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団体所在地 | 応募数 | 割合 | |
---|---|---|---|
東京都 | 35 | 56.45% | |
神奈川県 | 5 | 8.06% | |
埼玉県 | 3 | 4.84% | |
京都府 | 3 | 4.84% | |
大阪府 | 3 | 4.84% | |
北海道 | 2 | 3.23% | |
愛知県 | 2 | 3.23% | |
兵庫県 | 2 | 3.23% | |
福岡県 | 2 | 3.23% | |
栃木県 | 1 | 1.61% | |
千葉県 | 1 | 1.61% | |
新潟県 | 1 | 1.61% | |
山口県 | 1 | 1.61% | |
徳島県 | 1 | 1.61% | |
計62団体 |
審査員がそれぞれに10作品を推薦し、1作品につき1票ずつ票を投じました。票の入った作品について約4時間30分に渡って議論を重ね、10作品を決定しました。
※今年の≪審査のポイント≫には選考結果についての具体的な言及があります。ご了承の上、お読みください。
※公演初日順。
エアスイミング
カリンカ(東京都)
★審査員より(丘田ミイ子)
橘花梨さんによるソロプロジェクト、カリンカ。「1920年が舞台の女性二人による会話劇『エアスイミング』をなぜ現在、そして、なぜカリンカで?」そんな投げかけに、現代社会に生きる一人の女性としてのシンパシーとエンパシーのいずれもを以て応答する、明確かつ赤裸々な応募文章が印象的でした。共に創作に乗り出す俳優や演出家、その魅力への言及にも「現場づくり」への真摯な眼差しを感じます。他者からのリクエストに応えるのではなく、俳優自らが企画段階から主体的に活動することで表現のさらなる可能性を切り拓く。そんな団体の挑戦が舞台芸術における一つのモデルケースとして浸透・発展していくことにも期待を寄せながら開幕を心待ちにしています。
この世界は、だれのもの
ながめくらしつ(東京都)
★審査員より(河野桃子)
とくにヨーロッパの舞台芸術祭に行くと「現代サーカス」がいちジャンルとして確立されています。日本はそうではないなか、その普及・定着を目指しているだけでなく、ジャンルを横断したコラボレーションにも力を入れていて、この積み重ねの先にまだ見ぬステージがあるのではないかと取り組みに期待が高まります。今回は、演者個々人の価値観、鑑賞者への問いかけ、それぞれを含めたコミュニケーションを意識した意気込みが、ひとつの舞台に関わる様々な方への矢印を感じられ好印象でした。表現としても、テーマの設定の仕方が現代的でることも、ライブであることに意義を感じます。CoRichの団体ページに複数掲載されている動画もわくわくしますね!
雨降りのヌエ
コトリ会議(兵庫県)
★審査員より(關智子)
コトリ会議は文章の明快さと企画の個性のバランスが良く、突出して評価が高かった。創作手法が団体の意図に適しており、加えて、自分たちの問題点を把握しているために、将来のヴィジョンも明確かつ具体的である。さらに、それらが実現可能な範囲であることにも堅実さを感じ、好感を持てた。企画自体の面白さ、描かれる物語内容の魅力もあるが、会場と団体の特性を活かしており、さらに料金体系もバリエーションを揃えている辺りに、クレバーな印象がある。審査対象が指定されているのも、応募要項をしっかり読み込んでいる感があり、「ちゃっかり・しっかり・お得」だろうという期待が持てる(褒めている)。
波間
ブルーエゴナク(福岡県)
★審査員より(深沢祐一)
代表の穴迫信一さんら日本各地で活動するメンバーが北九州と京都を拠点に作品を発表している2012年結成の劇団です。昨年12月に初演した本作は、死ぬことを決めた青年が見る夢を通して現実と虚構の関係を描きます。メンバーやスタッフを一新するこの東京初演によって、今後さらなる躍進が期待されます。多拠点という団体の特性を最大限に活用し、今後各地での上演をより充実したものにしていきたいという「将来のヴィジョン」に強い説得力を感じています。
新ハムレット
早坂彩 トレモロ(兵庫県)
★審査員より(深沢祐一)
2010年に脚本家・演出家の早坂彩さんが結成したトレモロは、「身体と音楽」「台詞と空間演出」と時期ごとにテーマを掲げ、ストレートプレイやオリジナルミュージカルなどさまざまな作品を発表してきました。2022年初演の本作は太宰治が太平洋戦争開戦直前に発表したシェイクスピア劇の翻案です。利賀山房と出石の永楽館の上演を経て、京都と東京の小劇場でどのような成果をあげるか注目しています。第3期のテーマに「自由に、開いて、場作りを進める」を掲げ、より強度の強い創作を志向している姿勢が頼もしいです。
