最新の観てきた!クチコミ一覧

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嗤う伊右衛門 2024

嗤う伊右衛門 2024

Mido Labo

サンモールスタジオ(東京都)

2024/10/02 (水) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

すばらしかったです。まず言えることは大人の劇団による大人の舞台だなということ。全体的に落ち着いていて安心して観ていられました。俳優さんの動き1つとっても余分な動きがなく、セリフも過不足なく必要なことばのみを発されていますし。ほんと、筋肉だけでできた舞台です。最初「あれ、これってもしかして朗読劇?」と思いましたが、その後、ちょっと変わったつくりの舞台へとシフトしていき「ああ、こういった見せ方をするのね…」と感心しました。あと、ぜんぜん怖い話じゃありませんでしたね。ふつうに純愛ものでしたね。最高の時間をありがとうございました。

海のない島

海のない島

劇団B♭

テアトルBONBON(東京都)

2024/10/02 (水) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても質の高い舞台でした!
役者さんたちのレベルが高いです。

ネタバレBOX

今回は事前に出演者のかたのお写真を拝見して、「THE WINDS OF GOD」のような特攻隊をストレートに描いたお話では無いのかも(失礼ながら特攻隊員や女子学生のご年齢ではなかったので)といった印象でした。

予想は的中し、いわゆる当時を舞台化しているのではく、違った角度からでとても新鮮でした。

舞台は戦後50年を描いていたので、今より30年近く前ですから寒いギャグやセクハラ連発の男性アナウンサーがいたのでしょうね笑
おへそ、おへそ、夢に出てきそうです笑
ボロ泣きはしませんでしたが、しっとりと泣きじわじわと考えさせられました。
ピンポンパン!

ピンポンパン!

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2024/10/02 (水) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

部活のOG会が舞台の群像劇。いや~こんな話だったとは。意外な展開にすっかり感心してしまいましたね。

広い世界のほとりに

広い世界のほとりに

劇団昴

あうるすぽっと(東京都)

2024/10/02 (水) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/10/03 (木) 14:00

座席1階

あうるすぽっとという比較的大きな舞台を使って、頻繁に行われる場面転換を舞台の各所にスポットライトを当てることでうまくカバー。さらに、出番の役者とはける役者のつながりも、例えばビールを飲むという行為を同時に行わせることでスムーズな動きとして描いた。演出はよかったのだが、この物語の筋立てにはあまり共感できなかった。特にラストシーンはとても性急に感じた。

劇団昴の役者たちの責任ではなく、劇作のサイモン・スティーブンズの描き方なのだろう。タイトルとのつながりもよく分からない。イェルマとかラビット・ホールとか、とてもいい海外作品を選んできた過去作に比べると、ちょっと物足りない気がした。

3世代の家族の物語。祖父と祖母、父と母はそれぞれ夫婦関係に微妙なすきま風が吹いている。10代の2人の息子のうち、兄に彼女ができて家に連れてくる。その彼女に事前に会った弟が一目ぼれして横恋慕しようとする。当然、彼女は拒否する。こうした微妙な人間関係の亀裂が、ある事件を境にとても大きくなる。どこの国にもありがちな、家族関係のほころび。父と母は不倫ではないけれど他の異性に引き込まれる場面があるのだが、この展開にもちょっと理解に苦しむ筋立てがあった。

途中の休憩は、舞台美術に手を入れる大きな場面転換があるためだ。これがなければ、一気に行ってしまった方がスッキリする。
演出はとてもよかった。ただ、劇作には言いたいことがいっぱい。

フラガール’24 東京公演

フラガール’24 東京公演

羽原組

赤坂RED/THEATER(東京都)

2024/10/01 (火) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

良く泣き良く笑うことが出来ました。
物語の情景が目に浮かんで来ました。
学生時代の同窓である藤田さんに元気をもらいました!

