対岸の永遠 公演情報 てがみ座「対岸の永遠」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    無題1780(16-070)
    19:00の回(曇)

    19:10会場着、階段を上がり2列(1列は当日券:この日は1名3枚まで、もう1列は予約済み)で整列、19:15受付、19:30開場。

    「線のほとりに舞う花を(2011/4@王子)」から11公演目(再演、自主企画公演含む)になりました。

    前回公演のシアターイーストに替わり、本作はどの駅からもちょっと遠い風姿花伝の小空間(1/3くらい?)。

    入ってみると、どこにも明るさ(色)が感じられない部屋、唯一、下手の窓だけが白く明るい。
    正面にシーツが干してあり、酒瓶だらけの床、煤けた壁、テープルの上には煙草、灰皿(ということで喫煙シーンありますが事前にスタッフから説明があり、希望者にはマスクを配布)。客席は、椅子席+クッションで座りやすく、当日券の方でしょうか通路にクッション席を追加。

    19:08水の音が聴こえ開演~21:08終演。

    「The Wall Live In Berlin」は1990年、ソ連崩壊1991...とても遠いことのように感じてしまう。

    視点は部屋の内側に固定されている。隣の部屋、玄関、窓からは運河が見えるようだ。

    だが作者は見えないものを見せながら時間を遡り、部屋の中に投影する。
    記憶の奥底に押し込めようとしてものが目を覚ます。

    見えていなかったものが他者の視点から語られ、記憶はより鮮明になり、かつての愛おしさと暖かさを取り戻す。

    幼かった自分を自分の内に感じることができる。

    今なら喪ってしまったものをまっすぐ見つめることができる。

    作者による説明に「灰色の空と運河」とある。灰色の(室内)世界といえばヴィルヘルム・ハンマースホイ(画家)の世界。国立西洋美術館での展覧会は2008年だった。同館で1つ(ピアノを弾く妻イーダのいる室内)所蔵しているが常設ではないようだ。

    そんな色のない世界にも流れる赤い血の鼓動。生きるためにはたばことアルコール、そして戦火なのか。

    海外が舞台ということで「てがみ座」の皆さんもだいぶ印象がちがいました。

    今泉さんはバレエの経験があるのでしょうね、整ったフォームになっているようでした(ダンスもよく観ますがコンテンポラリーと舞踏しか観ないので...)。

    岸野さんは「青春残酷短編集(2012/3@笹塚)」「小豆洗い~泥を喰らう~(2013/10@BASE)」「地獄篇 ―賽の河原―(2014/1@王子)」「はてしないものがたり(2015/3@王子)」「ちょぼくれ花咲男(2015/6@高円寺)」。みやさん「おもてなし(2014/11@スズナリ)」「ハルメリ2013(2013/3@高円寺)」。

    いまも知らないどこかなどではない、身近なはずの処で起こっていること。

    余談:ロビーに横山さん。@鶏由宇「ドアを開ければいつも」に出ていらっしゃいました。2014/10、1年半経っても観に行く度に思い出します。

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    2016/03/25 23:47

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