満足度★★★
絵描きの狂気を演じた大和悠河と、花魁の業・本性を演じたソニンが抜群に良かった!けど曲が悪い!
流れの絵描き、おせいと、その才能を利用して一儲けを企む男、
版元、文人、花魁らを巻き込んだ”東洲斎写楽”戯伝ミュージカル。
絵にとりつかれた女を生き生きと演じる大和悠河さんが光ってます。
ただただ、人の本当の顔、本当の感情を絵にすることに
惹かれてしまう。
そして、ついには誰にも描けない、描いたら浮世絵師には戻れない、
花魁や、江戸の庶民やたちの「本当の顔」、恐ろしい人間の
本質を描くに至る狂気を、美しく演じられました。
今回も一番の目的は、ソニン!
上辺の美人画ではなく、自分の”業”を写楽に描かせる
花魁を見事に演じてます。
最初のプライドの高い無表情と対比させて、クライマックス
で本当の顔、本当の表情が出せたというシーンが、
最高に良かった。
ただ、残念だったのは、ミュージカルなのに、ノリのいい曲や
聴き惚れるスローな曲が少なく、音程が微妙なポップス調の
曲が多くて音楽に素直に乗れなかったこと。
そして、青いビームライト?を客席に向けて照らされることが
何度もあって、まぶしくてしょうがなかったこと。
舞台を観るときに、手で目の上にひさしを作ったのは
初めてです。ぎゃふん。(><;)