FESTA-1000 ~フェスタ-サウザンド~ 公演情報 しげっちん企画「FESTA-1000 ~フェスタ-サウザンド~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    あまりにも素晴らしい!
    黒木崎六九(劇団さるしげろっく)の本で一番好きなのが 「ZiN-Ki」だ。あの時も鬼物語だったが、今回も鬼物語だ。どうやら黒木崎はこういったあの世とこの世の狭間を書くのが得意なのかもしれない。更に個人的に猿山のぼる(劇団さるしげろっく)の演出が好きだ。この二人のタッグに今回の舞台でこれでもか!というほど魅了された。また鬼平を演じた
    清水宏(炎の演劇部)、樹役を演じた白井悟(マーベルプロモーション)、菊乃を演じた丘崎杏の妖怪的な演技が光っていた。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    田舎町の封金神社を舞台に伝説の陰陽師「安倍道満(あべのどうまん)」の生誕1000年祭を町おこしとして祝うことになった。そんな喉かな町の風景に突如として現れた1000年ぶりに蘇った鬼たち。この鬼たちはかつて2000年前にも安倍道満が封印した鬼たちだったのだ。

    いにしえの儀式として行われるはずの「生誕1000年祭」は安倍道満らと悪霊との1000年越しの因縁をかけた戦いとなってしまう。悪霊たちは人間どもの愚行を嘆き、負の強い人間の身体を乗っ取って憑依し操り、更に負のエネルギーを増大させてしまう。刹那的で脆い憎悪を持った人間こそを大好物にする悪霊たち。

    鬼平に憑依された樹はまるで鬼平そのものになったかのように荒れ狂うのだが、この場面での二つの鬼の魂の壮絶さはお見事だった。更に鬼平(清水)のやりたい放題のアドリブの連発は相当面白かったし、清水の自由にやっちゃってる姿は他の舞台でも同様なので毎度のイベントなのだ。笑

    安倍は悪霊たちに結界を張りながら実体のない怨霊を閉じ込めその魂を葬り、うつつの世を浄化させて己自身もあの世に戻るのだが、現代に生きる町民らの様々な物語と蘇った魂を交錯させながらの舞台描写は実に楽しく見応えがあった。メイク、衣装、音響、照明、舞台構成、どれも秀逸で見事なまでのプロっぷりだった。特に音響ではキャストがセリフる場面に音量を少し下げる作業は綿密だったと思う。

    今回の舞台は大いに笑い、妖艶たる鬼っぷりに度肝を抜かれ、時空を超えたロマンに酔いしれ、全体的に美しく楽しい舞台だった。大満足で満たされた。

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    2011/07/25 12:57

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