完熟リチャード三世
柿喰う客
吉祥寺シアター(東京都)
2015/02/05 (木) ~ 2015/02/17 (火)公演終了
満足度★★★
まだまだ今後も続けてほしい!
女優のみによるシェイクスピアもついに7弾。
今回は出演者数を7人に絞っていますが、
衣装が同じまま、突然の紹介で別の役を演じるためか、
途中から話がよくわからなくなて…。
(私の理解力不足からかもしれませんが…)
主役の安藤聖さん始め皆さんカッコいいですが、
各俳優による芝居、やり取りの表現は、これでいいのかな…とも。
登場人物同士が感情をかわしている感じが、なぜか感じられなくて。
全員がバラバラに観客に向かって独白しているだけのようで。
今のところ次作8弾は未定と言われてましたが、
女優祭りのコンスタントな連作公演はなかなか無いので、
絶対に出来るだけ続けてほしい!
舞台『奇跡の人』
ホリプロ
天王洲 銀河劇場(東京都)
2014/10/09 (木) ~ 2014/10/19 (日)公演終了
満足度★★★★
木南晴夏さん、高畑充希さん、馬渕英俚可さん、好演!
超有名定番作品を、
ヘレン・ケラー役に2009年に続いて高畑充希、
アニー・サリヴァン役に近年活躍目覚ましい木南晴夏、
という組み合わせで再演。
昔、深夜バラエティの出題ビデオシーンのころから
観ていた私としては、木南晴夏さんの最近の活躍は嬉しく、
ついにヘレン・ケラーか?!と驚いた。
まだまだ頼りないようにも見えるけれど、
まだまだこれからですよね。
加えて、またまた私の好きな馬渕英俚可さんが、
ヘレンの母親役!さすが手堅く、優しさや厳しさを
安定感あれど若さは保ちつつ、好演されてました。
それにしてもコリッチでのこの反応の薄さは…
暴走ジュリエット/迷走クレオパトラ
柿喰う客
あうるすぽっと(東京都)
2014/10/17 (金) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★★
「女優のみ」は大いに歓迎。
女優だけでつくるシェイクスピア第5、6弾!!
第1弾からずっと見続けてますが、今回、
ミーハーな私としては、「特捜戦隊デカレンジャー」OBで
あのレ・ミゼ出演者、菊地美香さんと、
キャラメルボックス主演経験者、高部あいさんに注目。
さすがにあのメンバーの中では菊地さんも今一つ
はじけきれていないような・・・
高部あいさんも好演するもクレオパトラにはまだ弱いかも。
全体としてはこの2本同時公演を楽しみましたが、
続けて観ていると、今回は全体的なパワーダウンを感じる。
当初の目新しさに慣れてきたと言うよりも、
出演女優陣(の人選)の問題と思う。
『女優さんだけ』という主旨には大いに賛同、大歓迎。
今から次回も楽しみ。より個性的な女優さん達の
ハジケル競演を期待します。
つんざき行路、されるがまま
月影番外地
ザ・スズナリ(東京都)
2014/11/07 (金) ~ 2014/11/16 (日)公演終了
満足度★★★★
高田聖子さん×粟根まことさん、大人の変なメルヘンでも切なくて…
劇団☆新感線・高田聖子さんのユニット月影番外地第4弾!
なんと粟根まことさんがゲスト!お二人とも大好きです。
でスズナリという少人数の客席と近い舞台の独特の空間が贅沢。
真面目な不動産やサラリーマン役の粟根さんと
人ではない高田さんの不思議な恋愛物語。
変で可笑しいのに何か切なくて物悲しくて…。
大人のメルヘンとでもいうのでしょうか。
よかったです。
もう、次回に期待です。
「ご臨終」Vigil
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2014/11/05 (水) ~ 2014/11/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
二人の組み合わせと、セリフのバランス!
何か意外な組み合わせ、温水洋一、江波杏子,による二人芝居!
これは観たかった!
しかも、全編を通して温水さんしゃべりっぱなしで、
江波さんは5個くらいしかセリフがない!
これは超意外で、個性的な舞台です!
