満足度★★★★★
三作品&α素晴らしかった
男を読む&女を読む&猫を読む。
各々、本を読む以上に、行間の空気というか、人を通して心情がたちのぼってきて素晴らしかった。
「炎上する」のみ前回も観ていて、今回もとても引き込まれました。
男&女で挟まれるオリジナルストーリーもとてもよかった。
直接語られないところに本当があって、スッと伝わるの、本でも舞台でも、とても好みです。
「ねこはしる」はアルケミストさんの歌なしでは成立しないですね。あのコラボ、奇蹟…。このシリーズ、とても好きです。またやってほしいです。
満足度★★★★
「女を読む。」観ました
やっぱりこのシリーズにハズレはありません。アクション・リーディングだけど、普通の芝居と遜色ないですね。「炎上する君」は以前も観たけど、この掛け合いは絶妙!
満足度★★★★
「男を読む。」最終日観劇
男性脳と女性脳の思考の違いが明確に出ていたような舞台。
リーディング力の上手さに聞き惚れ、疲れている時に見に行ったら、心地よい眠りを誘ってくれそう。
「井戸川さん〜」人間っていろんな一面を持ってるよね、って感じ。「天使〜」の東京の雑踏で起こった純愛模様がまさに男性思考だな、と思ったり。「昨日公園」はリーディングというより、舞台をまんま見ているようだった。ちょっと泣きそうになった。
挿入されるオリジナルストーリーは先に「女を読む。」を見ていたので、2人の結末はわかっているはずなのに、自然とその経緯を興味深く見ることに。関係を積み上げていくのは時間もかかるけど、それもまた楽しい。でもどこかでボタンのかけ違いが出てくると2人で直すより1人でやる方が簡単な場合もあるようで。気持ちの行ったり来たりが目に見えて分かれば苦労しないんだが、わからないのが人間というもの。
本を読むように、行間を見ていたようなオリジナルストーリーでした。
朗読順
桐野夏生「井戸川さんについて」
いしいしんじ「天使はジェット気流に乗って」
朱川湊人「昨日公園」
満足度★★★★
「男を読む。」を観てきました
この劇団は毎回観にきてよかったと思わせてくれるのでとても安定している。
全く違う3つの話しをノンストップで流れるように楽しめる工夫が上手い。
特に3話目は自分で読書したよりも、より一層その内容に感動する出来だったと思いました。
満足度★★★★
『女を読む。』を観劇
4つの短編を幕間劇で繋げて見せた手法とかは巧かった
劇場は・・遠いなぁココ・・・(-_-;)
中の様子は青年座劇場に似てました
読み手の変え方とかも作りが巧みで楽しめた約2時間の作品でした
満足度★★★★★
次回も!
初めての劇団さんでした。そして久しぶりの朗読劇、しっかりとした劇で安心して見られました。次回は通常の演劇を見てみたいですね。それのしても20年とはもっと早く出会えていたらよかったですね。ミニミニライブびっくりでした^^
満足度★★★
しっぽがいちばん
演劇の短編集はその合間に客電がついたりセットを直したりして中断を余儀なくさせることが少なくなく弛緩してしまうものだが、そういうこともなく合間だけの寸劇があって退屈させない構成が良かった。とは言えタイトルが付けられてはいるものの内容がまったく異なる作品群なので集中しにくくいまいち作品世界に入り込めないのは、通常の芝居ではなかったからではなく単に私が演劇の短編を好きではないからだろう。たとえばテーマを絞り込んだオムニバス形式の小説だったら・・・と思う。各作品は、個人的には取り上げる小説?と疑問に思うがこういう表現に向いているものを選んでいるのだろうと当パンの桑原氏の文章からそう感じたし、感動的とは言い難いが楽しい時間は過ごせた。
満足度★★★★
「女を読む」初回観劇
4人の女性作家の短編作をリーディングと芝居で見せる。短編作をつなげる役割で夫婦関係の危うくなった男女出てきてそれらを繋ぐ構成。そこらへんの会話は桑原さんぽいなーと思ったり。
ヒステリックなミザリーだったり、忘れかけてた経験が蘇ったり、出てくる女性は皆めっちゃパワフル。特に「炎上する君」の2人には部分的にシンパシーをビシバシ感じ、常に笑ってた。面白かったです。
朗読順
川上弘美「エイコちゃんのしっぽ」(小学館文庫刊『天頂より少し下って』所収)
小池真理子「生きがい」(角川ホラー文庫刊『ゆがんだ闇』所収)
西 加奈子「炎上する君」(KADOKAWA刊『炎上する君』所収)
江國香織「いつか、ずっと昔」(新潮文庫刊『つめたいよるに』所収)
約115分。
満足度★★★★
【女を読む。】…堪能した!
