ブレーメンの自由
劇団俳優座
俳優座スタジオ(東京都)
2010/07/18 (日) ~ 2010/07/25 (日)公演終了
満足度★★★★
お見事
繰り返される家族の不幸が、はじめは主人公への同情を誘うのですが、徐々に恐怖に変わっていく。主人公を演じた荒木さんの美しさが、1時間半という短い時間でこちらの感情とともに変化していく様は見事でした。もちろん、脇役さんあってのことですが、またもや新劇の劇団の底力恐るべしです。
わが友ヒットラー
Project Natter
ザ・スズナリ(東京都)
2010/07/14 (水) ~ 2010/07/19 (月)公演終了
満足度★★★★
意外と
これまで観てきたナチ絡みの芝居や映画を思い出しながら観てしまいました。印象としてはヒトラーが軽いというか、お友達感覚というか、2幕までの印象がそのままで、3幕での非情さが浮き上がってこなかったのが残念ですが、それも演出のうちだったのでしょうか?2幕では、あらためて若松さん、下総さんの魅力に浸れたので満足です。
浦島氏の教訓 公演終了 ご来場御礼
殿様ランチ
サンモールスタジオ(東京都)
2010/06/23 (水) ~ 2010/07/04 (日)公演終了
満足度★★★
勝手に
なぜだか自分でもわかりませんが、勝手にSFと勘違いしてました。伏線に気をつけながら観る芝居はひさしぶりだったので、結構楽しめました。ほんの少しだけ後どうするのと思わせつつ終わるのが良いのかもしれません。
ダルマーさんに会いたい
劇団NLT
銀座みゆき館劇場(東京都)
2010/06/25 (金) ~ 2010/07/06 (火)公演終了
エネミイ
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2010/07/01 (木) ~ 2010/07/18 (日)公演終了
満足度★★★★
いみねえ
プログラムのどこかに「タイトルを逆に読むとイミネエ」とありましたが、全然意味無くなかったです。長男がどんな影響を受けてしまうのか、はらはらしましたが、終盤の長台詞にはぐっときてしまいました。偶然でしょうが、3人揃った高橋さんが全体をひっぱり、落ち着かせ、希望を持たせる役回りだったのが印象に残りました。もちろん、梅沢さんも贅沢な配役でした。
遊園地3兄弟の大冒険
ギンギラ太陽's
シアターGロッソ(東京都)
2010/07/09 (金) ~ 2010/07/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
観ました
相変わらずのサービス精神に脱帽です。行ったこともない遊園地のことが、なんであれほど楽しく嬉しく悲しく観られるのでしょう。〝歴史〟を描いてくれるので、必ずと言っていいほど〝先の戦〟がいっしょに描かれます。それがとても貴重な経験なのだと思います。
大岡越前
劇団俳優座
三越劇場(東京都)
2010/06/10 (木) ~ 2010/06/26 (土)公演終了
満足度★★★★★
満を持して
俳優座といえば加藤剛、加藤剛といえば大岡越前ですが、俳優座の舞台で加藤剛さんが越前を演じるのは初めてだそうです。もともと上演予定だった作品ができなくなり、苦肉の策のように思っていたのですが、それは俳優座、見事な仕上がりでした。少し前に「沈黙亭のあかり」という現代劇を上演して、集団自殺を題材にしていましたが、今回は時代劇で冤罪を題材に。さすが「新劇の劇団」です。それと、親子とは、こんなにも声が似るものかと改めて感じた舞台でした。
フツーの生活
44 Produce Unit
紀伊國屋ホール(東京都)
2010/06/18 (金) ~ 2010/06/23 (水)公演終了
満足度★★★★
真っ向勝負
予備知識なく初見。中島さんの作品は何度か拝見していましたが、こんなにも骨太な作品は初めてでした。“沖縄”について、多少は本やテレビで知る機会はありましたが、戦争の実際を舞台で観たのは初めてな気がします。福島さんの役が国民学校の先生で、主人公の少年を軍国少年に育ててしまった苦悩がひしひしと伝わってくる、名演でした。
6月歌舞伎鑑賞教室「鳴神」
国立劇場
国立劇場 大劇場(東京都)
2010/06/02 (水) ~ 2010/06/24 (木)公演終了
満足度★★★★★
行かなきゃ損
