蟹 公演情報 劇団桟敷童子「」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    水族館劇場みたいなセットだった「蟹」
    本水を使用したスペクタクルな作品舞台という言葉通り天井から落ちる水滝。それらを受ける池はどうやら海に繋がっているらしい。会場入りして、滝のように落ちるセットを見たときに、「をを~、水族館劇場だ~。。」などと心でつぶやく。ま、規模は水族館劇場には適わないが・・。


    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    捨て子を拾って育てる集落があった。その子らの面倒をみてきた婆。人は属性によってその生き方が決まるといわれているが、この物語は廃炭鉱を住まいとする住人らと、その廃炭鉱の奥にある陸軍・山田部隊が隠匿したといわれているお宝を奪おうとする「博多築港社」の雇われヤクザとが織り成す情景を描いたもの。

    廃炭鉱の奥の海に続く底には無数の蟹がまるでお宝を守ってるかのように張り付いている。その蟹を食べる廃炭鉱に住む酔っ払い女のボウボウ。そしてこの蟹の好物が人間の死体という。なにげにリサイクルだ。笑)

    そして今回はこのボウボウが顔に馬鹿殿みたいなメイクをしてコミカルに演技する。今回の桟敷童子はコメディかしら?と思ったほど、ボウボウが吐くセリフで笑いをとる。だから、今までの桟敷童子とは毛色が異なるが、これはこれで楽しい。案外、コメディもイケルんじゃないかとも思う。

    セットに1年前に使用したトロッコが登場した時にも、ちょっとした懐かしい感動。ただ全体的に桟敷童子特有のあの世とこの世の狭間で織り成す不思議色ロマンがなかったように思う。だから毎回導入する、これまた独特のあっちの世界のような歌が聞けなかったのもちょっと残念。

    照明が特に素晴らしい。そして今回も「精一杯生きる」という言霊のようなバイブルを突きつけた舞台だった。

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    2010/08/01 12:41

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