- HOME
- 舞台芸術まつり!TOP
- 舞台芸術まつり!2024春
- 応募作品
悪童日記【4月15日夜~4月16日公演中止】
サファリ・P(京都府)
公演に携わっているメンバー:7人
- 【団体紹介】
- 2015年7月、利賀演劇人コンクール2015にて『財産没収』(作:テネシー・ウィリアムズ)を上演。優秀演出家賞一席を受賞。メンバーは芦谷康介、達矢、佐々木ヤス子、池辺茜、森永恭代、山口茜の6名。
主に既成戯曲・小説から作品を立ち上げてきた。物語に底流する作者の生い立ち、時代背景などを重視してテキストを紐解き、その中から選び抜いた最小限のテキストを抽出する。パフォーマーに俳優とダンサーが混在していることを活かし、身体と最小限の舞台美術、最小限のテキストのみを使用し、文字だけで立ち上がっていた原作世界の、意外な、しかし間違いなくそこにある要素を立ち上げることを得意とする。
2019年6月、FEMART Festival 7thに招待され、ODA Theatre(コソボ共和国プリシュティナ)にて『悪童日記』を上演。2019年10月、瀬戸内国際芸術祭秋会期にて『悪童日記』を上演。
- 【応募公演への意気込み】
- 2017年、2019年と上演を重ねてきた『悪童日記』を、新たなキャスト、台本、演出で上演します。初演では物語そのものではなく、人によって受け取る印象の変わる”感情”にまつわる言葉を一切排除し、事実だけを連ねるという双子の日記の”文体”を舞台化することを目指しました。劇中で発せられる言葉は意味や物語ではなく、単なる音やリズム、感覚として、たった5つの無機質な平台に奉仕する演者の身体と共に舞台空間を造り上げていました。
今回の上演ではそこに、初演時には気がつかなかった小説の中の、隠れた、しかしおそらく原作者にとっても大切なストーリーを、新たにエンターテインメント要素として伏流させたいと思っています。理由は、この原作小説が多くの読者に届いたように、この舞台もまた、多くのお客様に届けたいからです。翻訳者に「今はもう地上にいない原作者アゴタ・クリストフに見せたかった」といわしめた初演時の空気感を壊さないよう、細心の注意を払いつつ、大胆なクリエイションに挑みます。
- 【将来のビジョン】
- 私たちサファリ・Pは「世界の外の奥行きが感じられる物語を提供すること」を目標としています。人々が自身の見えている世界に狭くとらわれず、その外側にも世界は広がっていること、照明が当たってなくても人はそこに生きていて、音楽が流れてなくても心を動かしているという、他者の生活の営みや心の動きを想像することができるような作品を創り出すことを目指しています。その一環として、舞台芸術のアクセシビリティ向上を目指し、観客が舞台芸術にアクセスしやすい環境を整備しています。継続的な情報保障の実施と、劇場へのアクセスのしやすさについて外部の専門家と協力したり、利用者に意見を求めることで実施内容をブラッシュアップしています。
公演に携わっているメンバー(7)