満足度★★★★
不思議な魅力
本音としては、やっぱり気にしますよね。
ネタバレBOX
原発事故と死神と、タイムスリップ物をミックスして、4年程のうちの8月と9月をアットランダムに、ただし3日頃から14日頃までは順番に、シーンを移動しながら展開するストーリー。
事故を起こした原発から何十キロか離れた町。年寄りや大人なら大丈夫というか諦めても良い距離でも、妊婦や赤ちゃんには気になる距離で妊娠すると土地を離れていく、そんな人口減少に悩む町の喫茶店の話。
経年とともに死んでいくお年寄りがいる。弟の意志を継いで喫茶店を開店させた青年も病気で死ぬ。跡を継いだ夫婦もいたが、妻の妊娠とともに故郷へと去っていく。
死神の消しゴムシステムはどういうこと?、喫茶店を出ると時空を超えて喫茶店に戻ってしまうタイムトラベラーはつじつまが合っているのか?、あのプレゼントは何年目のいつからいつまでの話で何のためのもの?、アットランダムに展開すると一回観ただけではよく分かりません。
天気予報のような予報は怖いですね。二度と起こってほしくありません。
満足度★★★★
演劇に対する真摯な気持ちから
書かれたコメディだということが理解できました。
ネタバレBOX
三つの劇団がブッキングしたこんがらがった話かと思いましたが、実際は1.8ブッキングといった程度でした。
時代劇風劇団や女子歌劇団風劇団は個性的で面白かったですが、肝心の青春ドラマ風劇団のキャラがはっきりしませんでした。
しかも、主宰が脚本が書けず、劇団員に相談もせずキャンセルしていたとは。それでも芝居が好きですなんて、確かにそうなんでしょうけど、いけしゃあしゃあと。劇団員に対する謝罪が曖昧のような気がしました。
全体を通して演劇に対する愛情は分かりますが、少し説教臭かったかなと思いました。
実際に裏方さんが登場したり、リボン(と言うんですね)が下されたり、いきなりライトが消された中で芝居が続くなど、斬新でした。
満足度★★★★★
面白い!面白い!面白い!
トップスターたちの個性、下積み役者の苦労、監督の思いが溢れていました。ラストは見応えあり、最高!!
ネタバレBOX
いい映画を作るために4人の女優を仲良くさせようとする監督の壮大なトラップ。
先輩女優が登場する度に後輩女優が必ずいじられる、べただけど3回もあって冒頭から笑えます。女優たちは年齢や出身背景が異なるため、ぶりっ子だったり臭い大衆演劇風だったりで、いじられるのも無理はないという側面もあります。
トップスター争いを意識する4人は互いに反目しあっていて、撮影所などで先輩から意地悪されると殺意が芽生えることもありますが、殺してやるーは、悔しいとか、まっ、といった程度のこと、青酸カリを入れるはソーダの素を入れる程度のこと、ヒ素を入れて徐々に殺すは味噌汁に毎日黒砂糖を入れるといった程度のこと…、女優語の翻訳は何とも可笑しいです。
ライトを浴びて目が傷み、視界に現れる白い点がだんだん大きくなった方が大女優、尿の混濁が進んだ方が大女優…、過酷な女優業故の病気自慢も笑えます。
こうしていつの間にか4人は共感を持ちあうようになり、もしかしたら4人の共犯だったのかもしれないというあたりから急展開していきました。
芝居に対する情熱や心構えを話しているうちに墓穴を掘った犯人、残った女優たちは食事して帰ろうとか、私の家に来てくださいになり、めでたしめでたし。
めでたしめでたしからのどんでん返しの連続が見せ場です!!!
後追い自殺?、あれっ、犯人じゃなかったの?、やっぱり犯人で後悔して自殺?、なーんだそういうことだったのか!!
