法王庁の避妊法 公演情報 オーガニックシアター「法王庁の避妊法」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    その時代の情景が甦るよう・・。
    とある産婦人科医の物語。

    荻野先生は婦人の幸せの為に排卵がいつ起こるのかを、どうしても突き止めたいと願いました。

    不運を嘆いて生きるのではなく、運命を必然として生きる。
    そこに人生を良い方向に向ける秘訣があるような気がして仕方がないからでした。

    公演中なので、ネタバレBOXへ。。

    ネタバレBOX

    まず、役者のカムシーンが目立ったけれど、それでも、一人一人の役者のキャラが確立していて、見ごたえのある作品でした。

    それぞれの役に対しての微妙な表情も素晴らしいです。

    今回の役者陣、脇はおりません。
    そして荻野の妻役の着物の衣装替えも見所です。。



    荻野先生のお見合いの女性が現れるというシーンから、舞台は始まります。
    非常にコミカルで楽しい。。

    先生はやがてこの女性と結婚することになりますが、妻となった暁には今の研究の排卵がいつ起こるのか、を知りたいが為に、月経の時期と夫婦の交わりをメモして欲しいと、頼みます。

    女性はこれを受け入れ妻となります。


    一方、産婦人科に訪れる患者には、それぞれ少しずつ、問題を抱えた人たちばかりでした。

    排卵日が解らない為に、生みたくない子供を身ごもってしまう。また、生みたいのに排卵日が解らなくて生めない。


    そんな女性の悩みを解決すべき荻野先生は奮闘し、月経の論文を仕上げるために努力しますが、妻は夫の研究している事に疑問を感じ始めます。

    子供は授かり物だから、自然に逆らったり、人が操作するというような、そんな事が自由になるのが怖い。と言い出します。
    研究の為に協力して欲しい。と子供を作る事を提案した先生の言葉にもひっかかります。

    その間、荻野先生は葛藤します。

    そこで、荻野の友人のドクターが婦人を説得します。
    「今まで婦人は生むか生まないかを選べないが為に苦しんできた。しかし、これからは選べるようになり悩む。そういう、進歩で幸せになる。」


    妻は、ひっかかりが取れたように、

    「私、幸せになる為にたくさん子供を産みます。」と言います。



    物語の内容は解りやすくベタな芝居ですが、随所にコミカルさも含め、先生の誠実な人間性も見事に演じていました。

    妻役の役者、患者・・・全ての役者の表情がいいです。
    涙を流すシーンでも惜しげも無く涙を流し、ワタクシも勿論、泣きました。
    とにかく、役者が素晴らしいです。


    登場人物には年配の役者もいらっしゃって、それがこの舞台の深みを増してました。


    非常に素晴らしい作品です。



    幕間に10分の休憩があり、揚げたてのカレーパンが150円で販売されました。
    飛ぶように売れた!(^0^)
    勿論、ワタクシも食べました。

    すんごく美味しかった!
    いい企画だーーー!!(^0^)

    4

    2008/06/29 09:07

    0

    0

  • おーじ>
    調べてくださったの?
    なんて、素晴らしい!!

    「オギノ式」って、この荻野先生の名前からとってたのね・・。
    知らなかった!(納得)

    ローマ・カトリックの評価は器具や薬を使ってないから人為的でない。という考えと、
    日本では器具や薬を使ってなくても人間が操作するのが人為的だ。と考えるあたり、文化の違いなんでしょうね~。。


    2008/06/30 10:19

    なんかですね、「オギノ式」って言う避妊法がローマ法王庁が初めて(かつ唯一)認めた避妊法、というところからこのタイトルがつけられたようです。
    器具や薬を使って人為的でなくと言う部分なんでしょうね、ローマ・カトリックが評価したのは・・。

    ハイ、幕間の購買、いいアイデアですね。
    自分なんかもギリギリで滑り込むことが多いですから、あれば結構重宝するかも・・。

    2008/06/30 03:42

    おーじ>
    ワタクシもこの法王庁の意味が解らない!(^^;)
    たぶん・・・セリフに出てきた「外国でも排卵日の研究をされてて・・」といっていたので、その部分なんでしょか?

    本来なら、じっくり聞いてくるところなのですが、なんせ上演時間が2時間40分くらいだったのよ。
    で、次の舞台が間に合わなくなりそうだった。
    だって、田無でしょう?田無・・・すんごく遠い!(^^;)
    でも、遠くても観に行った価値はありました。

    まったくもって・・・貴方のコメントは毎回、確信をついてます。
    素晴らしいです。
    そうそう・・生命の尊厳と科学の進歩、これはやがて精子を冷凍保存するとかの進歩まで来てしまったんですね。。

    幕間の購買、中々いいでしょう?
    他の劇団もやればいいのにね。
    パンやさんと提携して。(^0^)


    2008/06/30 01:13

    この戯曲、色んな劇団が取り上げている作品ですよね・・。
    以前別の劇団の公演ですが、(行けなかったのですが)観てみたいなと思ったことがあります。

    なるほど・・、こういう内容だったんですね・・。
    タイトルに「法王庁」とついているのでローマかどこか、外国を舞台にした作品かと思ってたのですが・・。

    子供は授かり物とも言いますし、自然に導かれるのが一番良いのでしょうが、そうとも言ってられない差し迫った事情もありますからね・・。

    生命の尊厳と科学の進歩、折り合いをつけるのは、なかなか難しいテーマなんでしょうね・・。

    作品自体は素晴らしい味わいで良かったですね・・。
    揚げたてのカレーパンですか・・。
    確かに時間がないソワレなど、結構お腹の虫が気になることもありますし、なかなか楽しいアイデアですね・・。


    2008/06/29 17:14

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