パンフレット無料、丁寧な作品解説付き、日曜日なら賑やかな学生さんはほとんど居ない、お弟子さんも大活躍。。ここ数年、もしかすると歌舞伎座や演舞場よりも満足させてもらっているかもしれません。何と言っても愛之助丈の鳴神上人と孝太郎丈の絶間姫が、20年くらい先に定番になっているかもと思わせてくれる、すばらしい出来でした。同じ松嶋屋さんで義理とは言え従兄弟同士ですから、役の色合いがうまく合っていると感じます。解説の宗之助丈(愛之助丈とは同い年)も素敵でしたが、坂東三津五郎丈のお弟子さんの三津之助丈が大活躍。本興行ではまずお目にかかれない大役を見事に演じられていたのが、何よりうれしく、大満足です。
ドレッサー
T.K.JUMP
吉祥寺シアター(東京都)
2010/06/04 (金) ~ 2010/06/13 (日)公演終了
満足度★★★★
すごい
渡辺 哲さん、流石に凄かったです。昔とった杵柄と言っては失礼でしょうか?「リチャード」や「マクベス」も観てみたくなりました。小宮さんも姑息な感じが柄に合っていて、説得力のある様子でした。久世さんの奥様役も期待通りでしたが、アイリーン役の女優さんが私にとっては収穫でした。
-初恋
Cucumber
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2010/06/04 (金) ~ 2010/06/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
相変わらず
と書きましたが、実はMONOは、3本か4本しか観ていません。「初恋」も観ていないのですが、ちょっと変な言葉遣いとか、その対処はないだろうとか、ほんの少しのズレが引っかかる感じが「相変わらず」と思ってしまいました。期待の今井さんは、やっぱり今井さんで、片桐仁さんとの掛け合わせが良かったです。パンフレットにはマキノノゾミさんとの対談が収録されていて、「遠州の葬儀屋」が、土田さんの “初外部書き下ろし”と知って、というか思い出せたのが収穫でした。土田さんご自身も仰ってますが、「再演」はどんどんして欲しい。そろそろ新作至上主義、新作使い捨て(言いすぎでしょうか)は見直して欲しいところです。「遠州の葬儀屋」観たいなぁ。
罪と、罪なき罪
リリパットアーミーⅡ
座・高円寺1(東京都)
2010/06/05 (土) ~ 2010/06/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
期待どおり
どちらかと言うと、ラックシステムを多く観てきたように思いますが、この、史実に基づいたフィクションには毎回感服です。ラックよりも少々お間抜けな感じがまた良いです。テーマをきっちりみせながら、役者さんひとりひとりが個性豊かに表現されている。もちろん、作・演出の凄さが先にあるのかもしれませんが、やっぱり安心してみていられるのは心強いです。スズナリの満杯に比べると、座・高円寺は舞台も客席も広々としていて、良い意味で贅沢でした。
つちのこ
劇団青年座
青年座劇場(東京都)
2010/06/04 (金) ~ 2010/06/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
新劇の劇団
舞台は1972年、岐阜の片田舎の民宿。私は小学生でした。横井さんが帰ってきたり、日の丸飛行隊が活躍したり、あさま山荘の中継があったり、角さんが総理になったり、今更ながら激動の年だったのですね。
20代の若者から、おしゃべり好きのおばちゃん、民宿の無口なおじいちゃん。とにかく、世代世代の役柄を、限りなく実年齢に近い役者さんが演じている。これこそ新劇の劇団の強みです。
青年座は結成以来、時代時代の新しい脚本家に作品を依頼しているそうです。今回も劇団員さんのつながりから実現した脚本のようです。舞台がどんな時代でも、場所でも、ちょっと不思議な日常をみせてくれる「新劇の劇団」から、当分目が離せません。
モジョ ミキボー
モジョミキボー上演委員会
OFF OFFシアター(東京都)
2010/05/04 (火) ~ 2010/05/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
リピートするべきかも
鵜山さん、浅野さん、石橋さんの組み合わせで、下北OFFOFFシアター。贅沢すぎるわけですが、やはり脚本の面白さと役者さんのパワーの勝利と感じました。
モジョとミキボーがベースですが、おふたりがそれぞれの両親や、敵対する悪がきを演じ分けるので、最初は少し混乱しますが、小さな舞台を有効に使っているのが楽しかったです。
贅沢ついでに、2列目とは言え、最前列の真ん中だったので、もう少し後ろからちょっと引いて観たいと思っています。