最新の観てきた!クチコミ一覧

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老いと建築

老いと建築

阿佐ヶ谷スパイダース

吉祥寺シアター(東京都)

2021/11/07 (日) ~ 2021/11/15 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

演劇の世界にアカデミー賞があるならば、村岡希美さんは今年の最優秀主演女優賞かも知れない。時間に余裕のある女優(若しくは女優志望の方)は絶対観ておいた方が良い。作品なんか所詮役者を飾る容れ物に過ぎない、そんな気分にさせられる。
筒井康隆が虚構と云う物を突き詰めようとしたある時期、無意識(フロイト的には夢)の奇妙さを徹底して作品化した。それは読者からすれば受け止め方の判らない未完成な物、訳が分からずつまらない物でもあった。その試行錯誤の実験小説の数々が後に「超虚構宣言」として結実していく。今になって思えば、それは”夢“の文学化。奇妙な夢を見た寝起きの気分に読者をいざなう。今作は筒井康隆作品なら「遠い座敷」や「夢の木坂分岐点」のニュアンス。フェリーニの「8 1/2」を思わせるこの屋敷の構造は、老女(村岡希美さん)の混在する記憶の中なのか、それともこの築40年の屋敷が見ている夢の中なのだろうか?これを設計した建築家(伊達暁氏)はこの建造物をまるで生き物のように愛おしみ、彼(彼女)の老いを慈しむ。美術の片平圭衣子さんの織り成すアートは眺めているだけで格別でそれは空間に沁み込んでゆく。

三階建ての広々としたデザイナーズハウスに独り住む八十近い老女。その屋敷に訪れるのは独身の息子(富岡晃一郎氏)や娘(志甫〈しほ〉まゆ子さん)、孫娘(藤間爽子〈さわこ〉さん)に孫息子(坂本慶介氏)。だがこの話の面白さは老女にしか見えない存在が多々訪れるところにあり、建築家や亡き夫(中村まこと氏)、因縁の女(李千鶴さん)も最初から居たように自然とそこにいる。

剛力彩芽にどことなく似ている藤間爽子さんが綺麗だった。「基督〈キリスト〉」と書いて無理矢理「のりすけ」と読ませる孫息子の設定センスも良い。観客を爆笑に叩き込むのは木村美月さん、息子の若い彼女役「りぼんだよ」。笑いのセンスが若い。
村岡希美さんの老女の歩き方、それだけで何を表現したいのか全てが伝わる。文学性と娯楽性の見事な両立。お薦め。

ネタバレBOX

老女は40年前、建築家に「要塞のような家」を所望。「家族を外敵から守ってあげられるような」。その通りに旦那にDVを振るわれている娘を護る為、策略を巡らせたことがクライマックスで語られる。(病んだ旦那役は作・演出の長塚圭史氏でかなり生々しく、素なのでは?)
今作一番の名場面は、自分の夫と不倫関係にある李千鶴さんとの対決シーン。村岡さん、中村氏、李さんの沈黙から立ちのぼる情念の陽炎。その全てを屋敷の応接間はじっと見ていた。
イロアセル

イロアセル

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2021/11/07 (日) ~ 2021/11/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/11/11 (木) 19:00

倉持裕の2011年初演作品の再演だが、初演は観てない。奇妙な味の面白い作品だった。
 とある島の人々の言葉は、口から発したものも文字に書いたものも固有の色が付き、その色を視る機械を通して、誰が何を言ったか分かるために、慎重に発言するという態度になる。あるとき、本土から看守と囚人がやってきて、島に作られた檻に囚人が入れられるが、そこでだけは島の人の言葉に色がつかないことが分かる。そこで島の人たちは、その檻に来て、今まで話せなかった本音を語り始める…、という物語。このワンアイデアで書かれた物語は、発言の顕名性と匿名性による違いを描いて、興味深く展開する。
 フルオーディションでキャストが選ばれ、2020年に上演する予定だったものを同じキャストで1年を経て上演された。アイデアの特性がちょっと分かりにくく、物語に入り込むのに時間がかかるのだが、面白い視点を与えてくれる。
 目当ての山下容莉枝が冒頭からセレブ感いっぱいで登場し満足。

