忍守シン(しのもり しん)の観てきた!クチコミ一覧

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第10回公演プロミスト・ランド

第10回公演プロミスト・ランド

ぷろじぇくと☆ぷらねっと

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2017/03/29 (水) ~ 2017/04/02 (日)公演終了

鑑賞日2017/03/30 (木) 19:00

作者の想いのこもった、魂を削るかのように創られた作品。心が痛くなるような要素が散りばめられながらも、生きる希望を失わせないための詩となっている。
その想いに応えるためには、役者にはかなりの負荷がかかるであろう。

3年B組金玉先生

3年B組金玉先生

Peachboys

シアター711(東京都)

2017/03/24 (金) ~ 2017/04/02 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/03/24 (金) 20:00

下品なタイトル、下世話な話、どうしようもないくだらなさ。それを大の大人が真剣にやる様が清々しく感動的。冒頭から最後まで人を喰った(文字通り、登場人物が一人、喰われる)ネタ満載で、無理矢理笑わされる。なにより、演者たちが演技の上手い人が揃っているからこそ成立する力業なのであろう。楽しめる。

ドラマアカデミーArt-Loving第一期生 俳優クラス・社会人クラス修了公演

ドラマアカデミーArt-Loving第一期生 俳優クラス・社会人クラス修了公演

Art-Loving

スペース29(東京都)

2017/03/23 (木) ~ 2017/03/26 (日)公演終了

鑑賞日2017/03/23 (木) 19:30

俳優クラスを観劇。短編11本のオムニバスで、俳優自らが作劇したとのこと。
通常の演出家による芝居とは違い、感覚や感性を重視している。
そのためか、観客目線で見た時の足りない部分、舞台全体としての視点が不足しがちであった。これは、この公演の趣旨からしたら致し方ないことなのであろう。

ネタバレBOX

短編なので、できれば開始して直ぐに
・その状況
・登場人物の関係性
がわかるようにすると良いと思う。
室町シーザー

室町シーザー

劇団YAX直線

阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)

2017/03/07 (火) ~ 2017/03/12 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/03/08 (水) 19:00

面白い。小劇場演劇の王道、という感じの良作であった。
でも、「小劇場演劇に王道などあるのか?邪道こそが小劇場演劇なのでは?」という疑問も沸くが、「邪道も極めれば王道」ということなのだろう。そう思わせるだけの力のある舞台だった。自虐的に「インチキ時代劇」と称しているが、なかなかどうして、よく研究され良い脚本。役者陣にキレのいい演技が浸透しており、演出・原氏の意図が全員に伝わっているように見受けられる。

ネタバレBOX

細かい部分で難点なあるものの、それを上回る面白さが良かった。
ピタっと決める所が決まらなかったり、舞台奥の目隠しが揺れて裏が見えてしまったりと、残念な点はあったが・・・
あと、灰皿の位置は客席から離したほうがよい。煙が客席に流れ込み、においが気になった。
これでおわりではない~2017ver.~

これでおわりではない~2017ver.~

アンティークス

「劇」小劇場(東京都)

2017/02/22 (水) ~ 2017/02/26 (日)公演終了

鑑賞日2017/02/22 (水)

再演ということで、伝えたいことは明確でよくわかりました。
役者陣の中では坪和あさ美さんの演技が光っていました。年齢の違いによる演じ分けとか、雑巾の使い方とか。

ネタバレBOX

話は概ね理解できたのですが、随所に状況がよくわからない箇所があり、そこで思考が中断されてしまったのが惜しかったです。例えば、二度目の事故シーンで城田が何故そこに倒れてるの?と疑問に思い、終演後に役者さんに確認しました。
桜花と風の追憶

桜花と風の追憶

空想嬉劇団イナヅマコネコ

上野ストアハウス(東京都)

2017/02/02 (木) ~ 2017/02/06 (月)公演終了

鑑賞日2017/02/02 (木)