全体としては淡々と進行していったという感じ、2時間半だから休憩なしは無理ですかね。後半の初めに前半の終り部分をリフレインしていたのはちょっと心地良かったです。
満足度★★★
内輪受けではしらけ升
ところどころ唸らされる面もありましたが、総じてギャグは笑えませんでした。ベンチ椅子が揺れていましたから好きな人には堪らなかったのでしょう。
ネタバレBOX
人の心を変えるのではなく、行動を変えるという悪魔の所業はシュールで悪魔らしくて素晴らしい。
幽霊かと思われた方が幽霊でなく、霊媒師と思われた方が幽霊だったというのも素晴らしい。黄色い人もそっくりでした。
だるまさんに足が生えたような「生物」も可愛かったです。
満足度★★★
けっ、何言ってんだもありました…
ひびが入っていた鋳物をいったん溶かし、再び型に流し込んだら気泡が入ってしまい、もう一度やり直そうかこのままでいいか悩ましいといった気分。
ネタバレBOX
あいまいな関係に終止符を打とうとしたのにタイミングが悪く、ぐずぐずしているうちに新しい関係が起きそうになり、それでももう少しと思って待っていたら全て失くしてしまった、あるいは新しい関係に入るのかという男と、そしてタイミングの悪さに後悔する女の話。
なぜ物心が付くまでの記憶がないのかの答が、前世の記憶が残っていて少しずつ忘れていく過程だからというのを聞いて、けっ、こいつ何言ってんだと思いました。死んだ人の魂がそのまま生まれたばかりの赤ちゃんに入り込むなんて、人口増加の世界をどう説明するのかってんです。途中で否定したから良かったものの、このような考え方が根底にあるかのごとくのコピー自体気に入りません。
アマゾンから届いた注文品がラストの伏線になっていたのはお見事でした。
満足度★★★★★
観て良かった!!
スペインの因習の一端を知ることができ、観て良かったと思いました。スペインの戯曲を理解する上でも分かり易い本作は必見のような気がします。
ネタバレBOX
スペインの古い因習にとらわれた家族に起きた、男を巡る姉妹間の嫉妬が招いた悲劇。
ベルナルダは暴君でした。その暴君振りを演じた新井純さんの迫力は凄まじかったです。声、杖を振り上げる動作、それにメイク、全て良かったです。
資産目当てで長女と婚約し、五女とはねんごろで、四女は彼に恋焦がれて悶々としている、そんなぺぺという色男がもう一方の主役なのに全く登場しない、女性だけのお芝居に仕立て上げた手法に感服しました。
いい加減野郎がベルナルダに威嚇され、馬にまたがって一目散に逃げ去っていく滑稽な姿が目に浮かびます。
ぺぺを撃ち殺したというベルナルダの顔に似合わぬきつい冗談が五女の自殺を招いてしまいました。しかし、あんなに喉が渇く五女は妊娠していたのかもしれません。近所の未婚の女性が赤ちゃんを産んで殺して捨ててリンチに遭ったように、彼女も同じような運命を辿ることを悟っていたのでしょう。
こうした不義密通のことや異常な喪の長さ、血族の尊卑など、独特のキリスト教的世界観に基づく因習がスペインに存在することが理解できました。
『血の婚礼』も、こうした観点から見直すと理解できるかもしれないと思いました。
ベルナルダの迫力に押されてか、演出家も舞台挨拶でびびっていたようでした。演奏家を紹介するのに、あんなに声を張り上げることもなかろうにと思ってしまいました。
満足度★★★
名作!
公演時刻によって『楽屋』と『息子』を演じ分けるのかと勝手に思い込んでいたので、二本とも観られて嬉しかったです。
こんなことを言うと劇団の根幹に関わることかもしれませんが、バンドなしの舞台を観てみたいと思います。
ネタバレBOX
中央に全員が揃っていて、隅っこで冗談かましたりしながら進行するといういつものパターンでなかったのが良かったです。お芝居に集中できます。
ただ、半音高く、一本調子でがなりたてる手法はやはり好きになれませんでした。
『楽屋』の若い女優さんは可愛かったです。挿入歌は要らないのではないかと思いました。
『息子』はなんで息子って題名なのでしょうか。初めっから息子って分かってしまうじゃないですか。驚きも感動も起こりません。それにしても、息子が大阪へ行ってから10年も経っていないというのに、顔を覚えていないのも変ですね。
満足度★★★★★
素晴らしい!面白い!中世!
ジャンヌ・ダルクが1429年に突如表舞台に現れてから火あぶりに遭うまでの物語。
素晴らしい出来栄え、とにかくストーリー自体が理屈抜きで面白かったです!
