めろす
チェリーブロッサムハイスクール
こまばアゴラ劇場(東京都)
2011/09/10 (土) ~ 2011/09/14 (水)公演終了
満足度★★★★
全力投球!
10回記念公演と銘打つだけあって気合の入り方が違う。役者が全力投球している姿はなによりも感動的。走るめろすを堪能した。
作風は前回の作品とは大きく変わって、メタフィジカル的な芝居。劇団員だけで新しいものに挑戦していこうという姿勢も好感がもてる。ともかく気持ちいい作品だ。
東京
江古田のガールズ
OFF OFFシアター(東京都)
2011/09/07 (水) ~ 2011/09/12 (月)公演終了
満足度★★★★★
天才の紡ぐ物語。
年齢を訊いて驚いた。主宰の山崎洋平はまだ23歳だそうだ。信じられない。この若さでこれだけ完成度の高い作品が作れるなんて。
最初から最後まで面白くて目が離せなかった。
ワナビー!!
劇団てあとろ50’
早稲田大学学生会館(東京都)
2011/09/08 (木) ~ 2011/09/10 (土)公演終了
準決勝
あひるなんちゃら
駅前劇場(東京都)
2011/09/02 (金) ~ 2011/09/06 (火)公演終了
満足度★★★★★
ああ幸せ。
関村俊介の描く独特のゆるい世界観に会場は始まった瞬間から笑の渦。面白いなあ。楽しいなあ。いつまでもいつまでもこの 世界に浸っていたい。世の中の嫌なことをすべて忘れさせてくれる。そんな芝居だ。
登場してくる役者は皆名優。その名優が真剣にぼけて、真剣にゆるい演技をしている。それがすごい。
今の時代にこんなまったりとした気分を味わえる場所は少ない。あひるなんちゃら、今こそ必要な劇団だ。
劇団劇場~Act In Rule~vol.4
劇団劇場製作委員会
Glad(東京都)
2011/09/04 (日) ~ 2011/09/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
1日だけではもったいない。
大変面白かった。
第一回目を観て以来だが、運営もしっかりしてきているし、参加団体の質も数段レベルアップしてきている。
何より新しい演劇のスタイルを築きたい、新しい演劇のフアンを獲得したいという主催者の志しが素晴らしい。
仏門オペラ
sons wo:
神楽坂die pratze(ディ・プラッツ)(東京都)
2011/09/02 (金) ~ 2011/09/04 (日)公演終了
満足度★★★
志の高い実験劇!
体の動き、発声、その他いろいろなところで、実験的な試みをしていて興味深い。
ストーリーは難解。あまりに高尚すぎて個人的にはなかなかついていけない。椎谷万里江、佐藤あい子など魅力的な女優が出ているのだが、残念ながらこの作品では彼女らの持ち味は生かされていない。そういう芝居ではないのでこれはしょうがないのだがもったいないと思ってしまった。
難解ではあるが、BGMはPOPで素敵なミュージックが多く、その落差が面白い。カゲヤマ気象台は音楽的センスと台詞の美しさでは常に水準を超えている。
sons wo: 何か新しいものを生み出してくれそうな劇団であることは間違いないので今後も注目していきたい。
HELLO!
表参道ベースメントシアター
表参道GROUND(東京都)
2011/09/02 (金) ~ 2011/09/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
3日間しかないのが残念!
アイドルと小劇場役者のコラに成功!