座席B列2番

旗揚げ公演の、初日初回を観劇。観ているほうも緊張するものですが、無事終了。
多くの要素を入れ、最後まで展開の読めず目が離せない物語でした。
作・演出はPMC野郎出身のCR岡本物語さんだけあって、単なるファンタジーにとどまらない、笑いも毒もある良い舞台でした。
役者陣の中では黒咲ちよこさんが良かった。(緑の銃を持った人です)

【ご来場ありがとうございました!】熱海殺人事件「売春捜査官」

【ご来場ありがとうございました!】熱海殺人事件「売春捜査官」

稲村梓プロデュース

サンモールスタジオ(東京都)

2017/01/31 (火) ~ 2017/02/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/01/31 (火)

良かったです。
これまで「売春捜査官」は何回か観ましたが(残念ながら、つかさん演出は観ていない)、今回のものが一番良かったように感じます。(こう書くと、これまで観てきたものがダメだったように聞こえてしまいますが、そうではないです)

情熱を傾けた舞台であったし、熱量を感じました。ただ単に情熱だけでは空回りしてしまいがちですが、本公演は役者さんの技術に裏打ちされた上での情熱だったと思います。だから観ていて高揚するのです。

ネタバレBOX

終演後、主演の稲村梓さんに話しかけてみたら、丁寧に対応していただきました。可愛らしい方で、劇中の雰囲気とのあまりのギャップに驚きました。
ふゆがきた

ふゆがきた

演劇ユニット なつがくる

Theater Option(東京都)

2017/01/28 (土) ~ 2017/01/29 (日)公演終了

鑑賞日2017/01/28 (土)

旗揚げ公演。とにかく主宰3人のやりたい事を詰め込んだ作品である。方向性はバラバラではあるが、その意気込みは買いたい。役者、スタッフ個々の力はあるのだから、それをどうインテグレートするかが今後の鍵であろう。
長谷川なつみさんの演技はいつものごとく安定感あり。

憑依だよ!栗山ハルコさん!

憑依だよ!栗山ハルコさん!

ホットポットクッキング

赤坂RED/THEATER(東京都)

2017/01/13 (金) ~ 2017/01/19 (木)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/01/13 (金)

初日を観劇。面白い。さすが吹原氏。演出が冴え渡っている。
この良さの秘密はどこにあるのだろうか。おそらく各登場人物の抱えるもの、心の奥底に秘めたものを、わかりやすくエピソード化する技量にたけているのだと思う。

ネタバレBOX

ラジコンのネタなど、過去のPMC野郎作品からの引用が懐かしい。
世界に1人だけの草なぎ

世界に1人だけの草なぎ

宇宙論☆講座

ラ・グロット(東京都)

2016/12/27 (火) ~ 2016/12/30 (金)公演終了

鑑賞日2016/12/29 (木)

虚実ない混ぜ、ではなく、ほとんど全てが嘘の宇宙論★講座。今回も演劇とは言えないような破壊的な演劇で、観る者を裏切り続ける。彼らは一体、どこに行くのだろうか。
今回は音楽劇要素は少なめ。上演中の飲食OK、写真撮影OKは変わらず。

ネタバレBOX

普通の芝居をすれば良いものができそうな気がするのだが、やらないだろうな・・・
ママチャリ☆ロック -The final-

ママチャリ☆ロック -The final-

しむじゃっく

武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)

2016/12/23 (金) ~ 2016/12/25 (日)公演終了

鑑賞日2016/12/25 (日)

価格2,900円

シュールな設定をあたかも現実のように描くには、よりリアリティが必要になります。
登場人物たちの言動に納得感が無いと、目の前で繰り広げられる物語に没入しにくくなります。

ネタバレBOX

舞台上に自転車が2台、しつらえてあるが、活躍するのはラスト近くのみ。ママチャリを題材にするからには、もっと活躍の場が欲しかった。
クライマックスで宇都宮が脱出を図るが、障害である各種トラップがセリフで語られるだけではわかりにくく、それを突破するというカタルシスに結びつかない。また、クライマックスの最中に突如おにぎりを食うというシュールな展開は、芝居がそこで止まってしまっただけであった。
三獲関係

三獲関係

劇団道化師

阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)