ネタバレBOX
聞こえてないのに聞こえたと言うのは嘘つき、本当に聞こえていたとしたらそれは病気という立場の私ですから、フランスや国王のことを憂いて何とかしなきゃあと思いつめた結果、彼女の心の声が妄想となって現れたのだと解釈しますが、本当に素晴らしいお芝居でした。
衣装も素敵でした。ペストと飢えのかぶり物の人形は大きさと不気味さで意表を突かれました。骸骨のコウモリのような衣装もとても不気味でした。そして、人形劇に使われるような人形が出てくると本当に楽しくなります。各国の王様の馬鹿さ加減を表現するのにピッタリでした。
兵士?の身体を前後に揺するような歩き方、これも中世風で良かったです。
ジャンヌ・ダルクの生涯を知ることもできました。いきなり火あぶりに遭ったのかと思っていましたが、改宗したりしていったんは牢に繋がれ、我慢すればそのまま生きながらえることもできたのですね。しかし、暴行の恐れがあったり、屈辱の中で生きることを良しとせず、自らの信念を貫いた結果火あぶりになったのでした。納得!
満足度★★★
頭がこんがらがる~
事前に説明書きを読んではいましたが、貯幸とか借幸とか専門用語的な言葉を多用するためいちいち頭の中で翻訳しながら観ていました。プラマイゼロの方向に持って行こうとするだけのことですから、幸せ過ぎるとか不幸過ぎるで充分だと思いました。
ネタバレBOX
幸せが蓄積している人を見付けると不幸を与えるべく担当部署に手配し、不幸が蓄積している人を見付けると幸せを与えるべく担当部署に手配するLUCKBANKの職員と市井の人々の話。
幸不幸には揺らぎがあるという前提ですね。安心しました。
幸不幸はゼロサムゲームか、全体で幸せになったり不幸になったりするのかというテーマでもありました。国家とかそういった大きな規模ではゼロサムゲームで、恋愛中の二人などを例に個人間ではゼロサムゲームではないと言っていましたが、そんなに単純なはずもなく、結論を急ぐ必要もないと思います。
職員が職務に満足して幸せになると、不幸調整があるのかという議論がなされました。職務上の幸福感は除外されるとのことでしたが、面白いパラドックスですね。
全体を通して、役者さんたちの棒読み的な台詞回しが気になりました。
ところで、開始時刻を7分ぐらい過ぎてから前説があり、この時点で謝るでもなく、平気で8分後に始まりますとアナウンスしていました。何の理由も説明しないで15分遅れとはあまりにもいい加減過ぎます。
満足度★★★
音響も良く、
出だしは好調で引き込まれました。
ネタバレBOX
沖縄方面の小さな島における昔からの因習を守る人々と、非人道的な面に疑問を持った都会人の関わり合いの話。
打楽器の響きで異様さが強調され、真相解明への興味がどんどん湧いてきました。しかし、肝心の秘密の祭はよそ者が来たことで中断されたからと言ってしまえばそれまでですが、単なる踊りに過ぎず、淫微な雰囲気を醸し出すまでに至らず全く拍子抜けでした。
隠し撮りをしようとするプロの写真家がフラッシュ焚くかってんです!
高峯と巫女も恋愛関係になっていたというわけでもなく、人道的立場からの逃避行では盛り上がりに欠けます。
ところで、島民は17人ということでしたが、幽閉された人を除いてもそれ以上だったような気がします。
二人も不審な死を遂げたのに、単に後任者を派遣するだけの会社っていったい。
それに、長期出張だったら日報、週報、せめて月報を提出するくらい当たり前だと思いますが、前任者の仕事振りが全く分からないというのもあり得ないと思いました。
プロジェクターによる映像で様々な場所を表現していました。背後からの映写で俳優に被るようなことが無かったのは何よりでしたが、このような手法自体あまり好きになれません。
満足度★★★★
AKR48
殺陣大好きの劇団で、そんな演目。男優だけの出演は正にKABUKI。
ネタバレBOX
堀部安兵衛と清水一学を中心に描いた赤穂浪士の討ち入り話。
殺陣はさすが、汗びっしょり。小ネタも面白い。
いちいち説明しなくてもいいかなと思いながら、まいいか。
満足度★★★★
今、ファンタジー
3.141592653
ネタバレBOX
ゴミの山を漁ったり、捨てに来る人々の話。ゴミは単なるゴミではありません。津波に流された思い出の品の集まりです。
亡くなった息子の思い出の品を探す父、弟の死を悲しむ父母のために男になりたがる娘、亡くなったことに気付かずうろうろしている青年、青年の思い出の品を捨てるために来た女性、死に気付かない半身が欠けたまま生まれ変わったため中性的に生まれてしまった少年…、みんなが結びついていく切ないファンタジーでした。
青年と女性の追いかけても会えない距離感と円の形を表すため舞台は琵琶湖、琵琶湖の周辺がゴミの山という設定、琵琶湖で津波が起きるかははなはだ疑問ですが。
瓦礫は撤去すればいいと割り切れないところが現実問題としても切ないですね。ただ、現実を受け入れて、新たに生きていこうとするメッセージも伝わってきました!
