3軒茶屋婦人会5 ブライダル
G2プロデュース
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2013/04/20 (土) ~ 2013/05/02 (木)公演終了
満足度★★★★
初日ソワレ観劇
仕事、本音、建前、恋愛、結婚、幸福、不幸、嫉妬、皮肉、友情‥etc
誰にでも通じるこの話、女優さんが演じると、一歩間違えると返って生々しくて殺伐としてくる話だが、達者な男性3人が演じる事により、中身がマイルドになりつつ、だけどリアリティで満たされる。
不思議、だけど滑稽で素晴らしい人間ドラマな舞台だった。
篠井さん/陽子の所作から言葉使い、スタイルの綺麗さ。
深沢さん/香織の正統派女子のシアワセ感満喫してる表情のかわいい事。
大谷さん/真由美の恋心吐露の場面が切ない。
隅々まで女性視点で包まれた面白い舞台だった。
葛城事件
THE SHAMPOO HAT
ザ・スズナリ(東京都)
2013/04/17 (水) ~ 2013/04/30 (火)公演終了
満足度★★★★
2日目観劇
超満員客席の為、自由席観客から整理番号順の入場。
その後、指定席客誘導。端の座席の観客は予め早めに入場した方が良い。
客席誘導に時間がかかり開演も遅れ、終演後も混雑が激しい。
出口に一斉集中するので終演後も誘導スタッフ常駐させた方が良いのではないかな。
混雑が著しいので、ロビー物販やアンケート記入もまともに出来ずに劇場を後にする。
舞台は非常に重苦しく、どこかタガが外れ狂っている。観劇後も好みが分かれると思うが、自分的には面白かったので満足。
上演時間約2時間10分+α(入退場に約20分位?)
ゴドーは待たれながら
ナイロン100℃
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2013/04/06 (土) ~ 2013/04/14 (日)公演終了
満足度★★★
最終日観劇
待てど暮らせど、いっこうに現れず。大倉さんの舞台で発奮する姿勢は狂いつつも裏寂しくも見えるが、チャップリン風のユーモラスさに通じる様にも見える。見えそうで見せない演技の凄さというか。
正直、不条理劇はよくわからない。でも、不可思議で面白い舞台だった。
西瓜割の棒、あなたたちの春に、桜の下ではじめる準備を
シティボーイズ
世田谷パブリックシアター(東京都)
2013/04/02 (火) ~ 2013/04/13 (土)公演終了
満足度★★★★★
面白かった!
自分の中でここんトコご無沙汰していたシティボーイズ/ラジカルの舞台、練って捻って計算されてないようでされた大人のお遊び不条理感が満載+堪能!
楽曲も映像も格好いい、紅一点の笠木さんがかわいく狂ってる。戌井さんも輪をかけて面白い。
自然体過ぎるアフタートークと素敵なオジさま達に痺れまくりの約2時間。
木の上の軍隊
こまつ座
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2013/04/05 (金) ~ 2013/04/29 (月)公演終了
満足度★★★★★
観ました
太平洋戦争時の沖縄戦、縋って憎んで信じてぐちゃぐちゃになった新兵と上官の姿に訳もなく涙が溢れそうになり、どんな言葉で伝えていいのか堂々巡りの余韻が続いている。
時代は移り変わっても、ヤマトの上官と島の新兵、井上さん、3人がいる沖縄は平成ではなく未だ昭和88年なのかもしれない。
井上ひさしさんの宿題を蓬莱さんはちゃんと答えにして見せてくれたんだ、と思う。
約2時間。
趣味の部屋
パルコ・プロデュース
PARCO劇場(東京都)
2013/03/22 (金) ~ 2013/04/14 (日)公演終了
満足度★★★★
嘘に楽しみ騙され見事に伏線を回収
書棚のスペース、キッチンとリビング、ガンプラが占めるスペースがあるマンションの一室で繰り広げられるノンストップな舞台。
冒頭から笑いの部分が多い台詞を含め、舞台版キサラギみたいな展開を彷彿するが、「サスペンスコメディ」と触れてあるとおり、嘘に楽しみ嘘に騙され、各キャストのエピソードや種明かしの展開まで見事に計算され尽くされた纏め方で気持ちの良い舞台だった。
「ガンダム」をあそこまで話に浸透させ、且つ、魅力的に興味をそそらせるのはさすが男の子という感じ。
面白かったし役者さんも上手かったけど、各キャストの見せ場が饒舌になっているように感じて、集中が途切れそうになった。
もう少しエピソード場面テンポアップしても良かったのではないかなと思った。
でも、今まで見た行定演出の中では一番好きな作品。
約2時間。
入江雅人グレート一人芝居『MY GREATEST HITS 2』
キューブ
CBGKシブゲキ!!(東京都)
2013/04/05 (金) ~ 2013/04/07 (日)公演終了
満足度★★★★
最終日観劇
過去の上演作品短編3作+長編2作。
作品による為か、今回はちょっと毒っ気控えめだったが、たった一人で全身全霊傾けてやり遂げる姿はとても笑えるしカッコ良い、最後には感慨も湧いてしまうそんな舞台だった。
次回は公演数を増やして新作も観てみたい、って言うのは酷かな?
