じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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たまには純情

たまには純情

こゆび侍

駅前劇場(東京都)

2014/07/31 (木) ~ 2014/08/05 (火)公演終了

満足度★★★★

こゆび侍流のホームドラマ
一見、極めてフツーなホームドラマながら実は繊細で丁寧な描写により各人物の心境・愛情などが遠赤外線の如くじわじわとしみてくる感覚。
その辺を見越しての終盤の2回の長めの暗転も心憎い(笑)。
また、かつて単館レイト上映で観た映画(←具体的な作品ではなく)にも似た懐かしいニオイも好き。

グローブ・エイリアンズ

グローブ・エイリアンズ

劇団ミックスドッグス

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2014/08/08 (金) ~ 2014/08/10 (日)公演終了

満足度★★★

夏の爽やかなSFファンタジー
全体的にあっさり解決し過ぎて肩透かしを喰らう感無きにしも非ずながら夏の爽やかなSFファンタジーとして悪くない(往年のキャラメルボックスも連想)。
ど真ん中の打ち頃の直球のようなワカり易さは学生演劇の(忘れられた)王道と言えるかも。で、小難しくない分、子供でも十分に楽しめるし。
さらにある世代はNHKの少年ドラマシリーズを懐かしく思い出すかも?

グッドモーニング、アイスパーソン

グッドモーニング、アイスパーソン

天才劇団バカバッカ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2014/07/24 (木) ~ 2014/07/27 (日)公演終了

満足度★★★★

いかにもここらしい締め括り方
若干とっちらかった感があるのは否めないが、2万年前の氷の中から見付かったのにもかかわらず、現代人と同じ骨格をもつというアイスパーソンの謎に始まり、「ルパンvs複製人間」やチャペックの「RUR」に通ずるSF感ある中間部を経て、「違い」のある者たちの相互理解について示唆するのはいかにもここらしい締め括り方。
序盤で交わされる差別用語に関するくだりも皮肉たっぷりでニヤニヤ。
あと、冒頭で微動だにしないアイスパーソンたちの「冷凍ぶり(?)」も見事。

時をかける稽古場

時をかける稽古場

Aga-risk Entertainment

サンモールスタジオ(東京都)

2014/06/07 (土) ~ 2014/06/15 (日)公演終了

満足度★★★★

時間ものコメディの快作
時間ものを筆頭にSFに詳しいとより楽しめるのはもちろん、そっち方面に疎くてもタイムパラドックスやパラレルワールドに関して劇中でワカり易くしかも自然に説明されるので問題はなく、対象を選ばない傑作コメディと言えよう。
時間ものにバックステージ系のテイストも加えるなんざσ(^-^)にとって「鴨が葱背負って」状態でもあるし。(笑)
公表している「2週間後の稽古場に完成台本を…」というのは実は導入部で、そこからさらに二段、三段と別の要素へ展開して行くのも巧み。
さらに客入れBGMの選曲にニヤリとし、イントロだけながらM-0にもニヤリ。(♪タイムマシンにー、おーねがいー♪)

あけみママを待ちながら 

あけみママを待ちながら 

劇団ぺブル(ペブル・グラベル)

ワーサルシアター(東京都)

2014/07/31 (木) ~ 2014/08/04 (月)公演終了

満足度★★★★

タイトルにも罠アリ
手堅い! 個性あふれる人物たちをしっかりと紹介して見せた上でキモである人情譚に突入するのは万全の基礎固めをした上に建てた家の如き安定感。
また、タイトルに仕込んだ「罠」も巧みで、終盤で明かされた時には「うおぉぉっっ!!!」状態。(笑)
小ワザでは冒頭、カラオケのマイクに見立てて折り畳み傘を使うのだが、すぐ次のシーンで傘をさすので「なるほどぉ!」と…
また、主な舞台となるカラオケスナックに置いてあるボトルのラベルなど、美術面の遊び心もイイ。

