金曜日、白井家の場合 ~せいのでインを踏め!~
キ上の空論
新宿眼科画廊(東京都)
2015/02/13 (金) ~ 2015/02/18 (水)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2015/02/13 (金)
白井家は一男三女。既に働いている長男・長女。高校生の次女。中学生の三女。両親は再婚同士で、三女だけが母親の連れ子。他の兄姉とは血の繋がりがありません。
こんな家族構成の子供たちが、外に向かっては不倫・登校拒否…。内に向かっては、血の繋がりが無くても家族・血の繋がりがあっても…。
1時間10分という短い上演時間の中で、白井家の一男三女各々のエピソードが、ラップのリズムに乗って交互に、あるいは、重なって、時制を越えて前後して・繰り返して語られていきます。そして最後には意外な結末が…。
週末金曜日の午後7時半開演。場所は新宿、のせいか、小劇団系の芝居にしては珍しく、老・壮・若、男女の比率、バランスが取れた広い客層。でぇ、そんな観客の誰もがストーリーの何処かで自分と重なる部分もあるだろうおはなし、でした。
東京虹子、7つの後悔
キ上の空論
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2015/09/03 (木) ~ 2015/09/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
キ上の空論さんとは何かご縁でもあるらしく、立ち上げ公演の『空想、甚だ濃いめのブルー』から『赤い下着、覗くその向こう側、赤の歪み』『金曜日、白井家の場合 ~せいのでインを踏め!~』と過去の作品全て拝見する機会に恵まれました。
でぇ、今回は『東京虹子、7つの後悔』…青・赤・白の次は七色の虹で来るとは(笑)!
乱痴気17『坊's WAR頭SUN(さん)〜わらわはうぬに近付かない〜』
乱痴気STARTER
Geki地下Liberty(東京都)
2017/03/14 (火) ~ 2017/03/19 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2017/03/14 (火)
初日の緊張感による消耗からか、終盤、兄役の相葉悠樹さんに「神」ならぬ「噛み」が宿ってしまったことはご愛敬として…観終わっての率直な印象は、前作の『坊's WAR頭2〜神々のオフ会〜』と比べて、パワーダウンしたかな?と。今宵も前説で引っ込んでしまった、Maftyさん不在の穴、感じさせられました。
あと、作品からは離れた話題になりますが、当日の受付から会場案内までの(今、流行りの言い方だと)「観客ファースト」な応対、今宵も拝見させてもらいました。
乱痴気STARTERさんなり、アフリカ座さんの公演にお邪魔させてもらう都度、舞台は本編だけでなく、客入れ・客出しまで含めての評価なんだということを再認識させられます。映画の入場料と比べて決して安いとはいえないチケット代ですが、今回もキッチリ?元を取ることはできたようです。ありがとうございました。
ヘヤノゾキ
アフリカ座
TACCS1179(東京都)
2016/07/15 (金) ~ 2016/07/19 (火)公演終了
満足度★★★
現役&元AV女優の出演をウリにしている舞台ということで、いささか先入観を持って、下落合に足を運んでみたが…どうして・どうして!皆さん、キッチリと・真剣に・とはいえ何処か愉しんでもおられるように演じている様子、観ている側も微笑ましい気分になりました。とりわけ、ヒロイン役の若林美保さん、コメディリリーフ的役柄のsayakaさんの演技には感心させられました。
一方、本業の舞台女優の方は、初見の「昭和顔」樋田優花さんが印象に残りました。
軽やかな初夏の風とやわらかな幻のための3つの短編集
EgHOST
オメガ東京(東京都)
2016/05/30 (月) ~ 2016/05/30 (月)公演終了
そぞろの民
TRASHMASTERS
駅前劇場(東京都)
2015/09/11 (金) ~ 2015/09/27 (日)公演終了
岸田國士 短編四作品上演
劇 えうれか
ギャラリー・ルデコ 5(東京都)
2015/12/08 (火) ~ 2015/12/13 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2015/12/10 (木)
大女優・岸田今日子さんのお父君、個性派俳優・岸田森さんのご親族、そして文学座の創設者でもある、脚本家・岸田國士(くにお)さんの戯曲、渋谷の街で観て来ました。
(後はネタバレboxにて)
蝶のやうな私の郷愁
劇 えうれか
ギャラリーLE DECO(東京都)
2014/09/10 (水) ~ 2014/09/14 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2014/09/10 (水)
渋谷ヒカリエの5階、茶庭 然花抄院(ぜんかしょういん)で「京のぶぶ膳」ささっとかけこんでから、明治通りを南へちょこちょこ。とあるビルに入って、エレベーターで4階に上がったら…ハーモニカの奏でる童謡のメロディが耳に流れてきました。
まさしく4畳半に敷かれた畳に、ちゃぶ台がポツン。その端には衣装ダンスが横並びに2さお。それに寄りかかったまま動かない、華奢な背中のパジャマ姿の女性…(後はネタバレboxにて)
朗読公演 『アラカルト』
劇団C2
ラ・グロット(東京都)
2016/11/12 (土) ~ 2016/11/13 (日)公演終了
満足度★★★
演目のうち、美術教師の父親と娘の話。
亡くなる、ほんの間際までぎこちなかった、実父との関係に思いが至り、不意打ちを喰らったように胸に応えました(どんな顔して聴いてるべきか、エラい困り果てました、苦笑)。
気になった点。今回に限らず、なんですけど、複数の語り手が一人1話ずつ語る形式の朗読会って、指導者(演出家)が同じ方のせいか、どうしても、出て来る語り手が皆、似たような語り口になりがちかと。たとえるならば、フランス料理のフルコース、全て同じソースで味付けられた料理を出されたら、一皿一皿がどんなに味わい深くても、終いには単調で飽きが来る…ように感じられます。
もし出来得るのならば、寄席の落語家、とまではいきませんが、もっと語り手個々の色合い、出してもらいたいかなぁ~。でなきゃ、語り手がリレーしていく意味が無い!と思いますんで。
つややかに焦げてゆく
Antikame?
