ファイル/残置物処理班 公演情報 世の中と演劇するオフィスプロジェクトM「ファイル/残置物処理班」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    とてもインパクトがある作品
    普段誰も意識する事のないテーマに鋭くスポットを当て、問題点を抉り出したような作品。
    難しいテーマを取り上げ、とてもインパクトがある内容。
    難しい問題を考える事は苦手な自分だが、たまにはこういう事を意識することも必要なんだろう、と真面目に考えさせられた。

    ネタバレBOX

    最初に感じたことは、あ、世の中にはこんな仕事もあるんだ、という事。
    考えてみれば当たり前の事ではあるものの、自分も含め、ほとんどの方は、その存在すら意識しないに違いない。

    冒頭いきなりのシーンで、お気楽な自分なんぞ、ハードパンチでぶっ飛ばされたような衝撃。
    そうそう、この手の題材だと、当然この「臭気」という要素はついてまわる。
    現実の舞台からは無論そんなものなど流れて来る筈もないのだが、その後ヘビー級、ミドル級と言う言葉が出演者の口から出る都度、何か胸が悪くなるようにも感じられた。
    (作品を作る上で強調された設定になっているとは思うものの)身勝手で無責任な遺族の描写も上手い。
    本気でムカムカさせられたという事は、良くできた作品と言うことなのだろう。

    テーマがテーマなので仕方ないとも思うが、全編出口のない閉塞感のようなものが漂っており、個人的な好みからすれば、少し息がつける、ホッとできるようなシーンも欲しい。
    時折織り込まれる笑いのネタもどこか空虚で、緊張を解きほぐすには程遠い。
    自分はずっと息苦しさのようなものを感じたが、あながち、超満員に膨れ上がった客席の、空気の薄さのせいばかりではないだろう。


    最後、隊長が新人に語りかけるシーン。
    作者がほんとに伝えたかったのは、多分このメッセージなんだろう。
    高齢化が進み、核家族化が当たり前となった今の日本には、いずれは真剣に取り組まなければならない社会的なテーマ。

    普段、深刻な事や煩わしい事はつい先送りして、とかく楽しい空想ばかり追いかけてしまい勝ちな自分。
     (たまには真面目なことも考えなさいよ!)
    呑気な独り暮らしの自分に、警鐘を鳴らされたようにも感じた。





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    2008/02/01 14:41

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  • ハイ、こういう事象はなかなか直面しないと意識しないでしょうね。
    そうですよね、誰しも楽しいことを追いかけますものね。

    レビューも楽しみにしています。

    2008/02/04 13:35

    う~~ん。。成る程。。確かにタイトルからして重いテーマではあるよね。

    しかしながら、どなたでもついつい楽しいことや愉快な事柄を優先しがちでしょうからね。
    いざ自分の身におこると慌てるくらいで、そうそうニンゲンは変わらないのでありんす。(仙人発言!)

    ワタクシも観たら、アップしますよ。

    2008/02/01 19:03

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