きみどりさん 公演情報 きみどりさん」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-18件 / 18件中
  • 満足度★★★★

    きみどりさんのクロニクルか
    きみどりさんという人のクロニクル物語。
    初日だったので、少し役者の固さがあり、それが伝わってきたかもしれないが、前半、物語の流れが頭の中でゴチャゴチャとなったが、中盤以降は流れに慣れてきて、世界観にどっぷり浸かれて(連れて行ってもらって)面白かった。観た事のある東京ネジでは1番面白かったかも。

  • 満足度★★★★★

    きみどりさん
    久々の東京ネジ観劇でした。今もまだ頭がぐるぐるして上手くまとめられませんが、グーッときました。大満足。

  • 黄緑はなくても困らなそうな色だけど、
    老婆でありながら、つねに少女でもありつづけた、佐々木富貴子演じるきみどりさんは、この舞台のまごうことなき主色。一見、飛び道具的な使われ方に思えるかもしれなくても。たとえば、小柄な彼女がそれまでは軽々と飛び乗っていた押し入れに、登れなくなる。なんて素敵な老いの描き方だったんだろう。そのときの彼女の救いを求める視線の弱々しさもふくめて。

    ネタバレBOX

    ただ理想をいえば、、三人兄弟はそれぞれ片親が違う、なんて設定だったほうがもっと好み。三人の役者の顔立ちが異なることをもっと活かせただけでなく、押し入れで寄り添っていたシーンとかをさらに深められたと思うから。

    あるいは、少しずつ小出しにしていた情報を、前半にぜんぶだしてしまって、それを基に後半は役者の関係性や表情を楽しみたかったなあ。
    あと、暗転は一切なくして、時間を重ねてしまっても。
    って、それはまるで違う芝居ですね…w
  • 満足度★★★★

    美しいホームドラマを、「喉に小骨の刺さったような刺激」とともに、少し奇妙な空気感の中で
    独特の手触りがした。
    これがこの劇団の持ち味なのだろう。

    「人と人」とがぶつかったりすることが、「人間関係」でもある。

    ネタバレBOX

    きみどりさんという、キテレツな人が、そこにいてもいなくても、家族は適当な距離を保っていて、一時その距離が離れても、またしかるべき適当な時期に、適度な位置に戻ってくる。
    距離的だったり精神的だったり。
    つまり、きみどりさんが、いてもいなくても、この家族はこんな風になっただろうと言うこと。
    基本、とてもいい関係で、仲の良い家族だったということだ。

    ぶつかり合える「人」がいるというだけでも、関係性があるということであり、それは人間同士の付き合いでもある。
    ぶつかり合える人さえいなくなった世界は、争いがなく、一見平和で、良さそうなのだが、ココロではつながっていない。
    だから、この家族は、ココロできちんとつながっている、「いい家族」なのだ。つまり、そこここで、「家族が崩壊」している現実の中では、「美しいホームドラマ」でもある。

    そして、きみどりさんも、その「美しいホームドラマ」の中に入っていたと言ってもいいだろう。ただし、それは少し哀しい。

    「家族」と「家」と「場所」。

    「きみどりさんは、家(うち)のおばあちゃんだけど、私のおばあちゃんじゃない」という台詞がいい。
    それは、再婚した父親が聞いたら、かなり微妙な台詞であったりするが。そういうセンスは、うまいと思う。

    昭和・平成と連なる、このストーリーの中で、きみどりさんの設定年齢を考えながら観たのだが、舞台の中のきみどりさんは、声を張り元気が溢れていた。しかし、設定年齢に近い役者が演じていたら、あの発声とは異なっていたし、もっと悲惨な印象を受けたと思う。特にラスト近くのボケが酷くなってからは。

    きみどりさんが劇中で「ここで待っていないとダメなんだ」という台詞には、ぐっときてしまった。でも、あえて、ここを広げないセンスの良さがあるとも思った。

    この舞台を、きみどりさんの視線で観ると、他人であっても、心配してくれる人がいて、友だちもできて、そして最期まで看取ってくれるなんて、なんて良かったのだろうか、などと思ったりもする。
    それは、リアルな高齢者問題だったり。

    そこのあたりをよく考えてみると、きみどりさんエピソードは、「家族」と言うよりは、昭和のご近所さん付き合いが、家の中で行われていた感じではないだろうか。
    わいわいがやがやとして、人の悪口を言ったり、テレビの話をしたりという井戸端会議的な感じを含めたご近所付き合い。やっばり、人がいるから、ぶつかったりもするわけだ。
    つまり、家族の物語でもあり、近所を含めた人付き合いの物語でもあったのだ。

    劇中で何度もコールされるタイトルは、お芝居であるという現実に戻されることは不思議となく、きみどりさんが、喉に刺さった小骨のように、いつも家族たちのどこかを刺激している様子に思えた。
    その「喉に小骨の刺さったような刺激」とは、すなわち「家族の存在」だったりもするのだ。特に思春期だったりの。

