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チャイカ ~かもめ~
CP Project(神奈川県)
公演に携わっているメンバー:5人
- 団体紹介
- CP Projectでは、「あらゆる垣根を越え、プライドを捨て」というキャッチフレーズを掲げている。演劇は自分を解放する勇気、変える勇気さえあれば、誰にでも出来るというのが私の持論だ。我々は演劇とは技術ではないと考えている。もちろん経験は非常に重要ではあるが、それを生かすも殺すもその役者次第。どこまでいっても人間性の部分を問われるのだ。そして己を解放する勇気と行動力、己と向き合いストイックなまでに役と格闘する、こんな現場を常に作り続けていきたい。これは何も難しい事ではない、合理性だけを追求した稽古ではなく、一見無駄な時間に思えるような事でも徹底的に稽古場でぶつかりあう、地道だが時間をかけてゆっくりと作品と向き合う、そんな創作現場を構築していきたいと思っている。それには古典作品が一番なのだ。演劇をもっと日常的なものにするには、地域演劇の定着、活性化にあると思う。地域演劇発展にしか建設的な展望は見出せないのだ。今までは工業地帯というイメージしかなかった川崎で、ラゾーナ川崎プラザソル、川崎H&Bシアターという二つの劇場を拠点として、今後も数々の演劇人の芽を育てていきたい。この川崎で古典演劇の魅力を十二分に伝えることに全身全霊を傾けていきたいと思う。
- 応募公演への意気込み
- 今回我々は、ロシアの名作でチェーホフ原作「かもめ」を脚色した「チャイカ」を上演する。チェーホフ作品は、今なお世界各国の演劇界で愛され、上演され続けている。日本の演劇界でも多くの劇団が上演しているが、その多くがチェーホフ作品を崇高でお堅いイメージにしてしまっている感は否めない。そしてその多くはドラマや悲劇にしてしまっている。
今回我々はあくまでも「喜劇」という事を念頭に作品を創っている。チェーホフ作品にある固定観念を持っておられる方からすれば、とても受け入れがたいものになるかもしれない。しかしあえて今回は、チェーホフ自身がこだわり続けてきた「喜劇」を思い切りお見せしたいと考えている。コケティッシュな言葉遊びで笑わせようとするのではなく、あくまでも人物の行動を基軸に喜劇を創り上げたい。ギリシャ語でドラマとは行動という意味がある。演劇はあくまでも台詞ではなく、人物の行動によって表現される行動の芸術だという事を、チェーホフ作品を通して表現出来たらこの上ない幸せである。チェーホフ作品の新たな魅力、世界をお見せ出来るよう全力で臨む覚悟である。
- 将来のビジョン
- CP Project次回公演は、ノルウェーの古典・イプセン原作「人形の家」の脚色版「ノラ」にチャレンジする。イプセンは古典作家の中でも世界的に著名であり、彼の作品は日本でも多く上演されている。特に人形の家は、人気が高いことで知られている。「人民の敵」のストックマンという登場人物などは、ハムレットに並ぶ古典演劇のヒーローの一人とされている。この公演もノルウェー大使館に特別後援依頼を文化担当官に申請する予定である。
公演に携わっているメンバー(5)