ピアノピア 公演情報 ピアノピア」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★

    「ピアノ」が見つめる流転輪廻。
    作者は映画の好きな方なのでしょうね。ピアニストを巡る映画に駄作なしと思います。この作品は「ピアニスト」ではなく「ピアノ」が中心だけれど、モチーフ的には
    海の上のピアニスト」や「戦場のピアニスト」を彷彿とさせるものがありました。
    ピアノという楽器自体の、「そこにある≒動けない」という特性をうまくいかした、美しい物語でした。

    またチャップリンのモチーフなど、作者の方の好きな映画が伺われるものでした。

    ダンスも交えているというので、感情移入できるか心配でしたが、若々しさを感じさせるダイナミックな舞台では、違和感を感じさせませんでした。
    ただ、個人的にはいささかtoo muchな印象かな。
    欲を言えば、もっとピアノに絡んでほしかったです。

    とはいうものの、これほど緻密で斬新なのにわかりやすい、というのは、素晴らしい!
    今後が楽しみです。

    ネタバレBOX

    ピアノ役の女性、演技はよかったのですが、ピアノの音がなんとも残念でした。音色はもう少し演出できたかなと思います。なんといっても「スタインウェイ」なのですから。
    オリジナルと思われる曲も、いまひとつ魅力に欠けました。

    それぞれの衣装はとても素敵でした。内山さんが印象的でしたが、他の役者さんも、若さにあふれていて、はじめて「夢の遊民社」を観たとき、役者さんの活動量に驚いたことを思い出しました。

    生まれ変わった人物が、同じしぐさでピアノをいじるなど、小道具としても要所でピアノを使うとさらによかったかた。

    終盤のピアノの鍵盤を奏でたり、走馬灯の場面、よいのですが少し長いかった。年寄りには疲れました。



  • 満足度★★★★

    ラスト前ウルッと
    最初、少し物語について行けなかったと言うか、世界に入り込めなかった感があったが、物語がわかってくると世界に入り込む事が出来面白く見れ、そしてラスト前はちょっとウルッときました。

    色んな時代の出来事が語られるため役者陣が複数の役を演じますが、演じ分けはきちんと出来ていたと感じました。

  • 満足度★★★★

    ピアノの演奏とともに
    シンプルな舞台セットにおかれた1台のピアノと白の衣装を身にまとった役者たち。

    ピアノと一人の女性が、時代をこえて出会いと別れを繰り返し紡ぎだす物語。

    鍵盤をイメージさせる黒と白のコントラストが強い印象に残った。

    悲しくて、力強くて、感動的な、とても見応えのある舞台でした。

  • 満足度★★★★

    高い作品性
    面白い演出ですね。
    ネクストジェネレーションならでは、というところでしょうか。

    この劇団、この先も追ってみたいですね。

  • 満足度★★★★

    個性的で魅力的な役者さんだらけ
    初見の劇団でしたが驚き満載の舞台でした(ピアノ演奏って紹介されていた人があんなに役者として演じるなんて想像もしてなかったし)。
    ストーリーは全体としてはホンワカしたメルヘン。最後の走馬灯(?)のシーンは非常に美しかった。それを演じる役者さんたちは更によかった。いろんな可能性を秘めた役者さんばかりだと思いました。是非次回公演も観にいきたい。

  • 満足度★★★

    分かり易いエンターテインメント作品
    1台のピアノと1人の女性が3つの時代を越えて関係していく、スケールの大きな物語でした。大勢のキャストが所狭しと動き回って躍動感がありました。

    中世の王族、現代の高校、未来の荒廃した世界を通して1人の女性が成長して行くのを描いた脚本は良かったのですが、テンションの高い台詞回しや、漫画的な極端なキャラ作り、直接的なギャグを多用する演出は子供向けの舞台みたいに感じられて、好みのタイプではありませんでした。
    声を張り過ぎて何を言っているのか聞き取れない箇所がたくさんあったのが残念です。

    音と動きが同期した最後のパフォーマンス的なシーンが解放感があって、とても素晴らしかったです。映像の使い方も効果的でした。
    あの様な趣向の演出を最後まで取っておかずに、もっと色々な場面で観たかったです。

