Miの観てきた!クチコミ一覧

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女性映画監督第一号

女性映画監督第一号

劇団印象-indian elephant-

吉祥寺シアター(東京都)

2025/02/08 (土) ~ 2025/02/11 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても良い観劇体験でした。
大正~昭和に実在した人物が逆境を乗り越えて時代の先駆者になる類の話はとても好き。
その人について、時代背景やどんな困難、苦悩や葛藤が待ち受けているのかある程度知っていたり、比較できそうな同じ時代の別人物を扱った舞台やドラマ等を観た上で、単なる事実を並べたドキュメンタリーを観たいわけではなく、どう切り取ってどう描くのかが楽しみ。
今回は初の女性映画監督の話とあり、男中心の業界で認められなかったり苦労する話までは予想出来る。
でもその先がどうなるのか分かっていて、そこはどう描かれるのだろう、と思っていたら、ああそうなるんだと。
あと一週間公演があれば、知り合いにもお勧めしてたのですが、今日終わりで残念。

ネタバレBOX

前半男中心の映画制作業で不利な環境をはねのけて監督になるって話でリアルに丁寧に進んでいて、でもこのあと満州に行くんだよね、そろそろ後半、残りの上演時間でどうするんだろう、と上演中に気になりました。
満州に行ってから結構短い間に結構大切な話が急展開して終わった気がして、一旦人間関係も前半とは変わるし、欲を言えば休憩挟んで第二部としてゆっくり観てみたかった、けど、既に二時間を超える舞台でしたので無理ですね。
例えば中国人助監督の話も飲みながらのエピソードはあれ、最後台詞で心情を訴える感じでしたが、時間があればお芝居として何があったのか書けたかもしれないなとか。
最後埼玉村村民が訴えていたように、映画でも演劇でも朝ドラその他ドキュメンタリー映像でもいいので、その後も含めて後世に残せるようなかたちになったら是非観てみたいです。
隧道

隧道

劇団ZERO-ICH

駅前劇場(東京都)

2024/12/25 (水) ~ 2024/12/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

遅くなりました。面白かったです。
三面舞台だったので踊りや演奏やも沖縄に行ってみんなで祭りを囲んでみているような感覚だった。
出だしリアルな話かと思ったら、展開が大きく変わって、驚かされた。
扱っている内容はかなり深刻で、沖縄だし、最初から予想は出来てしまったけど、ああ、やっぱりかと、
そこからは笑っていいのか、こんな軽くていいのかとは思った。
でもそういうのを抱えながら沖縄の人たちは前向きに生きようとしているんだということかと解釈した。
演劇なので、目の前にいるリアルな人に感情移入してその人の身に何かがあったら、
映像よりも身近に感じる効果はあると思う。
ニュースで出る他県の人にもその人を大切に思っていた周りの人達がいるわけで、
もしこの人が同じ県の自分の知っている誰かだと考えたら沖縄の人の気持ちも想像できそう。

ネタバレBOX

知らない文化のことは仕方ないかもだけど、
不思議な展開になるところは、観ている最中になぜそうなるのか覚えていて、後で説明される何かかと思ってしまうので、
あれって何だったんだろうを引っかかってしまって消化不良なところも。
友達の職業は最初の方で不動産と説明されるけど、結局あの穴って何なんだろうとか孤独死のおじいさんどうなったのだろうとか、あの穴ってなんだとか、沖縄のマブイの話は説明があったから分かったけど、ネズミも効果的だったのか、沖縄でなにか意味がある動物なんだろうか、と思って後からネットで調べたり。
お父さんとの確執どうするんだろうと思っていたらアキラがマブイを取り戻してみんなで飲んで新しい劇場の上演するってなったらなんとなく雰囲気で仲良く戻ったような気がしたのもモヤっとして。
というのも、とにかく起こったことが深刻すぎて、観ているこちらもとても悔しい思いだけ残って、この米兵たち演劇の力でもなんでもいいんで、なんとかならんの、このままじゃダメじゃん、とか。という問題提起の演劇の重要性が分かってお父さんも納得したとかいう展開ならだけど。
という諸々含めて、沖縄人たちの視点が映像とは違う形で伝わって来ました。
ゴーギャンおやじ2

ゴーギャンおやじ2

グワィニャオン

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2024/11/27 (水) ~ 2024/12/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

グワイニャオンさんは二回目、とても面白く最後はスカッとしました!
横田基地は昔近くに住んでいて、飛行機の騒音とかも懐かしく、時代も私よりちょっと前ですが、過去の時代の色々が思い出され、必死に生きる人たちの姿が胸に染みました。

ネタバレBOX

悪い人を作らない演劇もいいですが、悪いやつとっちめるのも大好きだよな、って思いました。
not only you but also me

not only you but also me

ヒラタオフィス+TAAC

劇場MOMO(東京都)

2024/10/18 (金) ~ 2024/10/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

演出や役者さん、装置の使い方が良かったです。

8hのメビウス

8hのメビウス

ウンゲツィーファ

スタジオ空洞(東京都)

2024/10/18 (金) ~ 2024/10/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/10/26 (土) 14:00

とても面白かったです。
確かに140分には感じなかったです。
特に後半で前半撒いた諸々が加速するように噛み合って展開して楽しませ考えさせするので、終わったときに長さとか忘れて見入っていました。
明日予定が空いてる方、チケットがまだ取れるようならオススメします。

憧憬の記憶

憧憬の記憶

劇団水中ランナー

ザ・ポケット(東京都)