『chill』

『chill』

劇団鮫軟骨

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2024/10/02 (水) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「僕は普通じゃない」…サラリーマンになった僕は、人間関係に苦しめられたが 今はその人間関係に助けられている。登場するのは皆 善人ばかり、それでも誤解や思い違いによって ぎくしゃくする人間関係の難しさを温かく見守ったヒューマンドラマ。また人の思いや考え方は複雑、一方向だけではなく 表裏(双方)を描く。変哲のない日常風景はリアルではあるが、舞台としては何か物足りない。惜しい。確かに笑いや泣きといった場面は描かれており それを紡いでいる。しかし それは表層的に並んで描かれている といった印象を受けた。

ラストは、主人公 杉本応助の妹 が兄に「運を使い果たしたね」といった件で何となく想像が…。公演は、何事も努力、やれば出来る といった根性論的なサラリーマン人生を少し見直すといった観点で描いている。何も道は一つだけではない、ただ自分に合った選択肢を見つけられるか否か。物語では良き伴侶と仕事を見つけて心豊かに そんな成長譚でもある。いろんな意味でちょっと疲れている人にはお勧め。
(上演時間2時間20分 休憩なし) 【B】 

ネタバレBOX

舞台美術は 中央に四角いボード、その左右は角材で囲った 木枠の出捌口、客席側にも同じ出捌口、要は四隅が出捌口になっている。天井には角材や裸電球が吊るされている。物語の展開(民宿)によって中央床にテーブルを設えその周りに板席を作る。板(床)は、チラシと同じような絵柄。客席は三方囲み。上演前にボード奥の螺旋階段をスーツ姿の男女が整然と降りてくる。

物語は、応助の弱く ぎこちない独白から始まる。社会人になってから対人関係に悩み、人混みは勿論 知らない人と話すだけでパニック障害を起こす。始めのうちに彼の性格などを説明する。或る日 東京への出張を命ぜられるが街中で気分が悪くなる。その時助けてくれた きよ と結婚し、地方で民宿を開業する。その名は「民宿 助きよ」? そこに来る宿泊客や地元の人々との交流を通して、人との関わりを克服していくような。

日常を淡々と描いているが、それまで鼻持ちならない奴、差別的な考えを持った者として描いていた人を別(その者)の観点で描き出す。例えば会社の同期が宿泊に来て、社内で苛めていたことを謝罪する。また視覚障碍の女性を伴ったカップルの結婚を反対する 理解のない姉など。しかし何故そのような態度をとっていたのか、それまでに伏線なしで突然理由を明かす。物語の展開は好かったが、紡ぐエピソードのようなものが深堀出来ていない感じだ。上演時間との関係もあることから、描くエピソードとその内容にメリハリが欲しい。

卑小なことだが、いくつか気になる点が…。まず 視覚障碍者が勝手を知らない民宿の中で白杖を使わず歩くのか、次に冬にも関わらず薄着でハーフパンツ姿に違和感がある。周りは冬着なのに、何人かは夏着というアンバランス。いくつかの場面で衣裳替えしているので、対応可能だと思うが…。
次回公演も楽しみにしております。
白魔来るーハクマキタルー

白魔来るーハクマキタルー

ラビット番長

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2024/09/26 (木) ~ 2024/09/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

面白かったです。実話ならではの緊張感。ラストの解釈も好きです。目が離せない感じで良かったです。

広い世界のほとりに

広い世界のほとりに

劇団昴

あうるすぽっと(東京都)

2024/10/02 (水) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

サイモン・スティーヴンスという作家の作品を初めて観たが、これは少々変わった作品のように感じた。全体として一貫したストーリー展開はあるのだが、個々の部分では違和感のある会話や場面があり、不合理で理解しがたいところがある。広い舞台を活かして舞台の位置で場面を分ける演出などは良いが、あまり労働者階級の家族に見えるようにはしておらず、少々矛盾や混乱を抱えた台本をあえてそのまま舞台にのせて観客に示しているような印象。

RTA・インマイ・ラヴァー

RTA・インマイ・ラヴァー

東京にこにこちゃん

駅前劇場(東京都)

2024/10/02 (水) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

作家・萩田頌豊与(はぎたつぐとよ)氏の飽くなき姿勢にビンビン来る。(何故かスターダスト・プロモーション所属になった)。ある種の狂気すら感じる。独特の会話ギャグがノンストップで炸裂。初日に集った若い観客等は待ってましたの爆笑の連続。面白かろうがつまらなかろうが思い付いたこと全部ぶち込む姿勢を全面的に支持。とにかく手を伸ばしている。その先に手を伸ばしている。何でだか判らないがひたすら手を。何が正解かなんて誰にも解らない。その手を伸ばす情熱に興奮している。

主演の前田悠雅さんは綺麗すぎて怖ろしくなる程だった。ファンは全公演全通する位で丁度いい。そのぐらいの価値は断然ある舞台。損はさせない。一体全体もう I don't know!