更地
ルサンチカ(東京都)
★審査員より(關智子)
ルサンチカは創作手法とやりたいことが明瞭であり、団体の個性が読み手に魅力的な形で伝わった。また、既存戯曲への向き合い方が月並みではなく、過去を過去として認め距離を取るというあり方には個人的にも心惹かれ、期待できる。さらに、基本的だがそれゆえに大事なこととして、ウェブサイトが見やすい点やアクセシビリティに配慮が伺えること(会場がやや特殊であることもあるだろう)も評価につながった。応募書類から読み取れる独自の詩性に加え、太田省吾のテクストを、異なるアプローチ手法を持つ俳優たちと共に立ち上げるというチャレンジングな態度に心踊る。
(あたらしい)ジュラシックパーク
南極ゴジラ(東京都)
★審査員より(丘田ミイ子)
平均年齢26歳の若手、南極ゴジラ。演劇をポップカルチャーに押し上げるべく旗揚げされた“ゆかいな劇団”。そんな触込みに違わず、応募文章には「ジャンルや職種を横断した試み」や「観劇を持続可能な行為にするための展望」が独自の筆致を以て爛々と綴られていました。『(あたらしい)ジュラシックパーク』は、誰もが知るSF超大作を下敷きに“テクノロジーの暴走”を描くというもの。多くの審査員が抱いた率直な感触は「どんな上演か予想できない」でした。それは言い換えるならば、演劇に新ジャンルが掲揚される予感、そして期待とも言えました。演劇を使ったまだ見ぬ仕掛けに立ち会えるかも。そんな高揚とともに全貌を見届ける日を楽しみにしています。
天の秤
風雷紡(千葉県)
★審査員より(河野桃子)
2年と経たないうちの再演ではありますが、世の中はどんどんと変化しており、今この時にどのように上演されるのか2024年3月版として観ることも楽しみです。家族を母体とする団体自体はいくつも存在するなかで、それぞれに劇団外の演劇活動をおこないかつ個性があることが、閉じておらず魅力的に感じました。また劇団として、劇団員の生活(仕事や子育て)のあり方や地域性についても言及されていて、創作における視野が内と外の両方へ向いていることは力強いです。CoRich内でも長くいくつものクチコミが集まっており、しかもそれが「観てきた」だけでなく「観たい」も多く、観客の方々からの大きな期待も感じます。
さるヒト、いるヒト、くる
ポケット企画(北海道)
★審査員より(松岡大貴)
表現活動をどのような地域で行うのか、「創作環境」として考える事と「発表の場」として考える事は異なると感じています。創作環境としては、多くのAIRがあるように創造に地域ならではのコンテクストを与え、作品に独自の影響を与える筈です。一方発表の場としては、(東京を主とした)大都市とそれ以外の地域では異なる課題があり、制作面も含めた独自の取り組みに迫られると感じています。観客や会場や交通においても。
ポケット企画は公演活動に止まらず、演劇祭やコンクールへの参加、若手アーティストを集めた意見交流会を実施されています。創作とそれを取り巻く環境との両方にアプローチする姿勢に共感し、その可能性を観たいと思いました。
べつのほしにいくまえに
趣向(神奈川県)
★審査員より(松岡大貴)
この数年、自身が協働するアーティストとの会話の中で「ケア」という言葉を耳にすることや、友人との会話の中でも使用することが多くなったと感じている。皆それぞれがそれぞれの関係性に相応しい言葉を模索している。規定したい訳でないけれど、別の言葉に規定されたい訳でもない。現行の婚姻制度が、そしてそれを(あるいは家を)前提にした諸制度が綻びを見せていることには、皆気が付いている。我々は多様な関係性を(一応)言語化する必要性と、それに対応する柔軟な制度を模索しています。趣向の描く『成人間のケア関係によって「結婚」が行われるようになった世界』を、観てみたいと思いました。
以上の10作品です!
次の最終審査では、審査員が実際に公演を見に行きます。
CoRichメンバーもクチコミをして
全国の舞台芸術ファンみんなで盛り上がろう!
最後まで候補に残っていた、大変惜しかった作品です。
“審査員注目の作品”として公表させていただきます。※初日順
御菓子司 亀屋権太楼 | MONO(京都府) |
正夢 | 星歌オムニバスひとりしばい公演(東京都) |
悪童日記【4月15日夜~4月16日公演中止】 | サファリ・P(京都府) |