無伴奏 公演情報 劇団東京イボンヌ「無伴奏」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    霊験あらたかな想い
    チェロに魅せられた女とその女に生涯を捧げた男の物語。
    男が命をかけて捧げる純愛ほど観ていて美しいものはない。この物語は崇高で美しい物語だと思う。

    以下はねたばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    貴子はベルギー人の夫とチェロ奏者の自分から逃げ出して、かつて貴子がアルバイトしていたペンション森の園にやってきた。聞けば、夫と離婚をしてチェロも止めるという。その理由は10万人に5人の難病である右手に握力がなくなってしまったことだった。そうしてこの病気は余命1年あまりだという。

    全てをチェロに捧げてきた貴子は絶望のあまり途方にくれ、自分の全てを受け入れてくれる圭に逢いにきたのだった。

    圭の貴子に対する一生懸命さが痛々しい。12年前に貴子の僕のように蜜月を過ごした思い出だけで生きていける、という圭は貴子が結婚した後も、ずっと、圭を慕い続けていたのだった。その想いは変わることなく圭の中で灯火のように燃え続け、時として傲慢な貴子を癒し続けるのであった。

    貴子を受け止める圭の不器用で一途なキャラクター、及川のおちゃらけてキモチ悪くてオモチロイキャラ立ては、時として湿っぽくなりがちな情景をコミカルに、また飽きることなく会場を沸かせていた。物語の結末も温もりのある終わらせ方だ。

    ワタクシが今まで観た東京イボンヌの公演の中ではピカイチだと思う。

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    2011/01/14 18:27

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