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Wの非劇
劇団チャリT企画(東京都)
公演に携わっているメンバー:14人
- 【団体紹介】
- 劇団チャリT企画は、1998年、早大演劇研究会を母体として結成されました。主として、代表兼座付き作家・演出家である楢原拓(chari-T)による社会派コメディ作品の上演を目的としています。時事ネタや社会問題などの重苦しい題材を、不謹慎に茶化して笑い飛ばす作風は「ふざけた社会派」として定評があります。
少年犯罪と死刑を題材にした「ネズミ狩り」(2008年初演)では佐藤佐吉賞最優秀脚本賞、同最優秀主演女優賞等を受賞し、またその再演(2011年)では「CoRich舞台芸術まつり!」の最終審査団体10組に選出され、審査員の平均合計点では第2位という好成績を残しました。また演劇界のハラスメント問題をウクライナ戦争と絡めて描いた近作「絶対に怒ってはいけない!?」(2022年)では日本コメディ映画祭優秀作品賞を受賞しました。
上演活動以外にも、演劇ワークショップや基礎訓練などを継続的に行い、俳優のスキルアップのための活動にも積極的に取り組んでいます。
- 【応募公演への意気込み】
- 今年、劇団は旗揚げ25周年を迎えました。その記念公演第一弾として本作品は上演されます。(第二弾は来年1月のザ・スズナリ公演です)
題材となるのは近ごろ問題が次々と明るみになっている演劇界・芸能界のハラスメント問題です。セクハラ・パワハラなどが良くないのは今や当然の話で、被害者に対する同情や共感が寄せられるのはごく自然な流れです。ただ一方で、被害者やその支援者が逆にハラスメント的な言動を行ったり、過剰に加害者を晒して「私刑」にしてしまったりと、暴走してしまうようなケースがSNS上などでは頻繁に見受けられます
今回は、敢えてその被害者側の暴力性・加害性にスポットを当て、性犯罪の被害者が過去のイジメの加害者(しかもその被害者は自殺してしまった)であったという事実によって混乱していくコミュニティと、それに翻弄される人々の姿を、劇団の持ち味である不謹慎さでもって笑い飛ばします。「正しさ」や「優しさ」だけでは描けない人間社会の複雑さを表現できればと思います。
- 【将来のビジョン】
- インターネットやスマホが普及し、メディアが多チャンネル化する中、そこから発信されるコンテンツも昔とは比べものにならないくらい多種多様になっています。テレビ、映画だけでなく、ユーチューブ、TikTok、Netflix……その中から演劇を選んでもらうのは至難の業です。特に若い世代となるとさらにハードルは上がります。
まずもって、テレビや映画・ネットとは異なるライブ(生)である舞台ならではの魅力ある作品を生み出していきたいと思います。
それと併せて、演劇を世に広めるための発信力や企画力なども求められます。演劇だけでなく様々なジャンルを横断することで、演劇外の観客を劇場へと誘うきっかけをつくっていきたいです。また、それらとの化学反応によって自分たちの表現を常にアップデートし、劇団の個性を高めながら新たな演劇表現の可能性も追求していきたいです。
公演に携わっているメンバー(14)