沖縄
劇団民藝
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2007/04/07 (土) ~ 2007/04/18 (水)公演終了
満足度★★
ほぼ満席だとか
はからずして追悼公演になったんですね。残念ながら演出も演技も好みではなく・・・。木下順二さんの戯曲はいつか他の企画(劇団)で観てみたいです。
桜襲〜さくらがさね〜
劇団SKグループ
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2007/04/05 (木) ~ 2007/04/08 (日)公演終了
満足度★
客観的な視点を持って活動しているとは思えない
殺陣がある時代物は劇団創立以来はじめてで、東京公演で初日を迎えることも初めて。シアターグリーン BIG TREE THEATERを使うのも初めてだそうです。経験していないことに沢山チャレンジされたんですね。そして2月末にこまばアゴラ劇場での公演『B計画』が終わったばかりです。だから劇団SKグループの本領を発揮できなかったのかもしれません。
私は今作単体についての感想を書かせていただきますので、上記をふまえた上でお読みいただければと思います。
投げ出しっぱなしの声と身体、お遊戯レベルの殺陣、明らかに手抜きの衣裳・小道具・・・。この団体は何をやりたいのかしら、旅公演をする目的は何なのかしら・・・等、団体・公演の存在理由が気になって、作品の中に入っていけませんでした。
有名で親しみやすい“新撰組”を扱っていますが、新撰組に対する愛情が感じらず、悪ふざけの材料にしているように見えました。チケットが売れていないことを舞台でネタにするのは悪いことだとは思いませんが、観客に愚痴って媚びているようで不快でした。
私はこのように感じましたが、客席には大笑いして、感動して涙を流したりしているお客様もいらっしゃいました。
片手の鳴る音
サスペンデッズ
神楽坂die pratze(ディ・プラッツ)(東京都)
2007/04/03 (火) ~ 2007/04/08 (日)公演終了
満足度★★★★
セリフがすごく面白かったです
今度、新国立劇場に書き下ろしされる早船聡さんの作・演出を、初めて拝見。床屋さんを舞台にした、ある家族のお話。登場しない人物の印象が鮮やかに残りました。
紅の舞う丘
風琴工房
ザ・スズナリ(東京都)
2007/04/04 (水) ~ 2007/04/11 (水)公演終了
満足度★★★★
涙が止まりませんでした
大企業のキャリアウーマンだった30代の咲子(松岡洋子)は一念発起して退職し、化粧品会社を起業します。研究者と営業、総務など最低限の社員とともに、自分にとって最高の化粧品を作り、それを日本人女性に届けようと奮闘する波乱万丈の数年間。詩森さんが実在する無添加化粧品の会社や女性企業家の方々を取材し、その内容をまとめて創作されました(特定のモデルがあるわけではないですが、ほぼ全てが取材内容に基づいているそうです)。
「本当に良いものを作りたい」「嘘をつかずに、お客様に届けたい」という純粋な気持ちが舞台に溢れているのを感じ、開幕から約30分ぐらいの間、涙が溢れて止まりませんでした。ねつ造や虚偽などの報道がほぼ毎日のように目に、耳に入ってくる今の日本で、人間の根源にある善意(と言っていいと思うのですが)を見せていただけたように思います。
作品全体のクオリティーがものすごく高いとは言えないかもしれません。役者さんの中には明らかに演技がおぼつかない方や、ちょっとおおげさに動く方などもいらっしゃいました。脚本もまだ精度を上げられる気がします。でもそんなデコボコもさえも、あるベンチャー企業の黎明期を生き生きと体現しているように思えました。不器用だけれど本気で、何をやるにもひたむきな彼らに、私は一緒に生きていく勇気をもらいました。
別れの唄
青年団国際演劇交流プロジェクト
シアタートラム(東京都)
2007/04/05 (木) ~ 2007/04/08 (日)公演終了
満足度★★★★
「4月8日(日)は空いてる」
と、初日終演後のトークで平田オリザさんがおっしゃってました。今朝の情報では4月7日(土)15:00の回は完売だそうです。
下記、平田さんがおっしゃったことの覚書きです(完全に正確ではありません)。
平田「人間は死にます。それは人間誰しも逃れられないことで、そこには悲しみがあります。この悲しみは誰もが共有できることだと思います。でも死んだ後に行うことは(このお芝居でご覧になったように)、フランス人と日本人でこんなにも違うわけです。文化の違いによって、ひどい場合は戦争や紛争になることもある。でも、フランスの文化と日本の文化はこんなに共有できるんだってことを、今日、お客様は目撃されました。・・・(作るのは)大変だったんですけどね(笑)。」
お彼岸の魚
ニットキャップシアター
駅前劇場(東京都)