生産に関して「分業」と「協業」という言葉があったが、「読み」と「演じ」という制作においては、その役割が明確で面白い観せ方だと思った。自分が鑑賞したのは「女を読む。」であるが、それは女性作家の4短編小説である。その全編を貫く背景は、離婚しようとしている夫婦の目を通して描かれる。知っているようで、本当は何も知らない夫と妻が、離婚するにあたり部屋を整理する。その際、手にした相手の愛読書...そうか、こういうジャンルの本が好きだったのか。そしていつの間にか本を「読む。」...
この夫婦の関係を通して、普遍的な男女の「愛」、「燃え(萌)の愛」、「母性?の永遠」、「結婚とそれ以前」を突きつけてくる。
朗読はその「音読」から情景を想像し、「演じ」はその「視覚」から物語を具象する。どちらも楽しめるが、本公演では朗読で、話筋を理解し心情・感情を楽しむ。一方、「演じ」はその外形・外景でよりイメージを鮮明にする。心身の二面性を別々の手法で表現しており、心象形成は深いように思う。
満足度★★★★★
女を読むを観劇
朗読というよりも演劇に近い2時間でした。作者の違う4作品を違和感なく2時間に収めとても見ごたえがありました。少しホラーぽいところもあり笑わせたりうなずかせたり楽しめました。
満足度★★★★
『男を読む。』を観劇
気になる役者さんが出演しているので観劇。
開演前、ロビーでコーヒーの無料サービスがあって、
今回の会場はどこの最寄り駅からもそこそこ歩くので、
一息つけて嬉しかったです。
会場の入り口にも上演時間の告知あり。
開演15分前に役者さんが登場し、
朗読しているというていで口頭にて諸注意と
「上演時間は2時間5分、休憩なし」と告知。
開演直前にも同様の告知がありました。
ただ言うのではなく、会場を見回して
微笑みながら念をおしてるのも印象良かったです。
一般的な朗読劇だと思っていたら、
ナレーション(朗読役)のほかに、役者さんが演技をして
「生きた挿絵」になってくれている感覚の作品群でした。
朗読の地の文の文章も美しく、
そこに役者さんの動きがぴたりと呼応しているのが
とても気持ちのいい公演でした。
上演時間は、そんなに長いと思いませんでしたし、
お尻も痛くありませんでした。
満足度★★★★
朗読劇の深みを味わう
演劇口コミサイト・コリッチで招待券が当たったので、KAKUTAの朗読劇『アンコールの夜』を観てきた。
今回の公演は、「男を読む。」「女を読む。」「猫を読む。」という3種のプログラムが準備されており、自分の観た初日昼間の舞台のプログラムは「男を読む。」。地の文を朗読するのが男性のプログラムである。
取り上げられた作品は4つ。
○空手道場で優しくイケメンの井戸川が、その死を契機に本性が暴かれていく桐野夏生「井戸川さんについて」
○新宿で世にも可憐なダッチワイフを助ける、いしいしんじ「天使はジェット気流に乗って」
○友人を死から救おうと現在から過去へ繰り返し行き来し、結局は運命を受け入れる朱川湊人「昨日公園」
○そして、劇団のオリジナルで離婚し別居直前の元夫婦の複雑な心境を描写する、桑原裕子「男を読む。」
オリジナル作品は最後に置かれ、他の作品は笑いから悲しみへと舞台の趣が移っていくように配置されていた。井戸川さんの本性に翻弄される僕を演じる岸野健太、ダッチワイフを助ける僕を演じる実近順次とダッチワイフを演じた四浦麻希のけなげなやりとり、友達を救いたいがため必死になる遠藤を演じる成清正紀の演技が舞台の核となり、全体を盛り上げていく。客席からは時折笑いも起きるが、話が進むにつれ笑いは消え舞台に釘付けになってついには目を潤ませる。まったく憎い構成である。初日最初の舞台とあって、役者が台詞を噛む場面もあったが、そのしゃべり、表情は実に表現力に富んでいて感心。簡素な作りの舞台であったが、役者の力がその不足を十分に補っていた。今、名前を挙げなかった役者たちもなかなかの実力。いやぁ、偶然見つけた劇団だったが、創立20周年、鶴屋南北戯曲賞を受けただけのことはある。良い舞台を見せてもらった。