最新の観てきた!クチコミ一覧

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独鬼

独鬼

壱劇屋

萬劇場(東京都)

2021/10/20 (水) ~ 2021/10/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

死なない鬼と、人間の女と男の人生の話。殺陣は勿論格好良かったが、涙が止まらない感動するお話でした。

泥人魚

泥人魚

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2021/12/06 (月) ~ 2021/12/29 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

小劇場をそのまま見せる第一幕
大劇場に合わせて小劇場を見せる第二幕の演出意図の違いがわかって面白かったです

宮沢りえさん圧倒の演技も梁山泊のお二人出てきたら小さく見えるって
あの二人存在感あり過ぎだと思いました
主役目当ての女の子達が多いのには驚きも二階席も一階席と同じ値段って笑

風間杜夫さん六平直政さんの水演技も最高でした

ばいびー、23区の恋人

ばいびー、23区の恋人

マチルダアパルトマン

駅前劇場(東京都)

2021/12/28 (火) ~ 2021/12/30 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/12/28 (火)

今年の観劇収め。
もうね、なんかね、いいのよ。
うふふでぎゃおぉでアハハン~~な。
こういうの好きだなぁ。
町子と親友の掛け合いがまた好きっ!!キュンっ!

vitalsigns

vitalsigns

パラドックス定数

サンモールスタジオ(東京都)

2021/12/17 (金) ~ 2021/12/28 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2021/12/25 (土)

ひゃぁ~ゾクゾクしました。
考え方、鑑賞の仕方によってはどのようにも取れる余白を残したこれぞ「演劇」な要素をたっぷり盛り込まれていました。
緊張と緩和。そして…。演劇観るの楽しいね。

マンホールのUFOにのって

マンホールのUFOにのって

マチルダアパルトマン

OFF OFFシアター(東京都)

2021/12/22 (水) ~ 2021/12/30 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2021/12/22 (水)

なんだろ、この宇宙のひとかけらの中にいる感。
「生物」として生きている全宇宙の中の営みみたいなものを想像させてくれたりな。
笑えて考えて笑って。うん不思議だ。

「ストロング」

「ストロング」

坂井水産

RAFT(東京都)

2021/12/29 (水) ~ 2021/12/30 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2021/12/29 (水) 16:00

面白い企画で、使った脚本も面白かった。60分強。
 「稽古初日」と称して、稽古せずに本番(リーディング)を迎えるという面白い企画。同じ脚本をさまざまに組合せを変えて上演する。ゴジラ好きの赤井(家田三成)はマニアの呑み会で出会った中山(豊田可奈子)と出会うが、友人の坂井(浅倉洋介)が訪ねて来ると…、の物語(他にト書きに赤澤涼太)。脚本も巧く起伏ある物語を展開し、特に、言葉の選択が面白い(「17歳です」/「病院行こうか」、とか)。役者の違いで異なる味わいになるんだろうな、と思った。楽しく過ごせた60分強だった。

独鬼

独鬼

壱劇屋

萬劇場(東京都)

2021/10/20 (水) ~ 2021/10/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初めて拝見して壱劇屋さんにどハマりした作品。殺陣でこんなに感情や物語が表現できるのかと衝撃を受けました。

二ツ巴 -FUTATSUDOMOE-

二ツ巴 -FUTATSUDOMOE-

壱劇屋

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2021/12/22 (水) ~ 2021/12/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ワードレスの細やかな演技でひしひしと伝わってくる物語、殺陣のかっこよさ、水表現の多彩さ、素晴らしかったです!

おわれる

おわれる

イサカライティング

こまばアゴラ劇場(東京都)

2021/12/29 (水) ~ 2021/12/30 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

■65分弱■
最小限の美術でそれらしく表現された、金持ちっぽい家が舞台。そこで男と女がやり取りを繰り広げるうち、「鉄の女」という役名の女が絡んできて…という、会話劇。
家主である高貴そうな女に、男はどうやら匿われているらしい、ということがわかるのみで、2人の関係性はおろかそれぞれの素姓もよく分からないが、男が女に打ち明けるある“不安”が謎めいていて、なぜそんな不安に苦しめられているのか、それを憶測する面白さがある。
また、随所で唐突に鳴り出すクラシック音楽の異化効果にも惹きつけられる。
ただ、いかんせん、笑いが乏しい。もう少し強く押せば笑いが取れたのに…と思われるくだりがいくつかあって、勿体なく思われた。笑いがくると全てが台無しになってしまう、そんな類の劇作品もこの世には存在するが、本作については、笑いが起きても劇世界は瓦解しないと感じられた。
というか、私の観ていない回では笑いが起きていた可能性もある。