2007/03/30 (金) ~ 2007/04/01 (日)公演終了
満足度★★★
しっとりしてると思ったら・・・(笑)
母の失踪と十数年ぶりの帰郷という設定で、記憶の曖昧さから自己存在の危うさへとつながっていく物語でした。幕開けから団地のリビングでの静かめな会話劇が続きますが、終盤にダイナミックな質的転換があり、ごまのはえさんの独特の劇世界を体感できたように思いました。とても面白かったです。でも、役者さんの演技のわざとらしさ、空間の詰めの甘さなど、作品全体の完成度の面で少々もったいない感じの仕上がりだったように思います。
地獄の神
劇団俳優座
俳優座スタジオ(東京都)
2007/03/17 (土) ~ 2007/03/24 (土)公演終了
満足度★★
サム・シェパード好きにはお薦め
攻撃的な不条理戯曲で面白かったです。田中壮太郎さんは役者さんとしても大好きですが、翻訳も演出もされて(どうやらバンドもやってる?)多才な方だなと思います。感想はトラックバックさせていただきました。
恋の骨折り損
彩の国さいたま芸術劇場
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)
2007/03/16 (金) ~ 2007/03/31 (土)公演終了
満足度★★
恋のシーンにときめき
男ばかりの豪華シェイクスピア。目的(内田滋さん♪)がはっきりしてるので(笑)不満はありません。ただ、3時間20分は私には長すぎました。感想はトラックバックさせていただきました。
美藝公(びげいこう)
KUDAN Project
ザ・スズナリ(東京都)
2007/03/16 (金) ~ 2007/03/21 (水)公演終了
満足度★★★
映画の愛と、演劇の愛と
映像と演技の見事なコンビネーション、舞台に張り巡らされた面白い仕掛け、創意工夫を凝らした二人の対話など、KUDAN Projectならではの演劇を楽しませていただきました。最後のシーンでは涙が出そうになりました。ただ、これまでの作品を拝見していて期待が大きかったせいもあり、「ミタコトモナイ≪演劇≫」を堪能するまでに至らなかったのは少し残念でした。
Angels in America
TPT
ベニサン・ピット(東京都)
2007/03/20 (火) ~ 2007/04/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
必見中の必見!
初日の第一部のみ観てきました(第二部は今週末に)。素晴らしいかった・・・(感涙)。登場人物たちはそれぞれ深刻な不幸のど真ん中にいるのに、底抜けに明るく、軽快なんです。劇場にパワーがみなぎっていて、めちゃくちゃ楽しかった!
内容はちょっと大人向けです。R-15ぐらいかな。第一部の上演時間は約3時間30分弱(途中休憩10分&15分を含む)。転換の都合か、劇場内はかなり寒かったです。防寒をお薦めします。
初演第一部の動画が見られます⇒ http://www.tpt.co.jp/top/angelmovie.html
Adam:ski
スロウライダー
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2007/03/16 (金) ~ 2007/03/25 (日)公演終了
満足度★★★
映画のような、生々しい心理ホラー
カリスマ研究者の死後、狂信的な弟子たちが本当の「先生」の姿を巡って争う、静かなホラー芝居でした。淡々と自然な対話が交わされていくのは映画のよう。
登場人物一人一人を、レストランで一皿ずつサーブされるお料理をいただくように味わいました。役者さんの演技がきめ細やかです。意外なところから人間の本心がムクムクと出てくるのを、つぶさに観察していくのがとても面白かったです。一言ずつ積み上げられていく会話の意味を探りながら、じっくり楽しんだ2時間弱でした。
じわり、じわりと事件の真相に近づいていくにつれて、「先生」の存在のいかがわしさ、それゆえの偉大さと魅力に納得させられていきました。異常な関係や残酷な行為を知るにつけ、「もっとヤれ!」って言いたくなっちゃうような危険な欲望が自分の中に生まれてきて、ちょっと興奮(笑)。
ただ、グっとお話の中に引き込まれるまでに1時間ぐらいあったのは少々長く感じました。照明は意図的に一定の暗さを保っていたようですが、もっと大胆な変化があっても良いのではないかと思いました。
再演とプレビュー公演
ハイバイ
アトリエヘリコプター(東京都)
2007/03/14 (水) ~ 2007/03/18 (日)公演終了
満足度★★★★
しっかり2本立て
恥ずかしいし、傷つけられるし、可笑しいし、悩まされるし、感情がぐちゃぐちゃになって、どうしたらいいのかわからなくなって、なぜか涙が溢れてしまう。そんな瞬間が何度もありました。10分の休憩を挟んでたっぷり3時間。寒さ対策を!