アイドリング!!!三宅ひとみ、D2白又敦、アイドル二人はやはり圧倒的に華がある。その二
人がアイドル芝居ではなく、演技力を求められる上野友之の芝居にチャレンジしてる姿勢がいい。まだまだ発展途上であるが、随所にキラリと光る部分があり将来性を感じる。
今回、黒木絵美花と武子太郎がすごくいい。黒木絵美花は素敵な女性として、武子太郎は人間味溢れる兄貴分として魅力たっぷりだ。
LUCK BANK
プロデュースユニット四方八方
ザ・ポケット(東京都)
2011/08/31 (水) ~ 2011/09/04 (日)公演終了
満足度★★★★
よく練られた設定が面白い。
発想が面白く一見ブラックコメディ風味であるが、よく練られたストーリーで色々と考えさせられる深みのある作品。ラストシーンはとても素敵。
LEDの照明が不思議な発色で、幻想的だった。主宰の春謡漁介はちょい役ながら存在感があった。春の日ボタンによく出ている人がこちらにも出ていたが他にも味がある役者を揃えていた。
初日ゆえのリズムの悪さがあったか。明日からはもっと面白くなるだろう。
「くすり・ゆび・きり
エビス駅前バープロデュース
エビス駅前バー(東京都)
2011/08/21 (日) ~ 2011/08/30 (火)公演終了
満足度★★★★★
見逃さなくてよかった。
家族間の切ない悲喜劇を書かせたらピカイチの米内山陽子のいつもながらの脚本のうまさ。またその脚本を生かして役者を引き立てた板垣雄亮の演出の巧みさ。会場の狭さを全然感じさせない圧倒的な面白さだ。
素敵なキャスト陣の中で中村貴子が見事に主役を務めあげた。前回の「捨てる」からまた一段と成長した感じだ。同性愛役の島田雅之と山崎雅志がたまらなく面白かった。
サヨナラ サイキック オーケストラ
Mrs.fictions
上野ストアハウス(東京都)
2011/08/25 (木) ~ 2011/08/29 (月)公演終了
満足度★★★★★
登場人物ひとりひとりが魅力的。
上野ストアハウスにてMrs.fictionsの「サヨナラサイキックオーケストラ」を観た。作・演出の中嶋康太の作劇術が冴え渡り名作が出来上がった。最近の中嶋康太は凄い。登場人物ひとりひとりの設定が見事で、何気ない会話がおかしくておかしくてしょうがない。
また役者では岡野康弘、今村圭佑がメキメキと腕をあげている。特に今村圭佑の存在感ある演技はまねができない。また石井舞、萱怜子が新境地を開いて魅力的。
【千秋楽売り止め】かいじんぐるーのはなし【台本絶賛公開中】
アメウズメ
STスポット(神奈川県)
2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了
満足度★★★
不思議な魅力あり。
アメウズメの「かいじんぐるーのはなし」を観た。慶應大学創像工房in front of出身の奇才青木直也の劇団。少年時代の想い出の事件をドキュメンタリータッチで描く意欲作。床に描かれた地図が実に効果的。
魅力的な役者が揃っている。特に男優では寺本一樹、女優では権八亜希子が魅力的だった。
「エダニク」「サブウェイ」
真夏の極東フェスティバル
王子小劇場(東京都)
2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了
満足度★★★★
サブウェイを観た!
関西の注目ユニット、真夏の會と極東退屈道場が合同で東京に進出し、王子小劇場で素敵な公演を行った。私が観たのは極東退屈道場の方。
うまい役者が揃っていて、一人芝居をつなげたような構成の作品だが、それぞれが一人で場を持たせる力を持っていることに感心した。全員素敵だったが、特に後藤七重とののあざみに魅力を感じた。
真夏の會も私の周囲では大変評判がいい。見られなかったことが残念でならない。
寂寥 【緊急告知!】25日(木)アフタートーク開催決定! ゲスト:土田英生氏(MONO)
セロリの会
「劇」小劇場(東京都)
2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了
満足度★★★★
姉妹の物語をていねいに。
四半世紀前アイドルユニットだった姉妹のその後ということで一見特殊な境遇のように見えるが、実際は普遍的な家族の物語。親子の問題、姉妹の問題、そういった複雑な人間模様を丁寧にそして最終的には前向きに描いている。
ほとんどの登場人物が女性の中、芳賀晶がちょっと危ないフアンを好演した。
Hear There Here【ご来場ありがとうございました!】
Depend On Others
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了
満足度★★★★
演出能力が高い。
池袋シアターグリーンにて、シアターグリーン学生芸術祭大トリ、明治大学Depend On Othersを観た。今年の芸術祭は最後の最後まではずれ劇団がなかった。その水準の高さに驚く。まず舞台美術が秀逸。真ん中の紗幕が実に効果的。舞台を見事な幻想空間にした。花火、舞う蝶等、全ての演出がセンスがよく、舞台に釘付けとなった。伊達紀行の目指すものはなかなか面白い。