カズオ/斜めから見ても真っ直ぐ見てもなんだかんだ嫌いじゃないもの

カズオ/斜めから見ても真っ直ぐ見てもなんだかんだ嫌いじゃないもの

オーストラ・マコンドー

ギャラリーLE DECO(東京都)

2014/08/07 (木) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★

斜めから見ても真っ直ぐ見てもなんだかんだ嫌いじゃないもの
内容としては物語ではなく2女優の演技を観る「純演劇」。
クールで斜に構えたなっちゃん(趣里)と、おっとりしたサキ(梅舟惟永)の「女ともだち」らしい会話とモノローグ。
いかにも「ありそー!」な二人のキャラクター造形が面白く、会話の中にサラリと諷刺を混ぜ込んでいるのが巧み。
開幕後すぐにその台詞量と「This is 梅舟!」な演技により引き込まれる。
ちなみに「梅舟席」は東側(=明治通り側=入口側)。

それは秘密です。

それは秘密です。

劇団チャリT企画

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/07/24 (木) ~ 2014/08/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

イマの日本の限りなく近似値的な仮想現実
流暢な語り口で観る者をぐいぐい引き込むユーモラスでなおかつサスペンスも加わった前半と、十分にあり得る事態による緊張感たっぷりな後半(いや、前半だって十分に「あるかも知れないな」な感覚があってコワいんだが)の対比が鮮やか。
巧みな幕の引き方も含めて描かれる限りなく今の日本の近似値的な「仮想現実」が強烈な印象を残す。
なお、前半にちりばめられた世代限定の小ネタ、全部拾えたんじゃないかな? やはり世代限定な客出し曲にもワロタし。

「廃墟の鯨」

「廃墟の鯨」

椿組

花園神社(東京都)

2014/07/12 (土) ~ 2014/07/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

東憲司芝居の真骨頂
戦後にギリギリの生活を送る庶民の姿と綺麗事ではないリアルなヤクザの世界を泥臭く骨太に、メタフィクション気味なくすぐりも加えて描いた東憲司芝居の真骨頂。
夏のテント芝居ならではの本水をふんだんに使ったダイナミックな演出も堪能。
今までに観た十本ほどの椿組花園神社野外劇の中でも一、二を争う満足度やも?
椿組花園神社野外劇ではなく、桟敷童子公演だったら…という架空のキャスティングをしながら観るのもまた楽しからずや。

旅人と門【全公演終了いたしました!ご来場ありがとうございました!」

旅人と門【全公演終了いたしました!ご来場ありがとうございました!」

くちびるの会

ギャラリーLE DECO(東京都)

2014/07/23 (水) ~ 2014/07/27 (日)公演終了

満足度★★★★

コンパクトな野田地図、な風味
複数の世界がクラインの壺の如くシームレスに繋がる序盤で「好きなタイプだ♪」と。
そしてそれはやがて登場人物名に因んだりそうでなかったり(←推定)な「知的伏線」満載の展開に。
サイレン、足、門などいくつかはワカったけれど、哲学科の学生ででもなければ全部は拾いきれないのでは?(笑)(なので終演後に台本とパンフレットを買う破目に…(爆))
しかし「野田ポケット地図」あるいは「コンパクトな野田迷宮地図」のようで面白かったぁ♪

ツヤマジケン

ツヤマジケン

日本のラジオ

王子小劇場(東京都)

2014/07/01 (火) ~ 2014/07/06 (日)公演終了

満足度★★★★

ダークな「櫻の園」?(笑)
女子高演劇部の合宿で起こる惨劇!(?)
…と言えなくもないが、殺戮はラスト2-3分(?)に限定され、大半は部内(+α)の人間関係。
最初はコミカルですらあるのが次第にドロドロしてくるのはいかにも日本のラジオ(笑)。
また、女子高演劇部ということで“ダークな「櫻の園」”なオモムキも。

悪い森

悪い森

お布団

サブテレニアン(東京都)

