演劇/大学09秋 近畿大学 『腰巻お仙─義理人情いろはにほへと篇』 公演情報 フェスティバル/トーキョー実行委員会「演劇/大学09秋 近畿大学 『腰巻お仙─義理人情いろはにほへと篇』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    アングラ唐カラー
    アングラって、そもそも何?って話だが、アンダーグラウンドの略で本来の意味は地下。「アングラ」という場合は、1960年代アメリカから西側世界に波及した地下運動、反体制活動、反商業主義の前衛運動・実験芸術などを意味した。日本では、唐十郎、寺山修司、佐藤信、串田和美などのアングラ演劇、新宿蠍座で多く上映されたアングラ映画などがある。ってことだけれど・・。

    以下はネタばれBOXにて。。


    ネタバレBOX


    主軸は母を捜して三千里!じゃあないけれど、孤児・忠太郎が「葛飾区のせんべいや」出身の母を捜して彷徨う心の旅と、アニメチックなドクター袋小路の妄想の物語だと思う。

    とにかく、このドクター袋小路役のキャスト・小林徳久が今回の役にドンピシャで、この物語の空気感を一手に引き受けていたような気がする。とにかくそのキャラクターが凄まじいのだっ!すんばらしいです。笑

    一方で母親を慕っているのに、いざ死んでいく母を目の前にしても、何も言えない忠太郎の心理を思うと哀しいが、唐独特の物語の展開が後半、むちゃくちゃで、ってか、唐自身は作り手だから解っているのだろうけれど、ワタクシには、なぜ母さんがああなるのかも理解出来なかったし、その母さんが「私はみんなの母さんよ。」とのセリフも??状態だった。

    とにかく、オカマの尻出しやら、犬殺しやら、包帯だらけのかおるやら、死んだ母親の腹から石の塊が出てきたりとか、エロ看護婦とか・・・エグイのだ。

    こりゃあ、あれだな。見世物小屋みたいな雰囲気だと思えば理解できるかも・・かも!笑

    16

    2009/12/03 17:13

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  • きゃる>
    男性はみな、偉大なるマザコンなんでしょうねぇ。それを上手にアヤシナガラ手の中でコロコロ転がしてあげるのが、良妻賢母型女性なんでしょうけれど、最近の女性は皆、男性と同じように働いていますからねー。そんなこと、やってられないですわ。むしろ、ワタクシの方が転がしてもらいたいっ!笑

    >ってみささんにはご迷惑をおかけしてるかも。すみません。

    いえ、まったくそんなことは露ほども思っていません。むしろ、たくさん教えて頂けて嬉しいです。知識を吸収できるのは有意義なことです。

    >だから「えっ!」と驚きましたね。ああいうPR誌にチラっと本音を語ってくれてうれしい。

    有名になると本音を語れなくなるから気の毒ですよね。その分、ストレスはたまるでしょうし。
    つくづく一般人で良かったと思います。笑

    2009/12/10 10:34

    みささま

    いやー、心理学的分析興味深かったです。ありがとうございました。
    永遠のチルドレン、確かにそうですね。
    寺山修司も偉大なるマザコンで、それを題材にした作品が殆どですからね。
    アングラ時代、唐と寺山は殴りこみ事件など大喧嘩したり仲悪かったですが
    私はそれは劇団のライバル意識だと思ってたんですが、きっと自分と感覚が
    似てたから相容れなかったのかもと最近は思っています。
    自分の恥部を認めたくない、みたいな気持ちもあったかも。
    NHK教育の寺山修司特集で、唐さんが「寺山さんは感性がすばらしかった。
    天才だと思いましたよ。大好きでした」と言ってましたから。

    >その知識、埋もれるのは惜しいですし皆にも教えて差し上げないともったいない!

    「トリビアのゴミ箱」と呼んでください(笑)。ほんと、しょうもない知識ばかりで。
    でも、みささんとのやりとりでいろんなことを思い出すので楽しいです。
    ってみささんにはご迷惑をおかけしてるかも。すみません。

    >李麗仙もTVでの放映なら真実は言わないでしょうね。どちらも有名人なら、発言した言葉にかなりの影響がでますから、ここは一つ当たり障りのないように。と考えるでしょうね。

    そうですよね。週刊誌やワイドショーにもノーコメントで通したから。
    だから「えっ!」と驚きましたね。ああいうPR誌にチラっと本音を語ってくれて
    うれしい。

