満足度★★
距離感が掴みきれず
縁側に座って家の中の会話を聞いているように進むお話
そこに暮らしている夫婦は、
(観客に見られていることを気にしていないので)
ありのまま
一組の夫婦 しか世界に存在しなかった時に
その2人の距離感はどんなものでもいいのだけど、
そこに知らない第三者が入って来たら
夫婦2人対1人 になる。ハズ。
だけど、そこが見えなかった。
うーん。
満足度★★★★★
想像する楽しさ、短編小説の魅力
田岡美和の会話劇は一度観るとハマってしまう魅力がある。
その原因が、今回ようやくわかった気がする。
田岡の芝居は、一口で言うと「部外者による覗き見の世界」だ。
別の言い方をすればたとえば喫茶店で隣りの客の会話が耳に
入ってきて、つい興味を持って聞いてしまうような感覚だ。
今回の芝居もその人物について何の予備知識も持たないまま、
その家庭を覗いたとしたら・・・というような内容だ。
「他人の世間話なんか興味もないし、聞いても面白くない」
という人は嫌いな芝居かもしれないが。
たくさんの登場人物による饒舌な芝居を見飽きている向きには
癒されるような心地よさが感じられるだろう。
想像力を働かせて観るしかない。特別ドラマチックなことは何も起こらない
のだが、観終わって良質な短編小説を読み終わった気分にさせてくれる。