役者はまだまだ荒削りだが、魅力的な個性派が揃っている。将来が楽しみだ。中でもゴキブリ役の米澤望と夏の少年役の安田友加が特に魅力的だった。
明けない夜 完全版
JACROW
シアタートラム(東京都)
2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
名作がトラムで生まれ変わった。
サンモールスタジオで大評判をとった名作の再演。
大きく変わったわけではないのに新しい作品のようなドキドキ感がある。社会派JACROWの代表作。大人の観賞に耐えうる作品が出来上がった。
純真無垢のメカニズム
たすいち
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2011/08/20 (土) ~ 2011/08/22 (月)公演終了
満足度★★★★
上質なエンターテイメント
今回は再演といえ、毎月毎月これだけ上質な作品を作り続ける目崎剛の手腕に驚く。
シンプルだが象徴的な舞台美術と素敵な照明がマッチして小さな劇場ながらファンタジーに相応しい舞台が出来ている。役者では主役の大川大輔が爽やかな演技で好感が持てた。
来月も楽しみだ。
一千光年の引力
LIPS*S
萬劇場(東京都)
2011/08/19 (金) ~ 2011/08/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
観ることができて良かった。
千秋楽に滑り込みで観劇したが、色々と迷った末にこの芝居を選んで良かったと心から思った。ロマンティックなSFファンタジー活劇。若くて魅力的な役者が舞台上を駆け巡る。私の大好きなテイストだ。
正直登場した役者は全員魅力的だった。その中でも主役の鳥谷部譲とヒロインの大坂真璃子が出色。
踊りよし、殺陣よし、照明よし、音楽よし、舞台美術よし、役者よし、演出よし。個人的には文句のつけようがない。
Caesiumberry Jam
DULL-COLORED POP
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2011/08/20 (土) ~ 2011/08/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
ダルカラ活動再開おめでとう!
池袋シアターグリーンBox in Box THEATERにてDULL-COLORED POP第10回、そして活動再開記念公演初日を観た。
「Caesiumberry Jam」というタイトル、どんな果物かと思っていたら、かのセシウムを果物に見立てたタイトルだそうだ。この物語を4年前に初演したという事実に谷賢一のすごさを感じる。
そしてこの作品を現在再演する意義は大きい。一人でも多くの人に観てもらいたい作品だ。
役者ではアーシャ役の百花亜希が明るく健気で美しかった。
これは僕が神様になりたかったけれどなれなかった話で、僕の彼女が実は地球だったってオチが待っている話なわけで、
劇団エリザベス
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2011/08/19 (金) ~ 2011/08/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
新しい才能に拍手を!
学生芸術祭に参加する団体は、どの劇団も最優秀賞を目指すが、その中でもこの劇団エリザベス、どこよりも狙ってきているということが露骨にわかる劇団である。この公演に賭けているという気持ちがあらゆる面から伝わっきてむしろ気持ちがいい。
舞台美術のセンスがいい。宇宙をあらわしたオブジェと、扇風機とシンプルな台があるだけの美術なのだが、実に効果的なのだ。そして真ん中にちょっと歪んだ入口がある。ここから役者たちが登退場するのだが、あたかも異次元から登場し、異次元に消えていくように見える。ここら辺の作りが見事だ。
作品は(k.r.Arry改め)蔵ラ氏お得意のシュールさ満載の作りだが、何よりもイメージの美しさ、言葉の美しさは抜群だ。
役者では主人公のカップルを演じたすやま役の須山造と美希役の長谷美希が透明感あふれる演技で魅力的だった。特に須山造は彗星のように登場した新人で、彼しか演じられないピュアさがある。演技力で言うとまだまだだが、その存在がこの芝居を一段高めた。劇団エリザベスの隠し玉のようだ。
Nazca -ナスカ-
劇団銀石
吉祥寺シアター(東京都)
2011/08/18 (木) ~ 2011/08/21 (日)公演終了
満足度★★★★
空間演出が見事!
佐野木雄太は空間演出が上手い。広い吉祥寺の舞台を上から下まで、そして奥行も含めて目一杯使い切っている。そしてその空間を見事に生かす演出が随所にあり、壮大な物語を彩っている。
BGMは生ピアノ、これがとても素敵だ。ピアノから始まオープニングは思わずかっこいいと唸ってしまった。
役者ではなんと言っても佐野功がかっこいい。圧倒的な存在感で芝居をリードした。
初日ゆえのリズムの悪さがあり、少し全体がぼやけた感じになってしまったが、これからどんどんよくなるだろう。