普通なら二人か喧々諤々の演技合戦とかなりそうですが…
で、面白かった!途中意外な展開もあり、
基本コメディですが、シリアスに泣ける。
江波さんのリアルな演技に悲しくなり、
温水さんも時に厳しくも、特有の
何をやってもあったかさがにじむ。
舞台『ガラスの仮面』
松竹
青山劇場(東京都)
2014/08/15 (金) ~ 2014/08/31 (日)公演終了
満足度★★★★
貫地谷しほり、マイコの熱演!さようなら青山劇場!
「ガラかめ」は、さいたまで上演された蜷川演出×青木豪脚本の舞台で鑑賞済み。
今回の、貫地谷しほり、マイコの熱演、
特に本人のキャラクターとは違うマイコがいい!
そして『劇中劇』の完成度が高く盛り上がるし見せ場として成立しています!
それ以外に全体的にはやはり"長編"である原作の上辺をなぞった感じは免れず、
中心となる登場人物たちの内面に肉薄するところまでは及びません。
なお、青山劇場の特長でもある舞台装置(せり上がり?)を有効に活用。
青山劇場は2015年1月23日閉館。
さようなら青山劇場!
シェブールの雨傘
東宝
シアタークリエ(東京都)
2014/09/02 (火) ~ 2014/09/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
それでも、人は幸せを選んで生きていく。
恥ずかしながら映画未見ですが(恋愛ものは苦手)、
今なお元気に活躍中のシェル・ルグランによる
繰り返されるあのメロディ、超有名な主題歌が素晴らしい。
「レ・ミゼ」のようにすべてのセリフは歌で歌われ、
普通のセリフがないのですが、全く気にならずに
スムーズに世界に入り込めました。
意図しているのか、事前にイメージしていた
「カラフルな雨傘でのダンス」のような華やかさがない。
舞台となるシェルブールの街のイメージもあまりない。
映画についてこれまで単なるラブストーリーと
思い込んでいましたが、実は背景に戦争・徴兵が
ある大人の物語。
恋は人生のすべてじゃない。
戦争に翻弄される二人の人生。
人はどんなときも幸せを求め続けて変わっていく。
どんなことが起きても幸せを選んで生きていくということ。
思ったよりも「深い」ことを考えさせられました。
君となら
パルコ・プロデュース
PARCO劇場(東京都)
2014/08/09 (土) ~ 2014/09/15 (月)公演終了
満足度★★★
強引な展開も気楽に楽しめて面白い。
三谷幸喜作・演出による勘違いコメディ。
まさかまさかのぎりぎり強引な展開も気楽に楽しめて面白かった。
楽天的でのんきだけれど本当のことが言えない気弱な竹内結子、
大活躍のイモトアヤコ、
ずぼらだけどどっしり構えたお父さん草刈正雄、
天然のおかあさん長野里美、
実直誠実かわいい小林勝也、
欠点だらけでも基本いい人たちが、一生懸命に舞台上で
生き生きと生きていく姿を見るのは、いいものです。
それにしても角野卓三さんがやってた役を草刈正雄さんが
やるなんてやっぱり驚きです。
ビー・ヒア・ナウ Be Here Now
文化庁・日本劇団協議会
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2014/07/10 (木) ~ 2014/07/21 (月)公演終了
満足度★★★★★
鴻上さんから離れた「虚構の劇団」メンバーの新たな魅力!
真っ直ぐで力強いけれど悩んでいる主人公たちの奮闘ぶり。
ダンスもイイ。
他の人も書いてたけれど、劇団公演では、鴻上さんのあて書きの
ために、いつも同じような役になってしまいがちな劇団メンバーが、
新鮮な役柄をイキイキと演じていて、とっても良かった!!
男っぽい小沢さんもいい!
客演の2人の実力も影響していたに違いない!
全員の中では、主役の杉浦さんと津村さんのコンビが良かった!
中でも特に、最近いつも同じような役柄の脇役が続いていた杉浦さん!
めちゃくちゃよかった!!
『虚構の劇団』は、鴻上さんの加護から離れて、
もっと刺激的な客演を呼んだり、挑戦的で激しいテーマを扱ったり
した方が絶対いいと思う。
最近の「虚構」は、早くも、おとなしく、丸く収まってきてる感じがする。
関数ドミノ
イキウメ
シアタートラム(東京都)
2014/05/25 (日) ~ 2014/06/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
実に面白い!巧みな脚本、演劇ならではの表現と安井順平さんの演技!