2014/07/10 (木) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

満足度★★★★

POPですっトボけたスコティッシュプレイと思わせてからの結末!
大半は「70分でワカるPOPですっトボけたスコティッシュ・プレイ」で、原典にかなり忠実なところも含めて年初のレティクル座「童貞キューピッド」を連想。
それでいて結末を弄り、時々語られ、σ(^-^)の好みでもあるテーマに持って行くのが◎。
終盤で使われる鎧と剣のシカケも愉快。さすが辻本さん♪

それにしても、台風の影響が心配な前日に急遽決定したという「晴れ男・晴れ女割」のご利益といったら!(笑)

東からの雨

東からの雨

レティクル座

王子小劇場(東京都)

2014/05/22 (木) ~ 2014/05/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

好きな作品
謂わば「エッセイ演劇」あるいは「私戯曲」(?)で、「生い立ちの記」「東日本大震災と私」「SNSと現実」の3つのテーマが盛り込まれているために理論的には焦点が定まらない憾みはある。
がしかしそれにもかかわらず表現方法などが巧みで100分強の間、個人的にはしっかり引き付けられた。
後半では2つのテーマを交互に見せるので途切れ途切れな印象になりかねないのに、芝居の流れにアクセントを付け、メリハリがあるので難なく観ることができたし、見せ方も良くて共感・共鳴ところでなく、人物の心象を追体験するようでさえあった。
また、冒頭や森林公園の見せ方を筆頭とした照明、演技にピタリとシンクロした音響、上手に出ハケ口を複数設けた装置(とそれを活用した演出)、心配りが行き届いた制作などスタッフワークも良くて満足度さらにアップ。
先述の焦点の分散や、いくつかの突飛な部分など賛否あるかも知れないが、個人的にはとても好きな作品だった。

2番目でもいいの♡

2番目でもいいの♡

劇団ズッキュン娘

劇場MOMO(東京都)

2014/04/23 (水) ~ 2014/04/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

チームA
マチコvsヒトミのラストバトル、チームBの時は藤吉・小鶴の演技合戦に眼を奪われて気付かなかったけれど、今日は周りに目を配る余裕があり、結果、OLズと主婦ーずの表情に感心。
また、フクちゃんやOLズのコーディネイトなど衣装さんもGJ!
さらに、アフターイベントのホロッコさんの「リアル夫婦漫才」も愉快愉快♪

レッドパージ~赤字狩り~

レッドパージ~赤字狩り~

あんかけフラミンゴ

RAFT(東京都)

2014/04/25 (金) ~ 2014/04/27 (日)公演終了

満足度★★★★

演劇を続けて行くことへのイタいほどのキモチ
演劇を続けて行くことへのイタいほどのキモチを虚実取り混ぜ(←推定)、自虐(←これも推定)や隠喩も交えてブッ込んできた感じ。
また、劇中で歌われる歌の歌詞が人物の心情や状況に合致しているのも巧い。
で、実は主題の大半は冒頭に集約されているような…。← 別配役版を観た時に気付いた

しかし100分の一般作品をこんなに安価で見せて、赤字は狩れるのか?(笑)

2番目でもいいの♡

2番目でもいいの♡

劇団ズッキュン娘

劇場MOMO(東京都)

2014/04/23 (水) ~ 2014/04/28 (月)公演終了

満足度★★★★

女流作家ならでは
ある人物が聖人過ぎて綺麗事に終わる気がしないでもないが、このテーマで後味を悪くせず、すっきりと終わらせるのは巧み。
また、(かなり身勝手な)不倫相手を一方的な悪役にせず、共感しないまでもその心情を納得させるのは女流作家ならではか?
その意味で「最大の悪役」の設定も女流作家らしい?(笑)
あと、中心人物2人にそれぞれ「話し相手」を作ったり、2グループの「陣地」を作ったのも巧いなぁ。

じじいに幸あれ!4/27(日)19:00追加公演決定!

じじいに幸あれ!4/27(日)19:00追加公演決定!

