくさい。語るよりも体験して何ぼの団体。正統派の斜め上。パチもんばっかのディズニーランドみたいだ。年間フリーパスが欲しい。

ミームの心臓は旗揚げ初期から気には掛けていた。恐らく好みじゃないだろうなと予想しつつも、息が詰まる様な何かをしれっとかます団体なんじゃないかと思っていた。結果、上演中に自分は何回溜め息を吐いてしまっただろう。「なんだこれは、誰に向けてやっているんだ。分かる人だけ分かればいいのか?」という心境の下、上演中に席を立とうかと考えました。これを60分観るくらいなら一旦深呼吸しにランチにでも行って次の演目を期待しよう、そう思った。しかし全て観なければ作り手の意図を受け止めた事にはならないというポリシーで最後まで観た。ぶっちゃけ、単なる意地だ。でも結局、受け止めたくならなかった。

四次元ボックスは日本の問題でも観た。その際もテーマに沿った各団体の短編が並ぶ中で、彼らの演目だけはどうテーマに沿っているのか分からなかった。たまたまその時そういう挑み方をしただけで今回はきっちり沿わせてくるかもしれないと考えたが、やはりまた沿っていたとは思えなかった。だったら何故テーマのある企画公演に出ているのか。テーマに沿うよりも自分達の作風を優先したいというなら、単独公演でやればいい。

この企画はどう捉えるべきだったのか。「学生劇団が頑張っている」というレッテルを利用したかったのか不要だったのか。フライヤーの文面からすると「学生演劇の枠を早々に飛び越え」とか「若干二十一歳」とかの言い回しを自ら選んでいるし、利用したかったんだろう。が、「勢いのある学生団体なら観てみよう」と、演劇に興味の薄い人が触手を伸ばすかどうか。学生団体とは学生が主軸の団体であり、個人的には決して片手間でやっているイメージはないのだけど、一般的には「社会に出る前に一時的やっている」と捉えるのではないかな。それを打ち破りたいなら、各団体に出身学校の記載は要らなかった。「これから演劇界を背負って立つ注目の若手団体が今回だけの共演」とかのほうが目を引いたんじゃないだろうか。少なくとも自分は勢いのある学生団体を観たくて行った。全く意味のない比較になるが、4~5年前に学内で観ていた学生団体のほうが勢いも本気さも感じられた。
で、学生イメージを押しているのに受付対応が機械的な企業染みていたのがまず入場前に違和感だった。それこそフォーカスを何処に当てればいいか分からなくて。そして終演後、個人的に大嫌いな『次の回が迫っていますのでお早めにご退席ください』というアナウンス。それはそういうスケジューリングにした自分達の責任であって、観終わったら早く帰れと強制する理由にはならない。それがあったから紙アンケートがなくWEBで答えるシステム(終演後に個人アドレスにフォームへのURL付きメールが届く)も、アイデア自体は評価したいのに、その場で書かれたら次の回に影響するからだなと邪推してしまって。終演後すぐにメールが来た対応の良さは好印象だったが、まずもってWEB環境のない人はどうしろというのか。予約時にアドレスを伝えていない人には届かない。紙と鉛筆を使いたいご年配の方々は顧客対象に見ていないのか。
プロデューサーは確かに仕事をしているのを感じる。が、戦略の中心部は達成しているが外枠付近が脆弱だった気がしてならない。専任制作者をパートナーに引き入れていれば企画としてもっと強固になっていたはず。残念だ。

ネタバレBOX

当日パンフレットに「主宰四人のごあいさつ」がある。これがおかしい。参加団体は3つだ。フライヤーでも公演情報でも、ハイジ座・ミーム・四次元の共演と伝えられている。思出横丁主宰の岩渕さんはミームの演出を担当。彼は自身の団体を代表した立場ではなく、他団体に演出家として呼ばれた形なのだから、思出横丁主宰としてコメントする必要はない。それと同時に、酒井さんが企画プロデューサーとしてのコメントとミーム主宰としてのコメントを同じスペースでしているのは、役職の混合であって他団体に対してフェアではない。

各団体の感想をもう少し詳細に。

■ハイブリットハイジ座
鬼がメガネかけてるのとかツボだわー。役者は全員大好きだった。全力で遣り切っているし、こういうのを観ると本当に稽古を真面目にやったのだろうと窺い知れる。観る側の好みはあろうとも、全力を投じる誠意に変わりはない。特に気になったのは城築さん。
見せ方という意味では演出的にも上手い。前のシーンから次に移る時の入退場の位置も計算されていて、観客の視界を把握した上で目線の呼び寄せがきっちり出来ていた。
神話に関係ない内容と言われている様だけど、内包していた要素の数々は神話あるあるだったのだから、テーマにきっちり沿っていた気がする。

