KUNIO10『更地』
KUNIO
元・立誠小学校(京都府)
2012/09/27 (木) ~ 2012/09/30 (日)公演終了
満足度★★★★
KYOTO EXPERIMENTに行けました
戯曲、演出、出演者2人に惹かれて京都まで行ってきました。更地に埋まるたわいない記憶たちを、ともに抱きしめ、涙しました。できれば首都圏での再演希望!
ライフ・アンド・タイムズ――エピソード1
SPAC・静岡県舞台芸術センター
静岡芸術劇場(静岡県)
2012/06/16 (土) ~ 2012/06/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
「えっと、あの、あのね…」と口語が続くミュージカル
ごく一般のアメリカ人女性の幼少期の思い出が、超リアルな口語のミュージカルに。舞台でのびのびと生きている俳優の魅力に圧倒されました。幕開けから生命力がビビッド過ぎて、中盤までで(感動して)泣き疲れてしまいました。約1年4ヵ月の創作期間を要した作品だそうです。
マームと誰かさん・ふたりめ 飴屋法水さん(演出家・美術家)とジプシー
マームとジプシー
SNAC(東京都)
2012/06/01 (金) ~ 2012/06/03 (日)公演終了
ハヤサスラヒメ 速佐須良姫
天使館
世田谷パブリックシアター(東京都)
2012/11/29 (木) ~ 2012/12/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
宇宙の理(ことわり)
笠井叡さんと麿赤兒さんが存在するだけで、男女、明暗、有無などの二項対立や宇宙の理(ことわり)が、あらわされているようでした。唯一無二といえる2つの世界がぶつかり、反発し合いながら共存。自らピエロになって笑いを生み出すのは究極の優しさであり、永遠の子供らしさだと思いました。終盤は涙が流れっぱなし。天使館と大駱駝艦の若手の身体に、笠井さんと麿さんのDNAがしかと受け継がれていることも感動的でした。
ポリグラフ
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2012/12/12 (水) ~ 2012/12/28 (金)公演終了
満足度★★★★
吹越満さんの演出に圧倒され続けました
めちゃくちゃ面白かった!見どころばかりがギュっと凝縮された約一時間半。映像と影のコンビネーションに魅せられ、三人の俳優の緻密な演技にも大満足。音楽、音響も洗練。ルパージュ戯曲の吹越マジック!もう1度見たら最初から発見が多そう。東京公演は28日まで。長野、宮城、大阪公演あり。
バナナ学園大大大大大卒業式
バナナ学園純情乙女組
王子小劇場(東京都)
2012/12/28 (金) ~ 2012/12/31 (月)公演終了
満足度★★★★
バナナ学園大大大大大卒業式
バナナ学園純情乙女組、素晴らしかった…泣いた…美、多めだった…。若い人に観て欲しいな。体験して欲しい。赤の他人からの暴力的な愛を身体で受けとめる機会なんて、今の私はバナ学以外に思いつかない。
そうめんヤバイ!帰りは足元に気をつけて!
祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~【KERAバージョン】
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2012/12/09 (日) ~ 2012/12/30 (日)公演終了
満足度★★★★
1月の蜷川バージョンも楽しみ
荒みきった町で起こる凄惨な出来事を、今の日本と重ねて見ていた。自分と身近なコミュニティーのためだけに生き、外部のことは利用または排除、抹殺することしか考えない。そんな浅はかで残虐極まりない人物ばかりなのに、愛らしい。
人間は暴力(拳銃)や他力本願の妄想といった誘惑に勝てず、快楽とひきかえに未来を差し出してしまう。見るからに愚かな登場人物に次々と共感してしまうのは、一人々々が抱える背景がコツコツと描かれ、舞台にずんずんと積み重なっていくからだと思う。
上演時間は失念。休憩2回。ロビーで「奥様お尻をどうぞ。」DVD、KERAさんのハヤカワ演劇文庫などをゲット。パンフも。
虫
Q
アトリエ春風舎(東京都)
2012/12/20 (木) ~ 2012/12/24 (月)公演終了
満足度★★★★
初演から約2年
初演から約2年。約1時間50分。若いダメ女子たちがダメダメな日常を赤裸々に語る。出演者の身体や発語に強度があるから最初から最後まで高密度。女性性を突き放して描くセンスが鋭くて小気味良い。ただ、初演と比較する視点から言うと、彼女たちには空間が狭過ぎる気もした。
市原佐都子さんの演出は戯曲のテキストを素材として突き放してとらえていて、コンテンポラリー・ダンスのような切れ味があり、ポップでもある。だから観客はギョっとするようなセリフについて冷静に思考したり、あまりの滑稽さを笑ったりできる。
登場人物が増えて脚本も変わってた。初演に続いて出演してる女優さんたちが、とてもたくましくなっていた。演出も、観客に頼らない、甘えない姿勢をさらに強くしていて。2年間でこれだけ人間(若者)は変わるのだと確認。とはいえまだ20代前半だよね…若い。強い。
TOPDOG/UNDERDOG
シス・カンパニー
シアタートラム(東京都)
2012/11/30 (金) ~ 2012/12/28 (金)公演終了
満足度★★★★
ピュリッツァー賞受賞戯曲
休憩込みで2時間強。ピュリッツァー賞受賞戯曲を丁寧に演出(小川絵梨子)。すごく面白かった。堤真一さんが“堤真一”であることを忘れさせてくれるほどキュート!演技が素晴らしい!千葉哲也さんは“いつもの千葉さん”で少し物足りなかった。各地ツアーあり。
フィガロの結婚
日生劇場
日生劇場(東京都)
2012/11/23 (金) ~ 2012/11/24 (土)公演終了
満足度★★★★★
明日まで!
めちゃくちゃすごい!拍手し過ぎて肩痛い!なんと明日まで!(ToT) 見られる方、ぜひ!!
こんなに至れり尽くせりの極上の娯楽作だったなんて、今まで知らなかった…モーツァルト凄いよ!とか今更かよ!金髪モヒカン気味の若々しいフィガロら現代の登場人物たちを通して、二百年以上前の人々(当時の作り手と観客)と出会えた。
美術、照明、映像、衣装、ステージング、演技に場面転換…全部いい!(字幕も!)歌手はケルビーノ役の守谷由香さんがダントツ。出演者の皆さん、暴れっぷりも脱ぎっぷりも良かった(笑)。
F/T12イェリネク三作連続上演 『光のない。』
フェスティバル/トーキョー実行委員会
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2012/11/16 (金) ~ 2012/11/18 (日)公演終了
満足度★★★★
戯曲買った。
圧倒的。美術と照明、足たちの画だけで満腹以上。私はしんどかった。イェリネクのテキストに地点の演技手法は合ってると思った。
トークでの三浦基さんの「早すぎるかな」に共感。まだつらい。やはり外国人が書いた戯曲だと感じる。東日本大震災は地震と津波と原発事故が重なった現在進行形の災害。「放射線」というセリフがここまで完成度高く作品化されていることが、つらい。私はまだ、作品として鑑賞はできないのかも。
トークで十年前の『三人姉妹』に言及。『雌鶏の中のナイフ』、『三人姉妹』をアトリエ春風舎で観た記憶が。あれからもう…。やはり一朝一夕にはいかないってことですよね。これだけの舞台を作るには。
ポツドール『夢の城 -Castle of Dreams』
ポツドール
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2012/11/15 (木) ~ 2012/11/25 (日)公演終了
満足度★★★★
夢の城 -Castle of Dreams
やはり傑作。初演よりポップに、ユーモラスに、演劇的になった。一見『醜悪』な若者の生態が徐々に可愛く、哀しく見えてくる。ある意味、究極の人間愛。
