ここまでがユートピア×トラックメロウ
劇団あおきりみかん×オイスターズ
座・高円寺1(東京都)
2012/08/02 (木) ~ 2012/08/06 (月)公演終了
満足度★★
【オイスターズ 『トラックメロウ』】私の好みではなかった
先程観終わったところですが、私の好みとしてはイマイチ。
前衛的とも言える要素もあって、それは良いと思うのだが、
同じ冗談が何度も繰り返され、しつこくてあまり笑えない気がしました。
(周囲で笑っている方もいましたので、好みかも?)
後半は多少おかしみも感じるようになりましたが・・・。
ただ、「いじめ」のように取れる冗談もあって
(先日、そういう演劇を見たせいもあるかもしれませんが)、
それに、妙に理屈っぽい部分も多くて、
そういう意味でも気持ちよく笑えませんでした。
余談ですが、指定席制で、中央部分に詰め込まれる感じでここはほぼ満席、
しかし両端部分はほとんどガラガラ。
暑い日が続いている中、無理に密集させなくても良いだろう、とも思いました。
(☆2つ~3つくらいですが、この件もあるので2つにします)
『(諸事情により)よろず相談始めました。人間科学隙間研究所』~お陰さまで全日程終了致しました。次回作も御期待下さい。
劇団夢現舎
新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)
2012/06/29 (金) ~ 2012/07/16 (月)公演終了
満足度★★★★
二度観できなかったが面白かった
2度観の制度も有難く、ぜひそうしようと思っていましたが、
残念ながら日程の折り合いがつかず1度観で終わりました。
また、返信封筒付のアンケート用紙も頂いておりましたが、
感想が遅れて申し訳ない・・・。
面白かったです!
前作同様、この劇団ならではのドロドロ感が良いです。
受付の方も、にこやかな方と、
独特の雰囲気を放っている方と(この方は出演する役者でした)
強いて個人的な要望を出せば、
前半のドロドロ、混沌した内容に、
後半で解決を与えようとしたことが、
かえって、後半を幾分尻すぼみにしていたような気もしたのですが・・・。
私としては、内容が良く分からなくても、
ドロドロ雰囲気を表現できていればそれでいいんじゃない、という見解です。
纏若衆~木遣り唄~
片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2012/07/04 (水) ~ 2012/07/12 (木)公演終了
満足度★
正直、失望・・・
まあ、個人的な好みで無かった…ということかもしれませんし、
結構期待して行ったからかもしれませんが、正直、失望しました。
一応、時代劇なんでしょうが、喜劇仕立て。
まあ、それは良いのですが、なんかギャクがくどい気がして、
私はあまり笑えなかったです。
結構、時間が経つのが長い感じ・・・。
内容としては☆2つくらいですが、
ただ、 受付の方の応対もちょっと気になることがあって、
余計に楽しめませんでした。
なので、1点減点します。。。
いつか見た男達~ジェネシス~
劇団500歳の会
本多劇場(東京都)
2012/07/28 (土) ~ 2012/08/05 (日)公演終了
満足度★★★★
下らなくて内容も無いが、でも面白かった
50歳のベテラン役者が揃ってのドタバタ。
まあ、筋が無いわけではないのだが、さほど内容は無い。
ただ、やはりベテラン勢はみな芸達者で、
あちこちで笑いを取っている。
まあ、猛暑の中、こういうもので頭を使わず笑いに行くのも良いのでは?
(これから観る方はネタバレを読まない方が良いでしょう)
~想い届け~
座・SQUARE
国立能楽堂(東京都)
2012/07/15 (日) ~ 2012/07/15 (日)公演終了
満足度★★★★
本格的な能の公演を久々に観ました
本格的な能の公演を久々に観ました。
能 「小袖曽我」 井上貴覚
(あらすじは、検索すると出てきます)
これは史実に基づくもので(どこまで忠実かは別として)、
こういう作品は、あるいは歌舞伎や文楽の方が優れているという
見解もあり、実は私もおおむね賛成です。
ただ、この作を初めて観て、後半部の舞の部分が、
若さと勇壮さに溢れていて、武士が登場する作品の良さというものを
再認識しました。
狂言 「入間川」 野村萬斎
方言を題材にした面白い作品。
ただ、動きというよりは台詞で笑いを取るので、
狂言入門編とは言えないかも。
能 「砧」 高橋忍
世阿弥自身が「最高傑作、しかし後世では理解されないだろう」と言ったとのこと。
たしかに、長くて、静かな場面が多い作品。
私も、一般人としてはまあまあ能を観ている方になるのでしょうが、
かといって頻繁に能楽堂に行くでもなし。
正直、少々持て余しました。
でも、地謡(まあ、コーラスです)の微妙な表現に感じ入りました。
これはやはり、生の公演ならではでしょう。
緋旗青嵐記
流星揚羽
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2012/05/16 (水) ~ 2012/05/20 (日)公演終了
満足度★★★
好みが分かれるのかな?