    2009/12/10 09:58

    きゃる>
    「シアトリカル」は観てないです。
    唐さんは永遠なるチルドレンなんでしょか?男性でこういった感じの人は多いですね。
    立派な年齢をした大人の男性でも、こういった症候群は見られます。
    子供のうちは母親に甘えて、結婚したら妻を母親代わりにする男性。いつも誰かに精神的に依存しているものだから、常に誰かに構って貰えないと拗ねる。怒る。怒鳴る。弱い犬は吠えるのと同質です。それでいて男を立てろ。なんつって要求する割には、家族から尊敬されてない。元々の質が依存型だから自己中で幼稚。イケメンに甘えられて拗ねられるのは可愛いけれど、おっさんじゃあ、どーにもならんです。うざい。(苦笑)

    精神医学の世界では男性特有の遺伝子と母親の育て方で、こういったケースになるらしいのですが、人間は年齢じゃないのだと、つくづく思います。いい年をした紳士が実は幼稚だった、というケースもありますし、紳士の国イギリスでは弁護士や医者などの地位の高い職業の紳士に少年に対するDVが多いのです。勿論、外面は紳士なのですよ。しかし実態は!なのです。

    そんな紳士は退職後、妻から三行半を言い渡されるわけですよ。紳士は思いもしなかった妻の行動に唖然として、「どうして自分が?」と頭を捻るのです。そう、「どうして自分が?」ここが盲点なのです。全く妻を理解してない。母親は自分を捨てなかった。だからその代理である妻も自分を捨てるはずがない。離れるはずがない。その背景には・・・してくれるはずだという確信のない期待からなるのです。傲慢以外の何物でもないです。

    模範的といわれる妻のイメージだけを求めて、しっかり家庭を守り、亭主が安らぎを得られるような環境作りをしてくれる妻。そんなものは身勝手な男たちが作り上げた都合のいい幻想にすぎない。口では妻の自立を望むようなことをいいながら、内心強い抵抗感を示すのです。そして、妻から見放された時に「どうして自分が?」と。哀れです。

    李麗仙もTVでの放映なら真実は言わないでしょうね。どちらも有名人なら、発言した言葉にかなりの影響がでますから、ここは一つ当たり障りのないように。と考えるでしょうね。

    >常磐津や清元や小唄、端唄は芸者さんがお座敷ひいて家の一軒もパトロンの旦那が持たせて教えてた。粋できれいな女性のお師匠さんがいるから男連中は習いたがるわけ(笑)。
    もちろん、町娘も習いに行きましたが。

    うっわー、なんですか、映画のワンシーンのような風景ですね。華やかで美しい。
    お座敷遊びっていう言葉自体が違う世界の優雅な香りがします。

    >昔は歌舞伎役者の奥さんで銀座のママやってる人多かったのよ。

    ふふ。面白いですね。こんなのを題材に舞台や映画を作ったら楽しいですね。
    きゃるさんの知識には本当に驚きます。きゃるさんご自身が本を作られたらいかがでしょうか?
    その知識、埋もれるのは惜しいですし皆にも教えて差し上げないともったいない!


    2009/12/09 18:40

    みささま

    >そんな恐い人だったのですか?この間、お目にかかった時は人の良さそうな感じでした。

    あの人のことはよくわからないですね。どこまでが演技で怒ってるのか。
    確かに穏やかないいおじいちゃまって雰囲気でしょ。息子の離婚問題で
    ワイドショーの記者に囲まれたときも、丁寧に対応してたし。
    「シアトリカル」って彼と唐組の劇団のドキュメンタリー映画観ました?
    あれ興味深いです。あの中でも大島渚の息子が監督なんだけど、彼に向かっていきなり怒り出したり。ちょっとしたひとことで。劇団員が「大島さんは外部の人だからわからなくても
    当然でしょ」と止めに入ってるけど。で、しばらくたつとケロッとしてるのよ。あの中でも劇団員が言ってる。「唐さんは中と外でやっぱり違うから、作品のイメージで入ってきてまず実像にショックを受けてやめる人もいる」って。

    >なんだよ、ソレ。殴るってどーゆう根性してるんでしょか?
    きゃるさんの知人は一般の観客でしたか?それとも唐さんの劇団員だったとか・・。
    場合によってはその方の立ち位置で唐さんの扱いがちがうでしょうから。

