幽霊塔と私と乱歩の話

木村美月の企画（東京都）

公演に携わっているメンバー：7人

【団体紹介】

俳優として活動する木村美月が主体的に演劇を創作し、また作家として発表の場を設けるために設立しました。木村美月が信頼するクリエイターとフラットな立場で創作します。
物語を「人生の予習であり復習である」と捉え、歴史のある原作を時代を超えた解釈を加えることにより、私たち人間の行動や感情・感覚の未知の振れ幅、そして多様性と可能性を探ります。さらに演劇体験における「ナマモノであるからこそ日々俳優も観客も捉え方が変わる」という特徴を活かし、作品内では登場人物の会話を中心に、物事の捉え方をひとつに絞らず「正解のない」ない物語作りを行います。

【応募公演への意気込み】

「幽霊塔と私と乱歩の話」の登場人物たちは、見えないところへ、わからないところへ、いつの間にかぐんぐんと足を踏み入れます。足元にころんと転がってきた幸福はどうであれ受け取る、といった軽快さと傲慢さを、私は今登場人物たちに求めているような気がします。そういう人たちを書きたくてしょうがないんです。非現実みたいな現実ばかりの世の中で、物語はその間に立って私たちを癒すものだと、私は信じてやみません。この作品が誰かの痛みに寄り添うものになるように真摯に作品を作ります。

【将来のビジョン】

木村美月が、幼少期より多くの小説や児童文学に親しんでいたことから、「物語を楽しむ」「物語に憧れる」ことの美しさ、「憧れる」という気持ちの魅力を作品を通して発信していきます。創作環境として、参加する表現者が各々の個性を発揮できるよう、意見の言い合えるパワーバランスを第一に掲げ、様々な人が出入りできるよう間口を広げてまいります。戯曲賞や作品賞に精力的に応募し作品の強度を上げるとともに、小劇場というあくまで会話劇を間近で見てもらうことを大切に、回数や期間を増やすことを目標とする。２０２８年までに、小劇場を１ヶ月以上借り、ロングラン公演に耐え得る強度のある作品作りを行なってまいります。