中日辺りに観劇。
そうですね、あまり考えずに、
時代劇をのんびりと見るのがお好きな方には楽しめるかも。
私のように屁理屈を弄する人間としては、
何かもう一ひねりあったらなあ・・・なんて思いました。
設定が面白いところもあるし、それをもう少し生かせるようにすると、
もっと面白くなるのではないかなあ?
機械仕掛けの方舟/GIRLS
明治大学実験劇場
明治大学和泉キャンパス・第一校舎005教室(東京都)
2012/06/28 (木) ~ 2012/06/30 (土)公演終了
満足度★★★
「GIRLS」こちらは日常を描いた作品で・・・
引き続いて、短編2本立てということで、こちらも上演されました。
う~ん、まあ悪くは無いのだけど、ちょっと通俗的すぎるかなあ?とも。
私ももう少し若ければ、屁理屈言わずにシュンとなったかもしれないが、
この年になると、なんか面映ゆい感じがしましてね(笑)
まして、直前に、実験的な秀作が上演された後だけに、
なおさらそう感じられてしまったかもしれない。
音楽会でもそうですが、穏やかで静かな曲と、音量も大きい劇的な曲とを
(例えばベートーヴェンの「田園」と「運命」など)
プログラムする時は、やはり劇的な曲を最後にするのですよね。
色々、演出等の都合もあったのかもしれませんが、
そういうあたりにも気を配ってほしいと思いました。
機械仕掛けの方舟/GIRLS
明治大学実験劇場
明治大学和泉キャンパス・第一校舎005教室(東京都)
2012/06/28 (木) ~ 2012/06/30 (土)公演終了
満足度★★★★★
「機械仕掛けの方舟」まさに実験劇場!
最終日のマチネ鑑賞。
初見ながら「実験劇場」と名付けているので、まあそれなりに覚悟して(笑)
でも、この作品は見応えがありました。
まあ、筋を紹介することも困難だし、その必要も無いとは思います。
でも、感性で観て行けば、印象に残るシーンも多く、
この種のお芝居としては、台本・演出・役者とも
かなり高水準の出来ではないでしょうか?
作・演出の林田さんも学生のようで、今後も楽しみ!
赤鬼 ―レッドパージ立山― 【終演致しました。ご来場ありがとうございました!!】
サイバー∴サイコロジック
駅前劇場(東京都)
2012/07/26 (木) ~ 2012/07/29 (日)公演終了
満足度★★
私にはよく分からなくて・・・
まずはじめに・・・
今日、お昼前頃、Twitterにこんなツイートが流れました。
「松澤くれは @suama_sweetnam
【お願い】サイバー∴サイコロジックの舞台は些末な伏線と神経質な構成によって成り立っており、ネタバレを含むご感想をネット上で閲覧されると、面白さが損なわれます。ご注意ください。ご観劇後の皆様も、作品の根幹に関わるネタバレは回避いただけると幸いです。未見のお客様のためご協力ください。」
実は、+1の連続公演で活躍された黒沢さんも出演されるし、
この劇団も前作の評価が高かったので、結構期待して行きましたが、
残念ながら魅力を感じることができませんでした。
そんなわけで、以降ネタバレ扱いにしますが、
ただ、私はこの作品を高評価していないので、
この作品の魅力を知りたい、という方は、
他の方の感想を読まれた方が良いかもしれません。
みんな豚になる-あるいは「蠅の王」-
ワンツーワークス
吉祥寺シアター(東京都)
2012/07/20 (金) ~ 2012/07/26 (木)公演終了
満足度★★★★★
「二度観」しました!