    一般の観客ではないけど、テントの清掃バイトの人です。
    バイトだからお金出ると思ったら、芝居をタダで観られて、アイスキャンデーとビールが
    タダだったって。で、「おれの芝居観てどう思う?正直に言え」というから「唐さんの芝居はよく
    わからないです。僕にはあまり面白くない」と言ったら「何ぃー」って殴られたって。
    側近の劇団員も唐さんの手前があったのか、一緒に殴ったらしいです。あとで聞いたら、お酒が
    入ったこともあって、その人は覚えてないらしいけど、その人も殴り返してたって(笑)。
    その場を見てたわけじゃないけど、清掃バイトでも仲間意識で怒ったのかも知れないとして、
    私はバイトなら観客としての意見を言ってもいいと思うの。劇団員じゃないし。
    そこで思い当たったのは、うちに入ってた何かのPR誌に李麗仙のインタビューが載ってて、
    「離婚の理由はひとつじゃないけど、あのひとは文化人になってしまった。取り巻がいてチヤホヤされてばかりで、そういうのを見てて違うなって」と。わかる気がした。
    高校生のころ、新聞に李礼仙のエッセーが載ってって、「なぜ芝居をやっているかというと、毎日、土の上で芝居して寝て、でもそういう生活が昔から好きだから。このテントの匂いが
    好きなの。どんなところでも芝居ができれば幸せ。唐も私もずっとこの先も一緒にいると思う」というようなことが書いてあって。そのころ、新宿で李さんと緑魔子さんが歩いてたの見たけど雰囲気ありましたよ。2人とも黒のマキシスカートに黒い帽子というそのころの典型的なファッションでね。母がすぐ気づいて教えてくれたけど。ふつうの通行人は気づいてなかったけど、母は演劇関係に詳しかったから。時がたてば環境も変わりますけどね。

    >きゃるさんのご主人って、誠実で優しい方なんでしょうね。実はワタクシは観劇してもアンケートを書いたことがありません。ここでUPするから。
    劇場で、そそくさと帰り支度をしながら丁寧にアンケートを書いてらっしゃる方を見かけますと、「ああ、誠実な人なんだな。」と、凄くいい印象を受けます。逆にとっとと帰ってしまう人は自分を棚に上げて「なんだ、コイツ。」と思います。笑

    見てるとアンケート書く人は少ないですね。私もあまりアンケート書くほうではなかったけど、結婚してからかな。夫が演劇に限らず「アンケートは主催者への礼儀だから」と言うので。たいてい2人で最後まで残って書いてますね。裏までびっしり書くことも珍しくない。夫は、「もしかしたら興味持つ関係者もいるかも」と言って、大劇場で「出演してほしい俳優、アーチスト」のところに小劇団やそこの俳優の名前をたくさん書いてますよ。私はそこまでしないけど。

    >ってことはきゃるさんは丸暗記してらっしゃるんですね。素晴らしいです。

    長いこと見てますから、自然と覚えちゃいましたね。

    >歌舞伎に関連するものは、大抵は世襲ですか?音楽だけでなく。

    たとえば床山さん(鬘)や小道具会社など親子で継ぐ人は多いです。
    でも世襲という決まりはないです。門前の小僧になるケースが多いだけで。
    一般から入る人ももちろんいますから。衣裳部は松竹衣裳って会社だし。

    >ってことは、竹本だけはポピュラーでなかったと?

    いえ、町人の中に浸透はしていました。「いまごろは半七さん」という義太夫の一節は流行語
    にもなってたし。昔は「町内の太夫さん」みたいな人がいたわけですね。
    明治、大正、昭和の初めまで娘義太夫はいまの人気アイドルでしたし。
    ただ、竹本は聞き覚えの人はいても、習うのはプロという世界。というのは、常磐津や清元や
    小唄、端唄は芸者さんがお座敷ひいて家の一軒もパトロンの旦那が持たせて教えてた。
    粋できれいな女性のお師匠さんがいるから男連中は習いたがるわけ(笑)。
    もちろん、町娘も習いに行きましたが。

