CoRich舞台芸術アワード!2019

「第一部『1961年:夜に昇る太陽』 第二部『1986年:メビウスの輪』 第三部『2011年:語られたがる言葉たち』」への投票一覧

1-11件 / 11件中

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投票者 もらったコメント
byassistbyassist(843)

3位に投票

DULL-COLORED POP 福島3部作の第1部『1961年:夜に昇る太陽』(2時間)
28日の福島三部作通し上演で拝見。

さすがにジャストでないものの、ほぼ同世代の人間なためか、三部作のうち、本作に一番親近感を覚えた。
高度経済成長・所得倍増計画への明るい希望
(全国で公害問題が露呈する前の)『鉄腕アトム』に象徴される科学への万能信仰
かといって、戦争の惨禍の記憶は未だ生々しく…
誰もが先の大戦を忘れ去ろうと・貧困から抜け出そうと、がむしゃらに上を向いていた、当時の空気感が実によく再現されていた2時間。
ただし、後年の3.11の悲劇を知る者として、ラストシーンには薄っすらと涙が浮かんだ。

【追記】
挿入歌共々、本作の牧歌的雰囲気を構成した、マペット操作で演じられた子供たち、やっぱり『ひょっこりひょうたん島』のオマージュかぁ…と世代がバレる感慨に耽っていますw

【配役】
穂積孝(東大の理系の学生22歳。本編の主人公)
…内田倭史(うちだ・まさふみ)さん
穂積忠(孝の弟19歳。町の青年団の青年部長。後の双葉町町長~第二部の主人公)
…宮地洸成(みやち・ひろなり)さん
穂積真(孝の3歳の末の弟。第三部の主人公。第一部では『ひょっこりひょうたん島』風のマペットで演じられる)
…井上裕朗(いのうえひろお)さん
穂積豊(孝たちの母45歳。夫・一(はじめ)は常磐炭鉱に出稼ぎ中で不在)
…百花亜希(ももか・あき)さん
穂積正(孝たちの祖父。田舎にいがちな、家長意識の残る、昔ながらの農家の主)
…塚越健一(つかごし・けんいち)さん
美弥(孝を慕っている双葉町在住の19歳。太田裕美『木綿のハンカチーフ』のイメージ)
…倉橋愛実(くらはし・まなみ)さん
佐伯(大学の先生風…実は東電の原子力開発部長兼主任研究員。広島の惨禍を経験、原子力の平和利用に心血を注ぐも…)
…阿岐之将一(あきの・まさかず)さん(『みのほど』の青年紳士役以来の方) 
三上(東電の原子力開発部の職員)
…大内彩加(おおうち・さいか)さん(第一部終演後、客席を出たら、もう売り場に!…あまりの驚きに台本を第一部だけのつもりが、まだ観ていなかった第二部・第三部まで購入!)
田中(双葉町の町長。田中建設社長)
…大原研二さん
酒井(内密で原発施設の立地調査をしている福島県庁の職員)
…東谷英人(あずまや・えいと)さん

きやまきやま(70)

1位に投票

 1961年・1986年・2011年という、25年スパンで半世紀に及ぶ、「原子力発電所」と、福島のとある一家の歴史。
 これが、TVのドキュメンタリーとかだったら、多分チャンネル変えている。 顰蹙を承知で言うと、「対岸の火事」として目を背けて来た身には、重すぎる。
 虚構、と言い聞かせているから客観視できるのだ。

 その「ドラマ」は造られたものかもしれないが、実在の人物がモデルとなっているキャラクターによって紡がれる。 語られるのは、実際に誰かの口から語られた言葉たちだ。
 それらが、舞台上の生の俳優によって、再生される。 発せられた感情は、空気を振動させて、観客席まで伝わってくる。 台本に書かれた文字群が、一期一会の瞬間に変わる。
 だって演劇、だから。

 原子力発電所というモノが、何故福島に出来たか、どうして存続しているのか、ちょっとだけ理解出来た気がしました。
 原発についてあまり考えた事のない、よく知らない、という私の様な者にこそ、観て欲しい、観るべき作品だと思います。 ダルカラさんでの再演は当分無いそうですが、戯曲が書籍化される予定なので、観たかったけど行けなかった、興味はある、という方はご一読をお勧めします。 要望があれば上演許可は下りるそうなので、「演りたい!」と思ったらこの作品を広めていくのもアリかもしれません。

 歳をとると「諦める」ことが多くなります。 反対票に一票を投じながらも「どーせ、なんも変わらんし」と、ジャコウネズミさんになって諦める。 己の手に余る“ 力 ”を振るい、決して手放そうとしない人類なんて、この星もろともほ~ろほ~ろ滅びれば~?と、超上から目線で諦める。
 この福島三部作も、当初は観劇を諦めてました。 でも、幸運(18切符が使えるじゃん!)に幸運(楽日はコンパクトなスケジュール!)が重なって(一年に一度くらい夕メシに休暇を貰っても・・・)なんとか行けることになりました。
 ・・・諦めなくて良かった~~~。 この三部作を今年観れたことこそが、一番の幸運じゃが。 そう思える作品でした。