満足度★★★★
温かい!
息子の就職問題や娘の結婚問題など普通の家庭の事情をこなしながら家族としてお父さんの病気を受け入れていく心温まるコメディ。
お母さんの優しさが素敵でした。
ネタバレBOX
お父さんがエンリケ・マルチネス症候群に罹ってから兆候が出始めた頃までの話。10ヶ月ぐらい後には犬になっていましたが、姿は見せませんでした。
例えば癌や若年性アルツハイマー病に罹ったという設定にしても成立したと思いますが、あえて変てこな病気に設定したところが斬新でした。それに一つ一つのギャグが面白いのが何より。ソフトバンクのCMより先に思いついていたらもっと良かったですが。
息子に子育ての切迫感がなくなることや、ラストのスケッチ画を見せてもらえなかったこともあったりで、劇団の事情があるのは分かりますが、息子の奥さんは余計でした。それに、題名は考え直した方がより普遍的になる気がします。
ペットとして家族に、特にお母さんに受け入れてもらえるなら若年性アルツハイマー病になるよりこちらの方がいいですね。
満足度★★★★★
やっぱり面白い!
初演を観ているのである程度は憶えているのですが、緊張感があり、どきどきしながら楽しみました。
ネタバレBOX
二代目社長の女癖の悪さゆえに起きた悲劇。犯罪を隠蔽しようとするも、家政婦が長時間に亘って玄関掃除をしていたことを知らなかったためにほころびが生じていく…。
社長の根性の悪さがテーマだと思うのですが、初演のときの方が根性悪のような気がします。初演では社長が金をねこばばするのが真の目的だったように憶えているのですが、今回は自分の娘が愛人に殺されてしまったのに、自分の身や会社を守るために架空の誘拐犯に殺されたことにする、もっと極悪人のようには思えますが、小市民のずる賢さ、根性の悪さの方が魅力的に感じます。
今回はキーポイントとなる玄関のセットもあったので、あの時間帯の経緯が良く分かりました。
里美ちゃんが殺されたことで事件の重さが増しました。初演のときは死んだ?!
雷雨は効果的でした。しかし、常磐線が不通になったことぐらいは、駅に張り紙がしてあったりダイヤが乱れていたりして3時過ぎに乗るときには気付くはずだと思うのですが。
確か初演のときもそうでしたが、終演と思わせておいての続行は心地良くいい感じです。ただ、それによって今回は完全に真相が明らかになりましたが、初演のもやもや感の残る作りも好みです。
三ヶ月前とかの表示は少し暗くて見づらかったです。
満足度★★★★
16歳の女子高生の
彼氏との胸キュン話や義理の姉妹との交流話がメインなのだとは思いますが、突然おバカシーンになったりして、こういう構成なのね、馴染まないといけないのねと自分に言い聞かせました。
ネタバレBOX
才能の無い役者が楽園で演劇を続けているという自虐ネタも何と言っていいのやら。
高校生らしい爽やかさが素敵でした。剣道少女は可愛いかったです。三姉妹は歳の順がそれでいいのかなって感じがしました。
満足度★★★★★
【エダニク】フーッ!良い!!