セイムタイム,ネクストイヤー

セイムタイム,ネクストイヤー

演劇企画イロトリドリノハナ

オメガ東京(東京都)

2021/11/11 (木) ~ 2021/11/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

 ベシミル、脚本が抜群。役者さん熱演!(華5つ☆)追記2021.12.22

ネタバレBOX

 原作はアメリカのバーナード・スレイド、今作では途中10分の休憩を挟んで2部構成。下手手前の壁際に三面鏡付の化粧台、その上手やや上部にダブルベッド、ベッド頭部には作り付けのテーブル、電話機等が置かれており、その奥ホリゾントにはドア、この中間にクローゼット。部屋の奥中央辺りから上手に掛けて窓、その向こうはベランダ。上手側面にもドアが在りその奥はバス・洗面所。このドアのある壁面客席側には暖炉が切ってあり暖炉奥に家具。
 18歳で初産を経験し高校を中退したドリスはその後更に2人の子宝に恵まれたが、偶然レストランの端の席に座っていた男と運命の出会いともいえるような会い方をしてしまった。ちょっと不思議な出会い方であったのは、端の席に座っていた者同士の出会い方というシチュエイション自体が少し突飛なことでも想像できよう。ところでこの運命の出会いの相手男性も既婚者であった。2人は逢ったその日の内に同衾した。男の名をジョージという。会計士である。アメリカの中流に属する階層の1つだが、男の時計は3時間25分も進んでいる。正確な時刻に修正するのは会計士という職業柄全く苦にならない。口癖は「数字は嘘を吐かない」である。ところでジョージは当初、小さな嘘をいくつも吐いていた。妻がこの浮気に気付くことを警戒していた為である。ドリスにとってジョージという名も本名か否か同衾時には不明になる。というのも妻の名を当初誤魔化していたからである。数字には強いが、どういう訳か妻の直感を信じるという非科学的なげんを担いだりもするちょっとナイーブな矛盾を持ち合わせた男だ。一方のドリスはイタリア系、カソリック系の高校に通っていた。卒業生の半分はシスターになるという高校である。出産、子育ての為高校は中退したものの、未知の世界に対する好奇心や探求のインセンティブは高く中々のしっかり者である。2人は毎年同じ時期の週末、同じ場所で逢うようになる。
 少しだけ今作の背景を説明すると物語が展開するのはカリフォルニアのコテージの一室、時期は1950年代初頭からの四半世紀だ。(この土地柄の設定も開放的で自由なカリフォルニア州の在り様をキチンと織り込んでいる)アメリカはピルグリム・ファーザーズが英国教やローマンカソリックと対立していた歴史もある国であり、未だに宗教が人々の思考に大きな力を持つ国で、而も多民族国家なので白人対有色人種との差別・被差別問題のみならず、白人同士でもカソリック系はJFKが大統領になる前迄は差別されていた。(というのもケネディー家はカソリック教徒の多いアイルランド系)またドリスはイタリア系(イタリアもカソリック系の国だ)なので白人系とはいえ様々な事情を抱えていたに違いない。
 前半ではジョージが会計士で社会的には所謂中流層であり数字には強いので時計の針が3時間25分も進んでいる(この件は、後半の大切な伏線の1つ)のを瞬時に正しい時刻に訂正することが極めて容易にできること、そんなに数字に強いのに、変にゲンを担ぐ傾向があることや妻に密会を悟られることを恐れる点などは前述の通りだ。一方ドリスの魅力には直ぐ反応してしまう身体傾向等ちょっと軽めのギャグや恋人同士によくある小さないざこざ、ドリスが高校を卒業したことなどが埋め込まれるが、後半では高校どころか大学に入学したドリスがイッピ―のような左派系知識人に変容しファシストに急変してしまったジョージと大喧嘩を始めることに成った時、その変化の原因が長男の戦死にあったという衝撃的な事実の吐露で哀惜の念に駆られ人間的な赦しへ通じてゆく点、終盤結婚を申し込んできたジョージの申し出を拒否せざるを得なかったドリスに妻が亡くなった話をする段と共にその人にとって人生最大の事件が生身に杭を打ち込むような衝撃で描かれ、ジョージの経験する家族の死に対してドリスには新たな生命の誕生が描かれる。何とドリスの出産には医師が間に合わず新生児を取り上げたのはジョージなのだが、この時主導権を握っていたのは無論ドリスであり、ジェンダーギャップで悩まされている女性による逆転という点が興味深い。
 観ている者を圧倒する場面やハラハラドキドキさせる展開に対し(例えば、ドリスが急に陣痛に襲われて破水の最中に掛かってくる電話等)生きる事の靭さと逞しさをユーモアさえ交えて対比、人生の諸相を実に見事に描いた作品である、
 また、今作で極めて興味深いのは、会う度に互いの連れ合いに関してこの1年で一番良かった点と悪かった点について話し、各々の連れ合いには1度も会ったことが無いにも拘らず恰も自分の親友ででもあるかのような親近感と人間的な感情を持つに至っていることだ。これが終盤の何とも言えな深い情緒と2人の生きて来た人生の厚み深みをしみじみ実感させる描写をする際、実に大きく説得力のある布石として機能してくる。無論、最後の最後にオチ迄つける作家のサービス精神もアメリカらしい。


