満足度★★★★★
少年社中ワールドを堪能!
トーンとしては若干暗めで、壊れた機械が並ぶ古びたお店が舞台というのが今回の作品だが、内容は少年社中得意の暖かいファンタジー。終わった後、誰もが感動の余韻に浸る素晴らしい作品だ。
入った瞬間から見えるお店のセットが幻想的で、あたかもジブリの作品のように味のある作り。ただ古びた機械を並べるだけではあの雰囲気は出ない。舞台美術担当者のセンスを感じた。
物語は序盤、荒唐無稽なおとぎ話のようにスタートしたが、映写機役の堀池直毅のエピソードあたりからどんどん引き込まれ、最終的にはとても深い感動的な物語となった。どこかの国で長く語り継がれている童話のように、シンプルだが、魅力あふれる物語である。元ネタなしにこの物語を作ったとしたら、毛利宣宏は物語を作る天才である。
役者では早大劇研の先輩劇団総数姉妹からの客演小林至が店長役でいい味を出していた。謎の客で、実は○○で、その実は△△だったという難しい役を演じた大竹えりが奥の深い演技で、これまたすてきだった。
相変わらず証明や音響や衣装等のスタッフワークがお見事。少年社中ワールドを堪能できた2時間だった。
2010/02/28 18:53
あとで「観て来た!」投稿しまっす!