満足度★★★
正直、私には理解不能ですが
何だか、五感で体感する芝居という気がしました。
台詞に官能性があり、言葉で愛撫されているようなゾクゾク感で、気持ちがざわつきました。
デウ゛ィット・ルウ゛ォーの演出作品は、感覚的に好みですが、何せ、私には、ハロルド・ピンターを理解できる頭脳は皆無のようで、3人の登場人物の誰が実在の人物なのか、もしかしたら、3人とも不在なのか、果たして、女性は二人存在するのか…等々、さっぱりわからず仕舞いでした。
ただ、わからないながら、エキサイティングで、スリリングであることは、確か。3人の配役も絶妙で、堀部さんが、とてもセクシーに感じました。
久しぶりに遭遇してしまった、伝説のブラボーおばさんが、彼女特有の、あり得ないリアクションで、一人高笑いし、最後には、一人だけスタンディングして、にんまり笑っていらしたのには、まるで不条理劇の置き土産風で、さすがのハロルド・ピンターをさえ、あの世で驚かせたのではと思いました。
予想通り、この作品を、日生劇場で、上演したのには、賛成出来かねました。
上演時間も短いし、これは小劇場で観たい作品でした。