私としては珍しいのですが、二度観しました。
重い芝居を、猛暑の中、横浜からは遠い吉祥寺に行き。
そしてアフタートークまでいると、帰りもかなり遅くなって、翌日疲れますが、
やはり観終わると、「観に行って良かった」と思いました。
(以下ネタバレ)
みんな豚になる-あるいは「蠅の王」-
ワンツーワークス
吉祥寺シアター(東京都)
2012/07/20 (金) ~ 2012/07/26 (木)公演終了
満足度★★★★★
企業内いじめを扱った、重いが、しかし素晴らしい舞台
冒頭は何が始まるのか分からなかった。
一部の人は「豚の仮面」をかぶって登場し、
幻想的な雰囲気の漂う中、話が進行して行く。
その後、なぜかゲームが始まったり…。
しかし、次第に劇の本質が見えてくる。
(以下、ネタバレ)
四谷怪談
AND ENDLESS
シアターX(東京都)
2012/07/05 (木) ~ 2012/07/08 (日)公演終了
満足度★
前半のみで退散
四谷怪談だけでなくて、通電で虐待した監禁事件(さらにそのほか?)も
取り上げているのだが、話がごちゃごちゃしていて、
非常に分かりにくく感じた。役者の演じ分けの問題もあろうが、
それ以前に演出と台本に問題があると思う。
連れの人もいたのだが、休憩になった時、どちらからともなく
「帰ろうか」という話になって、前半だけで退散しました。
リンダリンダ
サードステージ
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2012/06/20 (水) ~ 2012/07/22 (日)公演終了
満足度★★
話の筋がイマイチで、少々期待外れ…
前評判も良かったので期待して行きましたが、
私としては少々期待外れでした。
もっとも気になったのが、やはり話の筋の出来が悪いということ。
配布された鴻上さんが大学ノートに手書きされたコピーの文面は、
結構興味引いたのですけどね。
ある意味、あまり深い内容が無い話でも、時には悪くなく、
深く考えずにエンタメとして楽しめるものもあるのだけど、
今回のものは、「3.11」「原発」のみならず
「過激派」「国家権力」…、果ては「在日外国人」
(これなどは一言だけで、一切進展なし)まで登場したが、
社会風刺を盛り込んだつもりなのかどうか別として、
扱いが稚拙で、全く消化不良なのではあるまいか?
(これらのテーマを羅列してもネタバレにもならないでしょう)
この辺(政治思想のプロパガンダでなく)的を絞って、
それに関わる者の心情など、もっとしっかり扱えば、
単なるエンタメ以上の作品になったような気もするのだが。
さて、休憩後の後半第2幕になって、歌の後に、
小さいながら拍手も起こるようになったが、
前半は、そういうことも無く、何となく間延び感…。
ただ音量がでかいだけで持っていた、と言ったら言い過ぎだろうか?
ところが、まさに終わる時点で、急にロックコンサートのノリで
会場は盛り上がった。実は、私はすぐ帰ろうかと思ったのだが、
皆さんスタンディングで帰れない。
それまでの間延び感からどうしてこういう盛り上がりが出てくるのか?
やっぱりお目当ての役者がいないおじさんにはつまらないのかな?
プレイスター
WBB
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2012/04/25 (水) ~ 2012/05/06 (日)公演終了
満足度★★★★
アクションシーンが良かった!
ホールに着くと、ロビーは若い女性で一杯。
もちろん、オジサンとしては嬉しくもあるものの、しかし不安もよぎる。
「また、イケメンばかりで、内容の無い
つまらない舞台を見せられるのでは」
(ただし、席に着くと、なぜか私の両隣りは、私以上のおっさんで、
これはちょっと不運?)