2016/12/23 (金) ~ 2016/12/25 (日)公演終了

鑑賞日2016/12/25 (日)

漫画が原作ということで、舞台化はかなり難しいと思います。漫画では多くの部分が省略されており、演劇にするにはその省略された部分を埋めなければならないからです。
それとともに、役者は漫画の中の登場人物をあたかも実在する人間のように生き生きと演ずる必要があります。

ところで、当日パンフが横書きなのに、なぜか右開きになっていました。シュールです。

ネタバレBOX

話がわかりにくかったです。何故わかりにくいかというと、
1.時系列が行ったり来たりするので、それを明確にわからせるような演技・演出が必要
2.人間関係が入り組んでいるのに、それをわからせる台本にはなっていない
3.演技にリアリティが少ない
といったところでしょうか。

1.については、台本の構成、シーンとシーンのつながりを見直すべきでしょう。
2.については、登場人物のバックグラウンドを示す描写が少なすぎ、その人物が何故そこでそのような行動を起こすのか、が理解しづらいです。
3.については、いかにして本物らしく見せるか演技の研究が必要でしょう。例えば千恵はアルピニストなのですが、とても訓練を積んでいるようには見えない普通の女の子でした。信也は柔道をやっているガタイのいい硬派な男のはずですが、そうは見えない。京はオカマですが、オカマ特有の女らしさが見えない。など、色々課題があります。また、前フリが無いので、恵が男だったというオチに驚かされません。
全体として、どこを見せ場にするかという意思が見えず、平板な印象でした。
天使の決断

天使の決断

ザレ×ゴト

劇場MOMO(東京都)

2016/12/16 (金) ~ 2016/12/19 (月)公演終了

鑑賞日2016/12/18 (日)

境界線はどのあたりか
ザレゴトさんは2014年以来2度目の観劇。その時とは作風が変わったように感じます。基本ファンタジーなのですが、現実世界に起こり得る話を織り交ぜて…なんでしょうとは思いつつ、その境界線をどこに引きたいのが曖昧で、やや理解が難しくなっていたかと思います。
ともあれ、出演していた女優さん達が可愛いのは大きなアドバンテージでした。

ネタバレBOX

村の人々は天使なのか人間なのかよくわかりませんでしたが、色々と設定上の疑問が沸いてしまい、登場人物達に感情移入できなかったのが残念です。
・下界に降りることが人々を助けることになるのは何故?天使の特殊能力があるのだろうか?
・イノシシを捕って食べるのは何かの暗喩?
・イシダは何故、「先生」と呼ばれてる?学校の先生?説明は無かったと思うのですが…
・あずきの母とシルビアは騙るのですが、さすがに父親が居なくて、それに関するエピソードが無いのは変かなと。「お父さんって、どんな人?」とか訊きそうになるのでは
その頃の僕ら

その頃の僕ら

演劇ユニット「クロ・クロ」

cafe&bar 木星劇場(東京都)

2016/12/17 (土) ~ 2016/12/18 (日)公演終了

鑑賞日2016/12/18 (日)

不思議な感覚
小劇場演劇らしいシュールさで、不思議な感覚のお芝居でした。
2つの話が並行して進みますが、それらのリンクの仕方にもう一工夫あると良かったかと思います。

ネタバレBOX

力作ではありましたが、幾つか気になる点はありました。
・時計は2つあったのか?後半で、せせらぎが青いバンドの時計をしていたが・・・
・「老人」という役の方が老人ぽくはなかった
・母の髪を留めるヒモがキラキラ光るもので、かつ肌ツヤも若かったので、老いた母親には見えない。設定上はどうだったのだろう?
・結局、母はせせらぎだったのか?そうだとするとやや唐突
みんな今まで本当にありがとう!

みんな今まで本当にありがとう!