ネタバレBOX

海に追いかけられている気がする、というのが男の不安の中身。「鉄の女」は男に家族を殺されたと訴えて突然家に押し入り、刃物を構えて男への復讐を試みるが、女が素早く的確に対処して刃傷沙汰は回避される。
男は、人災という側面もある3.11の化身なのではないか、というのが私の見立て。3.11は原発事故を引き起こしていまだ汚染水を放出し続けており、“海に恨まれている”という思いが、海に追われているという不安を男の心に引き起こしているのではないか。
3.11は自殺者も生んでおり、「鉄の女」は殺された家族の敵討ちに来たのかもしれない。
樹影

樹影

ケイタケイ's ムービングアース

シアターX(東京都)

2021/12/28 (火) ~ 2021/12/28 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

シアターXでの上演で名前だけ認識のあるダンサー・振付師だが、もう古い人らしい、とどこか避けていた(経歴もよく知らず)。今回は別の芝居と迷ったが、結局こちらに足が向いた。客席は結構埋まっており、若い人も割といる。
演目は二つあり、古木を使った「樹影」が、シリーズ化している「LIGHT」のナンバー○○を前後で挟むという構成であったが、両者は一体化していた。シンプルで力強く、古木が屹立する姿に照明が当たり、ケイタケイの無心に事を為す風情が、絵として強いインパクトを与える。「音」は控えめだが風景に深さを与えていた。少なからず関心がもたげた。

ネタバレBOX

舞踊系の鑑賞が続いた年末。先日赴いたKAATでの「綾の鼓」についても一言(Corich登録がなかったので..反則だがまァご容赦)。

世界的演出家ピーター・ブルック舞台の常連、という冠で紹介される笈田ヨシ氏と、コンテンポラリー舞踊の第一人者(と聞く)伊藤郁女のコラボ作品。
以前スパイラルホールで観た伊藤郁女(かおり)が異種交流に挑むというので観に行った。経歴を見ると早熟で早くから国際舞台で活躍する舞踊家ゆえ毎年見られる人では無い訳である。
スパイラルのは作り込んだ舞踊作品だったが、今作はフラットな時間の中で濃厚な「舞踊」は部分的、他は笈田、伊藤、打楽器の人による演劇仕立ての作品であった。
台詞は仏語で喋り、字幕が出る。約1時間。
今になってパンフを見返すと、「打楽器の人」は実はSPAC俳優・吉見亮氏であった。なるほど棚川寛子氏の音楽と切り離せないSPACでは多くの俳優がポリフォニックな打楽器アンサンブルを担うが、その演奏の中で氏は中軸を担う人だとか。道理で「芝居」も堂に入っていた訳だ。
また笈田氏の生年もふと見れば、1933年! 90歳に手が届く年齢である。
「後で知って吃驚」の第一は何と言ってもテキスト提供者がジャン・クロード・カリエール。古くからの映画好きなら耳に覚えのある名だろうが自分的にはこの名前は別格として記憶に収まっている。氏が脚本提供した映画は幾つかのルイス・ブニュエル作品、「ブリキの太鼓」「ダントン」「シラノ・ド・ベルジュラック」「存在の耐えられない軽さ」等だが、作品の多くが映画賞に導かれている。
本作のテキストは恐らく2枚程度に収まる量だが、その少ない蒔かれた言葉がある時、時間的空間的な尺が一気に広がるドラマを提示する。言葉からぼんやりと、自分の連想の赴くままに広げたドラマであり、作者の意図がそれであったか否かを検証する材料はないのだが。伊藤氏が書いたにしては凄い、ビギナーズラックか?と訝り、終演後に作者の名を見つけ、ひどく納得してしまった次第であった。
レクイヱム

レクイヱム

小田尚稔の演劇

SCOOL(東京都)

2021/12/22 (水) ~ 2021/12/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

今回は新作だろうか。確かに「死」にまつわるエピソードが、「小田尚稔の演劇」の手でそれぞれの原石に光を当てられている。SCOOLでの二作目の鑑賞となったが、スペースを有効に使い、適度な密度と広がりがあり、ちりばめられたユーモアが小さな灯をともす。時間を自由に行き来する遊戯の中に身を浸した、という感じである。
若者をもノスタルジーに引き込むだろう車窓を過ぎる夕刻の映像は開演前から背景の白壁に流れ、置かれたデスク上のスタンド等が下辺に影を写して物憂げにリアル空間と映像を馴染ませている。
本レパも再演を重ねて行くだろう事からエピソードには触れずにおく。