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2016/11/10 (木) ~ 2016/11/14 (月)公演終了
満足度★★★
少なからぬ観客が、あまりの単調さ?に、ついウトウトとしてしまっていた舞台です。
まっ、確かに、劇伴・効果音は古いレコードに針を落としたような、静かなノイズ混じりの音を想起させ、照明も主だったシーンでは、谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』的な一点スポット。自分も前夜、充分に睡眠を取ってなければ、あるいは?な雰囲気でした(苦笑)
ただ、あえて、そうした環境を設定し、セットは椅子4脚のみ。セリフの大半は、2ウェイコミュニケーションも覚束ない独り語り。各場面間のつなぎとして、傘をさしているので、互いの顔さえ分からない見知らぬヒト同士が行き交う、雨降る、渋谷スクランブル交差点のシーンを挿入…作者の意図、自分なりに察せられました。
まるで田舎の旅館の一室で、隣りの部屋から漏れ聞こえてくる、相手がいるのかどうかも定かではない、ピロートークに耳を傾ける…そんな感じの2時間20分でした。
あっ!あと大塚由祈子さんの演技、じっくり観れたのは収穫でしたよ♪
恋の死とその幽霊
アムリタ
荻窪小劇場(東京都)
2016/11/03 (木) ~ 2016/11/06 (日)公演終了
満足度★★
三島由紀夫の戯曲集『近代能楽集』のうち、『卒塔婆小町』にインスパイヤされた作品。時空を超越した幽玄の境地に賛辞を惜しまない、他の芝居観巧者の皆さんのツイッターでのご意見とは異なり、オイラの感想は「あまりの単調さに、ついウトウトとしてしまいました」。
主演の永渕沙弥(ながふち・さや)さんの透明感だけが収穫だった舞台。
スコノキセキカク
菱路コネクト
新宿文化センター(東京都)
2017/03/12 (日) ~ 2017/03/12 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2017/03/12 (日)
新宿演劇祭参加作品ということで、1回だけの公演、セット無しの素の舞台、等の制約の中、きっちりした骨組みの芝居を見せて頂いたと思います。
ただし…昨年10月に『フーとスリンと祷りの倣わし』を観た者には、既視感が半端なかったことも付記しておきます。
役者陣は、一発勝負故の緊張感からか、台詞を噛む場面も何か所か見受けられたものの、総じて好演。とりわけ、ヒロインの海棠凛さん。『フーと…』でも感じたことだが、フォークロアなストーリーとの相性(それとも、互いに影響し合うという意味合いでケミストリーかな?)がいいな、と再認識いたしました。
フーとスリンと祷りの倣わし
菱路コネクト
劇場HOPE(東京都)
2016/10/26 (水) ~ 2016/10/30 (日)公演終了
満足度★★★
初めて拝見した、菱路(ひしみち)コネクトさんの作品。
国境沿いの村を追われることとなる異教徒たちのものがたりだが、ストレートプレイとはいえ、西欧風の民族ダンスとクラッピングでつづる、異色の、そして、ささやかな叙事詩の趣き。
演じる若いキャストの皆さんの表情が、とても眩しく感じられた90分でした。
根も葉も漬けて
やみ・あがりシアター
中野スタジオあくとれ(東京都)
2017/03/09 (木) ~ 2017/03/12 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/03/12 (日)
やみ・あがりシアターさんとのファーストコンタクトとなる本作品。95分という中途半端な上演時間に繰り広げられたのは…(以下、ネタバレboxにて)
これは中型の犬ですか?