    >なんと?!企業の社長が?粋ですね。今はゴルフと銀座なのに。昔の方が高尚でした。

    お座敷遊びをするから顔なじみの芸者がいて、そういうことになるんですね。いまはカラオケになっちゃう。能の謡は一流企業には必ずと言ってよいほど倶楽部(サークル)があった。それが
    いま残ってるのは三菱商事くらいで、それも高齢のOB・OGの同窓会になってるそうです。
    能は歌舞伎みたいに興行じゃないので、主たる収入は謡のお弟子の授業料なんです。
    だから、みなさん苦しい。でも、昭和50年代でも能の囃子方はいまの小劇団と同じで、バーテンとか皿洗いバイトとかやってたの。いまは囃子方のほうが公演が多くて、高収入だそうです。
    能は小劇団と似てる。客は身内が多いし、お互いに客演して付き合い大事だし。
    いまは違うけど、昔は歌舞伎役者の奥さんで銀座のママやってる人多かったのよ。昔の演劇雑誌とってあるけど、有名なかたの夫人がやってますよ。堂々と店やってたんだもの。給料が安かったからです。名門の奥さん3人が会社作って共同経営してたバーもあった。役者の奥さんは
    花柳界(芸者)の人や役者の娘が多かったからでしょう。いまみたいに女子アナとかお嬢様は少なかったです。

    2009/12/09 08:44

    きゃる>
    >でも、唐さんに、もし自分でじかに質問したら「あんた、オレの著書読んだことあるの?」
    って殴りかかってきそうで怖い(笑)。

    唐さんて、そんな恐い人だったのですか?この間、お目にかかった時は人の良さそうな感じでした。

    >私の知人は芝居の感想聞かれて、「見ててもよくわかりません」と正直に言って殴られたそうですから。

    なんだよ、ソレ。殴るってどーゆう根性してるんでしょか?
    きゃるさんの知人は一般の観客でしたか?それとも唐さんの劇団員だったとか・・。
    場合によってはその方の立ち位置で唐さんの扱いがちがうでしょうから。

    >夫がアンケートを丁寧に書く人だから、宴会準備が始まっても1人残って、黙々と書いてたの。二宮金次郎みたいにわき目もふらず。お酒のコップとか置かれちゃっても(笑)。

    きゃるさんのご主人って、誠実で優しい方なんでしょうね。実はワタクシは観劇してもアンケートを書いたことがありません。ここでUPするから。
    劇場で、そそくさと帰り支度をしながら丁寧にアンケートを書いてらっしゃる方を見かけますと、「ああ、誠実な人なんだな。」と、凄くいい印象を受けます。逆にとっとと帰ってしまう人は自分を棚に上げて「なんだ、コイツ。」と思います。笑

    >夫が結婚前、紙を出して「お願いがあるんですが」と言うから

    この敬語がいいですよね。

    >「これに歌舞伎俳優の系図と屋号を書いてほしい」と頼まれて書きました。

    ってことはきゃるさんは丸暗記してらっしゃるんですね。素晴らしいです。

    >清元というのは歌舞伎の下座(音楽担当)の家柄でこれも世襲です。

    歌舞伎に関連するものは、大抵は世襲ですか?音楽だけでなく。

    >歌舞伎の音楽は、清元、常盤津、竹本(文楽が元の義太夫ですね)が3本柱で江戸時代は、町人のポピュラーな習い事は清元や常磐津だったので、これの師匠なら女性が食べていけたんですよ。

    ってことは、竹本だけはポピュラーでなかったと?

    >昭和40年代ころまでは、小唄や端唄、能の謡が企業の社長の趣味の主流だったんですけどね。

    なんと?!企業の社長が?粋ですね。今はゴルフと銀座なのに。昔の方が高尚でした。

    >延寿太夫のお母さんがやってきてちょうど息子の襲名の演目の打ち合わせを劇場の人と隣りのテーブルで始めちゃって、まる聞こえでした(笑)。

    そういうときって、得した気分になりますよね、ワタクシなぞ、その方がいらしても、まったく解りませんから。苦笑!

    2009/12/09 01:03

    >みささま

    >唐にこのコメントを見せてやりたいくらいです。
    こりっちの宣伝してきたかった。笑

    今度唐さんに会う機会があったら「伝道師」として、ぜひ「こりっち」全般の宣伝を(笑)。
    こりっちの宣伝は相手がだれであろうと、物怖じしないみささんでないとできない
    お仕事です。
    でも、唐さんに、もし自分でじかに質問したら「あんた、オレの著書読んだことあるの?」
    って殴りかかってきそうで怖い(笑)。
    だから「笠森お仙」の件も質問できなかった。
    私の知人は芝居の感想聞かれて、「見ててもよくわかりません」と正直に言って
    殴られたそうですから。
    実は、以前、東大駒場でテント形式で「盲導犬」を上演したとき、終演後、そのまま宴会が
    開かれたのね。夫がアンケートを丁寧に書く人だから、宴会準備が始まっても1人残って、
    黙々と書いてたの。二宮金次郎みたいにわき目もふらず。お酒のコップとか置かれちゃっても(笑)。で、私は出口で待ってたら、唐ゼミ☆のスタッフが「どーぞ。よかったら中に入って、唐先生
    ともお話してってください」と言われたけど、固辞しました。

    >確か、以前のお仕事も映画に絡んでらしたのですよね?