2024/10/09 (水) ~ 2024/10/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

とても良かったです。
内容は書きませんが、演劇初めてという方でも観やすいと思います。
初見の劇団でしたが、他作品も観てみたくなり、
終演後過去DVDを久々に購入。
取り急ぎ、今日の千秋楽、迷っている方は是非観てください。
感想は後ほど書きます。

カンキの歌

カンキの歌

演劇企画アクタージュ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2024/09/19 (木) ~ 2024/09/23 (月)公演終了

実演鑑賞

役者の皆さんは、この作品を大切にして楽しんで熱心に稽古をしてきたんだろうなというのが伝わってきました。
舞台上での一生懸命さとか、ミスもほぼなくそれぞれ役者さん視点では完璧に仕上げたのだと思います。
今回初舞台であったり、普段役者ではない方も含めて、同じ一つの舞台を作ろうとするのは素晴らしいと思います。

それだけに、あれだけコメディ路線でありながら、少なくとも自分が観た回は、ほとんど客席から笑いが起きてなかったというのが残念で、そうなると、ちょっと悩んだのですが、コメディ作品としての今回の評価は控えさせて頂こうかと。

色々要因はあるかと思うんですが、また研究して頑張って頂き、良い舞台を作って頂きたいと思います。

お疲れ様でした。

楽屋ー流れ去るものはやがてなつかしきー

楽屋ー流れ去るものはやがてなつかしきー

劇団演奏舞台

演奏舞台アトリエ/九段下GEKIBA(東京都)

2024/09/07 (土) ~ 2024/09/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

最初から最後まで目を離せない濃密な時間と空間でした。
ペットボトル用意してたけど、結局飲めなかった…

まず劇場に入って、劇場のサイズ感と歴史を感じる舞台装置、
劇場に関わっている人、関わってきた人たちそれぞれの小道具など、
舞台に掛ける思いが取り付いている雰囲気を感じました。
演奏舞台ということで、舞台上で演奏されることもあり、
最初と最後は強い存在感を感じるのですが、
本編が進むと役者さんたちの熱演が印象的で、
音楽がシンクロして引き立て役になっていました。

モンペとかそれぞれの時代を感じる衣装や演技も良かったです。
病院の患者着とは違う感じですが、絵的には白が良いですね。

皆さん良かったのですが、最初のプロンプターお二人の掛け合いがコミカルな分、
お若い方が出てからの狂気だったホラーな感じがゾクゾクしました。
最初に演奏していたた受付の人だって途中まで忘れてて、
同じ人だと気づかないくらいでした。

初めて伺った劇場でしたが、休日にとても良い時間を過ごせました。

ゴシック

ゴシック

風雷紡

小劇場 楽園(東京都)

2024/08/14 (水) ~ 2024/08/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

諏訪生まれなので色々想像しながら観ました。のでそういう観点から。

姨捨は県北部のイメージも山梨なイメージもありますが、神社は諏訪だし、今も命懸けの祭りを続ける地域でもあり、酒蔵もありますね。
台本、美術、照明、演出など本当にこんな風習や葛藤があったのかと思うようなリアルさが出ていたと思います。頭にあの辺りの山や崖の地図が浮かびました。
どの劇場もだけど、この劇場は特に特徴を上手く使ってる団体があって、今回も奥まで続く洞穴と、光が見える入口の途中を使った感じから、その場にいるような臨場感がありました。
夏の暑い日に涼しい洞窟でなかなかホラーな話でした。

ネタバレBOX

本家と分家の話もですが、過去に嫌がる母を山に置いてきて胸につかえている絹としては、時代が変わるのだからと言われても、自分が死ぬことになっても、古いしきたりに従うしかなかったのだろうなあと。一般的な姨捨山の話は知っているけど、そういった風習が本当にあったとして、どこかで誰かがやめようというときには葛藤や対立があっただろうし、その辺を扱いつつ、旧家の後継問題とか孫の障害とか絡めている点が新しい。
同じような状況は、時代や集団の状況、世の中の決まりが変化するとき、どこでもありうる葛藤だと思った。
人が死ぬからって古い祭りをやめたらそれこそ葛藤や対立が起こって、すごいドラマになるだろうし。

お話は、謎があって現状に不満を持っているあの辺が黒幕っぽくて、誰が死ぬのか生きるのか…という展開が見えてしまうのだけど、繭の豹変した姿とか、これもありそうだけど、ゾクゾクしたし、結果もああやっぱりか~ではあるけど、ちょうど初心者でも楽しみやすいかと思いました。
鴉よ、おれたちは弾丸をこめる

鴉よ、おれたちは弾丸をこめる

劇団うつり座

上野ストアハウス(東京都)

2024/08/07 (水) ~ 2024/08/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

お話もですが、老婆役の方々の迫力が凄かったです。

私が生まれる前の時代の戯曲で、学生運動については話でしか聞かないのですが、
国家権力に抵抗してバリケードを張って火炎瓶を投げて機動隊が突入して、というイメージで、
そんな時代に生まれたらしい舞台を時間を超えて体験できるのは演劇ならではだなと思いました。
テロやリンチを思わせる部分も、同時代の人は元はあれだな、とか思いつくわけですよね。
解釈についてはなかなか難しかったですが。

個人的には、大正生まれで戦時に夫や娘を亡くした厳しい祖母が、
私が幼い時分、戦争のことを指して「国のやることは信用できない」と常々言っていたり、
叔父の時代にあたる学生運動についても、内容はよく覚えていないのだけど、色々言っていたなあ、
今生きていたらどう思うのだろうなあ、などと思い出しながら観ました。

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