セイムタイム,ネクストイヤー

セイムタイム,ネクストイヤー

演劇企画イロトリドリノハナ

オメガ東京(東京都)

2021/11/11 (木) ~ 2021/11/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

色々な変化が見れて楽しい芝居・・・♪
でもこれって不倫なんだよね・・・なんか長年連れ添った夫婦みたいに見えた(笑)♪

幸福論【名古屋公演中止】

幸福論【名古屋公演中止】

劇団シアターホリック

蛸蔵(高知県)

2021/07/31 (土) ~ 2021/08/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

幸福論というタイトルはとても壮大。
でも、描かれていたのはとても個人的な幸福。だからこそ共感が出来る世界がそこにありました。

人と離れざるを得ない環境の今だからこそ生まれた作品というのをじっくり感じ取れました。
何より、この高知蛸蔵で観劇する事自体が物凄く久しぶり。コロナ以前は月1位で行けたのに。高速の割引も無いし。遠くなっちゃった。
劇中でも数歩ずつ距離の縮まる人物達、私達もすこーしだけど皆さんに近付けた気がしました。

たましずめ

たましずめ

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2021/11/10 (水) ~ 2021/11/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/11/11 (木) 19:30

星。65分。休憩なし。

Bittersweet Flowers

Bittersweet Flowers

おぶちゃ

劇場MOMO(東京都)

2021/11/03 (水) ~ 2021/11/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

良いですね生の舞台って。やっぱり配信は今一つ臨場感ないですから。
劇中で辛辣にこき下ろされた小劇場ですが、
その小劇場の良さを活かした巧みな物語はとても面白かった。
女史たちが抱えるトラウマの出来事はよくある話に過ぎなかったけど
時系列の移動とエピソードのパズルがかみ合って
心地よく楽しめる作品でした。
ラストシーンは観るものによって様々な捉え方と賛否があるかもしれないが
作者の想いと感覚は伝わった気がします。
大学の先生役の鈴木莉菜さんの歌声とても素敵でした。

老いと建築

老いと建築

阿佐ヶ谷スパイダース

吉祥寺シアター(東京都)

2021/11/07 (日) ~ 2021/11/15 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

