とても個人的な物語【公演終了いたしました!ご感想お待ちしております!】 公演情報 Minami Produce「とても個人的な物語【公演終了いたしました!ご感想お待ちしております!】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    孤独な作家家業
    Aバージョン。作家の孤独な日常と妄想を描いた物語。いったいどれほどの作家が自分の書きたいものを描いているのだろうか?と考える。それは年に2回ずつ公演をやり続ける劇団と似ているが、売れている作家とそうでない作家の根本的に違うところは自分が描きたいものかそうでないかの世界感の違いかもしれない。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    作家は「黒と白」原稿以降、書けなくなってしまった。それでも編集担当者からの催促は止まない。締切、原稿用紙、それらは作家の肩にずしり・・と圧し掛かり押しつぶされそうになる。

    しかし、作家はただただ書けないことに手をこまねいて遊んでいた訳ではない。自身の身の回りに起こった事をいつか物語りにしようとスケッチして眠らせていたのだった。

    ところがそんな作家の苦悩と裏腹に物語りはスケッチの後続を走り書きするように続いてゆく。それは断片的に複数の短編として描写されていくのだが、それらは作家の妄想の中での物語りだというのが解る。

    その妄想の中で、作家を励ます編集者、登場人物らが間接的に直接的に作家を奮い立たせていることが解る。いつも孤独をひしひしと感じていた作家はこれらをきっかけとして自分は孤独ではない。と感じることが出来る。

    断片的に繋げる手法と構成が上手い。勿論、役者らの演技力がなくては成り立たない舞台だが、その中でゲームのようなサスペンス描写も絶妙で、観終わった後にじわじわと響く物語だった。

    個人的に、羊と狼の場面、同性愛の場面がとても良かった。
    全ては妄想の世界。

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    2011/04/02 13:20

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