満足度★★★★★
初めてみました
少年社中さんをはじめて拝見したのですが。とっても好きになりました。装置は説明にもあったとおり廃墟をモチーフにしてるんですが凄かった。ファンタジーなのに現実を突き付ける冷たいラストが切なかった。また見に行きたいです。
満足度★★★
「オトナのための童話」なオモムキ
壊れて役に立たない機械が大半の店に、深夜、店主と知り合いらしき女性が呼び出され、店主の言うことには深夜0時を過ぎると機械たちが人間のカタチになり動き出す…という導入部からの物語。
もともとファンタジー要素が強い上に今回は「アナザーワークス」と銘打っており、通常の冒険系ではなくメルヒェンっぽい味わいも加えた感じ。
午前0時を過ぎると…という設定に「おもちゃのチャチャチャ」を連想したこともあって「オトナのための童話」なオモムキ?
が、女性の正体が明かされる中盤からは一転。序盤に出てきた「今夜、死ぬ」という店主のメモがクローズアップされ、そういえば呼んだ理由も店の品たちのその後の依頼であったし…なんて思っていたら、一旦明かされた女性の正体が覆されてさらに新たなフェーズに入るという。
ここで記憶障害の人物のために芝居を繰り返すことに劇団離風霊船の『どいつもこいつも!』を連想しつつ、毎夜繰り返してきたループから新入りによって抜け出すハナシか、とようやく全貌を理解。
がしかしビターな結末を迎え、時計が時間を戻してくれないので自ら0時前を再現するラジオが切ない。
ではありながら、最終的には優しく…いや、必ずしもそうとは言い切れないか、「希望を残す」の方が的確か、な終わり方なので安心。
満足度★★★★★
笑えて、しんみりと
以前の公演のパンフに載っていたタイトル、ようやくお披露目かと楽しみにしておりました。少年社中には珍しいタイプの控えめなお芝居で、沈黙が多く力を試されるお芝居だったのではないかと思います。ストーリーもじっくり練られていた感じがしました。社中で泣くことはほぼ皆無でしたが、今回は序盤からうるっときました。
小劇場はじめての同行者にも好評でした。
次回の円形劇場も楽しみにしております。
満足度★★★★★
壊れた機械が・・・
余計に物が捨てられなくなりそうです・・・(笑)
寂しいときにふと思い出すと心があったかくなりそうなお話でした。
何回見てもおもしろいと思います。
あと今回もブログにわかりやすい劇場の案内を書いてくださったので迷わずにいけましたー!
アナザーラインの醍醐味
大劇場ではなく今回は小劇場のサイズで、古道具屋を舞台に会話劇のニュアンスが多分にあるメルヘン。分かり易く本公演とは別扱いになっており、普段の冒険譚とは違ったステージも観たかった方には、このアナザーラインをお勧め。
途中に訪れる劇中劇の飛び具合はご愛嬌なのだが(笑)後半のシンプルなセンチメンタルに加え、演出、舞台美術、アンサンブルが丁寧で個人的には学ぶ事が多い。大竹えりさんの華は、間近で観れることでより栄えるし、MUでも『神様はいない』に出演して戴いた小林至氏が嫉妬するほどいい。
満足度★★★★★
心温まる極上のファンタジー
まるで機械が作動する音のような堅い題名とはまったく違った
心温まる極上のファンタジーでした!
登場するキャラクターが、演じた役者の方々の持つステキな個性から生まれたようで、とても愛すべき存在となっていました。
誰もが持っている心の奥底にある傷。
それをそっと取り出して、優しく両手に包み癒してくれるようなひとときを過ごすことができました。
自分も知らなかった自分と出会い、もっと自分を愛していけそうな・・・
そして周りにいてくれた大切な人たちをもっと愛していけそうな・・・
そんな気持ちを届けてくれた素晴らしい作品でした!
作家さんの、劇団の方々への、そして観客の人々への愛情を強く感じ、
孤独から抜け出せそうなエールも感じるステキな作品でした。
奇跡は起きる・・・ きっと起きる・・・ 愛の力で!!
満足度★★★★★
少年社中ワールドを堪能!
トーンとしては若干暗めで、壊れた機械が並ぶ古びたお店が舞台というのが今回の作品だが、内容は少年社中得意の暖かいファンタジー。終わった後、誰もが感動の余韻に浸る素晴らしい作品だ。
入った瞬間から見えるお店のセットが幻想的で、あたかもジブリの作品のように味のある作り。ただ古びた機械を並べるだけではあの雰囲気は出ない。舞台美術担当者のセンスを感じた。
物語は序盤、荒唐無稽なおとぎ話のようにスタートしたが、映写機役の堀池直毅のエピソードあたりからどんどん引き込まれ、最終的にはとても深い感動的な物語となった。どこかの国で長く語り継がれている童話のように、シンプルだが、魅力あふれる物語である。元ネタなしにこの物語を作ったとしたら、毛利宣宏は物語を作る天才である。
役者では早大劇研の先輩劇団総数姉妹からの客演小林至が店長役でいい味を出していた。謎の客で、実は○○で、その実は△△だったという難しい役を演じた大竹えりが奥の深い演技で、これまたすてきだった。
相変わらず証明や音響や衣装等のスタッフワークがお見事。少年社中ワールドを堪能できた2時間だった。