最終日、約130分+当日観劇にいらしていた清水宏さん。
独りでステージをやり遂げるエキスパートな2人が並んでいる姿は圧巻でした。
従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン....
Théâtre des Annales
こまばアゴラ劇場(東京都)
2013/03/29 (金) ~ 2013/04/07 (日)公演終了
満足度★★★★
最終日マチネ観劇
午前中11時開演を観劇。
オーストリア軍兵舎の一室が舞台。
陽とか明のイメージはあまり湧かない論理考察、言葉から創造、考える葦に徹する理数系哲学エロスなお話か?と思いきや、隅々まで計算された友情と命について気づかせてくれる芝居。
闇の空間に恐怖心が拡がり、あの戦闘場面に衝撃も覚える。
大荒れの低気圧風が吹き荒れた日、外の強風の音さえ効果音の様に聞こえた。男優さん達の演技の凄さに感服させられた約105分間。
面白かった。
ハムレット
劇団四季
自由劇場(東京都)
2013/03/17 (日) ~ 2013/04/04 (木)公演終了
満足度★★★★
エレガントな歌舞伎劇風舞台
シェイクスピア作品は多方面で上演されているが、もともとは劇団四季のストリートプレイが代表的らしい。知ってはいたが今まであまり見た事がなく、今回上演されると知り、物見遊山 (笑)で見てきました。
劇場、役者、スタッフの違う同作品を見た事はあるが、四季の質の高さは燻し銀級という印象。
ミュージカル=劇団四季の印象が強烈にあるが、舞台音楽控えめで、あるとしたらオフィーリアの歌くらい。
しかし、シェイクスピアの言葉の扱いの凄さと翻訳された美しい日本語の素晴らしさに気づかされ、非常に面白かった。
又、皆さん、大変滑舌が良くて台詞の強弱も聞き取りやすかった。流石だわ舞台役者。
休憩20分込みの約3時間10分。
私のなかの悪魔
メジャーリーグ
あうるすぽっと(東京都)
2013/03/25 (月) ~ 2013/03/31 (日)公演終了
満足度★★★
19世紀の戯曲なのに今風
高橋洋さんが久しぶりに舞台に出演と言う事で楽しみにしていた公演。
青山眞治さんが舞台演出と見た時、「G.G.R」の舞台の不慣れなさに違和感がつきまとっていたけど、今回は全くそう思う事もなく、古い戯曲なのに現代的で夫婦、というか男女の緊迫感ある会話に楽しめた。
来訪者(作・演出:中津留章仁)
TRASHMASTERS
座・高円寺1(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/20 (水)公演終了
満足度★★★★
最終日観劇
目の上のタンコブ的な国家の懸念問題がみっちり詰まった前編、それからの展開の後編。
その国にすればどこを巡っても正論。
国の枠組みを外したら、後に残るのは国の境を越えた人間同士の想いだけ残る。一語一語に聞き入りどこで自己処理していいか今回も苦悩寸前。
八犬伝
森崎事務所M&Oplays
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2013/03/08 (金) ~ 2013/03/31 (日)公演終了
満足度★★★
二階堂ふみさんが凄い
善悪魅せる! 面白い!楽しい!
コクーンなのに本多劇場ぽくて、見ている場所を勘違いしそうだった。
全員に照準絞ると簡単に4時間超えそうな話、その分端折っているのは致し方ないか。
ガヤ衆、和太鼓から大見得に至るまでマッチャーのこのまとめ方好きなんだけど、全体的に若手役者の活躍場面が多く見え、他の役者の使い方にどこか勿体なさ、のような物足りなさも。
終盤の台詞は青木さんらしいと思ったが、個人的にこの手の現代社会に置ける人間愛みたいな〆方は勘弁して欲しい。冒険活劇として、とことん徹して欲しかった。
水の音
公益社団法人日本劇団協議会
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2013/03/12 (火) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★
切なくてほろ苦い
昔馴染みの男女、地元に残った幼なじみの所に個別に立ち寄る。
外見はすっかり中年だけど、顔を見あわせば子供や学生時代へ戻り、その当時のままの喋り方が出てしまう。
気持ちは若いと思っても、自分では分らないうちに大人の部類に入っていた3人。前半、男同士の会話、後半、男と女の会話になってたが、顔見知りが故の、本音と建前の思いの術を見せてくれた。流石でした。
登場人物達の世代じゃないけど、この年代になったら身につまされそう。
水床の仕掛けは、以前、他の舞台公演でも見たが、照明の加減で壁から天井まで水面が綺麗に映えて反射していた。
地味だけど誰でも似たような悩みを持っていると自覚し、切なくってほろ苦くてじんわりと思い返せるような舞台だった。
方言のイントネーションに違和感が出てくるのは仕方がない。
約90分。
シロツメの咲く後に
夏色プリズム
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★
ミステリー‥?