    そして、どの役者もいいキャラクターしていた。そのハマリ具合が素敵だ。
  • 満足度★★★★

    きみどりさんは居候
    家族は交換できないが、ときどき交代する。
    居候や住み込みなど他人や非親族が同居することが考えもつかなくなって久しい。

    ネタバレBOX

    きみどりさんは二号さんというか父親と同居していた人だったのだろう。
    佐々木なふみが大暴れ~。
  • 満足度★★★

    やるねぇ
    「きみどりさん」なんのこっちゃと思うタイトルです。でも、目茶苦茶面白いです。
    正直、期待を裏切る面白さでした。

  • 満足度★★★★

    クリームソーダの作り方
    きみどりさんはある意味有り得ないんだろうけど、見ている内に違和感が無くなり不思議な存在となってくる。家族がきみどりさんに対する接し方に距離があるのは当然。それでも何処か優しさを感じる。母役の久保さんがキュートで「カシオペア」シーンが好き。佐々木富貴子さん演じるきみどりさんのキャラは忘れないかも。

  • 満足度★★★★★

    モデルがいるんだ!
    壮絶を軽く見せているんだなぁ。なふみさんのあばずれはもはや定番?

  • 満足度★★★

    初見
    ちょっと置いていかれた感じもするのだが、観終わった後にいろいろと考える事が出来て、楽しい。

  • 満足度★★★★

    屈折した家族の物語
    東京ネジ初見。どこにもありえないような話をあたかもどこの家にでもありうる話のように仕上げている。わけのわからない哀しい話でありながら、何故かとても懐かしくもある。そこら辺の作劇が見事。

    役者が皆うまい。特に自由奔放に生きる次女を演じた佐々木なふみが見事、先生から父親になった小林至、長女の婚約者寺部智英のほわっとした演技がこの芝居を支えていた。

    きみどりさんという奇妙な存在を加えながら家族というものを再認識させられる物語。終わった後、じわーっと響いてくる物語だ。

  • 満足度★★

    初見
    よくチラシを見かけていて、楽しみにして下北沢に降り立ちました。

    ネタバレBOX

    まず舞台美術が素晴らしかったです。
    あれだけのモノを造るのに一体どのくらいの時間をかけたのでしょうか。

    ただ、綺麗過ぎる。

    もちろん時代を感じさせるような、壁のくすみや、柱の“味”、畳の年代感等は丁寧に造られている。
    けど、どの汚れも“造り物”を感じ、年代を感じられるようには思えないモノばかり。
    例えば、ユッコがあれだけの破天荒ならば、壁や襖に穴の1つや2つ空いていたっておかしくないわけで…
    何か馴染めない舞台美術でした。


    役者の皆さんは凄く上手で、台本を良く呼んでらっしゃると思いました。
    同じ役者として勉強になりました。

    ここからは一視聴者としてコメさせて頂きます。
    凄く上手に演技されていたが故に、演出の都合や、決まり事、台本すらも感じるような演技に見えてしまいました。

    “あぁこの次はこうだろうな”

    と、言うような事が、観させていただいて幾度かありました。

    もぅこれは好みだろうと思いますが。。。

    僕の肌には合わない芝居でした。

    きみどり役の方の飛び道具のような演技に頼っているのでは?

    と、全体的に感じました。

  • 満足度★★★★

    そこにあるのは日本の家族の姿
    変則的な上にシュールでさえあるのだが、そこにあるのは確かに日本の家族の姿。実際のエピソードがベースだからということだけではあるまい。
    また、「嫌いだけど好き」なアンビバレントな感情に奥深さがあってそのリアルさに共感。
    ジングルの如く度々入るタイトルコールもアクセントとして面白い。

  • 満足度★★★★

    その世界に馴染むと・・・
    冒頭は、舞台上の世界の唐突さにとまどったのですが、観ているうちに、自然にその時間に馴染んでしまう。

    すると、唐突だったものから鮮やかなリアリティがあふれ出し、舞台にあるものすべてが深く強くいとおしく思えるようになりました

    ネタバレBOX

    きみどりさんはもちろんのこと、
    登場人物それぞれの個性がくっきりと描きこまれていて・・。
    そのあけすけとも思える表現に
    最初はすこし戸惑う。

    でも、そのあけすけさこそが
    家族の雰囲気を強くしなやかに
    観る側に刷り込んでくれるのです。

    ジングルのように差し込まれるタイトルコールは
    まるで、作り手の記憶の看板のよう。
    今を起点に
    ミルフィーユのように重ねられていく時間たち・・・。

    家族を外から眺めるのではなく
    家族の内側に視座を置いて描き出されるその世界は、
    ときには露骨だったり、さらけ出されていたりもする。
    でも、それが表現されなければ
    きっと観る側にとっての本当にならない
    それぞれが背負うものや想いがあって・・・。