■ミームの心臓
まず映留への思い入れを観客は共有するのが難しい。姿も出なければ詳細に過去が語られる訳でもない。気持ちを寄せるにも、正に何者か不明なのでイメージの焦点を定められなかった。結果、しみったれた感情で痴話ゲンカする、自分に何の接点もないヤンデレカップルが目の前で延々とどうでもいい話を繰り返しているという印象に終始。あと、『自殺未遂です』って、通報時には絶対に言わないよ。言うとしても『自分で手首を切って…』くらいのもの。大切な人が自殺しようとした場合、状況を理解していようとも「自殺」なんて言葉を簡単には口にしたくない。これは実体験がある上での忠告です。自殺なめんな。
好きな戯曲ではない。しかし問題は演出家がどう見せたいかだ。岩渕さんは本当にこの戯曲を具現化する気があったのか? 自分の演出力を見せたいだけで、やりたい演出が先行していた気がする。作家が独白を想定して書いたであろう台詞を相手役に直接向ける台詞にしていたり、読み込みが浅すぎる。まずは二人の関係性をしっかり見せなければいけないタイミングで早くも音響に頼ったのは頂けない。音響効果はあくまで演技の添え物だ。感じ取らせたい雰囲気の曲をBGMに使っても、観る側が感じたくなるだけの下地を作ってから出ないと空回りする。
ダンボールの投げ入れと共に行われた、赤い縄で描いた二人の家の形。あれに不要な時間を使い過ぎていて、間を持たせる為に冒頭なのに雰囲気で台詞を挟むから、早くも世界観や役の心情がぶれた。それだけのリスクを冒しながら、あの紐が家の形を模していると気付いた観客のほうが少ないのではないか? それまでその存在に触れずに演じていたのに急に首に巻くから、前提ルールも見失う。リストカット前に囲む炎を模した時も、ライターを近付けたアクトに矛盾がある。燃料もなくライターを部屋の床面に当てても火は着かないし、順番的にも「ライター⇒紐の設置(火)」が本来。紐で円周を作ってからライターを当てるのはおかしい。
もっと前の時点で気になったのは、衣装。二人の季節感が統一されていないのは意図があったのか?

■四次元ボックス
ごめんなさい、失礼な例えをしますね。中学生が書いた、実体験の伴わない携帯小説みたいな印象。人物を記号化しすぎて言わせたい台詞が先行しているので、どのキャラクターも人間として血が通っている気がしなかった。あの中のどいつとも現実だったら絶対に会話したくないし、「なんでそこで返事出来るの?」とか「どちらも心が死んでるの?」と思える瞬間が多すぎた。矛盾も多い。例えば、目を交換して記憶置換が出来るなら電話番号を確認する必要はない。あと「作り物みたいで綺麗」という台詞のセンスにはゾッとした。綺麗である事を維持しにくい自然物こそ綺麗である事に価値があるのだ。「遺伝子操作してるから美味しい」とか言わないでしょ。
エヴァネタは誰得なのか。冒頭のまだ観客が観始めて集中しようとしているタイミングでわざわざ出すほどのネタじゃない。複線でもなんでもないし。全体的に笑いの取り方を履き違えていた。佐藤さんは確かに頑張っていたけど、あれは佐藤さんが面白いのであって作品が面白いのではない。彼のファンは出来たとしても、それは作家や四次元ボックスのファンではない。あの手のキャラであれば、ふざけていたはずが終盤に重要な役目があって真面目になったその時に観客がいつの間にか感情移入しているのがベスト。ただのピエロで終わってしまったのは勿体無い。笑いという点では、金田役の宮崎さんがあの体格で園児の姿をしている事こそ笑いどころになっていた。でも別にそれは笑って欲しくてやっているのではないのも分かった。
全体的に雰囲気を雰囲気で作ろうとし過ぎ。雰囲気は遣り取りや疎通の末に滲むものだ。冒頭にあれだけタバコをブカブカやって何を感じさせたかったのか。ライターが後に重要なアイテムになるから、持っているのを分からせる為にしれっと出しておいたとか、そういう計算もない。喫煙は年季の入った人がやるならまだしも、若者がやってカッコいいイメージなどない。それこそ学生がタバコを吸ってはいけないとまでは言わないが、良いイメージではない。アウトローとかではなく、「これから社会に出るんだろ!ちゃんとしろ!」としか思わない。
明け星の頃には ~セロ弾きのゴーシュ~