こういう舞台が上演されることに感懐がある。
まるで、昭和の新劇のようないっぱいセットの人間劇を長塚圭史が、上手に書いている。テーマは「老い」だろう。さすがに、滅びゆくものの美しさ、などという凡なところには落としていないが、阿佐ヶ谷スパイダースを率いて出てきたときのやんちゃぶりを知っているだけに、結構ウエルメイドな出来に「歳月」も感じる。人間が生きて生活する家に、今年流行の「生きた記憶」を埋め込んだあたり時代を上滑りさせない工夫もうまいものだ。いまは横浜の大きな劇場の芸術監督だもんなぁ。
ドラマは大きな庭付きの家に住む孤老女(村岡希美)をめぐる人間模様である。亡くなった建築家の夫が残した家に住む老女はそれぞれ自分の生き方をする息子娘とは距離を置いて、ひとり毅然と生きている。昭和モダンの家のセット(美術・片平圭衣子)が単純だがよく雰囲気を出していて、今の80-50問題や介護の問題も裏に抑えながらの現代人間模様である。セリフがうまい。
プロットの軸が、明確にならないで進んでいくので、一種の家族のシチュエーションドラマかと思っていると、最後の五分の一あたりで突然調子が変わって、ストーリーのドラマチックな謎解きになる。最初の家族風景の部分が、昭和新劇風によく出来ているので、そのまま終わるのかと思っていたらそうではなかったが、そこは賛否両論あるだろう。ドラマチックに終えるには筋立てが少し無理なのだ。
しかし、演劇としてはよく出来ていて、長塚圭史がかつて三好十郎に入れ込んで何作かいい再演をしたことが役立っている。実話キャンペーンドラマみたいな舞台が多い中で見ると新鮮でもあるし、芝居を見たような気にもなる。
村岡希美は、家族を押さえて現代を生きる不機嫌な老女を演じて堂々たる主演である。昭和の戦前のいい時期に生まれ、戦後も時代に沿って生き、戦前の東京郊外の家に住む東京市民の雰囲気を身にまとっている。戦後の世田谷でなく、戦前の杉並の空気が作りモノでなく出来ている(村岡花子の姪だもんなぁ。もっとも花子は大田区だったが)。昭和新劇には時に登場して、山の手女は東山千栄子が一手販売していたような役である。それで、気が付いた、というのもうかつな話だが、これは、昭和という時代を批評したドラマなのであろう。そう見れば、戦前の家を老人向けに改築しながら、その栄華の余禄で生き延びている我が令和時代の姿をこういうドラマにして見せたのが長塚圭史、というのにも感慨がある。ここが第一のみどころだ。
昼間なのに、吉祥寺シアターは層の厚い個人客で完全に満席だった。日本の観客も成熟している。

たましずめ

たましずめ

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2021/11/10 (水) ~ 2021/11/14 (日)公演終了

実演鑑賞

物足りなさは否めないかなあ。

第2話が印象的でした。
この話をもっと掘り下げて、膨らまして一本の劇にしたものを見たいと思いました。

NEXT STAGE

NEXT STAGE

ACファクトリー

シアターサンモール(東京都)

2021/11/10 (水) ~ 2021/11/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/11/11 (木) 19:00

あれもダメこれもダメのルールの中で見事に戦った猪木vsアリの試合を思い出しました。コロナ禍をポジティヴ思考で力強く乗り切ろうという演劇人魂をひしひしと感じた傑作ステージ。笑い上戸の人が客席にいたらもっと盛り上がったんですけどね。

NEXT STAGE

NEXT STAGE

ACファクトリー

シアターサンモール(東京都)

2021/11/10 (水) ~ 2021/11/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い! 笑えた。
劇中劇「劇団公文式第10849回本公演『時をかけるワイルドキャッツのギャラクシー大冒険』」は、笑劇であり、その舞台裏を演じる-この「NEXT STAGE」公演は更に衝撃的な結末。極上のショーを観ているようだ。同時にシェイクスピアの古典喜劇を彷彿させる場面も盛り込み深味を出す。それは、従来の演劇スタイルだけではなく、新たな演劇の在り方を摸索している、と思わせる手の込んだ描き(観せ)方だ。
(上演時間1時間55分)

ネタバレBOX

場内の通路を挟んで、前方の客席も舞台として使用する。その中央に舞台監督使用の平台、上手に劇中劇用の音響担当、下手が照明担当のブースが設えてある。後方だけを客席にしており、それも市松(模様)座席にしている。コロナ禍とはいえ、劇場定員の半分にも満たない観客での上演という贅沢な観劇空間。舞台は基本的に素舞台だが、先の劇中劇のセットとして宇宙を表現?する廃墟的な光景や中央に大階段を設える。