    直接映画に関係あるわけではないですけどね。

    >な、なんと!系列まで把握してらっしゃるのですね。清元の家元ってのは歌舞伎の家元ってことですか?

    夫が結婚前、紙を出して「お願いがあるんですが」と言うから何かと思ったら
    「これに歌舞伎俳優の系図と屋号を書いてほしい」と頼まれて書きました。
    もう捨てちゃったろうけど、一時、それをときどき広げて確認してましたね。
    私はいちおう、話のとき、歌舞伎俳優を名前で呼ぶけど、夫は屋号で呼ぶのね。
    覚えたのが嬉しいのか(笑)。
    おっしゃるとおり、歌舞伎は何代目って襲名して名前が変わるけど、私は前の名前の
    ほうがなじみもあって、ついつい前の名で呼んでしまうのです。若い頃はそういう母を
    笑ってたけど、自分がその年になると同じことやってる(笑)。
    清元というのは歌舞伎の下座(音楽担当)の家柄でこれも世襲です。もちろん一般の
    家のかたもお弟子や国立劇場の研修生やらでいますけどね。
    歌舞伎の音楽は、清元、常盤津、竹本(文楽が元の義太夫ですね)が3本柱で
    江戸時代は、町人のポピュラーな習い事は清元や常磐津だったので、これの師匠なら
    女性が食べていけたんですよ。
    これらの主は歌と三味線ですね。小唄とか端唄も派生してできた音楽ですが昭和40年代ころまでは、小唄や端唄、能の謡が企業の社長の趣味の主流だったんですけどね。
    その清元延寿太夫の奥さんは映画スターの鶴田浩二の娘です。
    私が以前、国立小劇場の廊下のソファで休憩時間に昼食のおにぎり食べてたら、「ここあいてるからここでいいよね」って、延寿太夫のお母さんがやってきてちょうど息子の襲名の演目の
    打ち合わせを劇場の人と隣りのテーブルで始めちゃって、まる聞こえでした(笑)。

    2009/12/08 15:19

    きゃる>
    そうそう、若い娘のかおるがなぜ、忠太郎のかあさんになるの?って、そこです。きゃるさんのお陰で理解出来ました。

    >そして顔の痛みは、胎盤をはがす痛み、子らに対する罪業の痛みでもあるのかもしれません。「月満ちることのない」ということと「満月」も関連付けられますしね。

    う~~ん。。深いですね。流石です。唐にこのコメントを見せてやりたいくらいです。
    こりっちの宣伝してきたかった。笑

    >「白馬童子」ですね。

    そうそう、まんまでしたね。(苦笑!)

    >何しろ東映は、この「笛吹童子」が大ヒットしたから今日の映画会社としての礎を築けたのです。「白馬童子」と同時期に「天兵童子」という子供向けTV時代劇も作られました。ちなみに、TVの「白馬童子」とほぼ同時期にTVで北大路欣也主演で「笛吹童子」を放送しました。これも東映が制作してます。

    す、すんごく詳しいですね。そういえば・・きゃるさんは小さな頃から映画に親しんできたのでしたね?確か、以前のお仕事も映画に絡んでらしたのですよね?

    >昭和40年代に「笛吹童子」を演じた岡村清太郎は現在、清元の家元、延寿太夫を継いでますが、六代目菊五郎の孫なので勘三郎とはいとこで、一時は歌舞伎役者で子役のころからTV、映画、商業演劇にも出てました。

    な、なんと!系列まで把握してらっしゃるのですね。清元の家元ってのは歌舞伎の家元ってことですか?どうも・・歌舞伎のことはイマイチ解らなくて。あまり観る機会もないものですから・・。
    そんでもって、歌舞伎の世界も代々名前を受け継ぐではないですか、すると五代目、六代目・・なんて延々と続いていくと途中で解らなくなるのです。(恥!)
    以前はみんな同じ顔に見えてました。苦笑!