明け星の頃には ~セロ弾きのゴーシュ~

ゲンパビ

シアター風姿花伝(東京都)

2013/05/03 (金) ~ 2013/05/05 (日)公演終了

キレイだ。
シンプルな舞台装置ながら照明の使い方が効いていて、ニクい空間演出。お洒落なカフェ公演の雰囲気もあって良い気分でいられました。

物語自体は他人との分かり合えなさや勘違いを主軸に、目崎さん演じるゴーシュを下敷きにした主人公の周囲を描いていくスタイル。各場面同士の繋がりは若干弱めに感じたものの、何より空間が統一出来ているので流れとして自然に観ていられた。

これが企画公演となると、本公演はどうなっているのか。今回観られたのは収穫。いずれ本公演にも行ってみたくなりました。

ネタバレBOX

しばらく振りに行った風姿花伝。空間的にサンモールスタジオと似てるかな?

早井さんも可愛らしかったんだけど、ああいう役を観るとどうしても清水那保さんを思い浮かべてしまって…。口調として、朗読の語尾が気になった。変化がなく同じニュアンスが続くので、その度にフレーズが終わってしまう物切れ感。思い浮かべながら読んでいるとか、次の行を気にしながら読んでいるとか、「。」に辿り着く度に多少の変化を付けて欲しかった。
あと、事前にパンフを見ずに朝比奈親子が親子であるのを見逃すと、ひかりの登場は意味が分からなくなる可能性があって、その関係性は戯曲の時点でもうちょっと押し出しても良かったかも。

各人物の知識の引き出しがちょっと浅く思えて、WEBで検索して租借せずに引用していた様な印象。例えば三田村は登場シーンからすると風水にハマっている様子だったものの、後に出てきたエピソードは六星仙術だった。平野が天体の知識を語る部分も、好きで気分が高揚して口にしているはずなのにイマイチ楽しそうじゃなったり。オタクが好きなアニメを語るのと同じシチュエーションなんだから、もっと熱くなって然るべきでは?
フェルナンド・アラバール「戦場のピクニック」フェスティバル

フェルナンド・アラバール「戦場のピクニック」フェスティバル

die pratze

d-倉庫(東京都)

2013/04/23 (火) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

個人的には楽しめた。が、
当日パンフレットもアンケートもなく、3団体の上演が続いて終わるだけ。出演者クレジットを記載した紙を用意するかどうかも各団体に委ねている模様。なんだ、この投げっぱなしな企画は。フェスティバル感が全くなくて、他の日程を観たくなる要素がプロデュースされていない。
こういう企画こそアフタートークとか、何だったらまず最初に企画意図の説明(最低でも10分くらいのがっつりしたやつ)とかが欲しかったと思います。各団体は全力で演目に挑んでもらって、それらを更に受け入れやすい環境を用意する為にアプローチをするのが企画側の命題。

少なくとも自分が観たこの組み合わせが2500円で観られるのは安価だと思います。また観たい団体もありました。でもそれは団体の力であって、「戦場のピクニック」であった事やこの企画であった事の必然性は感じませんでした。

各団体の感想はネタバレBOXへ。

ネタバレBOX

出演順に。

●劇団NAT
折り込みチラシで次回公演がアゴラと知って期待値を上げた分、がっかり。本人達が演劇を好きなのは分かった。戯曲への敬愛もあっただろう。だが、それだけ。観客にも演劇を好きになってもらう気持ち、この戯曲を知ってもらおうという気持ちが感じられなかった。時代考証も場所も世界観も不明のまま。『これくらい知ってるでしょ?』的な、嫌な内輪感。
自分自身が演劇をまだ好きでなかった頃、嫌々に観させられていた頃の気持ちをハッキリと思い出した。記号の様に作られた表情で、相手役との疎通がないまま大声で一方的な感情を向け続ける。舞台と客席の温度差がありすぎて全く共感させる余地がない。「この人達は好きでこれやってんだろうなー。観てる自分には関係ないしどうでもいいけど」とか思えてしまう。客いじりをしろという事ではなく、その場にいる全ての人々と空間共有する術をもっと探るべき。
オリジナル要素がことごとく失敗していたと思う。小道具に糸電話があったけど、耳に当てなくても聞こえたり口に当てなくても話せたり、使い方が曖昧。それが何かの複線かと思えば、別に何もない。ipod(ICレコーダーにも見えた)で音楽を流して、でも台詞には「レコード」という単語をそのまま出す。お弁当の中身を無対象芝居でやってたのに何故ここだけわざわざ音響機器を出したのか。そもそも何故ザポを女性に演じさせたのか。過去にも彼女は男性を演じた事があるのか? 座組の中で当然の様にされても、観る側は相手にされていない感が湧くだけ。
『手を挙げろ』と銃を向けられる前から捕虜が手を挙げていたり、敵なのにほぼ同じ格好をしていたり、一目瞭然の違和感を演出家以外の誰かが気付く事は出来なかったのだろうか?

