DART’S & smokers [VS]ベンチャースクール
エビス駅前バープロデュース
新宿ライブハウス&イベントスペースLEFKADA(レフカダ)(東京都)
2012/05/29 (火) ~ 2012/06/04 (月)公演終了
満足度★★★★
DART'Sバージョン
大のオトナが砂場で遊ぶという共通点を持つ2本のうちのサスペンス編。
序盤は従来のDART'Sとは趣を異にするので「おやおや?」と思っていたら途中で「あ、やっぱり!」となりウケる。
安心させてのオチもやはり…的な。(笑)
ドロン荒野郷鉄線
白昼夢
参宮橋TRANCE MISSION(東京都)
2012/06/22 (金) ~ 2012/06/24 (日)公演終了
満足度★★★★
おヌシ、やるな…
一見おバカ大行進(爆)に見えるが、対になったオープニングとエンディング、クライマックス前の「溜め」、1人の役者にだけ複数の役を演じさせるシカケ(?)など、実はしっかりと演劇的手法を駆使している「知能犯」。
おヌシ、やるな…。
THE ICEBREAKER ~その凍てつきし場所で~
ネオゼネレイター・プロジェクト
「劇」小劇場(東京都)
2012/06/20 (水) ~ 2012/06/24 (日)公演終了
満足度★★★★
「巨匠による原作をB級作品に仕立てた」印象
毎度のB級SFホラーではあるが、今回は「SFの巨匠による原作を(敢えて)B級作品に仕立てた」ような印象。
人類の次世代への進化の途上の出来事を描いており、哲学的な部分もあるのがその要因かと思われる。
また、程よいユーモアも緊張を緩和するのに有効。
陛下に届け
ポップンマッシュルームチキン野郎
Geki地下Liberty(東京都)
2011/10/07 (金) ~ 2011/10/16 (日)公演終了
満足度★★★★
実はイイ話
今回も「実はイイ話」を不謹慎気味な笑いやシモ系のネタでコーティングする「照れ隠し」的作劇。一歩間違うと木に竹を継いだようになりかねないところを紙一重の際どさですり抜けるサジ加減はさすが。
ただ、夢の中のシーンが回想と見分けにくいのと、場面の「時期」が即座に判らない部分があるのは惜しい。
あと、たまたま皇室をネタにした芝居をちょっと前に観た(またもやカブりだ)こともあり、もう少し毒があっても良かったような気もしたりしなかったり。
お裁縫とセックス
海ガメのゴサン
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/09/14 (水) ~ 2011/09/18 (日)公演終了
満足度★★★★
それにつけても女性のコワさよ
3人の作家による短編オムニバス。
全体タイトルの元となった1編を分割してプロローグとエピローグ的にしたツクリや、事前にチェックせずとも誰がどれを書いたかワカるほど作家の特色が如実に出た各編が楽しい。
それにつけても女性のコワさよ…(笑)
『白キ肌ノケモノ』
ACTOR’S TRASH ASSH
新宿シアターモリエール(東京都)
2011/08/03 (水) ~ 2011/08/07 (日)公演終了
満足度★★★★
「悲劇の系譜」を感じる
正編である『刻め…』も含めギリシャや沙翁に通ずる「悲劇の系譜」を感じる。今まではラストの痛快さに惑わされていたのか?(笑)
また「死ぬというのは身体の死だけを言うのではなく身体は生きていても心が死んでいる【死】もある」的な台詞が心にしみる。
学生服を脱がさないで
KENプロデュース
アイピット目白(東京都)
2011/08/06 (土) ~ 2011/08/07 (日)公演終了
満足度★★★★
120分を楽しく過ごす
学園もののお約束満載な上に「成井豊先生、今日もよろしくお願いします」「演劇部に参加しているとバレたら校内の笑い者になる」などの台詞、80年代後半(?)のあれやこれやや愛知訛りなどにツボを突かれて120分を楽しく過ごす。
隅田川の線香花火
遊戯空間
浅草木馬亭(東京都)
2012/06/26 (火) ~ 2012/06/29 (金)公演終了
満足度★★★★
いつもの小劇場系とは異なる劇空間
素舞台とはいえ会場そのものが装置みたいなモンで三遊亭圓朝師の半生記な内容によくあい、随所に落語的語り口や落語ネタがあり、いつもの小劇場系とは異なる劇空間を堪能。
ところで2回も「押しも押されぬ」が台詞の中にあったけれども、当時は「押しも押されもせぬ」と正しく言っていたのではないか? それともあの当時から既に誤用されていたのか? てかそんな考証以前に正しい日本語として「押しも押されもせぬ」にすべきではなかったか?