かもめごっこ

かもめごっこ

工藤俊作プロデュース プロジェクトKUTO-10

シアター711(東京都)

2021/03/25 (木) ~ 2021/03/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

今回はシリアス年で小劇団の物語でした。
コロナ禍で苦境のライブ界隈、演劇界隈を応援する意味でも賛歌的なものが多く出回ってきた頃にいい意味で空気を読まず内省的な物語をというのが面白かったです。

ばいびー、23区の恋人

ばいびー、23区の恋人

マチルダアパルトマン

駅前劇場(東京都)

2021/12/28 (火) ~ 2021/12/30 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

#織田奈那 さん
#見里瑞穂 さん
#金子学 さん
#池亀三太 さん
フライヤーの吸引力がハンパない。だって可愛いんだもん。オヤジ臭がダダ漏れしました。すみません。
実際の織田さんは、美しいよりは可愛らしい。ビューティフルよりはキュートだった。見里さんは何作品か拝見しているけれど、活きの良さは今作品でも健在。
ただ……恐らく池亀さんが執筆している時に意識した劇団員の姿が色濃く反映されているからに違いないが、そこに居ない初演キャストの松本みゆきさんと穴泥美さんの姿が浮かび上がる。というよりは、そればかり追ってしまっている自分を認識している。
転換のBGMに使われている大垣友さんのギターのリフが、それ以外に考えられない程にフィット。
それにしても、終始客席が笑いに包まれていた。あなたも観たらいい。

二ツ巴 -FUTATSUDOMOE-

二ツ巴 -FUTATSUDOMOE-

壱劇屋

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2021/12/22 (水) ~ 2021/12/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

どれだけローテク(人力)で水や流水、世界を表現出来るかというのは壱劇屋ならではの楽しみです。
殺陣も趣向を凝らした弓矢を使う少女の表現もとても面白かったです。
客演の主演ふたりは世界に翻弄されながらもとても健気で愛らしく、もう二人は殺陣のスピードや佇まいの安定感などのただものでは無い感。劇団員の父たちの奮闘と楽しめました。

独鬼

独鬼

壱劇屋

萬劇場(東京都)

2021/10/20 (水) ~ 2021/10/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

再演を繰り返すたび、物語にも厚みが出てるよう思います。
アクションモブの方々の表現力で山や崖が現れるのはとても面白い

ミュージカルうなぎ

ミュージカルうなぎ

宇宙論☆講座

雑遊(東京都)

2021/12/28 (火) ~ 2021/12/30 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

🉐二日落ち割引【100円】公演。100引きではない。公演料金はありがたかったが、夕食時にあれはないよなぁ。グーッと腹が鳴って困った。
あと、換気のせいか少し肌寒かったが、これは人(座席位置などで)それぞれ感覚が違うからな~。

さて、上演中も繰り返し強調していたが、この公演は「文化庁令和2年度第3次補正予算事業 ARTS for the future! 補助対象公演」で補助上限600万円だそうだ。紐付きが関係している訳ではないだろうが、過去公演に比べるとハチャメチャ感のスケールが小さくなったような気がする。もちろん飲酒上演ではない。過去公演では上演時間と言う概念というか意識があったのか疑わしいが、本公演は驚いたことに、ピッタリ2時間だ(当初1時間35分予定だから、宇宙論⭐講座らしいグダグダとも言えるか)。

とは言え、他劇団・団体に比べれば、常軌を逸したユーモアに啞然とさせられ、あまりにもナンセンスな表現故に観客を選び、時に置き去りにする。上演中の写真撮影はOKであるが、そんなことをやっているよりは、その場(瞬間)の禁断?の雰囲気を楽しみたいかも。

この公演の出演者・稲見和人さん(うなぎ役)の公演チラシが配付してあったが、タイトルは「宇宙論⭐講座の公演ではない企画『稲見和人に彼女ができる公演』」。その公演は無料どころか、観劇したら1人500円ずつ渡すと…。アッ、因みに法律的にこういう興行をしていいのかどうかはこれから調べます、という注記のような文あり。これの企画監修が五十部裕明氏だから、やっぱり宇宙論⭐講座風になるのかな。500円あれば、鰻弁当は無理だが、某チェーン店の牛飯(丼)ぐらいは食べられるかな👏。
(上演時間2時間) 2021.12.31追記

