ホテル・カリフォルニア ~私戯曲 県立厚木高校物語~ 公演情報 Theatre MERCURY「ホテル・カリフォルニア ~私戯曲 県立厚木高校物語~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    いつの時代も
    場面は48歳のおっさん(横山)がギャル女子高生とカラオケBOXで歌ってる情景から。どうやら、おっさんとギャルは今、出会ったばかりのようだ。おっさんはギャルと話しながら、自らの高校生活に遡る


    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX


    横山は県立厚木高校に在籍している。勉強漬けの毎日で忙しい最中、文化祭での催しものについて討論する。ここでのデブの宮城のキャラクターが実に面白い。笑の殆どを宮城がサラウ。大学受験を控えている彼らは誰もが文化祭の運営の中心にはなりたがらない。

    しかし、半ば強引に宮城が仲間に引きずり込んでしまう。青春ものには付き物の、仲間意識が芽生え、全員が協力し成功に導いていく。その中で東大入学を目指す一人が学習スランプに陥り、ゲームセンターで遊んでいる最中、ビーバップハイスクールバリバリのリーゼントにカツアゲされる。

    反抗するかと思いきや、素直に大人しく現金を差し出し、この後に吐くセリフが「痛い目を見るだけ損だろ?どうせアイツラ、将来は道路工事か工場で働くしかないんだから、威張ってるのは今だけだ。俺らが大人になったら逆にアイツラを使う立場になるんだから、今は大人しくくれてやれ。」と言う。笑

    ワタクシなど、高校生という大人と子供の中間のようなこの時期は、自分がどんな人生を歩むのかなど何も解らず気楽にけれど頼りなくふらふらとへらへらと毎日を過ごしていたものだ。けれどもここでの彼らは「今は辛いかもしれないけれど一生懸命勉強して東大にさえ入れば、勝ちだ。入ってから遊べばいい。そうして東大卒の俺たちは官僚になって国を動かす立場になれる。」などとのたまう。
    凄いな、と思う。

    世の中の厳しい現実には身も蓋もないほど現実的であらねば立ち向かえないが、高校生の彼らは意外に現実的であった。一方で精神的に不安定な同級生、レンアイになりそうな男女、演劇部での情景を織り交ぜながら、大人と子供の中間のような彼らは「自分では何も言わないくせにさ、そのくせ、他人には自分を解ってほしい。大人じゃないよ、そうゆうの。」なんてセリフを吐かせながらも高校生特有のあやふやさも垣間見せる。

    こうして横山の哀愁的高校生活のお話は「故郷とは風景の事ではなく、絆の事だと俺たちは知る。」なんてカッコよく〆ようとした矢先、ギャル女子高生におやじ狩りされて48歳の横山は財布をカツアゲされた。という筋。笑


    全体的に2時間は長すぎ。削れる場面はいくつもあって90分くらいが妥当だと思う。それから2人の女子のかちゅぜつが悪すぎ。もっと音楽を巧みに使って欲しかった。校歌とか「夏休み」とかを取り入れて観客を酔わせる仕掛けが欲しいとも思う。更に終焉後、一番感動していたのは演じ手のキャストらだった。それでも横山の演技力は他を引き離すほどずば抜けており秀逸だった。女子の演技力はイマイチ。

    過去の出来事って時がたつと記念バッジみたいにピカピカに磨かれてワタクシ達の手の触れられない場所に飾られがちだけれど、どんなバッチにも必ず裏側はあるよね。
    その裏の描写が弱かった気がする。。

    6

    2010/06/22 19:12

    0

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  • きゃる>
    >そうですね。「サイバー∴サイコロジック」という劇団の「廃墟ブーム」という作品。
    チケプレ実施中です。

    ご丁寧に有難うございます。
    それではHPを拝見してみましょ。

    2010/07/02 11:49

    みささま

    >辻は客演ですか?

    そうですね。「サイバー∴サイコロジック」という劇団の「廃墟ブーム」という作品。
    チケプレ実施中です。

    2010/07/02 04:29

    きゃる>
    >何しろ、顔隠しても体がね(笑)。おとなしくないああいうデブキャラ好きだわ。

    同感ですね。愛くるしい。笑
    宮城カレーは近いうちに食べに行きますよ。辻は客演ですか?

    2010/06/30 11:26

    みささま

    >でもって、普通ああいうデブキャラは大人しい感じの設定なのに、違ったでしょう?他人をなぶってるようなキャラクターは実に愛らしかったです。

    そうですよね。応援団の子がきて歌唱指導でビシバシやられるとき、宮城役の金澤くんがあの巨体に高い声で「キャーぶたれたー、キャー痛ーい、コワイよー」と言い続けてるのも可笑しかった。そのときの金澤くんは宮城役ではなく、無名の生徒役を表す目に黒い仮面をつけてたんだけど、何しろ、顔隠しても体がね(笑)。おとなしくないああいうデブキャラ好きだわ。

    >次回、アゴラへ行くときは学食を食べようと思う。カレーの上にどっか~~んとカツやら大きな揚げ物が乗っかってるのを見た。たぶん、あれは宮城専用では?笑

    宮城専用ですか(笑)。宮城カレー。いかにも食べてそうですね。あと、果糖入り清涼飲料をペットボトルで飲んでるのかな。想像が膨らむ。すっかりファンになってる(笑)。どっかでまた、観てみたいなー。辻くんは近くほかの芝居に出るみたいですけどね。「廃墟ブーム」だっけ。

    2010/06/30 02:42

    きゃる>
    >それでも、こういう学生上演の場合、観やすくするために脚色で削ったほうがいいのかなぁ。どう思われますか?

    ワタクシは脚色しても良いと思う。必要ない部分は結構あったと思うし。

    >宮城はサイコーに面白かったですね。夫もツボらしく、2人でゲラゲラ笑ってしまった。
    宮城のモデルは横内氏の盟友・六角精児なのでは、と思って観てました。雰囲気、そんな感じですよね。きっと初演の際も六角氏が宮城を演じたのではないかしら、とも。

    同感です。宮城が歩くたびにYシャツのお腹の部分がゆっさゆっさと揺れてた。笑
    でもって、普通ああいうデブキャラは大人しい感じの設定なのに、違ったでしょう?他人をなぶってるようなキャラクターは実に愛らしかったです。

    次回、アゴラへ行くときは学食を食べようと思う。カレーの上にどっか~~んとカツやら大きな揚げ物が乗っかってるのを見た。たぶん、あれは宮城専用では?笑

    2010/06/29 18:40

    みささま

    >全体的に2時間は長すぎ。削れる場面はいくつもあって90分くらいが妥当だと思う。

    あー、確かに長かったですよね。学生のオリジナルなら削れと言いたいとこだけど、これ横内さんの原作戯曲が長いのだと思ったんですが。それでも、こういう学生上演の場合、観やすくするために脚色で削ったほうがいいのかなぁ。どう思われますか?
    宮城はサイコーに面白かったですね。夫もツボらしく、2人でゲラゲラ笑ってしまった。
    宮城のモデルは横内氏の盟友・六角精児なのでは、と思って観てました。雰囲気、そんな感じですよね。きっと初演の際も六角氏が宮城を演じたのではないかしら、とも。

    2010/06/29 15:58

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