初演ではヒリヒリざわざわ胸騒ぎとともに、息を詰まらせて彼らを見つめていたのに、衣装も美術も出来事も、照明の色も牧歌的に見えてしまうのは、震災があったからだと思う。すっかり変わった私と日本をまた実感。
全席自由。初日は私が目視した限り数席空席あり。性描写は超過激なので、そのおつもりでどうぞ。
ぼくに炎の戦車を~Bring me my chariot of fire~
梅田芸術劇場
赤坂ACTシアター(東京都)
2012/11/03 (土) ~ 2012/12/01 (土)公演終了
満足度★★★★
休憩込みで約三時間四十分
胸に突き刺さるセリフが発せられる時に、ものすごくベタな笑いが降り注がれる。それは作演出のチョン•ウィシンさんの寛大さ、優しさと感じる。笑ってたら泣けてきて、泣きそうなのに吹き出してしまう心尽くしの娯楽作。韓国人、日本人、在日韓国人の共演も感慨深い。
るつぼ
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2012/10/29 (月) ~ 2012/11/18 (日)公演終了
満足度★★★★
今に通じすぎて胸に刺さる、でも、娯楽長編。
緻密に組み立てられた法廷劇の見事な茶番っぷりに笑って戦慄して。A.ミラー作の米国古典なのに、こんなにも(震災以降の)今日性があること感心し、悲しくもなる。休憩込みの3時間45分、ずっとハラハラどきどきで時間感じず。公立劇場の仕事に感謝。
浅野雅博さん演じる牧師が後半に言うことは、浦沢直樹さんが漫画「MONSTER」「20世紀少年」で描いてることと同じだよね、などと上演中に考え続けることができた。演劇が与えてくれたとても幸福な時間だった。
完全版・人間失格
DULL-COLORED POP
青山円形劇場(東京都)
2012/11/01 (木) ~ 2012/11/07 (水)公演終了
満足度★★★★
女版 初日
これぞ完全円形の劇場ならではの芝居。中央を照らす照明が円形の舞台、客席、すなわち劇場全体へと広がって、「人間」「世界」をあらわしたのだと思う。とても面白かった。
アンドロイド版『三人姉妹』
青年団
吉祥寺シアター(東京都)
2012/10/20 (土) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★
アンドロイド版『三人姉妹』
ロボットやアンドロイドが登場して演劇の作為性が露出するのがまず面白い。本音暴露合戦もこれまでの平田さんの戯曲より過激な気が。破廉恥度高く(笑)可笑しかった。チェーホフの「三人姉妹」と比べつつ観るのも楽しい。音楽がないのも好き。上演時間や約1時間45分。
アールパード・シリング [ハンガリー]『女司祭―危機三部作・第三部』
フェスティバル/トーキョー実行委員会
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2012/10/27 (土) ~ 2012/10/30 (火)公演終了
満足度★★★
女司祭―危機三部作・第三部
ジプシー、キリスト教が深くわかってない私にはハードル高かったかも。即興か否かの線引き(又はあえて曖昧にした境い目)は、字幕と通訳のせいで本来の効果を出しづらそう。ハンガリーの十代の子供達に会えたのは嬉しい。堂々として凛々しかった。
ジャン・ミシェル・ブリュイエール / LFKs [フランス]『たった一人の中庭』
フェスティバル/トーキョー実行委員会
にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)
2012/10/27 (土) ~ 2012/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★
『たった一人の中庭』初日
にしすがも創造舎全体をつかったインスタレーション的作品。人もそこにずっと居る…と想像すると凄い…。入口がいつもと違います。荷物預けて入場。靴脱ぐ部屋あり。
こんばんは、父さん
ニ兎社
世田谷パブリックシアター(東京都)
2012/10/26 (金) ~ 2012/11/07 (水)公演終了
満足度★★★
こんばんは、父さん
「男」が旗を振って切り開いてきた戦後日本。工場の機械化を進め、正規雇用を減らし…等の成れの果てが今。私の人生もそんな時代に流されるがままだったんだと、落胆しつつ懐かしみつつ、おさらいした。
日々の暮し方
アトリエ・ダンカン
あうるすぽっと(東京都)
2012/10/18 (木) ~ 2012/10/28 (日)公演終了
満足度★★★★
「水と油」の作品を思い出す
ダンスとマイムと芝居が融合したサスペンスタッチのシャープな舞台。技にドキドキして次々に変化する景色にハッとしてクスっと笑って。濃厚な一時間十分。
こんなに短いなら19時半開演にして、レストランと組んだ企画などでサラリーマンを呼ぶとか、アリなんじゃないでしょうか。会社帰りにさらっと、カラリと、楽しめるのでは。