ネタバレBOX

劇場は新宿三丁目にある「雑遊」であるが、立地柄 飲食店が立ち並んでいる。そこに”うなぎ”と書かれた幟を立てているから実に紛らわしい。中に入ると、舞台正面にウナギ顔のオブジェ、上手から音響・照明と書かれた張紙のあるブース、下手にベース等の楽器、そしてウナギが入った水槽と めくり が置かれている。

初め物語に脈絡があるのか疑問であったが、後追いすると「命をいただく」といった結構深い内容を描いているようだ。チラシにも書かれていたが、ミュージカル「キャッツ」をパロディにしたオープニング。(ダンボールの被り物で)獣種の異なる動物が出てくるが、弱肉強食といった自然界を思わせる。食に絡んでコンビニや劇中劇での仕出し弁当へ展開していく。いくつかの小話(めくり で説明)を紡いで物語らしいものにし、何となく「命をいただく」といった内容へ。先の弱肉強食…いずれは人間の食料になっていくことを思わせる。人間は様々な命の犠牲の上に立って生かされている。これはゆきちゃん(小)役、五十部諭吉ちゃんが出演していることから、何となく絵本的な観せ方として「食育」を連想したことによる。

年末にも係らず、ウナギ役(天然・養殖)、ゆきちゃん(小・大)他7名で 計11名が出演。五十部さんの これだけのキャストを集める人望、そして満席にする集客(100円)力は凄い!
また劇団の音楽的センスが見事。役名以外に担当楽器が書かれ、ギター・ドラム・サックス・ベース・シンセサイザー・パーカッションといった楽器が奏でられる。
 
最後に、劇団が注文した叙●苑の豪華弁当、夕食時に眼前で実食されると腹の虫がうるさい。
因みに水槽から取り出されたウナギは、その後どうなったのだろう。いつも気になることが起きる。
次回公演も楽しみにしております。
ばいびー、23区の恋人

ばいびー、23区の恋人

マチルダアパルトマン

駅前劇場(東京都)

2021/12/28 (火) ~ 2021/12/30 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い! お薦め。
一見、コメディ映画のサブジャンルであるスクリューボール・コメディのようだ。住む世界(公演は本来の意味ではなく場所)が異なる男女の恋話、変わった登場人物、テンポのよい洒落た会話。だが次々に事件が起きる波乱にとんだ物語はない(いや、ラスト近くはドキッとするか)。「スクリューボール」は「スピンがかかりどこでオチるか予測がつかないボール」を指しているらしく、転じて突飛な行動をとる登場人物が出てくる映画の代名詞になっている。物語は複雑ではないが、不思議と緩い会話と忙しい観せ方に魅了されてしまう。

登場人物は25人だが、役者はわずか3人。しかも役名があるのは、主人公・町子(織田奈那サン)、その友人・明里(見里瑞穂サン)だけで、残り23人(区)は、恋人たちとして(金子学サン)が演じる。タイトルや説明から分かるように、町子が恋人たちに「ばいびー」するため23区を巡るのだが、ナレーションや説明の字幕はない。しかし、明里が叫ぶ一言で場所(区名)が一瞬にして特定できる巧さ。完全に物語だけで観せていく。物語を支えているのが舞台美術。基本的には変わらないが、街のあちこちを歩き回るロード・ドラマ感を引き出すための乱雑さが風景に見えてしまう。

役者は3人だが、舞台には多様な顔と声が次々に登場するようで、退屈する暇がない。「ばいびー」旅を通して立ち上がるのが、町子と恋人たちの関係ではなく、漫才のボケとツッコミのような町子と明里の凸凹コンビーー不思議な友情関係である。町子の歯切れの悪さ、明里の後押容赦なし、恋人たちの戸惑い往生際の悪さ、という構図が徐々に対話の形に発展していく。旅という動き、部屋での会話が忙しく交錯するうちに、奇妙な興奮状態が生まれてくる。

多くの(実際は3)人の顔と声が描かれており、本来ならば生活や暮らしといった社会が見えてくるはずだが、さすがにそこまでは想像出来ない。恋人との別れ話…悲しみで寂しい姿があれば、戸惑い微妙な感情で握手する姿もある。いずれにしても人との関わりが密(蜜)であり、こんな光景がいつかまた見られる日が来るのだろうか(コロナ禍だから再演?)。
(上演時間1時間10分)

