1
ハーメルンの記憶
バンタムクラスステージ
「攻殻機動隊」を連想する設定ながら、それを生身で、特殊効果など無しに見事にこなしていた。生身の人間と実は映像でしかない存在、生きた人間と人造の存在、そのどれもを生身でつまり演技で、完全に表現していた。特に殺人事件の「生」と「映像」の表現は見事だった。物語の奥深さを感じ、「あのキャラの過去を知りたい」「あのキャラたちはどうなったの」といろいろ想像が広がる作品。文句無し。東京での再演やスピンオフの上演を願ってやまない。
2
ごんべい~大阪冬の陣~
ゲキバカ
時代劇エンタメ大作。ダンスあり殺陣あり即席コントあり女装ありオタ芸あり…なんでもござれの先にある男の純愛。初日ラストシーンの感動は忘れられません。
3
短篇集:几帳面独白道化師
バンタムクラスステージ
6本の短編を上演。いずれも個性あり、バンタムクラスステージがつくりあげる空間を味わうという意味で非常に贅沢であった。惜しむらくはDVDの質。これを生で観ていて本当に良かった。
4
Crossing,Christmas,Clearance.クロッシング クリスマス クリアランス
バンタムクラスステージ
兄弟の、家族の物語だとわかってはいたが、弟と弟を取り巻く環境のあまりの無垢さに、バンタムクラスステージらしからぬ感じを受けた作品。兄と弟の距離が大きく開いていくのをただ観るしかなくてつらいとまで感じた。もう少し練り上げることができたような気もする。短編の話も良かったが、映像に残るのは爆笑の渦となった最終日のほうで、すこし残念。
5
不老不死セレブレイション
テノヒラサイズ
いわゆる「種明かし」で非常にすっきりした作品。一度しか使えない類いのものではあるが、とてもうまかった。物語の筋が通っているのが気持ちいい上に、出演者の技量が安定しているため、気持ちよく話の中に入ることができた。