    2009/12/08 13:31

    みささま

    みささまに、スッキリしたと言っていただけると、何だか畏れおおいですけど
    嬉しいです。
    みささまが書いてくださったかおるのセリフ「私はみんなのかあさんよ」って重要なセリフですね。
    これ書いてくださったことにお礼を言いたいです。ストーリーだけ追ってると、若い娘のかおるがなぜ、忠太郎のかあさんになるの?って意味わからなくなるんだけど、かおるは母親の顔も知らずに捨てられた子や、月満ちることなく堕胎されてしまった水子たち、みんなの母親を表してるんでしょうね。だからみんなの母さんは顔がない。そして顔の痛みは、胎盤をはがす痛み、子らに対する罪業の痛みでもあるのかもしれません。「月満ちることのない」ということと「満月」も関連付けられますしね。
    もちろん理屈で考えなくてもお仙の2役とか、袋小路のおかしみとかだけでもじゅうぶん楽しめるようにもなってますが。

    >「笛吹童子」と白馬に乗った・・、なんつったっかなー?なんか、獅子舞いみたいなヤツ。なんとか童子は同じ時代でしょうか?

    「白馬童子」ですね。先ごろ亡くなった山城新伍主演の。「笛吹童子」は昭和29年の映画なので、
    「白馬童子」は昭和35,6年でずっと後になります。ただし、「白馬童子」は東映がTV作品として作り、第二東映という映画会社で映画化もしたので、同じく東映のヒット作「笛吹童子」も意識したタイトルでしょうね。何しろ東映は、この「笛吹童子」が大ヒットしたから今日の映画会社としての礎を築けたのです。「白馬童子」と同時期に「天兵童子」という子供向けTV時代劇も作られました。ちなみに、TVの「白馬童子」とほぼ同時期にTVで北大路欣也主演で「笛吹童子」を放送しました。これも東映が制作してます。テレ朝の前身のNETの時代劇には東映が全面協力してましたから。主演の北大路も東映の俳優でしたし、相手役の胡蝶尼(こちょうに)を当時東映ニューフェースで後に歌手になった三沢あけみが演じています。昭和40年代に「笛吹童子」を演じた岡村清太郎は現在、清元の家元、延寿太夫を継いでますが、六代目菊五郎の孫なので勘三郎とはいとこで、一時は歌舞伎役者で子役のころからTV、映画、商業演劇にも出てました。

    2009/12/08 11:21

    きゃる>
    こちらこそ、御叮嚀に教えて頂きまして有難うございます。
    きゃるさんのお考えは、たぶん唐さんの制作を反映してるような気がします。
    だって、ワタクシ、すっきりしちゃったもの!(^0^)

    「笛吹童子」と白馬に乗った・・、なんつったっかなー?なんか、獅子舞いみたいなヤツ。なんとか童子は同じ時代でしょうか?
    きゃるさん、wikiはどなたでも書き込めるからどくろ党の面の話を載せてあげるといいですよ。

    >唐さんの芝居はインタビューを聞くと、何かしらモデルがいるようなのですが、わかりにくいですね。これはたまたま映画や小説が下敷きだから少しわかったけど。

    唐作品をもうちょっと解り易くしてもらえると、ワタクシ、観にいくのだけれど・・。
    レトロな演出や音楽は物凄く楽しめたから。


    2009/12/08 00:35

    >みささま

    みささまのご質問に感謝いたします。「後半の意味は?」と聞いてくださらなかったら、検証する
    機会がなかったかもしれません。唐さんの本当の意図はわかりませんが、自分なりに2作の知識をすり合わせるとこういう共通点が見つかったのです。
    2作とも時代劇スター中村錦之助の代表作です。錦之助の映画を唐さんの世代はよく観てたでしょうね。「笛吹童子」は「新諸国物語」という少年少女向きの美少年流浪譚のシリーズの一篇なのですが、wikiなどは若い人が編集してるせいか、どくろ党の面の話までは載っていませんでした。あくまで私の記憶ですが第1話には出てこないエピソードなのです。
    唐さんの芝居はインタビューを聞くと、何かしらモデルがいるようなのですが、わかりにくいですね。これはたまたま映画や小説が下敷きだから少しわかったけど。
    「盲導犬」などは、純文学っぽくて私には難解です。