ネタバレBOX

舞台セットは大きく2つに分かれ、町子や23区の恋人の部屋、本来の舞台と客席の間にも木枝やカラーコーン、ベンチ、ブランコが置かれ、色々な風景を観せる。メインの舞台は上手にベットがあり中央にソファや本箱、いたる所に服が散乱している。全体的には雑然としているが、そこに町子の整理できていない心持が表れている気がする。同時に1人23役を担う金子学さんが、上着を着替えるだけで23人を演じ分けるという効率的セット。

23区の恋人は、明里がこの部屋から「東京タワーが見える」、「スカイツリーが見えるんだ!」といった名所を叫ぶことで一瞬にして場所(区)が特定出来る。また23区を巡るのは、メイン舞台(上段)を降りて、サブ舞台(下段)と客席との間を行き来することで移動していることを表す。もちろん、騒音や駅アナウンスといった効果音もある。70分という比較的短い上演時間で、地理(物理)的という距離と人と人の心情(精神)的距離を実に巧く描く。

ところで、声なき声として観客の思いは、町子が23人の恋人のどこが好きなのか、だれが一番好きなのかを聞きたい。そして彼女曰くオリンピックに準えて、異種競技の金メダリストを比較しても意味がないといった回答。何となく最もな気がしたが、良い面だけを見た人の集合(23区)体とも思える。人は少なからず長・短所があって人間味があるような。逆に23区の彼氏たちからすれば、本当に付き合っていたの?という詰問がありそう。しかし物語は、あくまで町子目線で、明里の助言もあって彼氏の断捨離を軽妙に進める。23人を寄せ集めることで、逆に人の不完全さを浮き上がらせる巧さがある。
映画「婚前特急」を連想。5人の彼氏と同時に付き合っていた女性が、ある切っ掛けで運命の相手を見つけるまでをユーモラスに描いた恋愛コメディ。彼氏5人の査定を始めるが、相手からは「俺たち付き合ってないじゃん」というキツイ言葉。公演も 自分と相手の気持の相違に気づくことに...。

物語が面白いのは、登場人物のキャラクター。といっても町子のあっけらかんとした優柔不断さ、明里の常識人らしい融通(面白味)の無さ、という対照的な2人の微妙な距離感で表す。それを織田奈那さんと見里瑞穂さんが自然体に演じ、本当に中学校以来の親友のように思えてくる。そこに金子学さんの特徴を出さない23区の恋人たちが面白可笑しく絡む。劇団員でない3人が絶妙な関係性を表しており、実に新鮮だ。隣の劇場OFFOFFシアターで劇団員による公演が同時公演中ということもあるが、新たな試みとして支持したい。
次回公演も楽しみにしております。
マンホールのUFOにのって

マンホールのUFOにのって

マチルダアパルトマン

OFF OFFシアター(東京都)

2021/12/22 (水) ~ 2021/12/30 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

#池亀三太 #松本みゆき
#宍泥美 #大垣友 #早舩聖
#久間健裕 #宮地洸成
#御飯ゆかり #小久音
#葛生大雅(敬称略)
二本の短編のような公演で、それは表と裏とも言えるし、スピンオフと言えなくもない。人生は自分の視点でしか見ることは出来ないけれど、目に映るその人にも人生があって、その人の視点からは、当たり前だけれど別のモノが見える。
人を大切に思わせてくれる作品。
マチルダアパルトマンらしい作品。楽しい。
松本みゆきさんは相変わらずすっとぼけた役で、たまらなく愛しい。
そして小久音さんの猫がオモシロ可愛くて癒された。

ばいびー、23区の恋人

ばいびー、23区の恋人

マチルダアパルトマン

駅前劇場(東京都)

2021/12/28 (火) ~ 2021/12/30 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

多少くどさもあったが、楽しい時間でした。

ネタバレBOX

町子の恋人たちを複数の俳優陣が演じるか、一人の俳優が七変化でキャラクターを演じ分けるかをした方が好み。
「ストロング」

「ストロング」

坂井水産

RAFT(東京都)

2021/12/29 (水) ~ 2021/12/30 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

会話がおもしろかった。楽しめた。

ネタバレBOX

稽古初日、新鮮でした。ゴジラ好きなのでとてもよかった。

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