役者さんは全て初見の方ばかり。その為か、演技力の差や台詞回しのぎこちなさが見え隠れしていたような←あくまで私見。
舞台と客席の境目をなくし、ずっと終らない劇中劇を見ていたような感じ。
で、なんでこのタイトルだったんだろう?
何人かの方が指摘されていたように、事件状況に腑におちない点が何ヶ所かあり、推理と物語にあまり入り込み事が出来ずに終ってしまった。
また、劇中客席から役者が登場するシーンがあるのなら、前もって通路使用するの一言を告げて欲しかった。突然後ろから大声出されたり、歩かれたりすると座席態勢を整え直すのに苦労するんですよ(苦笑)。
「隠し剣鬼ノ爪」「盲目剣谺返し」
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2013/02/23 (土) ~ 2013/03/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
ほぼ前説+2つの60分作品
作品の時代的には、谺返し→鬼の爪だけど、自分が見た日は鬼の爪→谺返しの順。原作小説の世界観が見事に一時間弱の舞台作に収まっていた。
華美なセットはないけど、役者の上手さにより、登場人物の繊細な心の動きや殺陣で見ている側の想像力を深く刺激していたと思う。
二作品、異なる役で出ていた役者陣も善人、悪人の切り替えが見事。
どちらも良い舞台だった。
秘を以て成立とす
KAKUTA
シアタートラム(東京都)
2013/03/01 (金) ~ 2013/03/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
祝15周年
クリニック兼自宅が舞台で、扉の向こうでは近隣住民の抗議デモの怒号が飛び交う。そこに暮らしている家族、よくわからない下宿人、町の人。夫婦の葛藤も錯綜している。
特に目新しい題材というわけではない、どこかの舞台でも見たような話。大人になったら、胸に秘めたまま、人には言わない秘密は出来るもの。
押し付けがましくなく、時間経過と共に、口に出さずとも人の温もりがゆっくりと沁み込んでくる優しい舞台だった。
舞台上で暴れまくる清水宏さんが荒ましかったw。
月の剥がれる
アマヤドリ
座・高円寺1(東京都)
2013/03/04 (月) ~ 2013/03/10 (日)公演終了
満足度★★★
詩的な世界
舞台セットの美しさ、衣装の可愛さ、群舞の表現力に見入った。
人間の根本的な喜怒哀楽が見て取れたけど、話の構造や人物の動かし方など、かつてのひょっとこ乱舞とあまり変化ないような気も。
休憩込みの約140分、少し長く感じた。
デカメロン21~或いは、男性の好きなスポーツ外伝~
ナイロン100℃
CBGKシブゲキ!!(東京都)
2013/02/22 (金) ~ 2013/03/24 (日)公演終了
満足度★★★
最前列はツラい
前作同様、行為真っ最中の上演時、視線をどこにやっていいのやら彷徨いつつ見ていた約2時間。
また、最前列から見る映像画面の見辛さにも疲弊。
全員参加のセクシーエロ群舞とナンセンスさ満載、荘厳な合唱に笑い、終った後はエロ面白さと無駄のないパッチワーク構造みたいなエロ舞台でした。
千葉さんと松永さんの関連の話をもう少し見たかった気も。
でももうお腹いっぱいです!
BONE SONGS【本日23日(土)13時&18時開演、当日券あります!】
劇団鹿殺し
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2013/02/15 (金) ~ 2013/03/03 (日)公演終了
満足度★★★★
最終日観劇
徐々にステージ規模が拡大しているが、ステージが広くなっても小劇場感満載の勢いある熱さは衰えしらず。
幸せと不幸せがバランス良く展開していく、踊って歌って叫んで笑ってのタイトルに偽りなしの面白舞台。
ホロヴィッツとの対話
パルコ・プロデュース
PARCO劇場(東京都)
2013/02/09 (土) ~ 2013/03/10 (日)公演終了
満足度★★★★
芸術家と調律師のプライドと生き様の厄介さ
演者とチラシから受ける印象が硬質で、海外戯曲のようなイメージを想像していた。
変人にして天才ピアニストのホロヴィッツ、その妻のワンダの老夫婦が素晴らしい。ワンダの、夫を手のひらの上で上手く転がす術が秀逸。
それにブレない姿勢で対応する調律師のフランツ、その妻のエリザベス。
初っ端から和久井さんの声が上ずったような口調が気になったが、後半の展開にこういう演出もアリかと納得。
水と油のような二組の世代の違う夫婦、それぞれの暮らしてきた経過が心に沁み込んでような舞台。
誰にでもお勧め出来る素敵な舞台だった。
これから舞台を見る方は、なるべく小腹は満たして見た方が良いと思います^^