グラデーションの夜 《群青の夜》 《黒の夜》 《桃色の夜》 公演情報 KAKUTA「グラデーションの夜 《群青の夜》 《黒の夜》 《桃色の夜》」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    「黒の夜」を観た
    KAKUTAの朗読劇はだたの朗読劇ではないので好きだ。演劇+朗読といった嗜好だ。ただ朗読者が噛んだ場面が所々にありちょっと惜しかった。どれもホラー満載で演出がお見事!サダコかと思った!笑

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    セットの白黒のコントラストが美しい。妖しくも恐ろしい深い闇の漆黒さ加減の演出が絶妙だった。売春婦の客選びによって一歩間違えば死と隣り合わせだという綱渡りの人生。そしてかつての売春婦があの世から蘇って忠告するさまはなんとも言えないコミカルさもあって好みの作品だった。

    また、鏡に映る自分の未来を信じてしまったがために、自分の運命を鏡に委ねてしまった女の絶望。それを引き継ぐことになる娘の未来への末路も予想できて面白かった。

    血や遺伝だと信じ翻弄されながら殺人を犯し、死体を井戸の底に沈めてしまう息子。そして、その死体がいつのまにか無くなっている。母が息子の為に処分していたとも知らず、母を殺した後の井戸の底に見た物は?この物語の井戸から覗く貞子のようなものに仰け反る。

    小説をどんな風に演出するか、どの部分をそぎ落とすかで舞台の出来は微妙に変わってしまうのだが、構造や演出、脚本力は流石だ。こうなったら「桃色の夜」も観たいと思う。

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    2011/04/22 14:15

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