世の中は、願ったことは全て叶う「ドミノ」という存在を
中心に回っている…という『ドミノ幻想』を巡る物語。
2009年の再演を鑑賞。
そのとき真壁を演じた古河耕史さんの演技の素晴らしさに感激。
SFとしての面白さと、人間の想い・考え方に迫る
脚本の巧みさは、今回の改稿でさらにグレードアップした。
また、同じ舞台上で同時に複数の場所と人物が演じられる
構成が実に巧みで、演劇ならではの面白さが味わえる。
どんな状況でも、それをひがむ人間もいれば、
そこに夢をかけて前向きに考える人間もいる。
自分は夢が叶うように心からそう思っているのか。
最初からあきらめてはいないか。
自分は、どう考えるのか…。
積み上げていった話が、まさにドミノ倒しのように
ラストに向けて畳みかけてくる展開が実に見事!
理屈っぽい役をやらせたら絶品の安井順平さんが演じる
真壁の心境に、他の登場人物と同じように翻弄されながら、
あるときは反発し、あるときは感情移入してしまう観劇でした。
わたしを離さないで
ホリプロ
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)
2014/04/29 (火) ~ 2014/05/15 (木)公演終了
満足度★★★★★
今年一番やられました…。余韻が2~3日続いた。
今年一番やられました…。
作品の余韻が2~3日続いて、
それこそ「わたしを離さない。」
普通の作品なら、映画化作品を当然観るのですが、
ストーリーがわかっているので、
つらくて、もう一度見ることはできない。
蜷川幸雄が、まさかこのような静かでストイックな
SF作品を選ぶとは思わなかった!
社会とは完全に遮断された特別なルールの世界の中、
疑うこともなく教育された純粋な心を持った子供たち。
そのまっすぐさゆえに、幼い青春の心が本当に切ない。
その世界は特殊ではあっても、その営みは外の世界と
変わらない-恋、いじめ、友情、嫉妬-青春そのもの
である第一幕。
第二幕では外界を知り、自分たちは特別な存在である
と信じていた信念が揺らぎ、自暴自棄となり荒れる
者もいれば、それでも自らを律して生き延びようと
する者もいる。
第三幕。
すべてを信じていた昔を懐かしむ登場人物たちの
想いがとってもとっても切なくて痛い。
この世界をリアルに感じさせる、
天井が高く両側に窓がある寄宿舎の壁面、
蛍光灯のある舞台装置、美術もいい。
そして何より、多部未華子の第一幕で見せる真摯な
透明感、二幕以降の揺るがない存在感が素晴らしい。
三浦涼介の一貫した少年の佇まいもいい。
「仮面ライダーオーズ」レギュラー時と同様に、
染めた髪がとても良く似合う。
今年で一番強烈な印象を残した作品。
ジョビジョバ
U-1グランプリ
赤坂RED/THEATER(東京都)
2014/04/25 (金) ~ 2014/05/06 (火)公演終了
満足度★★★★★
私はU-1からのファンですが…
ジョビジョバは名前しか知らない私は、
「U-1グランプリ case02 厨房」を今は無き
THEATER TOPS で観て、「case03 職員室」で
どっぷりハマり、DVDのコメンタリーでさらに
ハマったファンとしては新人ですが、
今回も、とにかく面白かったの一言。
それ以上あーだこーだは野暮と言うのを
承知の上で付け加えると…
福田さんがジョビジョバだったマギーさんと
組んで、ジョビジョバのころのようなコントを
やりたくて結成したであろう「U-1グランプリ」
が、5回目でその本丸「ジョビジョバ」を再結集。
そのため、福田さんの名物コーナーの着ぐるみ
コントも(DVDでは今回も当然モザイクであろう)
超短めで切れ味も悪く(切れ味が悪いという
ところをグダグダたのしむという味が)イマイチ。
福田さんが、覚えきれない長セリフを全公演、
千秋楽までに覚えられるか…というネタも同様。
純粋なファンである福田さんは、今回は脇に
回って、あくまでも「ジョビジョバ」中心に
気配りしている様子がよ~くわかります。
さて、次回は本当に「ジョビジョバ2」となるか、
CASE06 XXX と普通に戻すか、
あるいは大きく方向転換とか?どうなるか楽しみ
ですが、
まずは、9月発売予定の本公演のDVDの爆笑
コメンタリーを楽しみに、待つことにします。
殺風景
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2014/05/03 (土) ~ 2014/05/25 (日)公演終了
満足度★★★
ヘビーで泥臭い、上手くいかない人生、家族、大和田美帆さんが見事!