物語は「時をかけるワイルドキャッツのギャラクシー大冒険」の舞台監督が高熱のため稽古に立ち会えないことになり、急遽知り合いの男に代役を頼む。しかし頼まれた木下直也は演劇の舞台監督の経験はない。個性豊かなキャスト、スタッフに協力してもらいながら、何とか前に進めようと奮闘するが、問題が次々発生する。そんな時に座長の松本錠二が現れ、脚本や演出の変更を指示する。混乱し右往左往するスタッフ・キャストのドタバタ振りが滑稽で面白可笑しく展開する。この騒動を通してスタッフの協力、キャストのヤル気といった人間模様に変化が生まれる。同時に木下の中途半端な生き方の指摘、更には演劇の新スタイルとして観客参加型を模索していることも…。

公演の魅力は、脚本の面白さはもちろん、演出のビジュアル面も含めた観(魅)せる力。稽古舞台ということもあり何も無い空間に、劇中劇の面白場面を次々に展開させ、後景に宇宙やワイルドキャッツを連想させる映像が映し出される。場当たりという現実場面ではキャスト同士の諍いや体調不良といった急場。展開がアップテンポで観ていて実に心地良い。これら全体が劇中劇であるという結末は、途中から何となく気づくが、それでも最後まで興味を惹きつける。現実、劇場のコロナ感染防止対策として防護服の男が消毒噴射して回る姿がリアル、また、その男は出番こそ少ないがアクションシーンは大迫力。もちろん全登場人物のキャラが立っており、皆 適役と思える。役者の演技力・好演がこの公演を支えていると言っても過言ではない。

制作の女・田之上啓子が、主役ワイルドキャッツに抜擢されて、ミラーボールの光に照らされながら大階段を上る。その時の台詞、人(もしくは物事)は多面性を持ち、矛盾を抱えていることを表す撞着語法(オクシモロン)を用いていたようだ。架空・空想といったファンタジー場面を現実の人々が作り出す、しかし それさえも劇中劇という虚構へ追いやる。色々な世界が混在する何でもあり、それこそが喜劇の醍醐味。シェイクスピアは、機械と違って理屈や論理どおりにいかないのが人間、その矛盾するところが面白いと…。まさに作劇(劇中劇)を通して、それを地で行く。
次回公演も楽しみにしております。
セイムタイム,ネクストイヤー

セイムタイム,ネクストイヤー

演劇企画イロトリドリノハナ

オメガ東京(東京都)

2021/11/11 (木) ~ 2021/11/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

もっと湿っぽいメロドラマかと思っていたのでしたが違いました。

ネタバレBOX

何年もの間あっけらかんとした逢瀬を重ねていましたが、年に1回だけだから、その時だけの関係だから続いたのだと思います。彼は結婚したかったようですが、しないで正解ですよ。きっと。
若すぎた結婚をした彼女がどんどん変わっていくのが面白かったです。もう1組のカップルも見たかったですが、諸事情ありまして・・・
NEXT STAGE

NEXT STAGE

ACファクトリー

シアターサンモール(東京都)

2021/11/10 (水) ~ 2021/11/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

くすくす何度も笑った。面白いコメディ作品でした。

ネタバレBOX

座長のキャラクターがとても良かった。アクションシーンは迫力があってとても良かった。
たましずめ

たましずめ

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2021/11/10 (水) ~ 2021/11/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

舞台上のセットの大木が凄く、小道具も3話とも変えていくという凝りよう。どれも幻想的で素敵な話でした。
70分という少し短めということもありもっと見ていたかったです。
観劇の日にちを間違っておたおたしてしまったのだが、急遽見れるように手配をしていただきありがとうございました。

セイムタイム,ネクストイヤー

セイムタイム,ネクストイヤー

演劇企画イロトリドリノハナ

オメガ東京(東京都)