特急二十世紀
加藤健一事務所
本多劇場(東京都)
2007/03/14 (水) ~ 2007/03/28 (水)公演終了
満足度★★
装置が豪華で楽しかったです
安心して楽しめる翻訳娯楽劇。加藤健一事務所らしいコメディでした。この装置はちょっと大きめの劇場じゃないと観られないかも。サービス満点でした。
TOMMY
キョードー東京
日生劇場(東京都)
2007/03/12 (月) ~ 2007/03/31 (土)公演終了
満足度★★★★
ド派手な衣裳と装置で大盛り上がり!
10,000円超えのチケットでも満足できる仕掛けでした。初日のカーテンコールは4回。手拍子が止まりませんでした。これはリピーターが増えそうですね。
廃校/366.0【後日譚】
NEVER LOSE
千種文化小劇場(愛知県)
2007/03/09 (金) ~ 2007/03/14 (水)公演終了
満足度★★
セリフのない空白を味わえなかった
「廃校」という設定から、舞台になった学校が「必要なのに失われてしまう場所」として描かれていたようです。場所への郷愁は普遍的なテーマですから、この作品のこの登場人物だからこその、独特な思い入れや情熱を感じたかったですね。
ライブのように躍動感のあるロックのリズムやムードと、非常に静かな会話劇とが、常にマッチしているとは思えませんでした。オープニングがとても良かっただけに残念。
セリフのない時間が長く取られていましたが、必要不可欠な無言であるとは思いづらかったです。役者さんの演技の質のばらつきも原因のひとつだと思います。
人物の設定に腑に落ちないことがあり、残念ながらお話を信じることができませんでした。
特筆すべきは劇場設備の素晴らしさと制作・運営の方々のいたれりつくせりの歓待です。感動しました。
激情
ポツドール
本多劇場(東京都)
2007/03/04 (日) ~ 2007/03/11 (日)公演終了
満足度★★
演技は見ごたえがありました。
でも全体としてはあまり面白みを感じられなかったです。個人的にはR-25ぐらいにしてもいいんじゃないかと思います。感想はトラックバックさせていただきました。
橋を渡ったら泣け
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2007/03/05 (月) ~ 2007/03/29 (木)公演終了
満足度★★★
脚本が少し変わっていました
宛て書きをしたのかな~と思うほど、役柄が出演者にフィットしているように思いました。MONO色がかなり減った感じの仕上がりで、個人的には物足りなかったです。シアターコクーンでやるお芝居にしては少し地味。でも、出口のない集団サバイバルで起こり得る事件を静かに眺められたのは良かったです。
プライベート・ジョーク
パラドックス定数
サンモールスタジオ(東京都)
2007/03/01 (木) ~ 2007/03/04 (日)公演終了
満足度★★★
青春群像劇
楽しかった~!意外に青春ど真ん中なお芝居でした。目の前に居るのが20世紀の芸術(学問)の巨人たちだと思うと、どうしても無理が出てきます。それが気にならなければ相当楽しめる、練りに練られた“萌え系”男芝居でした(少なくとも私にとっては・笑)。男子寮とかね、白いシャツにチョッキとかね♪(←間違ってる)
unlock#1
東京デスロック
アトリエ春風舎(東京都)
2007/03/02 (金) ~ 2007/03/11 (日)公演終了
満足度★★★
いっぱい笑って、予想外な出来事に頭がぐるぐる
劇場に入った瞬間、海外のパフォーマンスみたいだと思いました。わかりやすい笑いや展開が、とにかく私にとっては予想外。意味とか流れとか全然わからないけど、それでいいやって思えたし、きっと作り手もそれでいいんだろうなって感じました。多田さんはやっぱり面白いです。舞台初心者で普通の演劇を期待される方にはお薦めはできないかも。でも、こういうのもアリってところが楽しいです。
コペンハーゲン
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2007/03/01 (木) ~ 2007/03/18 (日)公演終了
満足度★★★
初演より好き
3時間の3人芝居。やっぱり濃密でした。話題の階層がどんどん入れ替わるのが快感。濃い、深い戯曲です。キャストは江守徹さんが村井国夫さんに変わっていて、個人的には村井さんの方がすんなり感情移入できました。役者さんは皆さん圧巻でした。装置も照明もかっこいいです。でも、体調が万全でなかったため少し眠気が・・・無念。