ただ、この演目が最初になければ、戯曲を知らずに観に来た客にはその後の演目との判別が付け辛い。フェスティバルの中においては存在意義のある演目ではありました。ただ、団体がそれを望んでいたはずはない。単独公演でこれを観たらきっと自分は終演後に無言で即座に劇場を後にします。団体としてもっと固まって欲しい。


●しおめも
コンテンポラリー。前団体で溜まった鬱憤を全部晴らしてくれた。余計な事ばかりしている様で、実は必要な事しかしていない様な。始まった瞬間にただ立っているだけでも期待出来たし、その後に盛り込まれたあれこれも興奮させてくれた。個人的な好みからすると台詞も一切入れなくて良かったし、入れるなら入れるでもっと響くやや受けも狙えたはず。
ふと、自分が東京デスロックを好きだったのを思い出した。今思えば「再生」とか「LOVE」ってコンテンポラリーっぽいのか。


●身体の景色
いやー、見惚れた。美しく清涼感がある。まさかこの戯曲を昭和の良き時代の日本風に置き換えるとは。良い意味で演出家の存在感がありました。世界を、空間を作っている。この団体の単独公演は是非とも観てみたい。
芋と殿様

芋と殿様

劇団河馬壱

ウッディシアター中目黒(東京都)

2012/06/08 (金) ~ 2012/06/10 (日)公演終了

私情を挟まざるをえない。
Cozyとは柏市民劇場CoTiKの演目で10数回、役者と演出家として組んでいる。彼のホームである劇団河馬壱での出演数よりも多くなってしまったが、CoTiKの公演では打ち上げの度に、自分は日本で二番目に彼を上手く扱える演出家であれば良いと思い、またそれを口にしてきた。そして今回初めて河馬壱を観た。自分としては彼の良い所も悪い所もある程度は分かっているつもりだ。しかし、観ていてハラハラする。演目は強固なもので、稽古不足が見えることもない素晴らしい出来だった。しかしハラハラした。寿命が縮んだ気がする。その分、彼の寿命が延びればいいとか思ったりした。

過大な評価癖

過大な評価癖

多少婦人

OFF OFFシアター(東京都)

2013/04/10 (水) ~ 2013/04/14 (日)公演終了

19:30。
後ほど。

2人の藝術家の話/鬼火

2人の藝術家の話/鬼火

一徳会/鎌ヶ谷アルトギルド

鎌ヶ谷市東部学習センター・レインボーホール(千葉県)

2013/04/06 (土) ~ 2013/04/07 (日)公演終了

見事な異空間。
上演場所は公共施設。いわゆる多目的ホールが会場。しかし入った瞬間、既にそこは演目の世界が始まっていた。「あ、これは刺激的な演目だ」と直感。自分の勘が良かったのではありません。開演前にそれを受け取れるだけの空間演出が整っていた。
開演後、役者の役者たる姿をまざまざと目の当たりに。開始5分くらいで、いやこれはそこら辺の人には出来ないぞと脱帽。客席にいる人間と同じ構成物質であるはずの存在が、最強の台詞発話マシーンと化している。能や狂言を思わせる型の発話術。鍛錬の賜物。同時に、台詞を口にせず自らの身体を舞台美術の一部と化して動く役者の姿も眼福。

彼らが自分の住む街のすぐ近くで活動しているという事もまた、今後の演劇の在り方に希望を持てた点。都内でなくても演劇は出来るし、地方ならでは活動方法も必ずある。

紙風船文様

紙風船文様

カトリ企画UR

atelier SENTIO(東京都)

2013/03/30 (土) ~ 2013/04/07 (日)公演終了

19:30。
後ほど。

ゼガヒデモ

ゼガヒデモ

Guesspell Project

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2013/03/27 (水) ~ 2013/03/31 (日)公演終了

14:30。
後ほど。

Blessing Orange

Blessing Orange

演劇集団グッドバイ

柏市民文化会館(千葉県)

2013/03/24 (日) ~ 2013/03/24 (日)公演終了

14:00。
後ほど。

僕たちの町は1ヶ月後ダムに沈む *TypeA*

僕たちの町は1ヶ月後ダムに沈む *TypeA*

ソラリネ。

上野ストアハウス(東京都)

2013/03/13 (水) ~ 2013/03/17 (日)公演終了

14:00。
後ほど。

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