2021/11/11 (木) ~ 2021/11/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/11/11 (木) 14:00

座席1階

不倫劇というより大人の恋物語という言葉が似あう舞台だ。カリフォルニアのコテージの部屋が舞台であるせいかもしれない。それよりも、この二人が後ろめたさをぶつけあいながらも前向きに自分の人生を理解し、複線の生き方をまじめに、力強く進めているある種のすがすがしさが感じられたからかもしれない。

ブロードウエイの傑作であるという。いつもの出張先で知り合って偶然にも一夜を共にした男と女。二人とも家族持ちであることから最初の朝にこれきりにしようという雰囲気も流れたが、お互いへの思い絶ち難く、年に一回コテージで会うということになった。まるで七夕の織姫と彦星だが、その年に一回の関係が二十何年も続く。
それだけ時が流れれば、お互いの家族の子どもが大きくなり、仕事が行き詰まったり、引っ越したりいろいろなことが起きる。だが、この二人はそれらの多くを隠さずにまるでエピソードを楽しむように語り合い、体の関係だけでなく、物理的な距離は離れているが心は支えあっているという絶妙な関係を築き上げていく。

途中休憩を挟んで2時間半近く。長せりふもバンバンある熱のこもった二人芝居に拍手を送りたい。ソワレとマチネでダブルキャストで行う構成で、私が見たのは公演を主宰した森下知香。今回は演出家ではなく主演女優ということだった。もう一つのペアの平野綾子も演劇ユニットを主宰している演出家であり、女優とのこと。女性主導の舞台だから全体がきれいに流れていた、という面もあるかもしれない。

とてもよかったと思う。森下、平野のオリジナル作品も見てみたいと帰り道で思った。


ネタバレBOX

驚いたのは、彼女の方が臨月に近い体でコテージに現れたことがあったことだ。既に3人の子どもを産んでいるから、自分の体の変化は良くわかっている。この逢瀬の時に破水し、医者を呼ぶこともできず、夫の子を不倫相手の男が取り上げるという想像もつかない展開になる。

こうした毎年のエピソードが二人の関係を絶ち難くしたのだろう。いろいろ事情を抱えたままで最後はまるで夫婦のようになっているところが、なんとなくホッとしたりする不思議な感覚なのである。
NEXT STAGE

NEXT STAGE

ACファクトリー

シアターサンモール(東京都)

2021/11/10 (水) ~ 2021/11/14 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

これまた楽しい楽屋モノ。臨場感アリの映像付き劇中劇も面白い。最後はチョイとどんでん返し。これもいいねー。

どっかこっか

どっかこっか

URAZARU

ウッディシアター中目黒(東京都)

2021/11/03 (水) ~ 2021/11/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

淡々としてちょっと違和感のある感じがするなーと思っていたら、こんな内容だったとは。追憶と再生の話。グッときましたね。

Bittersweet Flowers

Bittersweet Flowers

おぶちゃ

劇場MOMO(東京都)

2021/11/03 (水) ~ 2021/11/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

大学の同級生の女性たちの群像劇、期待以上の面白さでした。ドロドロとしたちょっと怖い内容なのかなと思っていましたが、結構シニカルでリアリティーのある話でしたね。

私、めんどくさい

私、めんどくさい

劇団癖者

OFF OFFシアター(東京都)

2021/11/10 (水) ~ 2021/11/17 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/11/11 (木) 14:00

85分。休憩なし。

24歳のフォーチュン!ウェディング

24歳のフォーチュン!ウェディング

人間嫌い

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2021/11/03 (水) ~ 2021/11/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

同じ女性でも結婚観の違いが、よく描かれてました。
結婚=幸せ、の図式に思われていますが、
たぶん結婚式の日の幸せが=結婚、にすり替わっているのかな⁉︎と、
観終わった後に考えてしまいました。

ネタバレBOX

脚本・演出の方が出演していない旨、当日パンフレットに書かれていましたが、
さしずめ、話の中でお祝いされている方ってところでしょうか⁉︎

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