    *前段 第八車→大八車(荷車)の誤変換です。すみません。

    2009/12/07 16:08

    きゃる>
    す、素晴らしい解説にものすっごく驚きました。と同時に、その洞察力に感服しました。
    なるほど・・「瞼の母」と「笛吹童子」の両方ともぼんやりとしか知らないワタクシなど、唐作品は到底、知る由もなかったですね。評価というのはそういうことも熟知していないと正確じゃないような気がします。ただ現代の若い人たちの中にはやはり、両方とも知らない観劇者も多いでしょうから、そんな解説部分も唐さんには今後、入れて欲しいところです。
    小劇団の脚本家は自分の作品を観客に分かって欲しいという想いから、解説めいたセリフを投入する場面も多く見られますので、唐さんもそんな部分は模倣して欲しいです。ワタクシのような観客の為に。ワタクシが言うのもなんなのですが・・。笑

    >唐さんの世代の無免許医師のイメージは「堕胎」目的でしょう。リヤカーの犬の死体は堕胎児の象徴でもあるのでは。そして、江戸時代には、第八車に遊女の堕胎児(水子)を積んで運び、浅草に葬った塚があったとも言われています。また、堕胎も犬殺しもヤミの商売として金儲けになり、袋小路のがめつさが出ています。

    んー。素晴らしい。こういった解説を拝見しますと、あの舞台の情景が蘇ってきます。
    確かに袋小路はずるそうでした。なんか憎めなかったけれど・・。笑

    >忠太郎は傷つき、自分の恋い慕った母親は「瞼の中にしかいない」ことを悟るのです。逆に、この母親は忠太郎の出産を覚えている。_中略_「瞼の母」で、忠太郎は母から「おまえがわたしの子ならどうして堅気の姿になって会いにこなかったんだい」と責め、忠太郎はやくざのわが身を恥じるのです。

    なるほど・・そう教えられますと、あの物語の殆どは「瞼の母」と「笛吹童子」を合作したものと捉えることが出来ます。

    >かおるが顔が痛いと言いますが、「笛吹童子」では兄の萩丸が悪人の呪いでどくろの面をかぶせられ取れなくなります。

    なんですか・・おどろおどろしい物語だったのですね。い、いかん・・!ちっとは勉強しなくちゃ!(恥っ!)


    >唐さんが満月にこだわったエピソードをパンフレットに書いてますが、「笛吹童子」は満月城の城主の息子。ブルーシャトウ(お城)の歌が流れるのとも合致します。

    うーん。。意外に緻密だったんですね。後半部分はまったく解らなくて、どうしてあーなっちゃうの?って感じでした。他の観劇された方達は理解できたのでしょうか?理解できなかった方はこれを読んで欲しいですね。

    きゃるさん、有難うございます。とてもすっきりしました。今までなんかこう、もやもやっとしたものが胸に貼り付いてました。大抵、もやもやしてると脚本家にお聞きするですが、唐さんはお忙しいそうに公演直後、兎走のように帰られました。で、聞けなかった!
    また、解らないことがありましたら教えてくださいね。

