空耳タワー 公演情報 クロムモリブデン「空耳タワー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    呪文!
    ここの口コミで観に行ったけれど、やっぱり観てよかった!すんごく楽しめた。板倉チヒロのどぎついカマ風味がサイコーでアドリブも面白ぉ~~い!(^0^)しかも、セリフを度忘れしたチヒロ。やり直ししながら「戻ってきたゾっ!」とここでも呪文を唱えてた!

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX



    セットは至極単純。だけれどソレを上手く使う演出がお見事!

    好きな女子(ナナミ)の背中を刺してしまったケンジは母親から「彼女を助けて命の恩人にしてしまえば彼女は何でも言う事を聞かざるを得ない。」などと入れ知恵をされる。挙句、犯人は解らないまま、命の恩人となってしまうケンジ。暫くナナミを閉じ込めていたが、ナナミは脱出する。
    一方、無実の容疑者が浮かび上がるも容疑者は犯行時間に「お芝居」を観ていた、というアリバイがあった。刑事たちは「お芝居」の中身を確かめる捜査を始める。
    そのお芝居を演じてた側の役者ら、ゲイのエトウと見習い役者のようなカオルの詐欺師まがいの小芝居と、これら三つの場面が同時進行形で魅せる!

    今回の芝居はなんつったって小気味良い呪文のようなセリフにある。
    コメディだ。ブラックコメディ。シュールとは違う、もっと毒のあるストーリーなのにコミカルに否応なしにズンズンと、あまりにもテンポ良く進めていくものだから、あれよあれよと言ううちに、観客はすっかり毒されその世界が普通に見えてくる。

    ヘンテコなオーシービーなる赤い物体を売る訪問販売人も登場し、あの物体のオチは何だろう?といらぬ妄想をしていたが大したオチもなく、物語は誘拐事件に発展し、身代金の奪い合いになる。(苦笑!)
    最後は誰かが誰かを殺し、また、誰かが誰かを殺し・・・、まるでモグラタタキゲームのような抽象的なシーンでセットから頭が出たり入ったりして。(^0^)その繰り返しが続く!
    終いには、そして誰も居なくなった!状態じゃね?なんて安心は到底出来るはずもなく、ヘンテコな妙ージカルで終わる。

    終盤使われた音楽がいい。人を喰らうアフリカの種族のような楽曲のバースが響いて椅子に振動が伝わる。それはゴトゴトガタガタ・・ゴトゴトガタガタ・・とジェットコースターがゆっくり頂上を目指して登っていく感覚だ。

    だから、一気に落ちる瞬間が見事だったのだ!

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    2009/06/20 17:18

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