張ち切れパンダ

「劇」小劇場(東京都)

2014/04/23 (水) ~ 2014/04/29 (火)公演終了

満足度★★★

一長一短
簡潔に言えば「頑固じじいと介護ヘルパーの交流」ではあるが、隠された事実が韓流ドラマ級(爆)だったり、中心人物が2人ともエキセントリックだったりで違和感を払拭できず。
一方、会場の構造を活かした設定・装置や回想シーンの挿し挟み方などは特徴的で面白い。
あと、やはり三田村さんは達者だなぁ。

海猫街・改訂版

海猫街・改訂版

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2014/04/21 (月) ~ 2014/05/03 (土)公演終了

満足度★★★★★

観始めて間もなくワクワク
日露戦争後に国の繁栄(という大義名分で自らの利益を得ようとする輩)の犠牲となる庶民を描いており、「芝居芝居した芝居」を観たという充実感に満たされる。
そもそも観始めて間もなく「あー、これこれ!」とワクワクしてしまうくらいで。
通奏低音の如く悲劇性・哀しさがありつつ、ユーモアも交えた語り口は流暢で、様式美的なものやケレン味もあり鮮やか。
で、ふとここも含めてアングラ系の芝居は「現代歌舞伎」ではないか?などと思う。
さらに、沙翁作品が「きらびやかな悲劇」なのに対してこちらは「土着的悲劇」か?とも思ったり。
いやぁ、面白かった♪

ネタバレBOX

初演時には感じなかったが今回は終盤でそれまでの生活の基盤であった土地を離れてもたくましく生きて行こうとする人々に小松左京の「日本沈没」を、また約束だからと1人待ち続けるイサナに夏目漱石の「夢十夜」第一夜を想起。
うまれてないからまだしねない

うまれてないからまだしねない

範宙遊泳

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2014/04/19 (土) ~ 2014/04/27 (日)公演終了

満足度★★★★

詩的に見せる死生観
前回公演の手法(の発展型)を駆使して描く滅亡系SF(?)。
その手法から一見ポップな印象だが後半は詩的な感覚に転じた上に死生観が前面に出て「もののあはれ」感が色濃い。
が、最後に「光」を見せてふうわりと優しく着地するのがいいなぁ。

ネタバレBOX

終盤の展開に、山本卓卓流「ノウイング」か、と思ったりも…(笑)
リーガルハイハイ

リーガルハイハイ

Peachboys

シアター711(東京都)

2014/04/21 (月) ~ 2014/04/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

明るくカラッと屈託のないスケベ
大のオトナがホンキでバカを演り、新旧のあんなネタやこんなネタそんなネタ満載でありながら王道系のストーリーもキチンと成り立っているのが巧み。
また、「あの人があんなコトを!」なオドロキ(意外性)もあって楽しい。
ところで、20代半ばくらいの座組とPeachboysとで同じ下ネタ系で似たような表現であっても味わいが違う気がするのは何故かしら?
イキオイと覚悟(あるいは余裕)とか?
そんなこんなで、明るくカラッと屈託のないスケベ、ワロタワロタ。
あ、あと、童貞トリオに寅さんの精神を感じたり感じなかったり…(笑)

ネタバレBOX

「あの着ぐるみ」もスゴかったなぁ…。
ホント、よう作るわ。(感嘆)
ぬれぎぬ

ぬれぎぬ

アマヤドリ

シアター風姿花伝(東京都)

2014/04/01 (火) ~ 2014/04/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

4回目
初期2回、中期1回に次いで4回目。いくつかの加減部分ははありつつ、全体的には蛇行した水路の曲がった部分がより深く削られるが如く要所要所が「濃く」なってアクセントが付いた感じ。
初期・中期・後期それぞれに味わいがあり、ロングラン公演の面白さ(とフリーパスチケットのありがたさ)を実感。
なお、筆談による会話シーンの「筆談らしい感じ」の台詞回しも巧い。

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