正義について (公演終了・ご来場御礼)
殿様ランチ
サンモールスタジオ(東京都)
2012/06/27 (水) ~ 2012/07/03 (火)公演終了
満足度★★★★
考えさせられることしばしば
正義に関する価値観の違いや正義を貫くことに伴うリスクを提示されて観ながら「うむむ…」と考えさせられることしばしば。
また、一件落着しつつも今後の波乱を予期させる終わり方もイイ。さらにそれでいて笑えるし…。
上演時間105分。
ちなみに仮題「笑わせるな」は、当初案では笑いのないものを想定したため「(客を)笑わせるな」だったが、「どうしても面白く(=可笑しく)なっちゃう」ので現タイトルにしたとのこと。(アフターイベントより板垣さん談)
パンザマスト【ご来場ありがとうございました】
青春事情
駅前劇場(東京都)
2012/06/27 (水) ~ 2012/07/01 (日)公演終了
満足度★★★★
なかなかに見事。満足っっ!!!
同窓会の三次会で母校に深夜忍び込んだ面々の物語。
伏線の張り方・回収の仕方や小人数での会話にする時の他メンバーのハケさせ方など自然で巧いし、用務員さんを筆頭としたキャラ造形とその表現も良く、90分という程よい尺ににまとめたことも含めて、なかなかに見事。満足っっ!!!
サルエン
賞味期限
しもきた空間リバティ(東京都)
2012/06/28 (木) ~ 2012/07/01 (日)公演終了
満足度★★★★
基本に忠実なシット・コム
大きな勘違い1つを軸に据えてそれを中心にいくつかのエピソードを絡ませた「基本に忠実なシット・コム」なので安心して観ていられる。
また、ベンチ1つだけという極端にシンプルな舞台美術には眼からウロコ。
さらに人生訓的な幕切れと井口千穂嬢のコメディエンヌぶりも◎。
笑の神様【連日満員御礼!ご来場誠に有難う御座いました!】
江古田のガールズ
シアター711(東京都)
2012/06/21 (木) ~ 2012/06/25 (月)公演終了
満足度★★★★
狂気と笑いは紙一重
タイトル、チラシ、客入れBGMの選曲、さらにはオープニングシーンまで使って喜劇系であると観客を謀っておいての驚くべき内容に口あんぐり(←もちろん良い意味で)。
が、「狂気と笑いは紙一重」を身を以て示して見事。
また、漠然と某有名監督が某人気作家の作品を原作にして撮った映画を連想。
雷神ウツボ
ひげ太夫
Geki地下Liberty(東京都)
2012/06/13 (水) ~ 2012/06/18 (月)公演終了
満足度★★★★
本筋はもちろん小ワザも見どころ
毎度お馴染みのダイナミックでスケールの大きい「スペクタクル組体操絵巻」な全体像はもちろんのこと、小ワザ(「vPad」とか)や恒例となった「有名キャラの顔」ネタも楽しい。
教室短編集
劇団「14歳」
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2012/06/19 (火) ~ 2012/07/01 (日)公演終了
満足度★★★★
次いでクローバー・ハート組(+総論)
ダイヤ・スぺード組と同様、1編目がキャピキャピ系(←私見)で2編目はじっくり、な組み合わせ。
チームクローバー(三浦演出)は4編中一番コミカルなこともあり、スピードやリズム感を持たせようとしたのだろうが、早口の台詞はともかく「間」がないのでせわしないどころか薄っぺらに感じてしまう。
また、吉本新喜劇風を狙ったようなコケも思い切りが悪く「みんな揃って倒れただけ」のようだし…。
とはいえ劇中のメンバー紹介に重ねた各人の挨拶はイイ感じ。
続くチームハート(中村演出)は4編中最もシリアス。
