満足度★★★★★
想像する楽しさ、短編小説の魅力
田岡美和の会話劇は一度観るとハマってしまう魅力がある。
その原因が、今回ようやくわかった気がする。
田岡の芝居は、一口で言うと「部外者による覗き見の世界」だ。
別の言い方をすればたとえば喫茶店で隣りの客の会話が耳に
入ってきて、つい興味を持って聞いてしまうような感覚だ。
今回の芝居もその人物について何の予備知識も持たないまま、
その家庭を覗いたとしたら・・・というような内容だ。
「他人の世間話なんか興味もないし、聞いても面白くない」
という人は嫌いな芝居かもしれないが。
たくさんの登場人物による饒舌な芝居を見飽きている向きには
癒されるような心地よさが感じられるだろう。
想像力を働かせて観るしかない。特別ドラマチックなことは何も起こらない
のだが、観終わって良質な短編小説を読み終わった気分にさせてくれる。
2009/10/19 19:12
2009/10/19 18:27
2009/10/19 16:37
2009/10/19 12:10
とか、「お互いの弱さやもろさを思い合って生きててしあわせだね」
みたいな物は私は苦手でして。
田岡さんの描く女性は「女が持ってる毒」のようなものがあって
面白い。アラサー以上の女性には共感できる部分が多いと
思うのですが。日常物でも「等身大で芸が無い」というのとは違います。
ただ、今回も人間がゴロンゴロンと寝返りを打ちながら、なかなか最初の
台詞をしゃべらない、独特のゆるーーい間があって、慣れてると気になら
ないけど「脱力系は嫌いで、人物がピシピシ動かないとイヤ」という人に
は向かないかも(笑)。