『狼少年 ニ 星屑 ヲ』 公演情報 おぼんろ「『狼少年 ニ 星屑 ヲ』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    大人に捧げる悲しい童話
    この物語は観客の想像力に委ねる、といった嗜好。それは物語の殆どがセットが簡素な語り口によるものだからだ。しかしながら、キャストらの衣装、演技力、その他の強引なまでの引っ張りによって、観客の想像の中にしっかりと根付く。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    孤児の少年ら三人は孤児院で育ち、孤独と暴力と空腹に耐えながら大きくなった。彼らはそんな幼少期の中、「ぼくらが25になる年の、収穫祭の晩海のむこうから、舟がむかえにくるのだって。」という幸せになれる為の呪文を何度となく呟きながら、過ごしていたのだった。

    愛情にも食べ物にも飢えていた彼らはそれぞれ少しずつの秘密の悪巧みをしながら生き延びていた。拓馬は狂った老婆から宝石を盗もうとし、諒一は人を殺し、倫平は盗賊をする。そんな三人三様の生き様だったが、彼らは遥かかなたの夢を見ている頃が一番幸せだったのだ。

    そんなある日、諒一はキンキラキンのお星さまめがけて村を飛び出し海を渡ったものの、キンキラキンのラブなんてものは何処にもなかった。そんなことも知らない拓馬は諒一の跡に継ぐべく現在の不幸から逃げ出そうと考え親友を裏切ってしまう。

    しかし親友の倫平は拓馬が負った傷に効くという薬草を求めて村に帰ったところに拓馬の発言によって無実の罪をきせられた倫平は村中の人々から石を投げられて血まみれになってしまうのだった。

    星屑をポケットに詰め込んで幸せに暮らしてるはずの諒一は結局、村に帰って人殺しをしてしまう。その光景を見た倫平は「夢を抱いている拓馬にだけは知られたくない。」と思いやり、拓馬を庇い、その拓馬に裏切られる倫平。

    三人の数奇なまでの運命をあるときは人形劇で、あるときは観客の想像力で、あるときはキャストらの演技力で魅せた芝居だった。

    人は皆、しあわせになりたいと願う。しかしその幸せは足元に必ずあって、普通に生きるその時々が、幸せなのだと思う。いくらかの不幸があるからこそ、いくらかの幸せを感じることが出来るのだ。

    ならば、私たちは現状を受け入れながら、少しの夢を持って生きるのが幸せなのかもしれない。だとしたら・・・夢は叶わない方が幸せなのだろうか・・。

    そんな事を考えながら歩く道々で考えた。

    キラキラ光る~夜空の星よ~♪
    音楽導入もGOOD、時間軸の交錯もGOODな芝居。

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    2010/10/31 14:42

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  • 拓馬>
    コメントサンクス。

    >昨年12月『海ノ底カラ星ヲ見上ゲヨ』の際に、いろんな芝居を観ろとご指摘頂いたから、いろんな芝居を観て、演って、現場に入って、帰ってきました。

    なんですか、偉そうなことを言いまして・・穴があったら入りたいですww

    >いかがでしたでしょうか。

    改善どころかものすっごい進歩と努力で素晴らしかったですよ。お芝居は解りやすく、尚且つロマンと哀愁がありました。大人の童話そのものでした。観に行って良かったです。

    >周りのお客様とも仲良くなってて、驚きました!
    客席が一体感に包まれていて、そこに、俺等も包み込まれていて、本当に幸せでした。

    ええ、あの一帯はなんですか家族のような趣がありましたね。笑
    そしてあのお客様たちとは今まで話したことはなかったのですが、あちこちの劇場でお顔だけは拝見しておりました。隣のお父さんは知りませんが、実に話しやすいタイプでした。笑
    客席の雰囲気って重要なんですね、特に狭い箱では観客同士の和みがそのまま演技に反映することもあるかもしれませんね。


    >言われたとおり、母親への思慕、描きました。
    素直でしょ?
    あはは。
    もちろん、ポンと自分から出てきた物がそれだったわけなんですが。

    はい。おりこうさんでした。そして良く出来ました。笑


    >基本的に、人間は不幸だと教わって育ちましたからね、俺等なんて。

    まじっすかっ?
    それはそれは・・哲学的なお母様に教育されると頭が良くなるんでしょうか?
    ワタクシなど、生まれたことが幸せだと教わって育ちましたからね、だったら好きな事やって更に幸せになろうと常々考えています。結果、楽天家になりました。
    ですから、自殺なんて考えたこともなかった。今でもそれは変わりません。世代でしょうか?

    >年に一度のクリスマスケーキが楽しみで生きれないですもんね、いまのこどもは。

    きっと、ケーキが楽しみなのではなく、家族に祝ってもらいのが楽しみなんですね。

    >しあわせってなんだろう。あいってなんだろう。
    心の内にあるものなのでしょうね。そんな気がします。

    これは永遠のテーマですね。
    それでもワタクシは小劇団に出会って幸せですよ。
    ワタクシから観劇を取ったら何も残らないですからね。
    そういえば・・芝居を見ていなかったときは何をしてたんでしょう?
    芝居を追い続けてよれよれになるまで追い続けてスパッと死ねたら、それはとても幸せです。


    >超小劇場。素敵なジャンル。
    次回、どうしようかな。いろいろ、悩みます。


    本当に超小劇場は素敵です。すぐそこの目の前で演技を見られる観客はもっと素敵です。
    つきつめていうなら、ワタクシ達35~40人の為だけのお芝居、こんな贅沢なことがあるでしょうか。
    きゃー、がんばれ~。。

    今回、少年たちが捨てられた理由が解らなかったけれど、村の風習や赤子を捨てるに至ったところに着眼点を置くとまた違った物語になりますね。
    次回も期待していますよ。

    2010/11/03 01:46

    みささん!!!
    ご来場、そしてご感想、ありがとうございます。
    昨年12月『海ノ底カラ星ヲ見上ゲヨ』の際に、いろんな芝居を観ろとご指摘頂いたから、いろんな芝居を観て、演って、現場に入って、帰ってきました。
    すこしでもいろいろ改善されている、と、おもってほしい!という気持ちで公演を迎えました。笑
    いかがでしたでしょうか。
    お忙しいところ、本当にありがとうございました。
    周りのお客様とも仲良くなってて、驚きました!
    客席が一体感に包まれていて、そこに、俺等も包み込まれていて、本当に幸せでした。

    言われたとおり、母親への思慕、描きました。
    素直でしょ?
    あはは。
    もちろん、ポンと自分から出てきた物がそれだったわけなんですが。

    基本的に、人間は不幸だと教わって育ちましたからね、俺等なんて。
    自殺なんて別に特殊でもなんでもない、そんな世代。
    年に一度のクリスマスケーキが楽しみで生きれないですもんね、いまのこどもは。
    しあわせってなんだろう。
    あいってなんだろう。
    心の内にあるものなのでしょうね。そんな気がします。

    超小劇場。素敵なジャンル。
    次回、どうしようかな。いろいろ、悩みます。

    なんて素敵な悩みだろう。

    みささん、本当にありがとうございました。
    これからもよろしくお願いします!

    2010/11/03 00:39

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