俺の屍を越えていけ【無事に終了しました】 公演情報 七里ガ浜オールスターズ「俺の屍を越えていけ【無事に終了しました】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    コメディですな。
    実直な感想はみんな良い人すぎる。人間の根底に潜む悪の根源のような描写もあったら、この物語は完璧だったように思う。それでも充分に笑えて楽しめる。
    粗筋は説明に載ってるので補足をネタばれにて。。

    ネタバレBOX

    退職させるべく一人の上司を決める会議に集った彼らは、中々本心を吐かない。日本人はアクドイ上司を退職させたいと心の中では思いながら、それを口にする人間を白い目で見る。本音と建前を使い分ける民族の陰湿さだ。

    全員が貝のように寡黙な会議の中、どうにも決まらず、口火をきったのは本荘だ。投票で決めようという。しかし大多数が中々煮え切らない。もし投票したその名前が後に退職となってしまったら、自分が一人の上司の人生を左右してしまった罪悪感で心が張り裂けそうになり、生涯、その呪縛から逃れられずに永遠の安息も保障出来無くなるからだ。

    人間とは実に弱い生物なのである。

    しかし社長命令によって、誰か一人を決めないと、代わりにここに集った6人のうちの一人が退職しなければならないという過酷な条件も付けられている。つまりは身代わり退職だ。良心の呵責どころではない。笑

    こうなってくると、どいつもこいつも運勢の弱そうな顔に無理無理に笑顔を作って、これまた無理無理に投票するわけなのだが、この経過をみてると4人は良い人すぎる設定だ。その中で光るのは郡山こと葛木英。一人だけ悪玉のような役割だったが、とにかく面白いのだ。これこそが演劇だと思う。。そんでもって顔がちっさい!!!!

    それでも郡山や本荘は人間社会では普通なのだと思う。だからこそもっとはちゃめちゃな人物が居てもよかったとも思う。結局薬局、セクハラ棟方部長の首が飛び、ARBの社員たちは今日も日常を生きるのだ!

    全体的には楽しめる。笑いの要素があちこちに散りばめられていて実に面白い。

    仏教は優しい慈悲を施すだけでは救うことのできない愚かな衆生のために、破壊神・不動明王を用意した。今回の破壊神的役割の本荘と5人の愚かで滑稽なお話。

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    2010/11/04 17:27

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