満足度★★★★
陽だまりの中で。家族がテーマです。ある家族の風景を描いた作品。セットは淡い色の布で一面を包み柔らかい雰囲気を演出しています。冒頭、女性3人がリーディングで、物語を進めていきますが、全体的に優しく丁寧に丁寧に仕上げた作品です。公演中なのでネタバレBOXに。。
ネタバレBOX
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2008/06/17 23:50
0
2008/06/18 11:00
2008/06/18 02:23
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はい、とても素敵な作品だったと思います。
ついついほろり。。としたシーンもあり涙を誘いました。
全体のストーリーは良く練られており、非常に優秀な作品だったと思います。
全員が優しい人たちで、結果的に思い遣っていました。
妻が別れを持ち出した時点で、愛しいわが子を失ったショックからの言葉が伺えます。
自分の子供を亡くしたという事で、人はきっと自分を責めるのだと思います。
その妻の心理を見逃さず、夫はまさに「日射し」のような言葉をかけます。
この時、もし、夫が「解った。別れよう。」なんて回答を出したら、妻は深い海の底に落ちて二度と上がれなくなります。
広島にお墓参りに行ったお父さんの心境も伺い知れます。
かつて、自分の為に身を引いて亡くなった女性のお墓参りはしたいと思うでしょう?
ワタクシにも、かつてお世話になった友人のご主人のお墓参りは欠かしません。
お墓参りは、死んだ人の為のものではないですね。
自分自身を納得させる為のものです。
タイトルの「日射し」とは、太陽だけが見守ってる「日射し」だけではないのだと思います。
太陽、さよこ、お父さん、お母さん、姉妹の登場人物で作り上げてる「日射し」です。
そうやって、暖かいぬくもりの中に戻っていく作品です。
脚本家を尊敬します。