ヘビーで泥臭い、上手くいかない人生、家族の物語。
特に女優陣のキャスティングが素晴らしくて、
荻野目慶子さん、江口のりこさん、大和田美帆さん、
安藤聖さん、キムラ緑子さん…好きな女優さんばかり。
中でも昭和の、大和田美帆さんが見事です!
独特の個性を持つ女を快演!
パン屋文六の思案~続・岸田國士一幕劇コレクション~
ナイロン100℃
青山円形劇場(東京都)
2014/04/10 (木) ~ 2014/05/03 (土)公演終了
満足度★★★★
古いのにオシャレで新しい、モダンな脚本。
「岸田國士」の名前は演劇賞でしか知らない、
にわか演劇ファンの私ですが、楽しめました。
古いのにオシャレで新しい、モダンな脚本。
現代ですらちょっとおかしい男女関係に、
普通に続く日常会話。
そこにいきなり、地球規模の出来事が!!
何と言うぶっ飛んだ展開。
そして、今風でモダンなかわいい衣装にダンス。
円形劇場も良かった!
けど、青山円形劇場も残すところあと1年の命!
ゆるせませんねぇ!
海峡の光
読売新聞社・日本テレビ
よみうり大手町ホール(東京都)
2014/04/11 (金) ~ 2014/04/29 (火)公演終了
満足度★★★★
獅童VS片桐! 海峡の海のように終始重く暗い。
いじめの加害者と被害者の関係がそのまま継続し、
看守と囚人の関係が、内面では実は逆転している。
看守・体制側が囚人を更生させる構図をそのまま、
いじめる側がその対象を「守って教育してあげる」
という名目で追い詰める、という陰湿な恐怖。
花井はまさしく演じる獅童さん本人のカリスマ性
の部分を最大限に利用して囚人仲間を懐柔していく。
対する片桐さんは、コメディの要素を一切封印し
受け手に回る苦しい演技が続く。
いじめにあっていた当時から現在に至るまでも
常に劣等感にさいなまれ、自分の仕事場にも囚人
という立場で再び出現し、妻ともうまくいかずに
別れて最後に残された女性さえも、すでに相手の
手中にあったという絶望感はすさまじい。
これまでの人生で常に関わってきた「青函連絡船」
の航行も終わり、その最後の便でまた大事な人が
去っていくのも切ない。
終始、重く暗い物語の中で、ダリア役の水野愛子
のダンスのみが一筋の光として温かさを伝えていた。
しかし、それもまた彼の支配下にあったという
展開に劇中の斉藤(看守)同様のやりきれなさを
感じてしまう。
「よみうり大手町ホール」のこけら落としシリーズ。
メインの方々のキャラクターが強い分、どうしても
看守・囚人らを演じた俳優さんたちの見せ場が
作りにくい話になってしまったのが残念でした。
幽霊
ホリプロ
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2014/03/20 (木) ~ 2014/03/30 (日)公演終了
満足度★★★★
今の生活が、まさに音を立てて崩れていく様が舞台上に 表現される恐怖。
なんと1881年に発表された「人形の家」のイプセンの作品。
130年も昔の作品が未だに上演され(しかも日本で)、
多くの観客が、新鮮に観れることも演劇の楽しさ。
照明や舞台デザインのセンスは、まさしく今風でクール。
ほぼ出ずっぱりで感情が大幅に変わっていく役を演じる
安蘭けいさんの力量が凄い。
今の生活が、まさに音を立てて崩れていく様が舞台上に
表現される恐怖。
それとはまったく別の意味で存在感があって14年ぶりの
舞台という、阿藤快さんのキャラクターも強烈。
また、ある出来事を境にガラッと生き方を変えてしまう
娘役、松岡茉優さんもまた好演。
万獣こわい
パルコ・プロデュース
PARCO劇場(東京都)
2014/03/15 (土) ~ 2014/04/08 (火)公演終了
満足度★★★★
ダークな素材でも怖さと面白さが共存し観れる。しかし、逆にそこが怖い。
出演・生瀬勝久、池田成志、古田新太+脚本・宮藤官九郎
+演出・河原雅彦+パルコ・プロデュース+渋谷PARCO劇場
という、今演劇最前線の人たちの作品と聞けば観逃す手はない!