    世田谷パブリックシアター&シアタートラムはアーティスティックな作品を上演しているイメージがあり、今回もそのような作品だと思って鑑賞したので、ちょっと肩透かしを食らった感じでしたが、分かり易くて安心して観ることのできるエンターテインメント作品だと思います。

  • 満足度★★★★★

    魂を持ったピアノ
    この物語はピアノから見た人間の歴史を綴ったものだ。ピアノを弾く中村千春をピアノの擬人化として配置し、彼女がピアノの魂とする構成はあまりにも上手い。
    十数人の役者のオリジナルの衣装と、舞台上に置かれた一台のピアノの魂の衣装が見事にマッチして、上品でおしゃれな舞台だ。姫を演じたキャスト・内山ちひろのキャラクターの立ち上がりも絶妙で、個人的に大満足な舞台だった。姫が泣き崩れるシーンでは一緒に泣いた。たぶん、今年一番のヒット作。終演後、拍手は鳴り止まず、今、思い出しても美しく荘厳な舞台で時代を超えたスケールの大きさを露呈していたと心から思う。ロマン溢れる大人のファンタジー。
    是非、多くの方に観てもらいたいなぁ。


    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    500年の時を生き続けたピアノ。ピアノの調べにのせてピアノが見てきた人間の歴史を紡ぎ出す。作品の中で物語と音楽が一緒に流れていくさまは、やはり観客としては贅沢で崇高な時間だ。こういった舞台は恋人と観劇するのが一番似合うのだろうけれど・・。

    スタンウェインが弾いていたピアノは、彼が死んだあと、沢山の所有者を転々と渡り歩いてきた。なぜかピアノを所有するとその主人が亡くなることから、「呪いのピアノ」と噂される。ある日、とある国王のもとへ買われたピアノはこの国に人質として嫁いできた姫と出会う。

    姫はピアノの調べを聞いて泣き崩れ「おかあさ~ん」と叫ぶのだった。ピアノが奏でる旋律は姫の故郷の子守唄だったのだ。姫はどんな辛いことがあっても明日もピアノを聞こうと思って死なずに頑張った。と後に告白するが、その頑張りようも劇中でこれでもか!とばかりに魅せる。

    しかし、ピアノを所有していた王国は戦争に負け続け、疫病は蔓延し暴動が起きる。国王は処刑され、姫は逃げるもその先の数奇の運命に翻弄された姫の所在がピアノ自身も解らなかった。

    時は流れて高校の音楽室に配置されたピアノは、かつての姫の生まれ変わりである女子高校生に出会う。彼女はピアノを覚えていなかったが「またわたしに会いに来てくれたね」と喜び、彼女の人生を見つめるピアノ。

    姫の時代も女子高校生の時代も彼女は相当、悪い星に生まれてきてるけれど、自分の力で突っぱねて生きる姿がなんとも美しく清らかだ。ピアノは彼女に問う。「将来の夢は?」
    「お嫁さんになって幸せな家庭を作ること」
    彼女の夢は実にシンプルだ。しかしそのシンプルこそが身近にある幸せなのだ。

    キャストらの演技力、構成、衣装、照明、終盤での鍵盤のセットとリフレイン、それらは幻想的で美しい童話の世界だ。
    だから舞台って素敵!

  • 満足度★★★

    運命のピアノ
    昔のハリウッド映画にその燕尾服を着たり、その拳銃を持ったりすると不幸になる、っていうのがあったけど、それに近い感じかな。そんなにものすごい不幸な感じはなかったけど。別にピアノが悪いことするわけじゃないし。むしろ見終わった後にとても幸せな気分になれた。シンプルな階段のセットに全部デザインの違う白い衣装がすてきだった。

    ネタバレBOX

    最初の方でピアノの値段の交渉するときに電卓をたたくパントマイムしてたのはおかしいでしょ?そんなもののない時代の話をしてたばかりなのに。同様に西洋の王様の時代なのに主人公が手紙を縦に書いてたり、おにぎりを作って渡したりしてるのもちょっと変だった。(ま、おにぎりは冗談だろうけど)

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