別屠室のすぐそばという雰囲気がびんびん伝わってきて、臨場感と緊迫感がありました。
ネタバレBOX
朝8時から始まる別屠室で行われる解体作業は午後2時頃に終了し、遅い昼食を摂っている休憩中の騒動。
ニートでチャラ男に見えた養豚業者の息子が意外にもしっかり者で、通常のラインとは別の個別に解体する作業を増やさせようとする駆け引きに作業員がまんまと引っ掛かった話と、リストラに悩んだ同僚の延髄隠しと自殺騒動が交錯したストーリーだったため、作業工程や油断すると大怪我をすることもあるという作業における心構えなどの説明があって命を絶つことへの畏れは充分に感じ取ることはできましたが、説明書きにあったような生が死に、家畜が製品に変わる分岐点のような瞬間のエネルギーは感じられませんでした。
ラストで、養豚業者の息子に一連の作業をこれから見せるぞーというシーンはありましたが、まだ作業着に着替える前なので明るい目付きのままでした。冒頭のシーンなど休憩室での緩んだ雰囲気はもちろんそれはそれで良いのですが、作業が終わった直後の緊張が残っているような目付きも見てみたかったと思いました。
それにしても、たった3人の役者でこれだけのことができる素晴らしさには感服します。チャラ男は本当にチャラ男らしくて良かったです。跡取りとしての覚悟もできたようで何よりでした。
ソース焼きそばのつーんとした匂いの他に、延髄のつーんとした匂いも漂ってきたように感じました。
満足度★★★★
演劇多様性
説明の文章の意味が分かりづらく、「役になりきる、感情を移入する。言葉(台詞)のイメージを膨らませ、動きをそこに貼っていく。自然を模倣し、自然な動作をする。」ということが悪いというか、演劇ではないと言っているのだと思いますが、それじゃあ30年前の小劇場の世界を教えてもらいましょうと身構えて観ました。
ネタバレBOX
くねくねしながら台詞を言うことが虚構性っていうことでしょうか。確かに現実の世界ではくねくねしながらしゃべる人は限られています。
ちょっと『メモリーズ』のようなストーリーでした。安楽死の前に本人が希望する記憶を植え付ける人のような生き物の話で、人間は「匂いのあるもの」、彼らは「匂いのないもの」と呼ばれています。
彼らの能力は安楽死の前だけでなく広範囲で使われるようになり、イメクラ業界が壊滅したという、性欲が技術を発達させる典型でもありました。
最後に解決編のようなものがあり、全てお芝居でしたがあって大団円で終了という構成でした。虚構ではあります。
生物多様性ならぬ演劇多様性を担う存在かもしれませんが、30年前云々の大見栄を切るほどのことも無かろうにと思いました。
それにしても、所長さんともう一人は、妖怪人間ベラ、ベム的な感じでした。
満足度★★★
沈思黙考
次第に重たくなっていきました。良かったです。
ネタバレBOX
スポーツジムでの雑談、やっぱり本当のことは言えませんものね。プールの中で一人ひとりが沈思黙考すると考えがまとまっていく。
そして、一人の女性は父親を殺して自分も死ぬ。
それにしても、一斗缶を叩く音は凄まじかったです。大き過ぎるとも思いましたが、父親の痴呆振りや心中事件に至る過程を表現するには仕方なかったのかもしれませんね。
別の一人の女性は仕事を辞める。あっはっはっは、いい気持ち。馬鹿娘も母親の大切に気が付いたことでしょう。寄りを戻すという選択肢を前提に会社を辞めたのでは少し単純なような気もしますが。
水泳のインストラクターはそれにふさわしい体型には見えませんでした。
満足度★★★★
お得意のSFですね!
少しずつ解明されていく演出、素敵でした。
ネタバレBOX
単なるデジャヴはデジャヴでなく、プログラムによって夏休みを繰り返していたという前段。現在と過去が交錯して行った結果、理科クラブ員四人のうち二人は学者に、二人は交通事故で死んでいたことが判明。当時の恋心を成就させるためにひたすらロボットを研究し、プログラムを開発していたという少し歪んだ心を持った女性学者の話。
あの女の子ロボットみつは理科クラブ部員あみだと思いました。ロボット開発に潜む「不気味の谷」、人間の剥製を使えばそりゃますます不気味になりますよー!
浅井先生役の堂野郁乃さんの胸のボタンが途中から外れたのがとっても印象的でした!!
満足度★★★
んーん
別に弁護士事務所の話にしなくてもいいんじゃないかと思いました。
ネタバレBOX
冒頭、やや上ずったような棒読み口調のヒロシさんに少し心配しましたが、終始押さえぎみの演技はそこそこでした。
いくら気持ちが高ぶっていて平常心ではなかったというものの、この日までに裁判の依頼を取り付けなければ立ち退くということを文書で交わしたというのも変な設定です。
社会正義のために法に触れるか触れないくらいで已むを得ず嘘を付く、そしてその嘘によってドタバタ劇が引き起こされるというようなストーリーを期待していましたが、離婚訴訟を起こさせるために同級生といい関係という程度の嘘に、副題の「独立弁護士のやむを得ぬ嘘」っていったい何なんだと考えてしまいました。
妹の、「一に法律、二に人情、三四が無くて五にバット」という台詞があったように、弁護士らしく法律によって解決するというよりも単に人情に訴えて解決するという話でした。