野上篤史氏は独特なキャラ。
木下もくめさんは気が違っている。
藤本美也子さんは長身。
立川がじら氏は設楽統っぽい喋り方。
高畑遊さんはいつも通り。
てっぺい右利き氏の安定感、段々大物っぽい雰囲気に。
加藤美佐江さんは訳が分からない。

やたらスピードを競い合う世の中で何をやるにもノロマで何事も決めかねる主人公。主人公達の小学校の教室の風景から恋や部活の青春模様、成長物語が描かれていく。だが何とは言えぬ違和感が少しずつ覆い始めるとあっという間に世界は一変してしまう。
今作のテーマは「バグ」(プログラム上のミス)。
是非観に行って頂きたい。

ネタバレBOX

RTA(リアルタイムアタック)というゲームをクリアするスピードを競う競技がある。バグ(プログラム上のミス)を使った裏技でチート(不正行為)OKの何でもあり。
1996年、ゲームボーイ用ソフト『ポケットモンスター 赤・緑』が発売。開発会社のプログラマーが販売元の任天堂に無断で入れたプログラムのバグ。151匹目のポケモン、隠しデータ「ミュウ」。この実話エピソードが物語に深く関係する。

個人的に興奮したのが浅草九劇にて『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・バルコニー!!』の再演のチラシ。自分的にはイマイチだった作品が故に逆に気になる。観に行こう。「爍綽(しゃくしゃく)と」とは、女優・佐久間麻由さんの企画ソロユニット。

※バグでゲームを攻略するアイディアの流用でこの世の摂理もバグですり抜けようとするラスト。世界もゲームもその本質は変わらないという論理。
法王庁の避妊法

法王庁の避妊法

ロデオ★座★ヘヴン

「劇」小劇場(東京都)

2024/09/11 (水) ~ 2024/09/16 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/09/13 (金) 14:00

作品の存在は以前から知っていたが初見。基本的にユーモラスで優しくあたたかい中に生命の神秘と倫理観や堕胎の是非なども組み込んで、それでいて娯楽性も存分な作劇に「この人はこういう役だよね」な的確な配役も加わって「至福な2時間」を体験。いいモン観たなぁ♪
今まで「生命の神秘と倫理観」というテーマは遺伝子操作や人工的な生命誕生などSF的な作品で語られるのは少なからず見たが、まさかこんな身近な題材でそれを語ろうとは、まさに「目から鱗が落ちる」状態だった。 #法王庁の避妊法
ちなみにオリジナル版は休憩を挟んだ二幕構成で上演時間は3時間近いとのこと。それを120分に収めたのもアッパレ。
以前、映画館で観た時に冗長に感じた映画が正味90分強に刈り込まれたテレビ放映で面白かったことを思い出した。(笑)

ネタバレBOX

確実に妊娠できる時期を解き明かした久作に妻が「そのようにして子を預かるのは自然の摂理に反する」と拒絶する場面に目から鱗が落ちる。「生命の神秘と倫理観」に関して遺伝子操作による「超人」や新たな生命を創りだそうとすることを「神への冒涜」とするパターンはSF系で数々あったがこんなにも身近なケースがあろうとは!
ピンポンパン!

ピンポンパン!

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2024/10/02 (水) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い、お薦め。
確かに会話は「ピンポンパン」だ。少しネタバレするが、舞台は或る女子高の卓球部OG会、そこで繰り広げられる会話は、漂流するようで どこに辿り着くのか分からない。しかしどうしても聞きたいコト、でも その話題に触れることは躊躇してしまう。その小骨が喉に刺さったような もどかしさを実に上手く表現している。これによって興味を惹かせる巧さ、感心する。

卓球に例えた会話は 緩急をつけ、相手を翻弄する心理戦のようであるが、試合とは違って思い遣る言葉が並ぶ。独白や会話を通して少しずつコトの真相に…。そこまでの過程をトツゲキ俱楽部らしい展開で紡ぐ。そして登場しない人物の真の優しさを知る。さらに部活動にありがちな行動、それを時代間隔による意識や態様の違いに落とし込む。たかが卓球、されど部活動…その小さいと思われる世界が大きく感じられる好公演。
(上演時間1時間40分 休憩なし) 

