満足度★★★★
1月の蜷川バージョンも楽しみ
荒みきった町で起こる凄惨な出来事を、今の日本と重ねて見ていた。自分と身近なコミュニティーのためだけに生き、外部のことは利用または排除、抹殺することしか考えない。そんな浅はかで残虐極まりない人物ばかりなのに、愛らしい。
人間は暴力(拳銃)や他力本願の妄想といった誘惑に勝てず、快楽とひきかえに未来を差し出してしまう。見るからに愚かな登場人物に次々と共感してしまうのは、一人々々が抱える背景がコツコツと描かれ、舞台にずんずんと積み重なっていくからだと思う。
上演時間は失念。休憩2回。ロビーで「奥様お尻をどうぞ。」DVD、KERAさんのハヤカワ演劇文庫などをゲット。パンフも。