 人間は、生きて死ぬ。 笑い、泣き、喜び、怒り、悲しむ。 未来を夢見、過去を忘れ、時に嘘を吐き、時に道を間違う。
 世界征服を目論む悪魔は出てこないし、正義の変身ヒーローも出てこない。
 谷さんの作るお話はとても優しい。
 そしてつくづく思う。「この人は人間という種を、諦めてはいない」


追記:
 観劇翌日、「チェルノブイリが観光地化」なんてネットニュースが。 第一部の台本の、削除された台詞が、不気味な現実味を帯びてくる。
 42年後、福島はどうなっているのか、私には解らない。 第2の原爆ドームを、人々が見上げているのだろうか。 その時、原発そのものが“ 過去の遺物 ”だとしたら、それはそれで・・・・。

ポチ様様ポチ様様(2098)

5位に投票

第2部を観劇。演劇的に素晴らしいの一言に尽きる。難い話ではあるが,物語に引き込まれてしまい。最後まで気を抜けなかった。物語,演出,役者さんの演技と熱量,全てにおいて申し分なし。アフタートークでは福島のみならず沖縄の話も出て,とても興味深かった。

ベンジャミン2号ベンジャミン2号(1199)

10位に投票

今回悩んだのがこの三部作上演。全て観ていたならこれを1位にして、他を考えようかと思ったものの、結局第一部(昨年の初演も含め)を観られずじまい。かといって、第二部と第三部のあの衝撃を選外にしてしまうのも躊躇われ、自分の記録という意味で10位に置かせてもらった。

馬場良太馬場良太(1349)

9位に投票

とにかく演者の熱量が凄くて圧巻のお芝居でした!テーマは重いけど笑えるシーンも入れてるんで見やすい演出になってました☆僕は一部しか観れないけど全三部作観たかったなーと悔しい思いでいっぱいです★ただ一つ言えるのは一部だけでもめちゃめちゃ面白かったです♪

yoshyyoshy(82)

1位に投票

昨年の第一部で衝撃を受けた。今回3部作を見て、それぞれが違ったテイストで描かれており、単純に原発が誤りだとかではなく、忠実に起きたことを描いているところに感銘した。電気の恩恵に授かっている人たちに見てほしいと思った。いろいろ考えさせられる作品であった。

星導輝(せいどうひかる)星導輝(せいどうひかる)(40)

1位に投票

私は、宮城で被災し、トラウマを抱えていますが、
私が推している春名風花さんの舞台や、笑顔にであうことは何よりも生き甲斐で、観られないときの後悔の方がなん十倍も苦しくて、回りの人にも前回の件を考えるとその方がいいと1ヶ月の特別編成をもらって第三部を初日より観ました。第二部は福島で観て、流れを知ったつもりでいました。

舞台が始まった瞬間ヤバかった。
覚悟していたけどそれ以上のインパクト。

でも、春名風花さんの訴えてくる言葉の数々、観なきゃ、聞かなきゃ、
風花さんが演じている人も、みんなが演じている人も実在する人がモデルになっている。
誰にでなく、日本すべての人に観てもらいたい。海外から義援金を送ってくれた人にも。
私は、全部観ます。目を背けずに。

akisanakisan(1221)

4位に投票

通し観劇。疲れた以上に良かった。

マリナマリナ(553)

1位に投票

三部作を通しで拝見しました。
作品のクオリティはもちろんですが、
やはり2019年はこの作品のインパクトが大きかったです。

しのぶしのぶ(3216)

2位に投票

『第二部 1986年:メビウスの輪』をいわき公演初日に拝見。2018年に先行上演があった『第一部 1986年:夜に昇る太陽』は、一部キャストが変わった東京公演も拝見。『第三部 2011年:語られたがる言葉たち』は東京公演で観た後に、いわき公演も伺った。
第三部を観た直後の感想:ひたすら耳を澄まし続ける最後の数分は号泣。ラジオ体操はやったもん勝ち!6時間の大作の結びに深く納得。1、2、3部ともに異なる演劇手法。単独で観てもOK。演劇界の事件。
『第二部』稽古場レポート:http://shinobutakano.com/2019/08/03/13036/
『第二部』感想:http://shinobutakano.com/2019/07/25/12932/

ねね(6572)

3位に投票

通しで第一部~第三部までを観劇しました。
通しで、これを観てしまったら、トップテンにはランクインさせなければならない気がします。

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第三部『2011年:語られたがる言葉たち』観劇

震災後、福島の人に希望と自信を取り戻す為、奮闘するTV報道局長の三男を通して、
放射能への恐怖、県民間の確執、煽り報道、風評被害に苦しみながら語られる、戻らぬ家族、戻れぬ故郷への想い…

悲しい涙が止まらなかった。
どうすれば良いのだろうか、どうしてゆけば良いのだろうか、自問自答。

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