ネタバレBOX

女子高卓球部の部室が舞台…客席数を減らして舞台面を広げ、中央に卓球台 その周りに折りたたみ椅子を置く。冒頭、久し振りに会う体育会系(卓球部)の先輩後輩という上下関係の規律に時代間隔を現す。今はコーチといえど パワハラ・セクハラ等で厳しく糾弾される時代になりつつある。

物語は、17年振りにインターハイ出場を決めた後輩、その支援のために集まったOGたち。<女子高><17年振り>という設定が妙。これによって話の芯(コトの真相)が見える様で見えない、その もどかしさこそ チラシにある「会話はピンポンだ!」に繋がる。集まったのは3期生から23期生までのOGと元コーチと現コーチ、しかし在学当時の直接の先輩後輩はいない。つまり3(学)年以上の間隔、この設定も絶妙である。

17年前、元コーチが他校の男子生徒を殴り、インターハイ出場を辞退した事件があった。その時に何があったのか知りたくて うずうずしている。何故 暴行したのか その理由は…。気まずくなる、それを承知の上で当時のメンバーが出席しているのが肝。女子高・17年という歳月・その当時と同じ年齢の(活躍)選手がインターハイへ、そして今回OG会を開く。全てがリンクしてくる展開が見事。

元コーチは登場しないが、当時の部員達には信頼されていた という人柄が分かるエピソードが優しく温かい。卓球台をはさんでの軽妙・辛辣・濃密といった色々な会話が交わされる。ただ、事の真相を知っている人物がOG(12期)におり、全て彼女に負わせ過ぎた気もする。できれば、その役割を始めと終わりに登場する教頭に負わせてもよかったような。
次回公演も楽しみにしております。
海のない島

海のない島

劇団B♭

テアトルBONBON(東京都)

2024/10/02 (水) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

超満員の旗揚げ公演、まずはおめでとうございます。

ネタバレBOX

インスパイアド・バイ・「楽屋」かな?

個人的には、つまらないギャグいれなければもっと全然良い作品になったのでは?もったいないなあ、と感じました。
夏の夜の夢

夏の夜の夢

オールアクトカンパニー

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2024/10/01 (火) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

いかにもシェイクスピアらしいと思われる言い回しのセリフで始まった「夏の夜の夢」でしたが、その後の演出がすごくて笑えました。いつもはつい退屈になってしまう村人たちのお芝居シーンも、これでもかという感じで最後まで面白かったです。

ミツバチとさくら

ミツバチとさくら

劇団民藝

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2024/09/28 (土) ~ 2024/10/07 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2024/10/01 (火) 13:30

座席1階

4人の娘がある夫に先立たれた女性の家族の物語。ハッピーエンドが約束されているような流れで進んでいく。サプライズがない戯曲だが、民藝らしいホッとした感じであるとも言える。

父親の7回忌を前にして、2人の子がある次女、離婚して出戻ってきた薬剤師の3女、そして昆虫の研究をしていて結婚しそうもない4女が集まる。そこで、次女は母親が高齢となってきたので、実家の維持などをどうするか「将来のこと」を話そうと持ちかける。ところが、母親の面倒を見るのと引き換えに実家を乗っ取り自分たちを追い出そうとしているのではと、3女と4女は勘繰る。こう書くと険悪な姉妹関係とも見れるが、実はそうでもない。長女はシングルマザーで既に20歳近い女の子がいるが、実家にはあまり寄り付かず、7回忌も来るかどうかわからない状態だった。
こうした話し合いが子どもたちの間でなされることはよくあると思うが、問題なのは母親の意向を聞かず秘密裏に話し合いがもたれていることだ。この舞台でもこれが問題になって、次女が責められる場面もあった。
結局は、母親の意向が物語を決していくのだが、残念なのは、こうした物語の筋書きが読めてしまったことだ。サプライズがないというのは、舞台を見ていて物足りないものだ。あと、長女の娘が大人びているというか、ほとんど4女と同じような年格好に見えてしまっているのは、ちょっとしたミスキャストか。(設定では10歳以上年が離れているはずなのに)
高齢の客が多いためか15分間の休憩があるが、この戯曲は休憩せずにそのまま終わりまでいった方が舞台に集中できる。民藝を背負って立つ樫山文枝にあて書きしたような脚本だなあ、と思った。

ピンポンパン!

ピンポンパン!

