Miの観てきた!クチコミ一覧

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楽屋ー流れ去るものはやがてなつかしきー

楽屋ー流れ去るものはやがてなつかしきー

劇団演奏舞台

演奏舞台アトリエ/九段下GEKIBA(東京都)

2024/09/07 (土) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

最初から最後まで目を離せない濃密な時間と空間でした。
ペットボトル用意してたけど、結局飲めなかった…

まず劇場に入って、劇場のサイズ感と歴史を感じる舞台装置、
劇場に関わっている人、関わってきた人たちそれぞれの小道具など、
舞台に掛ける思いが取り付いている雰囲気を感じました。
演奏舞台ということで、舞台上で演奏されることもあり、
最初と最後は強い存在感を感じるのですが、
本編が進むと役者さんたちの熱演が印象的で、
音楽がシンクロして引き立て役になっていました。

モンペとかそれぞれの時代を感じる衣装や演技も良かったです。
病院の患者着とは違う感じですが、絵的には白が良いですね。

皆さん良かったのですが、最初のプロンプターお二人の掛け合いがコミカルな分、
お若い方が出てからの狂気だったホラーな感じがゾクゾクしました。
最初に演奏していたた受付の人だって途中まで忘れてて、
同じ人だと気づかないくらいでした。

初めて伺った劇場でしたが、休日にとても良い時間を過ごせました。

ゴシック

ゴシック

風雷紡

小劇場 楽園(東京都)

2024/08/14 (水) ~ 2024/08/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

諏訪生まれなので色々想像しながら観ました。のでそういう観点から。

姨捨は県北部のイメージも山梨なイメージもありますが、神社は諏訪だし、今も命懸けの祭りを続ける地域でもあり、酒蔵もありますね。
台本、美術、照明、演出など本当にこんな風習や葛藤があったのかと思うようなリアルさが出ていたと思います。頭にあの辺りの山や崖の地図が浮かびました。
どの劇場もだけど、この劇場は特に特徴を上手く使ってる団体があって、今回も奥まで続く洞穴と、光が見える入口の途中を使った感じから、その場にいるような臨場感がありました。
夏の暑い日に涼しい洞窟でなかなかホラーな話でした。

ネタバレBOX

本家と分家の話もですが、過去に嫌がる母を山に置いてきて胸につかえている絹としては、時代が変わるのだからと言われても、自分が死ぬことになっても、古いしきたりに従うしかなかったのだろうなあと。一般的な姨捨山の話は知っているけど、そういった風習が本当にあったとして、どこかで誰かがやめようというときには葛藤や対立があっただろうし、その辺を扱いつつ、旧家の後継問題とか孫の障害とか絡めている点が新しい。
同じような状況は、時代や集団の状況、世の中の決まりが変化するとき、どこでもありうる葛藤だと思った。
人が死ぬからって古い祭りをやめたらそれこそ葛藤や対立が起こって、すごいドラマになるだろうし。

お話は、謎があって現状に不満を持っているあの辺が黒幕っぽくて、誰が死ぬのか生きるのか…という展開が見えてしまうのだけど、繭の豹変した姿とか、これもありそうだけど、ゾクゾクしたし、結果もああやっぱりか~ではあるけど、ちょうど初心者でも楽しみやすいかと思いました。
鴉よ、おれたちは弾丸をこめる

鴉よ、おれたちは弾丸をこめる

劇団うつり座

上野ストアハウス(東京都)

2024/08/07 (水) ~ 2024/08/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

お話もですが、老婆役の方々の迫力が凄かったです。

私が生まれる前の時代の戯曲で、学生運動については話でしか聞かないのですが、
国家権力に抵抗してバリケードを張って火炎瓶を投げて機動隊が突入して、というイメージで、
そんな時代に生まれたらしい舞台を時間を超えて体験できるのは演劇ならではだなと思いました。
テロやリンチを思わせる部分も、同時代の人は元はあれだな、とか思いつくわけですよね。
解釈についてはなかなか難しかったですが。

個人的には、大正生まれで戦時に夫や娘を亡くした厳しい祖母が、
私が幼い時分、戦争のことを指して「国のやることは信用できない」と常々言っていたり、
叔父の時代にあたる学生運動についても、内容はよく覚えていないのだけど、色々言っていたなあ、
今生きていたらどう思うのだろうなあ、などと思い出しながら観ました。

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