いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】 公演情報 駄目なダーウィン舎「いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】」の観てきた!クチコミとコメント

  • とうとう現れた。
    山岡さんが担当する脚本が近日いくつか上演される事に気付いて、まずホームでの在り方を観てみたくて当日券にトライ。結果、これはもしやとんでもない旗揚げの瞬間に立ち会えたのではないかと、背筋が少し震える。
    何年か振りに確信を持てる注目株。初めて柿喰う客を観た時以来の感触だ。

    これはもう学生演劇とは呼べない。「学生が演劇をやっている」のではなく、「演劇をやっている彼らがたまたま学生」なのだ。
    脚本・演出・役者・音楽・照明いずれの役職に関しても、そこら辺の団体を優に越えている。何より、演劇でしっかり遊べている。何を作ろうとしているか座組で共有出来ている上で、演目の中で破壊と再構築が成されている。公演期間が長ければ初日と楽日で全く違う作品に出来るくらい、彼らには余裕もアイデアもある様に思えた。特に脚本に関しては、公演場所を考慮した上であえて学生らしさの範囲内に留めているのではないかと思える。持ち得る手段のまだまだ氷山の一角な予感がしてならない。

    ナイスフィクション、と観劇中に思っていた。自ら説明に挙げている通りフィクションであるからこその軽々しさ、飄々とした進行、役者をも舞台美術と同等に記号としての存在に化している点など。そのままでは荒唐無稽に終わる要素を、役者の能力やセンスで充分に埋めている。脚本・演出が同一人物の場合には本人が帳尻合わせをしている印象になる場合もあるものの、彼らは分業制を取りながら各々の仕事の範疇を明確に切り分けてそれを成り立たせていた。久し振りに本当に現れた「劇団」、だ。
    しかも音楽も舞台美術も劇団員がこなしている。脚本の世界観を具現化する為の術を、単純な演技の演出以外にも有しているという事。強固だ。強固な劇団だ。

    役者が本当に良い。誰もみな役割を果たしていたし、何より基礎能力が高い。特に少年役の宝保さんの身のこなしに目を見張った。きっとこの人は踊れる人だと思っていたら、中盤に踊った時にやはりキレがあった。っていうか他の人もかなり動けるほうだし、発声も良かった。基礎能力が高いのは鍛錬の賜物であって先天的なものではない。信用に足る能力値。

    煮え切らない3000円の芝居を観に行くくらいなら、これを3回観たほうがいい。

    ネタバレBOX

    チラシでは出演予定のなかった林さんが出ていた点について。
    個人的にはこれこそ脅威に思えた。あの作りからしてリポーターは既存の出演者に任せる事も出来たのだから、彼女の出演に必然性はない。でも、なんか出したくなったんだろう。それで出せてしまえるフレキシブルさ。ポリシーや既成概念でフィルターを作らず、演劇で遊べているその証拠。

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    2013/05/11 02:36

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  • Dさま

    この度はご来場、まことにありがとうございました。
    身に余るお言葉、ありがとうございます。
    恐縮ながらも、とても嬉しく思っております。
    また役者陣に対するお褒めの言葉、本当に嬉しいです。

    今回思って頂けたことが過去にならぬよう、これからもっともっと尽力して参ります。
    まだまだな我々ではありますが、どうか今後とも何卒よろしくお願いいたします。

    本当にありがとうございました!

    制作

    2013/05/18 16:34

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