クラスメートを喪った哀しみを1年間に亘って(←これも他と比べて異色)描き、迎えるラストの切なさよ。
なお、こちらも各人それぞれを印象付ける演出があり感心。
総じて言えば、4編それぞれに色合いが異なり(良くも悪くも)特徴的なので観た甲斐はあり、2編ずつの組み合わせや上演順、誰がどれを演出するかなどの「内幕」はどうだったか?を想像すると楽しい。
それにつけてもこういう企画ならセット券か半券割引が欲しい。
教室短編集
劇団「14歳」
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2012/06/19 (火) ~ 2012/07/01 (日)公演終了
満足度★★★★
まずはダイヤ・スベード組
まさに「14歳のリアル」? 1編目(チームダイヤ:佐々木演出)は内容にいたく共感するも台詞のテンポが速く(イマの中3生の会話なのかとは思うが)聞き取りにくいのが難点。
対して2編目(チームスぺード:谷演出)は、いかにも女子校な内容をじっくり見せて好感を持つ。
進め!あしぶみマーチ
みきかせworks
BAR COREDO(東京都)
2012/06/17 (日) ~ 2012/06/18 (月)公演終了
満足度★★★★
対照的な2編のカップリング
片や「通常版」での上演を前提とした(とはいえどう見せるかは想像しにくい)作品、片やリーディングならではのブッ跳んだ作品と好対照の2編で、後半の譜面台に付けたクリップライトのオン・オフで場にいる・いないを示す演出にも感嘆。
鈴木の行方
タテヨコ企画
駅前劇場(東京都)
2012/06/06 (水) ~ 2012/06/12 (火)公演終了
満足度★★★★
随所で懐かしさ炸裂
人の名前と顔が一致しにくくなってきた身(爆)としてドキリとする出だしだったが、状況の極端さに何やらフシギなナニカだと思い直す。
そうして展開するのは懐かしき「少年時代あるある」的な。随所で懐かしさ炸裂。
また、街なかや集合住宅戸口など様々な場に対応できる装置も◎。
「ギブミーテンエン~昭和29年のクリスマス~」(6月)
劇団6番シード
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2012/06/13 (水) ~ 2012/06/17 (日)公演終了
満足度★★★★
確かに「異色作」
60年代のモノクロ日本映画(それも東映や日活ではなく大映か東宝?)的なニオイで進行しつつ、結末は70年代アメリカン・ニューシネマ風。
混乱期をとにかく生き抜こうとする=生きるためには手段を選ばない人々のザラリとした物語が次第に悲劇に転じて行く切なさよ。
初演に比べてややマイルドにしたというラストもイイ感じ。
道雪
THEちょんまげ軍団SUPER
吉祥寺シアター(東京都)
2011/08/03 (水) ~ 2011/08/07 (日)公演終了
満足度★★★
フォーマルな時代劇
武将の影武者的な存在に起用された農民を主人公とした「フォーマルな時代劇」。
第2幕の後半からグッと良くなるが、逆にそこまでを丁寧に描き過ぎた(冗長ではない)感なきにしも非ず。
TEARING SNOW
川崎インキュベーター
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2011/08/04 (木) ~ 2011/08/07 (日)公演終了
満足度★★
雑然と詰め込まれた印象
1945年初頭を舞台にした物語。斬新な発想は面白いが、笑い、荒唐無稽、秘話的なものなど雑然と詰め込まれた印象。
また、基本的にはコメディなのにあまり必然性が感じられない人死にが3つもあるのは好みに合わない。