それはともかく、この種の芝居としては、結構面白かったのです。
まあ、ストーリーは単純な勧善懲悪もので、
それにやっぱり若い子中心なんだけど、
良かったのはアクションシーンで、これは中々の迫力。
まあ、1か所、イケメン役者がファンに媚びるようなシーンも
あったものの、笑いを取っていたシーンも多く、
疲れた時など、ややこしい筋のものではなく、
たまにはこういうのを観て、スカッとするのも
良いかも、と思った次第。
憧れと衝動
小松台東
高田馬場ラビネスト(東京都)
2012/05/30 (水) ~ 2012/06/03 (日)公演終了
満足度★★★★
現代社会の孤独と社会病理
宮崎出身の、いわゆるアラサーの3人の女性の物語。
それぞれ人生に苦労している。
エリートサラリーマンの婚約者と暮らし、一見幸福ながら、
しかし、何となく「彼」に違和感も感じている女性。
そして、一旦郷里に帰ったものの、再び東京に出てきたが、
職探しに苦労する女性。
そしてもう一人、テレビ局勤務ということで、
一見幸せそうながら、一旦退職して戻ってきたため、
セクハラ・パワハラ(?)に苦労している女性。
前半は彼女達の辛い日々が、交代に描かれる。
私にはこれが結構長く感じられた…悪い意味ではないが。
というのは、かくいう私も、サラリーマン生活に馴染めず、
(というよりは、そこから落伍して、の方がより正確かな?)
一応自営業というか自由業になれたものの、
宮仕えの窮屈さというのも、経験しているので、
私は、冷静に見ていられないんですよね。ああいうシーン。
それでまあ、最後の方で、どんでん返し(…と言ったら大袈裟かも
しれないが)があって、それまでの重苦しい雰囲気から
ちょっと解放されるのだけど、でも、それは「はじめの一歩」という感じ。
世の中、ネットに限らずあらゆる点で便利になったものだが、
しかしある意味、みんな孤独になっているんじゃないかなあ…。
この芝居を見て、そんな「現代の社会病理」(これも大袈裟)を感じました。
みのり
劇団プロジェクト
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2012/06/29 (金) ~ 2012/07/10 (火)公演終了
満足度★★★★★
控え目ながら効果的な心理分析と音楽
ドラマ等で有名な女優さんも出演されていて、
「でも演技はどうなのかなあ?」などと失礼なことも思いながら
会場に向かったのだが、観終わって、充実感が心の中にみなぎっています。
ある意味、ベタな話とも取れなくは無い内容ですが。
離婚した父母の間の一人娘は、24歳だが、働きに出るわけでもない。
一応、「会計士の受験勉強中」という言い訳は用意しているが。
そこに、ファッション雑誌編集長である母に新しい彼氏ができる、
また、父の再婚相手(以前は母と同じ勤務先であった)も登場、
こういう中で、ある意味、「ベタ」を超えて、
「心理劇」とも取れる内容が進んでいく。
そう、例えばイプセンほど強烈には
「心理分析」が表立っているわけではない。
しかし、一見ソフトながらも、
見事な心理分析がやはりこの芝居を通じて存在しており、
そしてその秀逸な台本を、演者たちもまた見事に演じていたと思う。
それからもう1つの特色は、劇中、音楽がほとんど鳴らないこと。
暗転時や場面転換時に、一つ覚えのように、
賑やかな音楽を掛けることが多いように日頃感じているのだが、
転換時のみならず演技中も、基本的に音楽は鳴らない。
つまり、台詞と振りだけで勝負、ということ。
でも、後半に主人公「みのり」の長い独白があって、
そこでは控え目にBGMが流されていた。
こういう手法も心憎いという他ない。
シアターグリーンにしては、結構「いいお値段」のチケット価格だが、
充実した舞台が観られたこともまた確かである。
朗読劇「夢の中では懐かしく」
代野英人プロデュース
キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)
2012/07/14 (土) ~ 2012/07/16 (月)公演終了
満足度★★★
朗読劇は面白かったが・・・
朗読劇自体は私は面白く感じました。
主演の小泉さんの表情も良かったし。
(何しろ足が長くてスタイル抜群…彼女だけなぜかミニスカート…
のモデルさんなんだけど、振付の無い分の表情が豊かで可愛かった)
全体としては、アフタートークでちょっといじられてましたが、
台詞のやり取りというか、リズムでちょっと乱れた人がおりました。