    2009/12/07 14:21

    みささま

    お答えが大変遅くなりましたことお詫び申し上げます。
    説明が少し長くなりますがお許しください。
    もう一度、このお芝居についてよく考えてみましたが
    後半が一見荒唐無稽なようでも、実に多くのことに気づかせてくれ
    ます。
    これは、やはり唐十郎の長谷川伸「瞼の母」への返事なのかもしれません。
    そこに「笛吹童子」をからませたのが凄い。
    無免許医師と犬殺しの関係。人の命を救う医師が犬を簡単に
    罪の意識なく殺す対比もありますが、それとは別に。
    いまは美容整形外科も多いですが、唐さんの世代の無免許医師の
    イメージは「堕胎」目的でしょう。リヤカーの犬の死体は堕胎児の
    象徴でもあるのでは。そして、江戸時代には、第八車に遊女の
    堕胎児(水子)を積んで運び、浅草に葬った塚があったとも言われています。
    また、堕胎も犬殺しもヤミの商売として金儲けになり、袋小路のがめつさが
    出ています。
    お仙がリヤカーから現れるのも、堕胎の母のイメージかも。
    芝居には何人もの堕胎児が出てくる。前半でかおるのハンカチに
    血がにじんでおり、堕胎児の鼻血が止まらない場面は堕胎の時の出血の
    象徴かと。しかも、忠太郎の母は堕胎せず、忠太郎を産んでいる。
    「生まれたときは桜貝の色のようだった」という母親のメッセージ。
    堕胎せず、桜貝のような色の赤子の忠太郎を抱き上げたであろう母。
    「瞼の母」は現実に再会した母が冷たく、「お前のような子を産んだ覚えはない
    よ」と言い放ち、忠太郎は傷つき、自分の恋い慕った母親は「瞼の中にしかいない」
    ことを悟るのです。逆に、この母親は忠太郎の出産を覚えている。
    そして美少年と言う役。笛吹童子も母のいない美少年兄弟の話で、弟が放浪する。
    。この美少年は兄だとほのめかし、「僕は母親とは会っているからね」と言い、スポーツカーに乗り、スカッとした
    身なり。忠太郎の「こうありたい」という理想の自分像の幻想では。というのも、
    「瞼の母」で、忠太郎は母から「おまえがわたしの子ならどうして堅気の姿になって
    会いにこなかったんだい」と責め、忠太郎はやくざのわが身を恥じるのです。
    一方、「お仙」の腰巻姿は江戸時代の湯女と呼ばれたフーゾク嬢の扮装と同じです。
    赤の腰巻は性の象徴でもあり、堕胎の血も表す。そして「お仙」は笛を吹いている。
    「笛吹き天女」という仏画がありますね。お仙は天女のように美しい忠太郎の心の
    中の母(瞼の母)のイメージでもある。また、かおるが顔が痛いと言いますが、
    「笛吹童子」では兄の萩丸が悪人の呪いでどくろの面をかぶせられ取れなくなります。
    兄は激痛に悩まされるが、弟の菊丸が笛を吹くと、呪いがとけ、どくろの面が割れるのです。
    この笛はこの芝居においても「癒し」を表しているのでしょう。
    堕胎の母と水子たちの供養の笛ではないでしょうか。
    かおるの放浪と忠太郎の放浪とを重ね合わせています。
    唐さんが満月にこだわったエピソードをパンフレットに書いてますが、
    「笛吹童子」は満月城の城主の息子。ブルーシャトウ(お城)の歌が流れるのとも
    合致します。
    新約お春というオカマが忠太郎に「喫茶店に行ってみたら」と勧めますよね。
    「瞼の母」でも、年をとった夜鷹(お春と言う役名で出る芝居もある)が、昔、忠太郎の母と酌婦仲間であり、忠太郎が母を訪ねるきっかけを作るんですよ。
    この物語は、「笛吹童子」と「瞼の母」を知る人には謎解きのヒントがあるのです。
    「義理人情」というタイトルは義理人情を描き続けた長谷川伸への敬意を表したのでは。

    2009/12/07 12:22

    きゃる>
    え?!同じでしたよ。気が付きませんでしたかー。残念です。きゃるさんには一度お目に掛かりたいと思っていました。
    あるある、そういうこと。自宅のPCはフリーズすることはないのですが、携帯用のPCは無線ランのせいなのか、よくフリーズします。それでも気を取り直して、再度原稿起こしします。立ち直りは早い方なんです。笑

    2009/12/04 11:57

    みささま

    14:00の回観ました。同じでしょうか?帰ってきてレビューを書いたのですが、書き終えたとたん、またPCがフリーズしてパーに。あーあ。このごろ用心して文書ファイルに起こしてたんだけど、きょうはやらなかった。今度から、やっぱりファイルにします。えーん。 

    2009/12/04 05:30

    きゃる>
    あれれ~?いつ観劇しましたか?もしかしてワタクシと同じ回でしょか?

    >それにしても、エロ看護婦が巨乳の谷間を見せた瞬間、後ろのオッサンたちから「うほぉー」
    みたいな物欲しげなため息だか何だかわかんない声が漏れ出てきた。

    そんなお声、ありましたか・・、気が付かなかった!笑

    2009/12/04 00:34

    みささま

    >こりゃあ、あれだな。見世物小屋みたいな雰囲気だと思えば理解できるかも・・かも!笑

    そうなんよ。そう理解したほうがいいと思う。前半はまだ普通っぽかったけどね(笑)。
    それにしても、エロ看護婦が巨乳の谷間を見せた瞬間、後ろのオッサンたちから「うほぉー」
    みたいな物欲しげなため息だか何だかわかんない声が漏れ出てきた。
    ほんとは口笛でも吹きたかったんじゃないか。芝居のほうは横笛だけど。
    好きだなー、みんな。ちっとは見栄張って声呑み込んでほしい。

    2009/12/03 19:18

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