監禁事件を元ネタにしたダークでブラック、ヘビーな世界。
それでも嫌悪感をそれほど感じなかったのは、
出演俳優陣の明るさ(メジャー感?)と笑いを含んだ作風
からでしょうか。
怖さと面白さが共存しているので、観れてしまう。
しかし、逆にそこが怖い。
「この面子なら面白くても当然」という高いハードルで
何を打ち出すか?
パンフレットの座談会採録(突っ込み満載)が面白い。
グローブ・ジャングル
虚構の劇団
座・高円寺1(東京都)
2014/04/04 (金) ~ 2014/04/13 (日)公演終了
満足度★★★
もうあれから6年。
虚構の劇団旗揚げ公演から6年ぶりの再演。
えー!もうあれから6年。
初演は「虚構の劇団」立ち上げメンバーによるフレッシュで、
刺激的で、めちゃくちゃ楽しい公演でした。
感激のあまり同じ演目を3回も観たのも初めての経験でした!
あれから6年…。
劇団メンバーも変わってしまいましたが、そこには固執しない
ようにと心がけて?観劇したつもりですが…。
まずは冒頭のエピソード、炎上の理由などが今の技術に合わせて
より現代的に改訂されていて、さすがです。
中盤以降のダンスや楽曲も差し替えられていましたが、
作品自体の良さを再認識しました。
特に劇中劇「モモタロウ、愛と憎しみバージョン」が凄い。
終盤、結末も大好きな作品です。DVDも買いました。
但し鑑賞は公演2日目。
今回も前回公演も同様、今一つセリフが乗っていない感じで、
聞き取りにくく、間が悪いような気がしました。
やっぱり初期メンバーの感じが好きでしたね。
まだ忘れられません。
きりきり舞い
明治座
明治座(東京都)
2014/04/06 (日) ~ 2014/04/26 (土)公演終了
満足度★★★
篠井英介さんが女形の役で好演。田中麗奈さんも活発で好演。
江戸時代、『東海道中膝栗毛』の作者・十返舎一九
の娘、18歳の舞が主人公。
玉の輿を夢見るも、いつも父親に縁談を邪魔される。
そして、舞の周りは、奇人変人ばかり。
今日も、十返舎一九が見知らぬ男を連れ込んで
舞を嫁にやると大騒動だ。
久しぶりの明治座。年齢層は高め中心なので、
明るく楽しく、でも泣ける、わかりやすくて
誰もが楽しめることが必須。
その明治座に初時代劇で挑戦した田村孝裕さんが脚本。
そして篠井英介さん出演なので観劇を決定。
初座長・初明治座の田中麗奈さんが、
いつになく明るく活発な江戸娘役で好演。
丸みを帯びてきた?顔と芸風が、母親役の
熊谷真美さんそっくりでびっくり。
現代の女形、篠井英介さんは、女性役ではなくて
江戸時代の女形で踊りの師匠の役で出演。
踊りも披露され、さすがの貫録、安心して観れますね。
チャンバラ無しでも笑って泣ける楽しめるお芝居でした。
おそるべき親たち
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2014/03/02 (日) ~ 2014/03/16 (日)公演終了
満足度★★★★★
人の演技、特に中島朋子さんが素晴らしい。
ちょっとしたことで状況が大きく変わってしまう。
ちょっとした変化でそれぞれの立場が何度も変わってしまう。
緊張感あふれる展開がすごい。
そして、充実した5人の演技が素晴らしい。
特に、驚愕の事実に翻弄される役の中嶋朋子さん
は終始気迫に満ちている。
まさにその場で今起きていることにリアクション
しているとしか思えない!
佐藤オリエさんの役は、皆の相談に乗り人がいいように
見えて、結局は自分の思う方向に仕向けてしまう。
その狡猾さが実は空恐ろしい。
中島しゅうさんの役はあくまでも自己保身と、
立ち回りだけに徹底している。
満島真之介さんは若さゆえの愚かさに満ちていて、
何かあるごとに大騒ぎ。
麻実れいさんは息子に対する盲目的な愛情だけで
生きている。静かで受け身の立場は難しい。
そして昔の作品なのに時代を感じさせない。
身分の違いなどにその片鱗が。