あひるなんちゃら
駅前劇場(東京都)
2017/03/08 (水) ~ 2017/03/12 (日)公演終了
Rabbit Hole
Rabbit Hole
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2017/03/09 (木) ~ 2017/03/12 (日)公演終了
未亡人の一年
シンクロ少女
ザ・スズナリ(東京都)
2017/03/08 (水) ~ 2017/03/12 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/03/08 (水)
3年前に夫を亡くした女流作家「先生」と、その「お母さん」。母の「兄さん」。家政夫の、バツイチ・中年男性「アカギ」。女流作家の親友「エリ」。
以前に夫を亡くした「ミツコ」と、娘の中学生「キホ」。「ミツコ」の親友「ハナ」に、「ハナ」の彼氏「セイ」。「ミツコ」や「キホ」と交流のある、前妻に先立たれた夫「ヒロシ」、若い後妻の「シズカ」、前妻の子・大学生の「ソノヤ」の一家。
これら2つのグループを交互に描きながら、おはなしは進行していきます。
グループの関連を暗示するような伏線を輪唱…いやカノンのようなセリフ回しで張りつつも、基調は終始ノンビリムードで、客席から笑い声も聞こえて来る前半。
ですが、そうした雰囲気も、一連の伏線に象徴される、作劇上の「仕掛け」が観客に明らかになった終盤からは…隣りの女性客の嗚咽が止まりません。オッサンのオイラですら、ワサビが鼻にツーン、な心持ちになりましたし。
随分と凝った作りの「理」の芝居だと思います。ですが、「理」に勝ち過ぎず、(「ミツコ」の考えに共感できるかどうかはさておき)内容自体はわかりやすい。そして、ラストシーンで、観客の皮膚感覚に伝わってくる「情感」…。
個人的嗜好で恐縮ですが、良い舞台を見せてもらったと感謝しています。
おっと、最後の最後で蛇足をひとこと!昨年の『量子的な彼女』での「部活の顧問」役以上に、どうしようもなく情けない…でも、どこかシンパシーを覚える(苦笑)、とある役柄を熱演の横手慎太郎さんにも感謝デス!
リーディング公演「ふたり」
制作「山口ちはる」プロデュース
レンタルスペース+カフェ 兎亭(東京都)
2017/03/04 (土) ~ 2017/04/23 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2017/03/04 (土)
初日4日・午後7時の回を観劇。雑感のみ触れると…
ボーイ・ミーツ・ガールなテイストの『あいちゃん』。
ボーイ…といっても、大学生の先輩(演・安楽信顕さん)・後輩(尾﨑菜奈さん)なんですけど、ヒロインの他、様々なタイプの女性を演じる尾﨑さんと、そんな彼女の良さを引き出す安楽さん、お二人のやり取りを微笑ましく拝見させてもらいました。
『環八の雨』。
都内を走る環状八号線を舞台にしつつも、心象風景的なおはなしなんですが、聴いているうちに…「土砂降りの深夜、サービス残業で疲れた身体をタクシーの後部座席に委ねて帰宅中の、若い頃の自分」という、おはなしとは関係のない、リアルな過去の記憶が勝手に頭に浮かんでしまい…ゴメンナサイ!
『ガチガチ桜まんじゅう』、コレ、説明できません(笑)。
役者でもある作者の小林光さんの『息が苦しくなるほどに跳ぶ』『私はスター』『私と彼氏とその彼女』で拝見したテンション急上昇な演技、目の当たりにしているような錯覚に囚われました。
最後の『千に晴れる』。
吉祥寺シアターでの『さらば箱舟』以来、関係する舞台を何本も拝見させてもらっている倉本朋幸さんの作。テイストというか・質感というか・伝わってくる体温というか、充分、存じ上げているのですが、今回の、長女と、母・妹とのやり取り…
芝居、観終わって…いや、聴き終わってから思いました。まだ両親のどちらかでも存命だったら、オイラ、たぶん、電話したかもなぁ、っと。
おやすみ、コッペリア
salty rock
荻窪小劇場(東京都)
2015/11/26 (木) ~ 2015/11/29 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2015/11/26 (木)
昨夜(26日)荻窪で、(ラーメンも食べずに、笑)観てきた、salty rockさんの『おやすみ、コッペリア』。
初日の、しかも最初の舞台なもんで、内容、極めてオーラフに言うと…(後はネタバレboxにて)
浄罪、もしくは余りに強欲な寄生木
salty rock
遊空間がざびぃ(東京都)
2014/08/28 (木) ~ 2014/08/31 (日)公演終了
満足度★★
鑑賞日2014/08/31 (日)
今月、予定外にリピートになった舞台です。
30日の夜に観て、24時間置かずに今日(31日)のお昼にもう一度!(後はネタバレboxにて)