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2024/10/02 (水) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/10/02 (水) 14:00

座席1階A列14番

本日公演初日の初回観劇 #ピンポンパン 終了しました🙆
いや~💦そこかー🤩って展開には、少々びっくりしました👍#トツゲキ倶楽部 さんならではの会話劇で、後半に進むに連れてグイグイ引き込まれました🙆
#なかにしみなみ さん@minamismmm 推しのオイラにとっては、今公演は #神回 です💯😊

ピンポンパン!

ピンポンパン!

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2024/10/02 (水) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かった。
感動的だった。

ネタバレBOX

登場しないサクライ元コーチについて語られていくうちに、様々な事実や心情が明らかになっていくのは、「桐島、部活辞めるってよ」を彷彿させるものがありました。
グローバル・ベイビー・ファクトリー

グローバル・ベイビー・ファクトリー

劇団印象-indian elephant-

座・高円寺2(東京都)

2024/09/30 (月) ~ 2024/09/30 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

凄まじい傑作。
東京演劇アンサンブルの『彼女たちの断片』と同じ系譜。
どうしたって女性にしか語れない問題、“出産”の核にあるものを掘り起こす。リーディング公演というよりもクラウドファンディング目的の読み合わせのようにも感じた。作品は完璧に完成している。誰か映画化してくれ。ト書きの通りに実際の公演の模様を容易く思い浮かべることが出来る。(実際、2014年3月に調布市せんがわ劇場にて公演済み)。いや、これ観たい。ラストをどう持っていくのかずっと気になっていたが成程!

ギッチリ入った観客。テーマに対しての関心は高い。自分の子供を残す行為、DNAのバトンを未来に託すリレー、生物の本能。だが日本の現状は少子化の止まらない進行による超高齢化社会。2024年現在にて65歳以上の人口の割合は29.3%。間違いなく機能不全に陥る日本社会。未来の話ではなく今の現実だ。

主演・砂子役の佐野美千子さんが最高。(砂子と名付ける親もどうかと思うが)。美人のキャリア・ウーマン、男を必要としない稼ぎ。全てを持っているが37歳という年齢に不安を覚えていく。父親(太田宏氏)、母親(佐野美幸さん)のプレッシャーに負けてお見合いパーティーに。(父親の台詞「ま〜わ〜り〜く〜ど〜く〜」が秀逸)。そこで出会った脚フェチの容器メーカー営業、佐藤滋氏と結婚。腹部に違和感を感じ、産婦人科へ。妊娠五週目だったが子宮頸がんと診断され子宮全摘出へ。これでもう自分の子供を持てなくなった絶望感。そこに現れた最後の希望、代理母出産。

佐藤滋氏はゴン中山似。
親戚の「結婚しないの」合唱団が素晴らしい。メチャクチャ完成されたコーラス。
ト書きから卵子のクジャク、代理母の一人、ラストの赤ん坊まで演じた笹良まゆさんが芸達者。
インド人代理母、ナジマ・ヴァグラを演じた大久保眞希さんも名演。ヒンディー語映画『愛するがゆえに』の主題歌、アリジット・シンの「Tum Hi Ho」を皆で歌うシーンは絶品。

挿入される精子スキヤキ(太田宏氏)と卵子クジャク(笹良まゆさん)のエピソードが作品を多面的なものにしている。善悪ではなく事実の提示。
「子供が欲しい」が「血の繋がった子供が欲しい」になり、今では「自分達のDNAを持った子供が欲しい」に。DNAなんて皆知らない方が良かったのかも。子供の意味合いが変わってしまった。

泣けるシーンが多々ある。妊娠していた自分、胎児ごと殺して子宮を摘出しなければいけない自分。手に入った筈のものを知った時から痛切に迫る欠落感。狂おしい程この欠落感に悩まされる。

今回カットされたシーンは佐藤滋氏の新鮮な精子を採るコミカルな場面。

ネタバレBOX

やはり光通信御曹司、重田光時氏(当時24歳)の騒動を思い出す。2014年、タイのコンドミニアムにて代理母に産ませた9人の赤ん坊が保護された。タイ当局は人身売買や臓器売買の目的を疑って捜査。だが裁判の末、重田光時氏の親権が認められ引き取られていった。他にも7人の赤ん坊、インドで産ませた2人もいるという。皆重田光時氏の精子と白人女性の卵子の受精卵からつくられたハーフ。捜査当時世話をしていた母親を名乗る27歳の日本人女性は性転換をした元男性で重田光時氏のパートナー。代理母一人に100万円以上払い当時で総額6000万円程注ぎ込んでいたという。自分名義の資産が100億円以上あった彼は大量に自分のDNAを持った子供を欲した。毎年子供を可能な限り作ろうと。あれから10年、どうなったのか?
自分が愛し信ずるのは自身のDNAのみ、という宗教にも近い信念。自分のDNAで世界を埋め尽くしていこうという野望。突拍子もないが感心する。

