ごはんが炊けるまで(仮) 公演情報 ごはんが炊けるまで(仮)」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-7件 / 7件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2025/02/03 (月) 16:00

     結婚をうっすら考えはじめたカップル、直人と結。
    ある日結にせがまれ、家族を紹介することになった直人。
    実家に招き家族だと紹介するが、その家族には何か違和感が、実家の家族とは真っ赤な嘘で、家族に対していろんな想いや問題を抱えている人達が集まり、年齢もバラバラな人達で構成される和式の家をシェアするシェアハウスではなく、各々が家族の役割分担を持つゆるい擬似家族だということが結にバレるまでのその場しのぎで何とか無理にでも結を騙しきろうと四苦八苦する直人たちのズレた会話が、劇前半から中盤にかけての、ハラハラドキドキ感満載のシチュエーションコメディで大いに笑えた。

     劇中盤から後半にかけては、擬似家族において長男を演じる智陽が実は離婚してたのは真っ赤な嘘で、本当はまだ奥さんがいた上、擬似家族で我儘でぶりっ子な典型的な、いや寧ろそんなに若くも見えないのに痛い末っ子役を演じる杏と2人で肩くんで楽しそうにベタベタと歩いているのを智陽の奥さんに見つかり誤解され、擬似家族がシェアする和式の家の中に居座られたり、それまで優しく可愛らしかった直人の彼女の結が、直人が自分を今まで擬似家族を実の家族と騙していたことが分かり、劇終盤において、それまで我慢に我慢を重ねていたが、ついにブチ切れ、擬似家族を構成している人達を徹底的に糾弾し、直人も追い詰めるという豹変ぶりで、今までとは打って変わって、激的な場面が幾度となく展開し、スピード感があって眼が離せなくて、擬似家族の人達のそれぞれの主張も飛び交い、なかなかの観もので迫力があり、思わず自分が劇中にいるかと錯覚させられるほど、作品世界に引のめり込んだ。
     あと、お隣さんの詩織がふてぶてしく、図々しく擬似家族の和式の家に居座って、長椅子に座ったり、漫画読んだりと他人の家なのに自由過ぎるのだが、何処か憎めない雰囲気で、観ているとついつい気になり、なかなか面白くて、原田桃さんが演じていたが、印象に残った。

    実は、結の両親は○○で、だからそれが悩みでなど、それぞれの余り他人に言えない秘密や問題を抱えていて、擬似家族という在り方を通して、擬似家族が使う家を通して、世の中で言う『普通』とは何かに鋭く切り込みつつ、大いに笑えるコメディとして楽しみ、多様な「家族」の在り方について考え、一般的なイメージや世間が押し付ける「家族」概念に疑問を持つことの大事さ、少数派の意見を排除しない共生社会について、この疑似家族と直人、結を通して、もっと私達の身近に起こりうること、或いは起こっていることとして考えさせられる物語だった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    感想遅くなりました。湯呑みチーム拝見しました。とても面白かったです。ここ最近の作品は続けて拝見させていただいてますが、どれも笑いあり涙あり心が暖かくなるものばかりです。本作も、少し変わった家族のでも、心かよう家族のいいお話でした。お父さんがこの家族になった理由が知りたくなりましたね。優しい時間ありがとうございました。次回作品も楽しみにしています。

  • 実演鑑賞

    面白かったあ。
    これまで見たアクタージュのなかで一番!

    昔のホームドラマのようなテイスト。

    ネタバレBOX

    宮部みゆきの「R.P.G.」を連想させるような疑似家族の物語。

    それにしても「普通」って何でしょうね。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    すばらしかったです。『万引き家族』や『そして父になる』と本作の『ご飯が炊けるまで(仮)』で家族作品3部作ですね^^ 途中からかなり引き込まれました。あと、アフタートークがすごくよかったです。「ああ、そうやってキャスティングするんだ…」と思いました。それとオーディションのやり方も知れてすごく勉強になりました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     茶わんチームを拝見。茶碗とも茶椀とも書かず開いた表記にしているのもグー。ちゃわんは、無論茶をいれたり飯を盛ったりする器だが、材料が陶磁器か木かを分けずに両方を含む表現になっているからだ。このような細部にも気を配った脚本である、見事という他あるまい。流石に10年を迎えたアクタージュの記念すべき作品と謂えよう。キャスティング、演出、演技何れも素晴らしい。断固ベシミル、華5つ☆

    ネタバレBOX


     舞台美術は、アクタージュの自作。いつも乍ら感心させる作りだ。今回の作・演は 坂井 和さん。脚本の設定が抜群だ。因みに脚本は設定が最も大切な要素だと考える。これが良ければ脚本創作は半ば成功、と言える程だ。今作の設定はその手本のような出来である。タイトルも作品内容に即した実に味のある深いものだし、設定の奇抜さが、通常我々が家族という概念で想像し続けている概念を根底から揺るがし炙り出す。傑作である。ラストシーンは、カットしても良いくらいの位置づけだ。然し演劇というものは、日常を描いていても非日常の世界である。もっと正確に言えば現実と虚構の当に狭間に存在する芸術なのだ。人形浄瑠璃の脚本セオリーにも見られるようにラストはあってもなくても良いくらいの表現にした方が良い。これは観客を現実と虚構の狭間から現実の日常に戻す為の創作者側の配慮である。このような点に迄気配りの利いた作品と観た。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    茶わんチームを観劇
    何だか隠し事が多そうな家族の正体が大方判明したところで、また新たな「何故?」が生まれ、その「何故?」をひとつひとつ解き明かしていくほどに考えさせられる事も増えていくという面白い構成

    ここ数年、主催の大関雄一さんと半々の割合で、今回の作・演出は坂井和さん
    ふたつ前の公演では出演者の竹下亘さんも作・演出されていて、いずれも3つの個性があるのと同時にアクタージュ節というか、アクタージュだけの空気感がしっかり存在している
    超リアルの芝居とはまた違って、描かれる内容によってはマイナスに作用する可能性もあるのだけれど、本作みたいに家族の多様性を描いた作品にはとても良い方向に作用していると思う

    拝見した回では公演後、全員参加のアフタートークが
    演出家に劇団員や準レギュラー、新顔の役者さん達が入り混じったアフタートークは、これまで観てきたどのアフタートークよりも生々しい面白さがあってとても良かった
    これもまさにアクタージュだけの空気感

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    湯のみチームを観劇しました。
    まずは劇場に入って、良く出来た舞台セットに驚きと感心でした。
    違和感のある家族の関係は?と、どんどん惹き込まれました。
    共感できる部分と、正直共感できない部分もありましたが、考えさせられる部分もありました。
    役者さん達の熱演も良かったです。
    面白かったです!

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