    きれいなばかりではないし、
    ごつごつもしているのですが、
    観る側は、そのなかでまだらに露出した
    隠されることのない
    コアの色にこそ浸潤されていくのです。

    あるがままにいるきみどりさんの
    抜群の存在感が観る側をしっかりと引っ張っていきます。
    ばらばらに見える家族のベクトル・・・、
    でも、それらが重なりあいぶつかり合いながらも
    個々を互いにあるがままに受け入れていく姿が
    ひとつの家族の実存感を作り出していく。

    理不尽とまでは言わなくても、
    常ならぬものを、
    そこにあるものとして受けとめていく家族それぞれの姿に
    観る側までがすっと染められてしまう。

    役者の演技に懐の深さやぶれない強さがあって、
    エピソードからあざとさのないニュアンスを
    絞り出していく・・。
    その一滴ずつが観る側の心をさらに染めていきます。

    心惹かれるシーンがたくさんありました。
    両親のプロポーズのシーンに目をうばわれ・・・。
    破り捨てられる一枚の紙から伝わってくる
    その人にゆだね、その人を受け入れる
    想いのリアリティに息を呑む・・・。

    異父兄弟の末っ子が育っていく姿にも、
    それぞれが互いに色を染め合う
    ありのままにある家族の姿がすっと膨らんで。
    二女がきみどりさんみたいな性格というのも
    なにかわかるような気がしたり。

    クリームソーダのエピソードは
    ペーソスを感じるほどに滑稽にも思えるのですが
    でも、そこからきみどりさんの薫り立つような
    横顔がふわっと現れる。
    彼女のうちにあるお洒落の感覚を注がれて
    彼女の人生が二次元の戯画から
    三次元へと膨らんだようにも思えたり。

    ラストシーン・・・、
    あのころの土曜日の夜に
    記憶が収束していくのですが、
    でも、きみどりさんのテレビから流れる
    その番組のように
    次の回がやってくれば、きみどりさんのジングルのとともに
    ふたたび記憶が巡りだすようにも思えて。

    初日ということで
    ほんの少しタイミングなどのずれなどを感じた部分もあったのですが、
    でも、描き上げたその世界は
    観る側をして作り手の世界を彷徨させるに
    十分な力があって。
    観終わって、
    どこか突き抜けた可笑しさを感じ、
    その可笑しさが愛おしさに変わる中で、
    さらにたくさんのことが
    心に満ちるお芝居でありました。

  • 満足度★★★★

    家族ってなんだろう。
    きみどりさんとの生活は共同生活とも言い難いし…、不思議でコミカルな物語。

    ネタバレBOX

    納屋から押入れに変わったんだね。(その方がインパクトあるからね)

    お色気担当かと思っていた女優さんがなふみさんで、脚本を書かれていて、きみどりさんが好きだったんですね。

    富貴子さんのきみどりさんはもちろん良かったですが、香与子さんが演出のせいかチョイ役だったのが残念でした。双子の持ち味をもっと楽しみたかったです。

    きみどりさんが聖子(お母さん)のお父さん三郎さんの愛人だったことと、意に反して居座ったという経緯から、聖子が家族として認めたくない気持ちは分かります。

    一方、聖子の子供にとっては生まれた時からいたんだもの、特に妹が血の繋がりとは関係なく家族という感覚が強いのも分かります。

    きみどりさんの言動も面白いけど、聖子の人生も色々あって、聖子の子供たちも強烈で、そんなのが一緒くたになって楽しむことができました。

    それにしても、開演と同時に聖子の夫がいきなり酔っぱらった役で登場するというのは辛いですね。役者も観客もまだテンションが高くないから、酔っぱらった振りを覚めた目で見てしまいました。
  • ほわっと。
    しました。心が。
    良い役者さんが揃ってます。

  • 満足度★★★★★

    きみどりさん
    ネジ3度目だけど、1番好き☆
    いい意味でくらいました。

    濃密に人と関わるってなんじゃらほい?と考えてしまう作品だと思います。
    家族とか、血が繋がるとか繋がらないとか、1人で生きるとか、誰かと暮らすとか・・・・。

    感想まとまらないので、気になる人は観に行って下さい。
    アタシはお勧めします。
    観て損はしないよー。
    得するかどうかは人に依るかもww

  • 201007291930
    201007291930@OFF OFFシアター

  • 満足度★★★★★

    会心作
    東京ネジの公演はいままでけっこうみてきました、どの作品も良質で好きでしたが旗揚げ公演『東京ねじれ』と本作『きみどりさん』は群を抜いて好きです。

    特異な存在「きみどりさん」とそれを取り巻く家族の物語。登場人物それぞれの立場と心情が丁寧に描かれていて、引き込まれました。

    家族や婚約者を連れて観劇するといいかもしれません。

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