この作家もこの事件に刺激を受けたらしく、男性から描く代理出産ビジネスとして、2015年8月『グローバル・ベイビーファクトリー2〜Global Baby Factory2〜』を公演。これも観たい。
白魔来るーハクマキタルー

白魔来るーハクマキタルー

ラビット番長

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2024/09/26 (木) ~ 2024/09/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/09/28 (土) 18:00

この作品は2015年3月に初演されたものだが、コアな観劇ファンからは評価が高かったものの、一般の観客からはその残虐性に戸惑いがあがっていたものだ。大正時代に北海道で起こった熊害(ゆうがい)事件として有名なものには「三毛別羆事件」や「石狩沼田幌新事件」などあるが、この作品は日本史上最悪の熊害といわれる前者をモデルにしている。昨年来、熊が人間を襲う事件が頻繁に報じられ、その意味では初演時よりも観客に身近に迫ってくる感があるだろう。

(以下、ネタバレBOXにて…)

ネタバレBOX

暗闇に吹き荒ぶ風の音に獣の声のようなものが混じっている。三味線の音。若い男が2人、女が2人、衰弱しきった様子で休んでいる。と、そっと近づく黒い影…出だしから不気味な雰囲気が横溢している。影はこの小屋に住んでいる老人で、暖かい鍋を持ってきたのだ。水は貴重だからと、洗ってもいない汚れた茶碗に注がれる。若者はスキー帰りに渋滞を避けようと脇道に入ったら、吹雪に巻き込まれ道を見失ったのだった。老人はこの電気もない小屋に冬の間だけ来るのだという。そして老人がその訳を語り始める…。

大正の初期、開拓しただけ自分の土地になるという話に惹かれて、貞夫一家(貞夫夫婦、その子供の兄妹、貞夫の両親)がこの北海道の村に移住してくる。村長の大本や銀次をはじめとした村の面々は馬も持たぬ極貧の貞夫一家に馬を買ってやるなど、心から歓迎し、貞夫一家もすぐに彼らと馴染むようになる。が、そんな中で銀次の母親と娘が行方不明になる。そして…。
白魔とは大雪による災害だが、この作品では大雪で食物がなくなった巨大な羆が村を襲ってくる。この羆は最初に女を食べたために、人間の女だけが食物と思い、女しか襲わない。

ラビット番長といえば、ここ数年は将棋・草野球・介護を3本柱としているが、この作品はそれらとは全く路線を異にする陰惨な舞台で、血しぶきや熊が人間を喰う咀嚼音など、目や耳を覆いたくなる場面が多い。
ただそれは人間の眼からみて残虐なだけで、獣にしてみれば空腹を満たした結果にすぎない。単にグロでそうした場面を創っているのではなく、「羆と人間とどっちが侵略者だ」というテーマを明確に打ち出すための手段ともいえよう。

そして、それらの一見グロテスクな表現の底には開拓民たちの人間ドラマが流れている。殊にロシア人に犯されたアイヌの女性が産んだマタギの平吉の差別され続けてきた人生など胸が痛む。その平吉が“白魔の子”として処分されようとした赤ん坊を引き取って村を去るのだが、そこで終わらせずに、さらに衝撃的なラストを準備して、ラビット番長の実力が遺憾なく発揮された観応えのある重厚な作品となっている。ハッピーエンドではなく、肌を泡立たせるこのラストも際立って秀逸だ。

個人的には今回の池袋演劇祭の大賞最右翼だと思う。
IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ

IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ

アミューズ/ぴあ/シーエイティプロデュース

天王洲 銀河劇場(東京都)

2024/09/22 (日) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/10/01 (火) 18:30

165分。休憩20分を含む。

諸国を遍歴する二人の騎士の物語

諸国を遍歴する二人の騎士の物語

劇団青年座

吉祥寺シアター(東京都)

2024/09/28 (土) ~ 2024/10/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

2人の曲者の騎士役の山本・山路両ベテラン俳優が余裕の手練れた演技で、アドリブも挟んでいるようだ。

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