劇団テアトルジュンヌ

立教大学 池袋キャンパス・ウィリアムズホール(東京都)

2016/12/14 (水) ~ 2016/12/18 (日)公演終了

満足度★★★

終わりを迎える
12月は卒業公演ということで、この内容になったのでしょう。終わりを迎える前の群像劇。力作でした。
ただ、ちょっと尺が長かったので、もう少し詰めたほうがよかったかと思います。

ネタバレBOX

シーンとシーンの転換が切れてしまっているので、それが繋がってたほうが流れがスムースになったのではと思いました。
元天才子役【いよいよ千秋楽!当日あります!】

元天才子役【いよいよ千秋楽!当日あります!】

元東京バンビ

スタジオ空洞(東京都)

2016/11/25 (金) ~ 2016/12/05 (月)公演終了

満足度★★★★★

変な登場人物たちなのに説得力がある
初日を観劇。なんと言っても加藤さんの頑張りが凄かったが、キャスト全員濃いキャラを演じていて全体としても良かった。どう見ても非現実的なおかしな登場人物たちなのに、演技が自然で説得力がある。アダチさんはかつてと比べて作風が変わってきており、かなりの研究の跡が見受けられる。

こい!ここぞといふとき~男色道中膝栗毛~

こい!ここぞといふとき~男色道中膝栗毛~

ポップンマッシュルームチキン野郎

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2016/11/17 (木) ~ 2016/11/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

観客の大半が女性になっていた
千穐楽を観劇。この作品は前回の再演を観ているが、大幅改変し設定も役柄も変わっているので新しい作品のように観ることができた。そして面白い。
一見、馬鹿なことをやっているように見えて、実はよく練られた緻密なギャグの応酬と、それを笑いや涙に昇華させる卓越した役者陣の演技力があるからこそ、この劇団は人気を維持することが出来るのだろう。
それにしても観客のほとんどが女性というのは驚いた。下ネタ満載なのに。

終演後のイベント、ポップンダイナマイトも含めて高評価。

ネタバレBOX

吉田さんが良かったです。
「タラとレバ」

「タラとレバ」

劇団milquetoast+

あさくさ劇亭(東京都)

2016/11/16 (水) ~ 2016/11/20 (日)公演終了

東京バージョン
東京公演の東京バージョンを観劇(?普通だ)。
ラストシーンを加えたことにより全体のまとめを図ったわけだが、そういう意味では最も観やすいバージョンであった。
タラとレバの設定と演技が世界観に合っていたように思う。

ネタバレBOX

MVPはタラ役のカンボさん。
主人公の役者さんは表情があまり変わらなかったので、感情との整合性が見えにくかった。
「タラとレバ」

「タラとレバ」

劇団milquetoast+

あさくさ劇亭(東京都)

2016/11/16 (水) ~ 2016/11/20 (日)公演終了

茨城バージョン
東京公演の茨城バージョンを観劇(ややこしい)。
タラとレバという不思議な存在が主人公の意識の底をかき乱す。加えてチノセイの正体が明かされるまでの過程を各バージョン独特の手法で語られる。
フィクションとノンフィクションの境目が見られたが、その処理がし切れていない部分があり、ややわかりにくくなったと思う。

ネタバレBOX

一般観客向けには、内輪ウケの部分をもう少し刈り込んだほうが良いと思う。
主人公は本当にスベるのではなく、もっと頑張って貰いたかった。
Midsummer Nightmare

Midsummer Nightmare

明治大学シェイクスピアプロジェクト

アカデミーホール(明治大学駿河台キャンパス)(東京都)

2016/11/11 (金) ~ 2016/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

良かった
この明治大学シェイクスピアプロジェクト、昨年はちょっとどうかなという部分があったのだが、今年は良かった。
アカデミーホールという大きな舞台で、学生でありながらこれだけ高いクオリティの芝居を見せられるというのは凄いです。ステージマイクを使っているとはいえ、発声はしっかりしているし、ほとんど噛まない。相当稽古を積んでいるものと推察されます。そして喜劇がきちんと喜劇として成立している。これはなかなか出来ることではありません。
訳詞も学生の手で行われているとのことで、シェイクスピアの持って回ったややこしい言い回しを、よく日本語の演劇にふさわしい訳をしたものだと思いました。

ネタバレBOX

やはり、パックが中心でした。そしてパックの演技が盤石なものであったがゆえに、この舞台は引き締まったものになったと思います。

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