(いじられってた人以外にもね)
意図的にやっているのか、しくじったのか分かりませんが、
台詞の「出」のタイミングが悪いと思わせること自体が、
やはりうまくいっていないということですよね。
でもまあ、話自体も「良い話」で、ちょっとロマン的でもあるし。
ただまあ、アフタートークがちょっと長かったし、
そこで役者の字が出るのはそれなりには面白いが、
あまり劇の余韻を消すような話は逆効果ではと思ったり。
ユーチューブの話題も結構出ていましたが、
そちらの実況は観客は分からないので、
ちょっと白けた気にもなりました。
私もアフタートークは自由参加という意見に賛成で、
出口にスタッフ2名が陣取ってしまうやり方はいかがかと思いました。
朗読劇自体は☆4つですが、アフタートークがイマイチで1点減点とします。
ミュージカル ドリームハイ
TBS
新国立劇場 中劇場(東京都)
2012/07/03 (火) ~ 2012/07/20 (金)公演終了
満足度★★★
熱演でしたが、筋がありきたりなのが…
私も久々のミュージカルで、新国立でもあり、
大いに期待して行ったのですが、残念ながら期待ほどでは無かった・・・。
中劇場とはいえ、演劇としては大ホールになるキャパながら、
出演者も多く、舞台装置も立派で、この辺は良かったと思います。
よく「これなら小劇場の方が良かった」と書くことが多い気がしていますが、
この辺の配慮がやはり必要なのかな、と思ったりもして。
ただ、やっぱり気になるのが、筋がありきたりということ。
私は韓流(?)の予備知識もほとんどないのだけど、
典型的なTVドラマ風で、生の舞台なら、もう一ひねり欲しいなあ、
というのが正直な実感でした。
筋が☆2つですが、まあ熱演でもあったし、1つ加算して☆3つにします。
メリー・ウィドウ
シアター・ゼロ
たましんRISURUホール(立川市市民会館)(東京都)
2012/05/04 (金) ~ 2012/05/06 (日)公演終了
満足度★★
第1幕で退散
あの竜巻の被害が出た日、立川まで遠征して、オペレッタ鑑賞に。
こちらも、中央線が一時ストップしたりがあったものの、
大きな混乱も無く開演。
ところが、正直言って、「ヘタ」だった・・・。
日本人演奏家による簡易な形式のオペラ上演は、
時としてこういうこともあるものの、
最近は派手さはなくとも充実したアンサンブルが聴ける団体も増え、
数日前に観て「結構良かったよ」という情報も聞いていたのだが。
皆さん、小粒(見かけでなく歌手として)で、
中には音程のかなり怪しい人もいて、
したがって重唱になると、何とも濁ったハーモニーになってしまう。
それから、器楽陣は、ピアノ、ヴァイオリン、フルートという編成で、
これでは当然、高音部が厚くなり、しかしこれが良い効果を出しているとは言えなかった(上手い人が担当していたらどうだったのか?)。
一方、中低音域はピアノしか出せないので手薄になる。
この編成自体が私には疑問を感じさせるものであったが、
奏者の技量についても、残念ながらこちらも、イマイチであった。
そんなわけで、私は第1幕が終わった段階で退散。
もっとも、知人が何人かいて、この人たちは最後まで観て行って、
「結構面白かった」などと言っているので、私が厳し過ぎるのかな?
闇言
JACROW
ギャラリーLE DECO(東京都)
2012/05/08 (火) ~ 2012/05/13 (日)公演終了
満足度★★★★
強烈なブラックユーモア
4話のオムニバスながら、全く別の話の並列ではなく、
多少とも登場人物やテーマで関連性のある話が並んだ。
さて、この芝居、相当毒があるというか、
かなり強烈なブラック・ユーモアである。
もっと端的に言えば、とにかく「エロ・グロ」が多い…というかテーマか?
しかも、演劇としてはちょっときつい・・・。
しかし、単なる興味本位的なものではなく、
ある意味、人間の嫌らしさ、狡猾さなど、
人間誰しも深層にあるであろう「エロ・グロ」であって、
好みは分かれるであろうが、私は芸術として成立しているのではないか、
と思った。
そういえば、似たようなことは、
角角ストロガのフさんの「昆虫美学」
でも書いたような気がするが、
「昆虫」の方が、より深層心理的なものに迫っていて、
真面目さがある(だから余計に重く感じられる)一方、
こちらは、やっぱりベースは「ブラック・ユーモア」なんだろうと思う。
もちろん、きつ過ぎて、笑うよりはひきつったり、
目をそむけたくなるシーンも一度ならずありましたけど・・・。
(以下ちょっとネタバレ)